木工芸・漆・道具        

 木肌の美しさに惹かれ、指物の伝統技術と道具に魅せられて・・・・・ 木工芸 市川 (宇治市炭山)

引っ越し

2012-03-29 22:12:13 | 木工
この春大学を卒業した長男の就職も何とか決まり、今日は引っ越し。
と言っても今日は荷物を取りあえず運んだけですが。
引っ越し先は泉大津市。第二京阪を使い約1時間。近くなりました。

久御山のジャンクションあたりを通りながら、自分が就職した頃のことを思い出していました。
静岡から京都に来て最初に住んだのが久御山町。
まだ車の免許を持っていなかったので、友達に頼んでレンタカーのトラックを借りて運転してもらい、それに250ccのバイクも積んでやって来ました。
バイク以外には、布団と衣類、本が主だったと記憶しています。
あれから37年。遠い昔の事のようにも、ついこの間の事のようにも思えます。

会社が斡旋してくれたアパートはきれいで、エアコン、家具なども付いていて快適な生活ができそうです。
初めての一人暮らし、どんな生活が待っているのやら・・・実際には寝に帰るだけの場所になりそうな気もするのですが・・・。

荷物もそれほど多くないので、荷物を部屋に運び込み、私はすぐに京都に引き返し、昼から仕事です。



制作中の椅子の仕上げ削りがほぼ完了し、仮組み。
厄介な肘掛けと後脚の接合部もうまくいきました。
あとは木地磨きをして組み立て、塗装です。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アームチェア

2012-03-27 22:08:00 | 木工
展示会に向けての制作が続きます。
時間がない中ですが、どうしても作りたかったのが、アームチェア。
今回はウォールナットを使ってみました。


木取りをして座板の掘りから。




仕口の刻みもほぼ完了。仕上げの削り出しをしながら接合部の微調整をしていきます。




並行してして漆の仕事も進めています。
その一つ。一閑摺の銘々盆。内側を緑の色漆で仕上げます。
縁の錆もしなければならないのに、展示会までに間に合うのでしょうか???

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

小抽斗完成

2012-03-23 22:13:37 | 木工


塗装は蜜蝋ワックスを塗って拭きました。
蜜蝋ワックスは信州産の蜜蝋と荏油を使った自家製です。



取っ手の下がりを付けて完成です。




天板の反り、面の取り方などちょっと凝ってみました。
数年前から暖めていた?デザインです。
4月の、木工芸・漆展に展示致します。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

抽斗組立て

2012-03-22 22:10:03 | 木工

削りました。木釘。大小合わせて約200本。
この後、糠で炒って使います。



釘ができたところで、抽斗の組み立て。
まずは桐材に仕上げの鉋掛け。
以下、写真を撮る時間もなかったので省略。



組立が完了。糊が乾いたら仕上げの鉋を掛けて調整し、つまみを付けて完成です。



使った定番の道具。
「あらい」の錐。20年程前に田舎の道具屋で見つけ、木工塾の仲間で買い占?めました。 
片手で揉めるよう長い柄を付け、大事に使っています。
小玄翁。これも20年以上前に購入したものです。
鉋は桐用に仕込んだ、千代鶴貞秀作「信濃の秋」。


コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

小抽斗

2012-03-20 22:19:34 | 木工
小抽斗の制作が続きます。

部材に仕上げの鉋掛け。
天板は、両端を少し反らせました。
反らせたと言っても1mmほどですが、平鉋では削れないので、浅い反り台の小鉋で削りました。



面を取り、軽く木地磨きをしてから組み立て。
仕切り桟を先に接着してから全体を組み立てます。




組み立て完了。板厚は10mmです。



引き出しには、この桐を使って木取ります。
2年ほど屋根にのせて雨に打たせたので、アクもよく抜けています。



幅が30cm以上、厚さが3cm近くある桐の板でしたが、節をのぞいてほぼ全部使ってしまいました。
抽斗を作ると、必要な部材の多さにいつもビックリさせられます。
木釘もまた、200本近く削らねばなりません。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

