木工芸・漆・道具        

 木肌の美しさに惹かれ、指物の伝統技術と道具に魅せられて・・・・・ 木工芸 市川 (宇治市炭山)

お家元、茶合を作る!

2021-11-25 22:27:14 | 木工
全日本煎茶道連盟の企画「お家元茶合を作る」のお手伝いをさせていただきました。
材料は檜。折角炭山で作るのですから、材木(間伐材)を伐採するところからしよう、ということになりました。

桑村明憲さんを代表とする「宇治木こりの会」の皆さんに協力していただき、安全に留意しながら間伐材を伐採。

手鋸で挽いて直径25cm程の檜を切り倒しました。

「宇治木こりの会」の皆さんは炭山地区の山林を譲り受け、間伐材を伐採しそこに広葉樹を植えるなど山の保全に努めとともに、
子ども達が豊かな自然の中でいろいろな体験ができるよう取り組みを進めておられます。

20cm程の長さに輪切りにして、三つ割りにして工房に持ち帰りました。


持ち帰った材を鉈や手斧で茶合がとれる大きさに割り、


電子レンジをかけて強制乾燥。


お昼を挟み、材に型紙を使って墨をつけ,


内側を丸鑿で粗彫り。写真は売茶流の高取若宗匠。
粗彫りの後は外丸鉋で仕上げ削り


外側は、鉈で余分な所を割ったあと、鉋削り。
最後はペーパーをかけて仕上げ 
写真は内丸鉋で仕上げ削りをする松月流の渡辺宗匠と、最後のペーパーがけをする東阿部流の土居宗匠。

この頃になると皆さん熱が入ってきて、休憩も取らずに作業に没頭。


事務局の皆さんにも挑戦してもらいました!




仕上がりはご覧の通り、お一人が2~3本作り、初めてとは思えない大変綺麗な仕上がりでした。

時間があっという間に過ぎ、皆さんに楽しんでいただけ何よりでした。お疲れ様でした。
私も楽しい1日を過ごさせていただきました。
お家元のみなさん、事務局の皆さん楽しい企画をありがとうございました。

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ミニ屏風丁番

2021-11-20 20:50:40 | 木工
桐の屏風
長手が20cm弱の小さな屏風。桜の縁を付けました。
この屏風に合う丁番は・・・市販の金属の丁番は合わないし、
紐丁番も考えましたが、二枚のすきまはない方が良いと・・・

それで考えました。


開くと

すきまはできません。


もちろん後もスッキリ!

窮すれば通ず!というほどの事でもありませんが・・・(^_^;

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久しぶりに東京へ

2021-11-15 20:41:02 | 木工
14日、東京の国立科学博物館で開かれている「木組」展に行ってきました。



午前中は、工芸技術記録映画「木工芸ー須田賢司の技ー 」の上映会。
この映画を見るのは2回目ですが、又新たな気付きがありました。
指物については師について修業するということがなかった自分にとって、実際の制作場面を見られるのは大変貴重な機会でありたくさんの事を学べます。
今回も次の作品についてヒントをいただけました。

午後は須田先生の講演「木組ー美と強度を求めて」
1世紀、弥生時代に作られた「案(机)」とグレコローマン時代の「棺」。
更に、赤漆文灌木厨子の支輪の仕口など、加工技術の高さには驚きますが、考古学の常識以上の道具や技術、文化があったのではないかという思いが一層強くなりました。
関東や長野の木工家の皆さんとも久しぶりにお話にできたのもうれしい事でした。

早めに終わったので、浅草橋のルーサイトギャラリーに寄ってみました。

4月に煎茶工芸4人展をさせていただいて以来です。
この日はモハンさんの「絨毯展」の最終日。
初めて見る絨毯の世界とお話に圧倒されました。
オーナーもお元気そうで何よりでした。

一泊し、15日は「日展」が開かれている国立新美術館へ。
高校時代の友人の大塚君が、今年も工芸部門で入選。
京都展では関西の作家の作品が中心なので、埼玉県に住む彼の作品を見たくて行ってきました。
同じく高校時代の友人の柳沢君とも待ち合わせて会場へ。

作品のタイトルは「動く形態パート2螺旋」


陶芸の作品なのですが、板状にした粘土を決まった形に切り抜きそれをつなぎ合わせて作った部品を螺旋状につなぎ合わせた立体作品。
伊羅保の油薬がかけられています。
大塚君に制作についていろいろ話しを聞きました。
木などに比べ、重量があり軟かい粘土を使ってこの形に組み、焼くのはさぞかし大変だったろうな、とその苦労が忍ばれました。
強くは主張しないながらも、内からの動きで訴えて来るような、見ていても心地よさを感じる作品でした。
とにかく作品が多いので、工芸と彫刻の作品を中心に急ぎ足で見て回りました。
その後3人で昼食をとりながら、暫し歓談。楽しいひとときでした。

1日お茶会の翌日で、少し強行軍でしたが、2日間の余韻に浸りながら京都への帰路につきました。

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黄檗売茶流文化祭

2021-11-13 21:01:55 | 煎茶
晴天萬福寺にて萬福寺にて黄檗売茶流の文化祭が開催されました。


午前10時、家元による献茶式で幕が開きました。
献茶式は、雅楽が演奏される中、厳かに執り行われました。

献茶式の後は席に戻り準備。


私は、「煎茶四つ急須」という急須を4つ使ったお手前で煎茶をお入れしました。



今回は、自分で制作した道具を使ってのお手前で、煎茶を二煎お出ししました。
急須や茶碗を作っていただいた陶芸の作家さんもみえ、手前座を囲んでお茶や道具についていろいろなお話しにも花が咲きました。
午後、大雄峰殿で開かれたピアノコンサートの調べがお席にも流れ、熱いお茶を飲んでいただきながらの和やかな雰囲気は煎茶席ならではでした。

会場には大変多くのお客様がお見えになり、いろいろなお席に入って楽しんでおられました。
私もお茶を通じて楽しい一日を過ごすことができました
おいでいただいた皆様、お世話になった流の皆様、本当にありがとうございました。
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萬福寺 黄檗売茶流文化祭のお知らせ

2021-11-11 09:41:45 | 煎茶
秋も深まってきました。
行事が続きますが、黄檗山萬福寺で開かれる黄檗売茶流文化祭のお知らせです。



時 11月13日(土)午前10時~午後4時
   午前10時 黄檗売茶流家元 献茶式       
    華道遠州 生け花展
    黄檗売茶流茶席 回廊にちょっと気軽な11席 
玉露のほか、煎茶、中国茶、啜り茶、ハーブティーなどお楽しみいただけます。
     また、いろいろな設え、お手前などもご覧下さい。
     私も、自ら制作した道具を使って「煎茶」の席を出させて頂きます。

   午後 1時 津村和泉 ピアノコンサート 大雄寶殿


     
所 黄檗山萬福寺境内 

茶席代 10,000円 (当日券あり)

秋深まる萬福寺で、文化に触れながらゆっくりした時の流れを感じてみませんか。

なお、萬福寺境内には拝観料のみでお入りいただけます。
たて出しのお茶をお召し上がりいただけます。

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テレビ台の制作

2021-11-02 20:44:42 | 木工

9月の下旬から制作に取りかかったテレビ台。


10月に入ると展示会、帰省などが続き木地の刻みが完了したのが10月半ば、


やっと本体の仮組みまでこぎ着けました。塗装は迷った末拭漆仕上げにすることにし捨て摺り。


そのまま室に入れっぱなしで、研ぎに取りかかったのは10月下旬。


一回目の研ぎのすんだ部材。すべての部材を研ぐには1日かかります。


11月に入り、天板の裏や地板の裏がほぼ仕上がってきました。
5日からは伝統工芸展京都展が始まります。完成はいつのことになるのでしょう。

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