木工芸・漆・道具        

 木肌の美しさに惹かれ、指物の伝統技術と道具に魅せられて・・・・・ 木工芸 市川 (宇治市炭山)

文人趣味サロン

2018-03-18 19:57:28 | 煎茶

一昨日、月1回の「文人趣味サロン」で夕方から奈良へ行ってきました。
田能村直入の「詩仙春藹図」鑑賞の後、今回のテーマの「文房清玩」。
先月奈良で開催された「日本の書展 奈良会場」の企画展で掲載された家元所有の文房について詳しく解説していただきました。

まずは硯。


そして筆、墨・・・

いずれも美風先生が若いときから集められたものですが、それを「清玩したい」という思いで手に入れられた、文人こだわりの逸品です。
そんな思いを、一つ一つ手にとって、撫で回して味合わせていただきました。


これは「十竹齋箋譜」中国で摺られた文人画のお手本帖です。
版木から摺られたものということですが、美しい色合いは驚くばかりです。


前後しましたが、今日の夕食は春をイメージしたお料理。一品一品が春を切り取って並べられているようでした。
これに汁と五穀米のご飯が付きます。

翌日は、依水園・寧楽美術館で開催されている「奈良工芸の粋」展に行ってきました。


今日はちょうど美風流の煎茶席が設けられていましたので早速寄せていただきました。
会場は、新薬師寺の古材が使われているお茶室「氷心亭」

御笠山・若草山を借景にした後庭が見渡せる絶好のロケーションです。

そして、

なんと、家元自らのお手前。こんな機会は滅多にありません。
美味しいお茶とお菓子(氷心亭のイメージの手作り)! お話をうかがいながら満ち足りた一時を過ごすことができました。

特別展示・特設ギャラリーを見学。奈良県の工芸作家さんの作品が並べられていました。
工芸会でお世話になっている皆さんの作品もたくさん展示され、じっくり拝見することができました。

建物を出て、お庭を散策。

こちらの三秀亭では、工芸会でお世話になっている人形作家の井上楊彩さんのギャラリートークが行われていました。
良い天気で、まさにもう春でした。

午後は東大寺戒壇堂へ行ってみました。

ここを訪れるのは1970年秋、静岡からヒッチハイクで来て奈良を回った時以来48年ぶりです。
記憶とは回りの雰囲気がだいぶ違ってしまっていましたが、四天王像の凛とした姿に、初めて対面した時の感動がよみがえってきました。


帰り道、入江泰吉旧居の前を通ったので見学してきました。


工作室や暗室などもそのまま保存され、本棚には読みたい本がぎっしり。
その昔、これ一冊を持って奈良を巡った犬養孝の「万葉の旅」も収まっていました。

春を感じながら有意義な2日間を過ごすことができました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする