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木工芸・漆・道具
木肌の美しさに惹かれ、指物の伝統技術と道具に魅せられて・・・・・ 木工芸 市川 (宇治市炭山)
工芸が彩る日々
2012-05-31 21:59:03
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作品展
「使う・飾る・暮らす」~工芸が彩る日々~
と題して、工芸会近畿支部の小品展が開かれます。
先日完成した欅拭漆十角小箱
五稜箸(菓子箸)とともに、お茶用の菓子箱として出品致します。
ご高覧いただけましたら幸いです。
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桑文箱 隠し蟻
2012-05-30 21:40:50
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木工
桑文箱の仕口はいつもの隠し蟻。
長手側板にほぞを作り、
それに合わせて妻手側板に墨を付けほぞ穴を掘ります。
留めは胴付き鋸で切り、
鑿で整えます。
この胴付き鋸、長勝さんで目研ぎをしていただいてから、細かな作業も実にしやすくなりました。
さらに、底板を嵌める小穴と、合口の野籠を作(さく)って身の側板の加工が完了。
底板は,仕上げの鉋を掛けて厚みを決め、裏側の周りに向かってやや薄く削って小穴に合わせます。
身の仮組み。良いようです。
続いて蓋。
蓋の天板の裏は、表の甲盛りに合わせて裏透きをします。
浅丸の反り台の豆鉋で仕上げます。
その後作理合わせる小穴を突いて、仮組み。
仮組みが済んだら、内側にペーパーを掛け、石灰で渋出しをします。
乾いたら磨いて内側を仕上げ、それから組立てます。
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桑文箱
2012-05-28 22:12:05
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木工
日本伝統工芸近畿展の京都展が終わりました。
期間中、ご覧いただいた感想や励ましの言葉を多くの皆さんからいただきました。
その一言一言が制作の大きな励ましとなります。
お忙しい中、本当にありがとうございました。
なお、近畿展の大阪展は6月20日(水)から26日(月)までJR大阪三越伊勢丹10階催物場で開催されます。
漆の仕事と並行して次の制作にかかりました。
信州の叔母からの依頼で、文箱の制作です。
木取り、木作りの済んだ桑。
この桑は、叔父(母の弟)が20年程前仕事のために入った山で見つけた桑を、私のために手に入れ残してくれた材です。
そんな材を使って作れることに亡き叔父に感謝し、心を込めて作りたいと思います。
側板の仕口の墨付け。
隠し蟻の細かな墨付けには、左久作さんの両刃の白柿がとても重宝します。
ほぞの刻みに入るまでに、使うのみや小道具を研ぎ上げます。
一番細い小道具は5厘。のみは1分、1.5分、2分何れも鎬にしています。
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摺り
2012-05-26 22:56:08
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漆
#600の耐水ペーパーでの水研ぎが完了すると、いよいよ摺り(拭き)に入ります。
この段階で導管は漆でほぼ完全に埋められています。
生漆を塗りしばらく吸い込ませた後綿布で拭き(この作業を摺りとも言います)乾かします。
初めは漆を残さないくらいしっかり拭ききります。
これを数回繰り返すことによりり、漆で固められたきめ細かい地肌ができます。
この後、自分の求める艶になるまで更に摺り重ねていきます。
艶が出てくることにより、色も明るくなってきます。
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研ぎ
2012-05-24 22:21:40
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漆
といっても刃物ではありません。
十角箱の#400の耐水ペーパーでの水研ぎです。
身の外側の研ぎ。
蓋の内側は刳ってあるので、当て木(アクリル)にもわずかな丸みを付けています。
ここも杢が少し荒いので、ゴムを使うときれいな曲面になりません。
蓋の甲盛りの曲線をきれいに仕上げるためには、研ぎの方向や手を動かす速さにも大切な要素です。
漆塗り教室で、岩淵先生から下地や塗りの研ぎを教えていただいてから、研ぎの方法や考え方が変わりました。
そして、研ぎ自体がおもしろくなりました。もちろん大きなものの研ぎは大変さの方が上ですが・・・。
この400番での研ぎで作品の形がほぼ決定されると言ってもよいと思います。
従って、蓋の外側のような3面が集まる角や稜線は、少し研いでは拭いて、状態を確認しつつ整えます。
水分がかわいたらまた生漆を塗り、漆風呂で乾かします。
こちらは水差しの蓋の上塗り。
塗った直後の呂色漆の黒は何とも言えない深みがありますね。
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欅十角小箱 拭漆
2012-05-22 21:20:14
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木工
欅十角箱の拭漆の作業にかかりました。
まずは耐水ペーパー#240で水研ぎ。
当て木を工夫しながら隅までしっかり研ぎます。
蓋の甲盛り部分を研ぐのも、初めは硬い平らな当て木を使います。
やわらかいゴムを使うと、木目によって凹凸ができてしまいます。
水分が乾いたら、また生漆を塗り、しばらく吸い込ませた後ヘラで余分な漆を取り、室で乾かします。
ろくろで挽いた盃の木地固めもついでにしました。
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金環日食
2012-05-21 22:47:28
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その他
今日は金環日食。テレビもこの話題で持ちきり。
天気がもう一つの予想で、あまり期待はしていなかったのですが・・・
見えました! 撮りました!
デジカメと望遠レンズ、三脚を持ち出し、2階の部屋にセット。
ちなみに、レンズは、200mmに×2エクステンダーを付けて400mm。
センサーサイズがAPS-Cなので×1.6 つまり、640mmの望遠に自作フィルターを付けて撮影。
ただ、レリーズが見つからず、シャッターを手で押さなければならないので、わずかなブレが・・・。
ライブビューに切り替え太陽の方向に向けると、すでに日食は始まっていました。
食はどんどんすすみ、
7時30分。輪がつながりました。
はじめて見る金環日食。
あっという間に輪は切れ、金環日食が終わりました。この間1分ほどだったでしょうか。
シャッターを押したり、フィルターでのぞいて肉眼で見たり・・・あっという間の1分間でした。
次第に大きくなっていく太陽。2つの円が作り出す形が美しい。
やがて太陽は元の形に戻っていきました。
日食と言えば、小学校の時に学校で部分日食を見て、とても感動したことを思い出します。
1958年八丈島で見られた金環日食の時のことだと思います。
コメント (2)
欅拭漆十角小箱その後
2012-05-17 21:23:17
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木工
欅の十角箱。麦漆が作業の耐えられる程度には乾いたと思われるので、次の作業にかかりました。
まずは、天板の甲盛り
台に吸着し、接合部に負荷を掛けないようにして鉋で削ります。
こうすると、部材がしっかり肯定されるので大変作業がしやすくなります。
身の側板もわずか胴張りに削りました。外側の仕上げの鉋掛けが済んだ後、黒柿の覆輪を貼りました。
木地が完成。
向こうに見えるのは、ろくろで挽いた盃の木地。注文をいただき、ろくろ(木工旋盤)に挑戦中です。
後日UPさせていただきます。
生漆で捨て摺り。胴刷り刷毛でしっかり摺り込んだ後、余分な漆をヘラでとります。
特に隅は漆が残らないよう、ヘラでしっかり取っておきます。
たっぷり吸わせ、捨て摺りが完了。漆風呂で乾かします。
コメント (2)
いーポート世屋 アンサンブルの夕べ
2012-05-15 21:22:29
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その他
恒例の
いーポート世屋
の
コンサート
に妻と行って来ました。
今回はキョウトシモメンバーによる
~フランス紀行~ アンサンブルの夕べ
です。
キョウトシモ・・というのは、京都ゆかりの吉岡アカリ(フルート)、フロラ・シャレール(オーボエ)、藤森亮一(チェロ)、吉田秀(コントラバス)、小林玲子(ピアノ)、加藤ユミコ(作曲)からなる京都最強のアンサンブル(いーポート音楽会パンフより)
その豪華なメンバーによる この上なく美しい音色とハーモニーにしばしひたり、まさに至福のひとときをすごすことができました。
コンサートの後は、地元世屋の山菜をふんだんに使った里山ビュッフェの夕食。フリードリンク付きです。
演奏者と一緒に食卓を囲むのもここ独特のスタイルです。
参加者同士も次第にうち解け合って、話がはずみました。
会場の様子。180度パノラマ写真です。
楽しい語らいは遅くまで続きました。
翌日も良い天気。
木々の向こうには宮津湾から若狭湾が一望。間に見えるのは黒崎でしょうか。
しおぎり荘の周りの森の木々は新緑に輝いていました。
昼は、地元K氏の指導による、そば打ちに挑戦。
地元産のそば粉100%の10割そばです。
そば打ちのコツなど、詳しく教えていただきました。
まずまずのでき? 味は抜群でした。
ささやかな贅沢の時間を堪能し、世屋高原を後にしました。
支配人さん、皆さん、お世話になりありがとうございました。
コメント (2)
欅十角小箱 組み立て
2012-05-12 00:09:21
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木工
十角小箱、蓋の仕口。
天板の木口、木端に小穴を突き、枠板をはめ込みます。枠板の接合部には雇い核を入れます。
天板には甲盛りをする余裕をみています。
刻みが完了したので組み立てました。
まず身から。糊は麦漆を使いました。
底板は板が縮む事も考慮し、先に一度摺りをしておきました。
接合部を押さえるのにセロハンテープと太い輪ゴムを使います。
続いて蓋。
接合部に麦漆を塗り、しばらく置きます。十分漆を吸わせてからもう一度薄く塗って組みます。
やはり、セロテープと輪ゴムで押さえます。
蓋をかぶせて合口の具合を見ます。半良いようです。どの向きにも蓋が嵌まるようにしなければなりません。
蓋を取って風呂で乾かします。
麦漆は完全に乾き、強度が出るまでに時間がかかります。
そこで、麦漆で貼ったテストピースを作り、これで乾き具合と強度を確認することにしました。
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伝統工芸・木工芸の世界を知り、独学で指物を学び始めたのは約40年前。現在は煎茶道具や家具などの受注制作の傍ら、日本伝統工芸展や日本煎茶工芸展などに出品する作品の制作を楽しんでいます。
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