二人展に向けて

2012-03-19 22:03:18 | 木工
二人展に向けての制作が続きます。

「曲げ輪っぱ」もやっと内側の上塗り。今回は赤呂(くろめ漆)の塗り立てで、ややマットな仕上げにしてみました。
上塗りで一番厄介なのが埃対策。
しばらく木地の仕事は止め、部屋もきれいにし、刷毛や漆のゴミも徹底して取り除きました。
それでも付く埃は節上げをします。極細の筆を使って、埃を一つ一つ拾い上げます。
3時間ほど集中してやると肩がパンパンに凝ってきます。



こちらは合鹿椀の上塗り。やはりくろめ漆の塗り立てです。



曲げ輪っぱの弁当箱、さらに7組追加をしました。
あと2~3回拭漆を重ね、隅錆をして中塗り、上塗り・・・・間に合うのでしょうか・・?



昨日からは、三段小抽斗の制作に取りかかりました。
材はケンポ梨。



慌てて仕事をするとろくなことはなく、2度も寸法間違いをしでかし、部材を作り直し・・・。
でも、木取りから始めて、なんとか1日半で刻みまで完了しました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

駿河炭

2012-03-15 23:08:45 | 
先日制作した「黄蘗十角飾箱」

伝統工芸近畿展に出品したのですが、本日入選通知が届きました。
忙しい中での制作でしたので、ちょっとホッとしています。
展覧会は京都が5月下旬。大阪が6月下旬とまだまだ先です。近づきましたらお知らせいたします。


今日の仕事は、

まず、スプーンの中塗り。クロメ漆を塗りました。
漆塗り教室の岩淵先生に教えていただいた方法を早速実行。
スプーンのお尻に小さい穴をあけ、そこに楊枝(使ったのは卯木の楊枝)を差して板に立てます。
こうするとスプーン全体を一度で塗る事ができます。



塗ったスプーンは全部で40本程。
2列に並べるまでは良かったのですが・・・



さすがに3列になると大変、板を動かすとスプーンが動き、隣とこっつんこ。
もっと大きな板に余裕を持って立てるべきでした。



曲げ輪っぱは中塗りの研ぎ。
研ぎに使ったのが、今日の主役の「駿河炭」あたりがやわらかく、硬い漆を良くおろします。
思うように研げるので研ぎが楽しくなります。
油桐を焼いて作った炭なのですが、先人の知恵にまたまた脱帽です。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

椋の葉

2012-03-10 22:26:32 | 木工
黄檗の十角箱が完成しました。


今回は木地仕上げ。木賊で磨いた後、椋の葉とイボタ蝋で磨きました。
椋の葉は、夏の終わりに採り、蒸してから乾かしておいたものを水で戻し、水気を切って使います。
木賊もですが、サンドペーパーとはひと味違う磨き味(?)。先人の知恵にはいつも感心させられます。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

拭漆

2012-03-09 22:37:37 | 
気が付けば、二人展まで1ヶ月を切ってしまいました。
仕事はしばらく中断していた、二人展に向けての漆の仕事。

曲げ輪っぱは、今回丸型をいろいろやってみました。



拭漆を仕上げた後、中を塗って仕上げます。



合漉椀。
これもクロメ漆を塗って仕上げます。




各種スプーン。大・中・小とれんげタイプの4種類です。

いろいろ作りたいものはあるのですが、どこまでできるのでしょうか・・・・。 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

一周忌

2012-03-05 21:34:55 | 故郷信州にて
母の一周忌で信州へ帰ってきました。

良い天気に恵まれ、きれいな八ヶ岳も久しぶりです。



春遅い野辺山高原にも、どことなく春めいた日差しが注がれていました。




法要は、貞寺で行いました。
山門の前にはまだ先日の雪が残っていましたが、



境内には春の雰囲気も漂い始めていました。
母が亡くなって一年。今でも田舎へ帰れば母と会えそうな気がしますが、時は着実に流れています。
身内だけのささやかな法要でしたが、孫達が新しい家族も伴って集まってくれた事を、亡き母は何より喜でくれたことでしょう。
内孫のわが家の子だけは家族が増えていませんが・・・。



法要が終わり、夜からは一転して佐久地方は雪。

道路に雪はありませんでしたが、峠道の景色はまだ冬の世界でした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする