三木の古式鍛錬保存会よりお預かりしていた鞴(ふいご)の修理に取りかかりました。
今回の鞴の修理箇所は、側板。
貼られていたガムテープを剥がしてみると、割れではなく、接ぎ合わせ部分の目切れでした。
板を取り替えなければならないと思っていましたが、合い釘もしっかりしているので、接ぎ合わせ箇所に板の厚みの約半分の深さの溝を掘り、別の杉板で埋めることにしました。
板が割れていた部分に貼られていたガムテープは、完全に硬化。
板の接ぎ合わせには竹釘を使っているだろうと勝手に思い込んだのが間違いの元。
トリマーではじめから2.5mmの溝を掘ったのですが・・・・
合い釘は鉄でした。もちろんトリマーのビットはぼろぼろになってしまいました。
後は鑿で掘りました。
反対側は教訓を踏まえ、1mmから0.5mmずつ掘り進め、合い釘が見える直前の2.0mmまで掘りました。
溝の深さより厚い杉板を埋め、接着剤が乾いてからカンナで面一に仕上げました。
穴が開きかけていた所も部分的に修理。
こちらは反対側。蓋の近くの板が割れた部分は接着剤を入れて圧着。
これで完了。前回の修理ほどの手間はかかりませんでした。