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東近江市蛭谷で開催されている「匠の祭」に行ってきました。
惟喬親王祭以来3ヶ月ぶりに訪れた蛭谷は小雨にけぶり、秋の気配が漂っていました。
会場は滋賀県東近江市蛭谷町の筒井神社周辺の民家
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木地師をはじめ木工家陶芸家などが出品されていました。
3年前に一度来たきりあまり情報が入りませんでしたが、今回香川県で挽物をされている古家喜義さんから案内を送っていただきました。
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作品を拝見しながら、挽物のこと香川独特の塗りのことなどいろいろ教えていただき大変勉強になりました。
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今回の特別企画として三重県で足踏み式轆轤で挽物をされている高橋力男さんが実演をされていました。
お話しは以前からお聞きしていましたが拝見するのははじめて。
昔、轆轤を人が手でロープを引いて回していたのを足踏みに変えただけの極めて単純な構造です。
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私も体験させていただきました。
足でペダルを交互に踏むと、轆轤は右回転、左回転を交互に繰り返します。
内側を挽く時は左回転の時のみ鉋を当て、外側を削る時は右回転の時のみ鉋を当てます。
一度に回る回数は2回転半。刃物の当て方に村があるとムラがすぐにゆがんできます。
そのくり返し挽くのですから、伝統工芸展に出品されているような大きな作品を挽くには大変な根気と集中力が必要になります。
いろいろ教えていただきながら良い体験をさせていただきました。
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同じ会場で出店されていた、神奈川県小田原の「もくのすけ」の鈴木さん。
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大津の「こばみつ亭」の土生さん。
お話しを聞くとお二人とも京都の伝統工芸大学校出身。共通の知り合いも多く、世の中狭いことを実感しました。
また、昔出品した京都府の工美展や美術工芸ビエンナーレでご一緒した山形満さんのお嬢さんからは「政所茶」に対する熱い思いを聞かせてもらいました。
木工を通じてのつながりや出会いの中で楽しく有意義な時を過ごすことができました。
お世話になった皆さん、ありがとうございました。
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この匠の祭は23日(月)まで開かれています。