木工芸・漆・道具        

 木肌の美しさに惹かれ、指物の伝統技術と道具に魅せられて・・・・・ 木工芸 市川 (宇治市炭山)

スピーカーBOX

2010-07-31 22:31:33 | 木工
作品展に向けて、第2弾
漆塗りのスピーカーBOX
前から作りたいと思っていたものの、なかなかその機会がなく、今回やっと実現。

使用するスピーカーユニットは、FOSTEXのFX120


設計には、フリーのエンクロージャー設計ソフトを使ってみました。
デザインは前から暖めていたものです。


材に何を使うかいろいろ迷いましたが、今回はタモとバッフルにホワイトアッシュを使ってみました。
比較的軽い材で、響かせてみようというわけです。


仕口は、いつもの通り隠し蟻にしましたが、板の幅が広く、しかも2台ということを考えていませんでした。
雇い核で十分だったように思います。


いつも使っている留め木口台では幅が足りず、


これも作り直しです。


部材の加工がすべて終わり、


組み立て。


ハタガネで固定して糊を乾かします。
接着剤は、宮本さんにいただいたボンドに漆を混ぜて使ってみました。

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携帯用五稜箸

2010-07-29 23:01:39 | 木工
作品展にむけての制作を開始
まずは、携帯用(つなぎ)五稜箸。昨年の作品展でBさんより宿題にいただいたのです。
つなぎの部分は、ジョイント金具が市販されているのでそれを使えば良いのですが、問題は、箸が五角形をしているので、つないだ時に面と杢が常にぴったり合うようにする事。

いろいろ考え、制作上の課題に少し見通しが持てそうなので、とにかく制作にかっかてみる事にしました。


普通の五稜箸の場合は、木取りの段階で先が細くなるよう木取りをしますが、ジョイント金具の芯を箸の芯と一致させねばならないので、角材に木取ります。


杢を見ながら先と元を決め、つなぐ位置で切断。強度の持たせるため、先の部分を長くしました。


つなぐ部分の芯を出し、ジョイントを入れる穴をあけます。
この時、正確に芯を出し、材を垂直に保持して穴をあけなけれなりません。


あけた穴にジョイント金具を挿入します。一膳の左右で金具の向きを逆にします。


ジョイント金具がつきました。この時、杢が合った位置でぴったり固定できるように調整しなければなりません。
作業の前半の一番のポイントです。
次は削りです。
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「一木一優」打ち合わせ会

2010-07-26 22:44:27 | 木工
京都木工芸同好会「一木一優」の打ち合わせ会が当工房で開かれました。
9月の作品展が2ヶ月後に迫り、それぞれ計画している出品作品の交流や、会場の展示のイメージ化、
当日までの取組について話し合いました。


作品展に関する打ち合わせは午前中でほぼ終了し、午後は、「あると便利なツール」を持ち寄り、発表しながら交流を深めました。


午後、2時頃には、新潟の平出商店さんがみえ、道具を購入したりしながらも話は尽きず、夕方5時頃まで話していました。
楽しい時を過ごしましたが、今日から、作品展にむけてのスパートです。

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栃座卓完成

2010-07-24 23:10:49 | 木工

本題に入る前に、今日の弁当(昼食)は・・・カレーライス!

もちろん、インスタントではありません。 但し昨日の夕食の残り物ですが。

さて、本題に。
拭漆の終わった座卓を組み立てました。


天板を漆室から運びだそうとしているところへ、差し入れを持って刃物のヨシダさんが来てくださいました。
冷たいかき氷をいただいた後、早速手伝っていただき、無事組み立て完了。


栃の座卓が完成しました。
差し入れをいただいた上に手伝っていただき、吉田さんありがとうございました。

そして工房は、

会議室に早変わり。明日ここで、「一木一優」の作品展にむけての打ち合わせ会を開きます。
その準備です。

お知らせです
明日の午後2時頃、新潟の平出商店さんがこの工房へ来られます。
道具・刃物・砥石等、ご用のある方はどうぞおいでください。
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新しい試み

2010-07-23 21:35:58 | 
いつもお世話になっている、炭山陶芸の笹谷さんから「蓮の花が咲いた」という電話をいただき、見に行ってきました。


場所は笹谷さんの陶工房の前。


一輪だけですが、存在感があり、白い花が涼しげです。

工房へ戻り、今日は前々から考えていた一つの試みをしてみました。

磨きろくろで、真空ポンプを動かしながら捨て摺りをしてみました。


置く位置を変えてまんべんなく摺りをしました。その結果・・・・


思っていたとおり、大成功。導管を通って裏に漆がしみ出しています。
つまり、導管の中まで漆でしっかり入ったことになります。
なぜこんなことをするかというと、木地の中の方まで漆をしみ込ませるて固めることにより、より強い下地を作ろうと言うわけです。


その後、生漆を塗りました。たっぷり塗ってもすぐに吸い込んでしまいます。
吸うだけ吸わせて、重さを量ってみたら、塗る前に比べ約5g重くなっていました。
つまり、この飯椀の中に5グラム(約5cc)の漆が染み込んだことになります。
完全に乾くのにはかなり時間がかかりそうです。


椀は今制作中のものが勢揃い。生漆を刷毛摺りし、綿布で拭ききります。

ところで、今日の弁当、第2弾。

豚の生姜焼きと、コールスローサラダです。
味噌汁はインスタント、プチトマトとキュウリは自家製です。
昨日とあまりかわりばえしませんが、明日は変わりますよ。


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今日の弁当

2010-07-22 23:49:27 | 
めったにない食べ物の話題。
昨日より、妻が留守にしているので、食事も弁当も自分で作らねばなりません。
今日の弁当はこれ、

なかなか豪華でしょう。(キーボードはおかずではありません。)
キュウリとプチトマトは畑で収穫したものです。おかずも簡単なものばかりですが・・・。
明日は何にしようかな・・・?

