木工芸・漆・道具        

 木肌の美しさに惹かれ、指物の伝統技術と道具に魅せられて・・・・・ 木工芸 市川 (宇治市炭山)

ボンボニエールの箱

2011-02-28 22:11:23 | 木工
暁陶芸の笹谷さんからの依頼のボンボニエールの箱
でき上がったボンボニエールの大きさに合わせて寸法を決め、本制作に取りかかりました。

まず、第一弾

材料集めが大変ですが、何とか揃い、木作りが完了。
この後、部材の加工をしました。


底板には黒檀で線象嵌。留めを合わせなければならないのでなかなか厄介な作業です。


鉋で削って完了。


組み立てて、ハタガネで押さえます。


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桐箱

2011-02-26 22:14:44 | 木工
桐箱を作りました。

荒削りした桐の柾目板を鉋で削り、


箱の身ができました。と言ってもあっという間にできたわけではありません。写真を撮るのを忘れただけです。
この間に、板を所定の長さに切り、木端と木口を鉋で削って寸法を合わせ、底板を嵌める小穴を突き、卯木を削って木釘を作り、
糊を付けて錐で下穴をあけて、木釘を打って、糊が乾いたら鉋で仕上げ削り・・・。これだけの作業があったのです。


蓋に四方桟を付けて、面取りをして、真田紐を通して、


桐箱の完成です。

この箱に何を入れるのかというと・・・

「箱」を入れるのです。

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第二弾 「箱」

2011-02-24 22:32:04 | 木工

仮組みして、目違いを払います。


小穴を突いて、框部材の加工が完了。組み立てに入ります。


まず、平面を組み立て、


糊が乾いたら、立体に組みたてて行きます。


框組の組立ができました。


それに底板を貼り


蓋を付ければ一応完成。

え、これのどこが「群青の宙泳ぎゆく・・・」 のイメージなのかって?

それは・・・



こうなるからなのです。


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「箱」 第二弾

2011-02-23 21:43:50 | 木工

茶神代杉の重ね箱(内箱)に覆輪を貼りました。
覆輪には黒柿を使うことが多いのですが、色の対比がちょっときついので、今回は神代欅を使いました。


上段の箱の裏にも貼りました。


次の制作は、暁陶房香福籠の笹谷さんからの依頼の「箱」第二弾。

材は、栃の縮杢。
鉋で削り、巾と厚みを決め、部材の長さに切り、


仕口の墨付けをして、


ほぞ穴を掘り、ほぞを切りました。ほぞ厚みは3mm、巾は7mmの四方胴付きです。


ほぞは少しきつめにしました。ほぞの調子を見ながら仮組み。


仮組み完了。これが基本の骨組みです。
この箱の中には、「群青の宙泳ぎゆく二匹のその後」というタイトルの陶芸作品を納めるそうです。
そのイメージに合わせた「箱」を考えているのですが・・・・。
どういうことになるのでしょうか・・・・・。

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やくの 木と漆の館

2011-02-21 22:56:51 | 
先週末は、クラブ対抗のスキー競技会に参加するため、ハチ高原へ行って来ました。
途中、福知山市夜久野町にある「やくの木と漆の館」に寄って行きました。


ここに行ったのは、昨年の同じ時期以来1年ぶりです。
スタッフの高橋さんにいろいろお話をお聞きしました。


展示コーナーには様々な木の標本と、お椀の塗りの工程の見本が展示されていました。




その壁に、昨年の漆掻きの記録カレンダーと写真が展示されていました。
2月の下旬には。漆の苗植えも計画されているということです。


この漆の館の活動の特徴に、地元の小学校と連携した取組があります。
実際に漆を掻いている方から話を聞いて漆について学び、その後漆を使った作品作りを体験するそうです。
これは、体験した小学生の感想です。本当にすばらしい取組ですね。

また、ここでは希望すれば誰でも、漆の体験をしたり漆芸の基礎から学ぶことができます。
元職場の同僚の、K村さんもここで学ばれていると今年の年賀状で知りました。
短い時間でしたが楽しいひとときでした。高橋さんありがとうございました。


さて、目的地のハチ高原は暖かな良い天気。ハチ高原スキー場のゲレンデの向こうには氷ノ山を望む。


リフトで八伏山の山頂に登ってみました。ここへ登るのは初めてです。

翌日は、クラブ対抗のスキー大会

このコースで、大回転競技が行われました。


レーシングスーツに身を包み、ゼッケンを付けてスタートを待つ参加者。
ここに写っているのは、すべて70歳以上の選手なのです。皆さん本当にお元気です。

え、私の結果ですか? 「参加することに意義があるのです・・・」と言うことにしておきましょう。
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杉箱(内箱) 隠し蟻 続き

2011-02-18 21:55:32 | 木工


下段の箱の長手側板にも同様に蟻ほぞを掘ります。


留めに削る部分の段欠きをした後、妻手側板にほぞを立てて、鉛筆で墨を付けます。


この時白柿は使いません。また、墨のとおりに穴を掘るとゆるくなります。
あくまでも目安として、この墨の内側を掘ります。


穴は五厘と1分の小道具で掘ります。
杉の場合やわらかいので、ほぞ穴の角を欠かないよう注意が必要です。


留めを鉋と鑿で仕上げて、隠し蟻が完成。


仮組みをしてみます。OKのようです。


底板をはめ込む小穴を突きます。小穴(溝)は厚さ2.3mmの丸鋸で突きました。
底板は厚み4.5mm。段欠きをして仕上げます。


こちらは上段の箱の部材。


上段の箱の底には、桟をはめ込みます。


仕口の加工が完了。仮組みをしてみました。

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杉箱(内箱) 隠し蟻

2011-02-17 21:50:02 | 木工
杉箱の内箱(重ね箱)の制作に取りかかりました。

材料は、2分厚の茶神代杉。

鉋をかけてから仕口の加工にかかります。


部材を正確に寸法取りし、墨を付けます。

今回も仕口は隠し蟻にします。

使う道具は、1分と5厘の小道具。杉の場合とにかく刃物の切れがすべてですので良く研ぎ上げます。


いつもとおり、墨の内側に胴付き鋸で切り込みを入れます。


この切り込みの内側を掘っていきます。


はじめは5厘鑿(小道具)で彫り、1分の小道具で仕上げます。
写真を撮るため、木を押さえている左手をはずしています。


雄ほぞが掘れました。
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卒業修了制作展へ

2011-02-15 23:23:10 | 木工
最近ブログの更新が滞っています。仕事をしていないわけではないのですが・・・。
と言いつつ、今日も早めに仕事を切り上げ、京都伝統工芸大学校卒業修了制作展に行って来ました。


木工芸を学ぶ学生さんと、昨年秋の作品展に行かせてもらう約束をしながら、果たせなかったので、今回を楽しみにしていました。


まずは、木工芸の会場へ。
なかなかの力作が多いのにびっくり。
名票に添えられた作者の一言もすべて読ませてもらいました。
一人一人の作品作りや木工芸にかける思いが良く伝わってきました。
木工芸では、「一木一優」の作品展や木工フェティバルに来てくれた、さとけん君の飾り棚が、最高の賞に輝いていました。
さとけん君おめでとう! 


木工芸の他、漆芸、蒔絵、仏像彫刻などいろいろな分野の作品が展示され、大変見応えがありました。

伝統工芸をめぐる状況は厳しいものがありますが、こうして若い人たちが情熱を持って伝統工芸の技と心を学んでいるのは大変すばらしいことですね。
その感性や創造力を一層磨いていって欲しいと思います。
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大雪

2011-02-14 22:57:38 | 工房
連休は遊んでしまったので、3日ぶりの出勤。


昼頃から降り出した雪。今年何回目の雪景色だろうか、などとのんびり眺めていましたが、

午後、あたりの静かな気配に、外をのぞいてみると

大雪になりそうな気配で降っていました。


夕方、いつもより早めに帰ろうと工房を出ると、気温は0℃。お地蔵さんも雪をかぶっていました。


峠道は真っ白、あちこちに車が立ち往生していました。
幸いスタッドレスを履いていたので無事、家にたどり着きました。
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箱で遊ぶ

2011-02-06 20:55:42 | 木工
暁陶房の笹谷さんから注文をいただきました。
注文は・・・、まあ言えば「箱らしくない箱」。その箱作りで大いに遊んで欲しいという注文。


まずはアイデアのスケッチを描いて欲しいとのことでしたが、やはり木を使いながらでないとイメージがわきません。
いろいろな木を集め、見ている中で思いついたイメージはこれ。


早速試作にかかりました。
部品の胴付きを揃えているところ。きわ鉋を使いました。


一番細かな細工はこれ。やはり鑿の切れ味がものを言います。


部材の加工が終わりました。


糊をつけて組み立て。ハタガネでしっかり押さえます。


完成した「箱」の一部。右は蓋の部分です。


こちらは蓋の裏。
まだ発表前なので、全部はお見せできず、申し訳ありません。

細かな作業でしたが大いに遊ばせていただきました。
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