かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

京アニ放火事件の裁判が始まりましたが、結果がどうなろうと何も報われずやりきれなさだけが募るようで実に気持ち悪いです。

2023-09-05 20:39:10 | Weblog

 今朝の奈良市の最低気温は25.6℃、昼の最高気温は34.6℃、五條市の今朝の最低気温は23.4℃、昼の最高気温は33.9℃でした。今日は雲が多いものの日差しは夏の威力で降り注ぐ、残暑厳しい一日でした。入道雲が山の方であちこち沸いていましたが、東の山奥で激しい夕立を降らせている以外、こちらでは雨を降らせるほどには成長せず、蒸し暑いまま夜を迎えています。気象庁の天気予報では明日は雨でその後も1週間ぐずついた天気が予想されていますが、日本気象協会の方は、明日こそ気象庁よりも降水確率が高く1日雨を予想している一方で、明後日以後は晴れ時々曇りと真逆の予報を立てています。代表的な天気予報の機関からこうも違う予報を出されては戸惑うばかりですが、当面は明後日の空模様を観て軍配を上げるよりありません。まあ願わくば、この雨が夏の終わり、秋の訪れを告げる季節の変わり目となってくれることを祈るばかりです。

 さて、4年前、京都アニメーション第1スタジオで36名の尊い人名が喪失させられた放火事件の犯人青葉被告の裁判員裁判が京都地裁で始まったとのことです。一時は犯人自身が火傷で人事不肖に陥り命が危ぶまれていましたが、医療機関の尽力により命をとりとめ、こうして裁判に出廷できるところまで回復して来ました。被告は起訴内容については「私がしたことに間違いありません」と認め、「事件当時はこうするしかないと思ったが、こんなにたくさんの人が亡くなるとは思わなかった。現在はやりすぎだと思っている」とも述べたとのことです。検察は冒頭陳述で被告に完全責任能力があると主張、対する弁護側は、犯行は「妄想にとらわれたもの」として、心神喪失で無罪もしくは刑の減軽をされるべきだと主張しました。犯行動機については、捜査段階の「応募した小説を盗まれたのでやった」という話しか今のところ出てきておりませんが、この裁判の中でもう少し深掘りされてくるかもしれません。いずれにせよ裁判は「被告の刑事責任能力の有無」を争点に143日間をかけて行われ、来年1月25日に判決が言い渡される予定です。

 この事件、犯人側が一方的な思い込みで憎しみと怒りをつのらせ、結果的にそんなことを思いもよらない無防備な人々に対して破滅的な暴力が振るわれたことに対して戦慄を禁じえませんが、どうしたらそのような逆恨みを防ぐことができるのかと考えてみるとどうにも絶望的なことしか思い浮かびません。なんとなれば京アニ側はその「盗まれた小説」自体を認識していらっしゃらないようですし、つまり被告に恨まれている事自体知るよしもない状況だったわけで、それを防ぐなど到底無理な話です。それでも防ぐとしたらヒトの内心にまで踏み込んだ管理社会にでもしない限り無理でしょう。そんな被告への求刑は死刑以外ありえないだろうとは思いますが、才能溢れた36人のクリエイターと引き換えにするには被告の命がお粗末すぎますし、そのような絶望的な世界観を我々に強要してくる自爆野郎に対して死刑以上の刑罰をもって報いることができない事にもまた絶望してしまうという、なんとも面倒くさいやつだと思わざるを得ません。

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