木工芸・漆・道具        

 木肌の美しさに惹かれ、指物の伝統技術と道具に魅せられて・・・・・ 木工芸 市川 (宇治市炭山)

Utah(ユタ)Ski紀行 その7 PARK CITY

2013-06-28 22:07:43 | スキー
しばらく開いてしまいましたが、そろそろユタSki紀行を完結したいと思います。


最終日に行ったのは、PARK CTY Monutain Resort 。ソルトレイクシティから車で約1時間


ここも、とにかく広い。
前回までと同じような記事ではおもしろくないので、今回はちょっと変わったものを紹介。


まずは、6人乗りリフト。日本にもあるらしい、普通は4人乗りまで。
6人なんて乗るのにややこしいのでは、と思ったが係員がうまく乗客をさばいてくれるので、実際乗ってみるとどうと言うことはない。
しかし、リフト上で横を向くと、なんでこんなに人がいるの?という感じ。


尾根伝いのコースは何とも爽快。


ゲレンデ案内図を見ておもしろいことに気がついた。
ここの最高峰はやはり3000mを越えている。
そのPEAKを含めてスキー場なのだが、リフトは山頂まで行っていない。
地図には山頂まで足跡マークがついている。つまり、山頂まで行きたいやつは歩いて登れということなのだ。
あらゆる斜面をすべれるが、すべて、EXPERTS ONLY。
岩あり、崖あり、雪崩ありで、飛び込むにはかなり勇気が要る。
まさにマウンテンリゾートなのだ。


リフトに乗っているとリフト沿いの木の枝にいろいろぶら下がっている。
ここだけでなく、他のスキー場でも良く見かけた。
一番多いのが、ネックレスのような鎖類。そして・・・


時々見かけるのが、女性の下着。


なんのおまじないなのだろうか。誰かに聞いてみようかと思ったが聞きそびれた。


リフト上から見かけたこの人。滑り降りてくる人をひたすら写真に撮っている。
K氏にたずねると、滑っているところを撮影し、写真をベースエリアで売っているのだそうだ。


リフトを降りると、上半身裸の一軍が。
季節外れの暖かさとはいえ、標高3000m近い雪山のなのに・・・。
アメリカ人は寒さをあまり感じないのだろうか?


ゲレンデの所々に、こんな看板が立っていた。
ここ、パークシティはその昔、金や銀の鉱山で栄えた街。
まだ、その遺跡も残っており、西部開拓時代にタイムスリップしたような気になる。


午後5時、まだ日は高いが、今回のスキーも全日程を無事終了。
あっという間に過ぎてしまったスキー紀行であった。


スキー場から出ると、パークシティの街が広がっている。
ここは他のスキー場と違って、街からスキー場に直結している。
昔西部劇で見た雰囲気を漂わせる街並みが続いていた。

米国へ来て、5つのスキー場を滑りまわった。
一言で言うならば、まさに雄大な大自然に抱かれた、夢の5日間であった。
リフトという文明の利器の力を借りながらであるが、あちらの峰からこちらの峰へ、林の中も、広い雪原も自由自在に走り回れる。
次から次へと展開する岩山、森、そしてアメリカの大地の大パノラマ・・・これこそ山岳スキーの醍醐味。
今回は果たせなかったが、次は、より深く、山懐に抱かれて、パウダースノーの中を走りまわりたい。
そんな想いを持ちながら帰途についた。
素晴らしい体験をさせていただいたK氏に、感謝感謝!!感謝!!!である。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

BBQ

2013-06-23 22:33:33 | 木工
暁陶房の笹谷さんにBBQに誘っていただきました。

場所は暁陶房の前、日曜日で他の工房はお休みなので道路上での開催です。


BBQは久しぶり。美味しいお肉や野菜をいただきました。


BBQの後は、皆でホタルを見に行きましたが、わずか数匹飛んでいたのみ。
まだ寒いせいか、昨年の水害の影響なのか・・・前者のせいであってほしいと思うのですが。


時間を戻して、今日の仕事は、二つ目の天目台の木地制作。
二つ目になると、ちょっと余裕もでき、工程を写真に撮りました。

材は欅を縦木取り。


まず、羽根の表を浅く挽き、ほぼ仕上げておきます。


次は、羽根の裏。土居を削りながら羽根の裏も順に仕上げていきます。


羽根の裏と土居の外側の仕上げ。


土居の内側に酸漿を嵌める段欠きをし、さらに土居の内側を削ります。
羽根を切り離し、土居の内側を仕上げます。


酸漿の加工。
外側を削り、羽根との合口を仕上げ、内側を挽きます。


羽根を嵌めて合わせます。
切り離して、最後に酸漿の口を所定の寸法に合わせると共に、内側を仕上げます。


2つの木地が完成しました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

天目台

2013-06-22 21:39:38 | 木工
ご近所のTさんから、天目台の注文をいただきました。
もちろん、天目台を作るのは初めてです。
いろいろ資料を調べ、大きさ・形・構造などやっとイメージができ、ろくろにかかりました。


羽根と土居(脚部)は、縦木取りで直径18cm、厚み6cmの欅の材を挽いて成形しました。
さすがに挽き甲斐(?)があり、全身木屑だらけになりました。


酸漿(ほおずき)。口径は載せる天目茶碗に合わせています。


酸漿は段に欠いて、


羽根にはめこみます。


木地が完成。バランス的には、脚がもう少し広がっても良かったかな?

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

塗師屋包丁 柄と鞘

2013-06-20 21:54:12 | 木工
塗師屋包丁の柄と鞘の仕込みの注文をいただきました。


朴を使い、刃物にあわせて堀込み、重ねて接着をしたものを楕円に削ります。


木口にもわずかな丸みをつけます。

ペーパーをかけて仕上げた後、柄と鞘に切り離します。
この時、どちらが柄でどちらが鞘になるか記しておかないと大変な事になります。


これでできあがり。
この塗師屋包丁について詳しくお知りになりたい方は、千代鶴貞秀製作所までお問い合わせ下さい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

テーブル納品

2013-06-19 21:34:08 | 木工


先日の二人展で展示したこの伸縮テーブル。遅くなりましたが今日納品させていただきました。
納品先は、滋賀県高島市にあるHさんの別荘。心配した雨もたいした事なく、午前中に無事納品完了。
写真を撮るのを忘れてしまいましたが、大変気に入っていただき、うれしいかぎりでした。
Hさんありがとうございました。

納品から戻り、午後は仕事。

包帯が汚れないように、腕カバーをして作業しています。
傷をぶつけると飛び上がりますが、手を動かす分には全く痛みもありません。
途中で突然停電。近所の人に聞くと、今日二回目だそうです。


すぐに回復しましたが、夕方になるにつれ雨の降り方もきつくなってきました。
雨がひどくならないことを祈るばかりです。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

やってしまった!!

2013-06-16 23:45:22 | その他
とうとうやってしまいました。
木工機械はちょっと油断すると大けがにつながる・・・といつも自分にいいきかせて操作をしていたのですが・・・
昇降盤で短い材を縦引きする際、上からも押さえられる押さえ棒が見当たらないのであり合わせの板を使ったのが間違い。
これはちょっとやばいな、と思った瞬間、切断している材が丸鋸の回転で持ち上がり手元に飛んできました。
慌てて手を引っ込めたのですが間に合わず、腕の下側に激痛が走りました。

見ると、皮が7~8cmにわたってはば3~4cm、深さ5~6mm剥け、白い膜が見えていました。
慌てて、きれいなタオルをまいて傷口を押さえ、さてどうしよう・・・
救急車を呼ぶのは大げさだし・・・出血もそれほどひどくはないので自分で車を運転し病院へ
日曜日でしたが外科の先生がおられ、麻酔をして15針ほど縫っていただきました。

幸い、筋肉までには達していなかったので(見えていた白い膜は筋膜)手を動かすことはでき、仕事もできそうです。
もし材が指にでもあたっていたらと思うとぞっとします。

注意していても、ほんのちょっとした油断や横着が事故につながります。
これを教訓にして一層気をつけたいと思います。 
自分への戒めを込めて、あえて報告させてもらいました。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

接着剤

2013-06-14 22:45:11 | 木工
木工用接着剤には色々ありますが、そのうちの一つのPIボンド。
水性ビニールウレタンの主剤に架橋剤を100:15の割合で混ぜて使うもの。
水性なのに、乾くと強い耐水性を示すということで早速購入。
ところが・・・
わずかな量を使うのに1kg入りの袋と缶から取り出して正確な比率で混ぜねばならず、極めて使いにくい。
さらに速乾なので、箱の組立などには使いにくい・・・。
それで、購入したものの2~3年使わずじまいでした。

この冬、兵庫県の冨島さんの工房をおじゃましたとき、小分けして使っておられたのを見て思いつきました。


中古で購入した電子天秤のうえに、小さなガラス板を置き、小分けした容器から約1gを秤量


それに、×0.15の量の架橋剤を加える。端数はおおよそに加減。
小さな油差しに架橋剤を入れてあるので、一滴ずつ加えることができます。
これで一番の使いにくさが克服されました。


これをヘラでよく混ぜる。
このヘラは五稜箸を木取った際に落としたもの。先をハサミできると具合の良いヘラになります。


木地に拭き漆をする場合は、これに墨汁を1~2滴加え黒くします。
粘度もやや落ち、使い易くなります。強度は正確には調べていませんが特に問題ないように思います。
さらに漆との相性も良いようです。


PIボンドのもう一つの特長は、乾燥が速いこと。
これは使いにくさでもあるのですが、今回のように細かなものを貼るような場合は初期接着力の強さが役立ちます。


15~20分もするとガラスの上の接着剤は固まり始めます。
この段階でしたら水で洗い流すことができます。
ただ、指に付いた接着剤は2~3日落ちません。

PIボンドの製造元のオーシカのサイトをみると、長堆積時間の鹿印ピーアイボンド6000 というのがあるようです。
一度使ってみたいと思っているのですが・・・・。


コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

伝統工芸木竹展、研究会へ

2013-06-13 22:35:18 | 木工
昨日、6時前に家を出て東京へ。


まず訪れたのは、第5回菊池ビエンナーレがおこなわれている智美術館。
ご一緒させていただいた疋田さんの友達で奨励賞を受賞した星野さんや、煎茶工芸展で知り合った伊藤さんの作品も見せていただきました。
伝統工芸展とはひと味違う作品も多く、なかなか見応えのあるものでした。

その後、木竹展の会場の三越本店へ。
今回より変わった会場はちょっと手狭な感じでしたが、その分迫力のようなものを感じました。

午後は研究会に参加。そのなかで、
「長い伝統を踏まえた上で今その最先端をになっているんだという自覚をもって欲しい」という言葉や「木という素材にも歴史があり、それを踏まえた使い方や、より材を生かす使い方が大切」さらに「初心の『作りたいという気持ち』を忘れずに」という先生方の言葉に、なぜかとても励まされたように感じました。

研究会の後は、授賞式。そして、レセプションと続きました。




今回受賞された皆さん。


夕方からは場所を移して二次会へ。
全国から見えた先輩の皆さんとも親しく交流させていただき、実に楽しく有意義な時を過ごすことができました。
中身の濃い1日で、今後の制作にいろいろヒントもいただきました。
お世話になりました皆さん、ありがとうございました。


一夜明けて、

今日の京都は快晴の青空。


次に向けての制作も始まっています。 



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

明日から伝統工芸木竹展が始まります。

2013-06-11 22:46:55 | 作品展
今日で工芸会近畿支部の小品展が終わりました。
多数ご来場いただきありがとうございました。

そして、明日からは、第14回日本伝統工芸木竹展が始まります。

会期:6月12日(水)~18日(火) 午前10時~午後7時 (最終日は午後4時閉場)
会場:東京日本橋三越本店 本館6階美術特選画廊 入場無料です。

今回、DMが廃止になり、案内をお送りしていませんが、お近くの方は是非お出かけください。

私は明日(12日)出品者研究会への参加を兼ねて上京します。
会場には昼前後と午後4時前後に居る予定です。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

二人展が終了しました。

2013-06-09 22:24:10 | 作品展
二人展が終わりました。
2日間でしたが、大変多くの皆さんにおいでいただきました。


道具と木工という密接な関係を持つ二つの分野での展示会でしたので、いろいろな分野の方にいろいろなお話を聞かせていただくことができ、とても勉強になりました。
 

また、遠く関東や長野県からも来て下さり、本当にうれしく思いました。
埼玉県から来てくれた若者達にはいろいろお手伝いしていただきました。
年齢や経験を超えて刃物や木工・ものつくりについて思いを語り合うのは本当に楽しいことです。

皆様のおかげで本当に良い二人展ができたと、千代鶴さんと喜んでおります。
本当にありがとうございました。
作品を見ていただいての感想やお話しいただいたことは、これからの何よりの励みになります。
重ねて御礼申しあげます。

作品展当日の写真があまり撮れませんでしたので搬入時の写真を載せます。



千代鶴貞秀作の小刀、鉋の数々






普段使っている道具の中から、千代鶴貞秀作の道具を中心に展示しました。


鉋を鍛える様子や、研ぎ、鉋削りの様子を撮影したビデオも見ていただいたのも好評でした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする