今朝の奈良市の最低気温は22℃、昼の最高気温は31.9℃、五條市の今朝の最低気温は19.8℃、昼の最高気温は30.3℃でした。今日は朝のうちは雲が多いながらも青空が見えてそれなりに晴れていましたが、時間が進むに連れて雲の占める割合が増えていき、午後にはすっかりくもり空に変わって、夕方前には雨が降ってきました。生駒市や御所市、天理市、宇陀市など、東西南北の周辺の町では昼過ぎから所によってかなり強い雨にさらされていましたが、我が頭上は県内でもスポット状にぽっかり空いた部分となったようで、降り出しがかなり遅くなりました。なかなか天気が好転しませんが、明後日木曜日にはまた夏空が戻ってくるみたいです。なるべく暑さ控えめならありがたいのですが。
さて、漫画家の寺沢武一氏がこの8日に逝去されたとのことです。享年68歳、死因は心筋梗塞とのことでした。随分前から脳腫瘍で手術しては再発を繰り返し、ついには左半身麻痺になりつつもしぶとく仕事を続けておられましたが、ついに病魔が上回り、心臓に負担がかかっておられたようです。まずは泉下の御霊のご冥福をお祈りしたいと存じます。
私は寺沢作品というとほとんど「コブラ」しか知らないのですが、初めてジャンプの誌面で観た「コブラ」はまさに衝撃的でした。連載開始当時の連載陣を顧みても、定番の「こち亀」やまだ普通にボクシングしていた時代の「リングにかけろ」、「ドーベルマン刑事」、「東大一直線」、「ホールインワン」などそれなりに魅力的な作品が目白押しではありましたが、それらどんな漫画と比べても明らかに異なる洗練された未来感あふれる筆致、ハリウッドの美人女優を思わせる露出度高めの大人なヒロインたち、思わせぶりでスタイリッシュなセリフなど、ジャンプ誌面では明らかに異質なやたら完成度の高い漫画でした。それに精神力で軌道を曲げることも可能な必殺のレーザー光線を放つ左腕のサイコガンやそのサイコガンすらなかなか効かない敵役クリスタル・ボーイ、相棒のアーマロイド・レディなど、溢れるSF要素も琴線に触れまくりでした。更に現在につながるデジタル作画を早くから試みておられたことなど、物語の内容だけでなく作画技術を貪欲に追求される姿勢は、単なる漫画家の枠を超えた方とも言えそうです。病気がちだったとはいえ68歳とはあまりにもったいない早すぎる最後だったと思わざるを得ません。残念です。