さて、今日の仕事は、椀の研ぎ。600番の耐水ペーパーで研ぎました。

これは猪口。


研いで、


研いで、


研いで・・・、


約30個研ぎ終わりました。


導管が漆で埋まったので、研ぎはこれで終了。生漆を塗り、綿布で拭き取りました。


漆風呂の中は椀でいっぱいになりました。
今年の作品展のテーマは、テーブルウエアではなかったはず。こんなに作ってどうするのでしょう?

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夏本番

2010-07-20 22:22:36 | その他

漆塗り教室でお世話になっているUさんに「太い木をたくさん切ったのでもし使える木があれば・・・」
と声をかけていただき、見に行ってきました。


現場には、直径50~60cmもある木がごろごろ・・・。
いろいろな木があったのですが、残念ながら、木工の材として使うのはちょっと難しそうでした。

せっかくですので、細い枝の部分の短いものを薪用に、と少しいただいてきました。

Uさん、ありがとうございました。

少し時間があったので、光悦寺に寄ってみました。

前から一度来たいとは思っていたのですが、実際に訪れたのは初めて。
さすがこの夏の暑い時期、見物客はいませんでした。
やはり紅葉の時期に来てみたいですね。


庭園もこじんまりしていてなかなか素敵な雰囲気。鷹峯の緑もきれいでしたが、とにかく暑い。
何でこんなに暑いのだろう、とよく考えてみれば、梅雨が明けてから日中に京都市内に来たのは初めて。

昼過ぎ、炭山に戻ると、炭山の気温は31度。
工房の裏の戸を開けると涼しい風。スーッと汗がひきます。
夕方6時を過ぎると、ぐっと涼しくなり、帰る7時頃には26度まで気温が下がっています。
炭山は本当に良いところです。
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梅雨明け

2010-07-18 19:06:16 | その他

一昨日までの雨の毎日とは打って変わって、昨日は朝から夏の青空


近畿地方も梅雨が明けました。こんなはっきりした梅雨明けは久しぶりのような気がしますね。
青い空に白い雲、そして山の緑・・・信州の夏を思い出しました。

畑の草も伸びたので、今日は昼から草引き。

before


after



1時間足らずですっかりきれいになりました。
やはりこのくらいの広さが私の甲斐性に合っていますね。
今年は早くからキュウリがたくさん取れ、 今はプチトマトが色づいて来ています。
もうしばらくすると万願寺も収穫できそうです。


栃座卓の拭漆もだいぶ仕上がって来ました。
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椀の下地研ぎ

2010-07-16 21:21:05 | 

座卓の拭漆の合間の時間で、椀の下地の研ぎ

合鹿椀の内側を研いでいます。


こちらは外側。鉋目が入っているので外側は軽く研ぐだけです。


大きな合鹿椀から小さな猪口まで、簡単に研げます。
これが2回目の研ぎ(#320)


また、漆を刷毛摺りします。
よく吸い込ませ、


余分な漆はヘラでしごき取ります。曲面の漆をヘラで取るのはなかなか難しいです。
この下地作りは、欅の導管が漆で完全に埋まるまで続けます。

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漆塗り教室

2010-07-14 21:53:38 | 


各地で大雨による被害が出ていますが、炭山も朝からすごい雨


工房の裏を流れる志津川も、昼間には水位がだいぶ上がってきました。
今日は漆塗り教室に行くため、昼炭山をおりましたが、途中の道は川のようでした。

その漆塗り教室、市内の加藤小兵衛商店で開かれています。
講師は茶道具の制作・修理などを手掛ける漆芸家の岩淵先生
この5月からお世話になり、漆芸の基礎からみっちり教えていただいています。


本堅地、布着せ本堅地、紙着せ本堅地の手板。


紙着せのため、糊漆を配ったところ。これをヘラと刷毛で紙張りに適した均一の厚みにして、


薄めの和紙を貼ります。
拭漆は長年やっていますが、塗りのための本格的な下地作りは初めて。大変勉強になります。


こちらは一閑摺りで仕上げる盆。左端にちょっと見えるのが布目摺りで仕上げる盆。

教えていただいている、糊漆、地漆、錆などの使い方や使う目的に応じた漆量の調整、木地に塗る微妙な厚みの調整など、なるほどと思うことばかり。
そして、それをするためのヘラ使いの妙技、伝統の積み重ねの中で培われた先生の技を見せていただきながらの稽古。
何とも充実した時間です。


向かい側では、京都木工芸同好会「一木一優」で一緒のOさんが、中塗りの研ぎにかかっています。

漆教室からの帰り道。

こんなに水位のあがった鴨川を見るのは初めて。
五条大橋の上で、信号待ちの間に思わずシャッターを押してしまいました。
コメント (2)
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