かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

ビタミンCやEにも正しい摂り方があるようです。

2006-03-04 22:27:52 | Weblog
 昨日とはうってかわって暖かな一日。少し空気がまだ冷ややかにも感じましたが、一時間ばかり散歩するにはかえってよかったように思いました。明日は更に気温が上がって、日向では動くと暑い位になるかもしれません。全く、このところの気候はふれが大きくて極端です。
 
 さて、体の悪くなる原因が酸化ストレスで、それを改善するのが抗酸化作用のあるもの、とりわけビタミンCやEは体の中で抗酸化作用を担う重要物質で、昔から健康イメージがあったためか、サプリメントとして摂ることも珍しくありません。特にCの方は水溶性で摂りすぎてもおしっこで出て行くばかりでさしたる問題もない、というように、私なども思いこんでおりました。
 ところが、最近その当たりの話も怪しさが漂ってきたようです。アメリカの研究で、酸化ストレスが高じて不健康状態になっている場合はともかく、酸化ストレスの低い、健康状態でこれら抗酸化ビタミンを過剰摂取すると、かえって体内の酸化ストレスが高まり、心血管に悪影響を及ぼす可能性がある、という話が出て参りました。確かに酸化ストレスを改善する、という話はこれまでも出てましたけど、健康状態ではどうなるのか、という話は今まで聞いたことがありませんでした。特にCの方は上にも書いたような事情がありましたので、疑うことすらなかったのですが、なるほど、反応性のある物質である以上、摂取しても全くなんの影響もない、というのはあまりに無邪気すぎる思いこみでした。
 研究は豚を対象に行ったとのことです。この実験の前に、高血圧状態の豚や高コレステロール血液状態の豚で抗酸化ビタミン投与実験をして、有効に酸化ストレスを下げ、血流を正常化したという結果を出しており、なら健康な豚ならどうなるか、を観てみたと言うことです。このときのビタミン投与量は、一日にビタミンEが体重1キロ当たり100単位、ビタミンCは一頭当たり1000mgで、通常のえさと一緒に摂取させたと言いますから、摂り方も量も我々人間がサプリメントやビタミン剤を飲むのとほぼ同じ状況です。それを毎日3ヶ月続けたところ、ビタミンを摂った方の豚で、血流量が減少したり、心臓の冠動脈の柔軟性が明らかに損なわれていたとのことでした。
 実は試験管でやる実験で、酸化活性の低い状態で抗酸化ビタミンを反応させると、かえって酸化促進作用を示すという結果も過去出ていたそうで、それが生き物の体の中でもあり得ることが、この研究で明らかになったと言うことになります。
 まあ豚と人間では違うのは確かですし、人間でも同じように過剰摂取の害が生じるかどうかはまだ検証が必要でしょう。でも、ビタミン剤に限らず、サプリメントの類をむやみに摂取するのはやはり考え物なのかもしれません。少し前にベータカロチン単体ではかえってよくないと言う結果や、最近でははやりのイソフラボンが摂りすぎはよくない、ということで、一日当たりの摂取上限について話が出てました。抗酸化サプリメントが健康増進には必ずしも役に立っていない、という研究報告も出ていまし、この種の話は、宣伝はとりあえず無視して、情報を集め本当に確実になったものを正しい方法で摂るように努力するくらい用心した方がいいのでしょう。少なくとも最近体の調子がいい、というようなときには、惰性で摂らずに控えるようにしたほうが、結局は健康を維持できる結果につながりそうな気が致します。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする