木工芸・漆・道具        

 木肌の美しさに惹かれ、指物の伝統技術と道具に魅せられて・・・・・ 木工芸 市川 (宇治市炭山)

ハイバックチェア

2020-10-16 14:47:32 | 木工
制作中のハイバックチェア。やっと仮組みまでこぎ着けました。



この椅子の注文をいただいたのは、かれこれ7~8年前だったような・・・。
食事の後など、テレビを見たりしながらゆったりくつろげる椅子を、という注文でした。


そしてもう一つ。
丹後の森林組合の仕事をしていたSさんが、ご自分で伐採・製材した楢の木で作って欲しいという注文でした。
製材してから2~3年現地で保管。湿気の多い丹後よりこちらの方が乾燥しているので私の工房内で保管して5~6年が経ちました。
まだ完全な乾燥まではいきませんが、使えるレベルになってきたので9月に荒木取り。
約一ヶ月養生し制作に取りかかりました。


木取りをして、まずは仕口の加工。


部材を鉋で削り出す作業。なかなか手強い楢の材で、削り甲斐がありました。


部材の加工が終了。


今回、楢の材は硬いので、身体が直接あたる部分には柔らかい杉を貼りました。
これも丹後の杉です。
座板には杉の板に座彫りをして乗せています。


仮組み。
この椅子、従来制作してきた椅子の構造を元に、座および背の角度を計算して設計した物です。
それぞれの材が干渉し合って、一旦組み立てたらほぞが簡単には抜けない構造になっています。


Sさん、もう暫くお待ちください。

コメント
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