今朝の奈良市の最低気温は9.3℃、昼の最高気温は21.9℃、五條市の今朝の最低気温は6.6℃、昼の最高気温は20.9℃でした。今日は朝から薄雲が広がって十全な日差しでは無かったものの弱い日差しが終始あり、気温も上がりました。夕方にはこれからの雨の先触れのような厚めの雲が張り出してきて、県南部は降り始めましたが、こちらで本格的に降り出すのはまだ少し時間があるようです。ただ、気象庁の天気予報では明日は曇り時々晴れ、日本気象協会では晴れ時々曇りと今日とほぼ同じような内容になっていますので、今の下り坂に見える空模様は一時的なもので、それが過ぎた後本降りになるのは、南海上の停滞前線が北上してくる明後日以降になるのでしょう。
さて、小林製薬の紅麹サプリの薬害?事件、まだまだ真相には程遠いという感じではありますが、少なくとも主体である紅麹菌には問題が無いことはどうやら間違いなさそうという方向が見えてきたように感じます。
可能性としての突然変異も絶対ないとは言えないものの、何千年にも渡って使い続けられてきた菌が、今になってひょっこり毒性を高めたりするというのも考えにくいことですし、それを疑いだせば酒造りの麹菌や酵母、納豆菌、乳酸菌など他の食品でも様々な菌類が使われて来ているのを全て疑わしいという、あり得ない話を考えないといけなくなってきそうです。
で、プペルル酸という毒性の強い物質が出てきて、にわかにあたかも原因であるかのような話が湧いてきましたが、毒性は強いもののプペルル酸には腎障害を生じる性質は確認されていないそうですし、まだ原因と言うには弱い感じが否めません。ただ、プペルル酸が検出されたことで、件の製品ロットが製造された大阪の廃工場において、培養槽に青カビが混入するコンタミネーションを起こしていたのではないか? という疑問が出てきているようです。腎障害の原因物質が何であれ、大阪の工場というのが別の菌の侵入を許してしまうような衛生状態であったというのは由々しき問題で、そこを追求するのは至極当然だと思いますが、最初に「紅麹菌で腎障害!」と言い出してしまったのが祟ったのか、なかなかその衝撃から抜けられないようなニュース記事も見受けられるようです。
まあこの一件が今後どのように決着が付くかはさておき、「機能性表示食品」という健康食品を巡る制度を変える一石になるのは間違いないでしょうね。ただ具体的にはどう変えていくのやら。安全性の公的証明とか求めて行ったら、ハードルの高さ次第ではトクホと変わらなくなってしまい、存在価値が無くなってしまいますし、制度そのものを廃止するには世の中に出ていて安全に消費されている商品数が多くて影響が大きすぎるきらいがあるようにも感じますし、紅麹一つのために、認可などハードルを上げたり制度を無くすというのは乱暴に過ぎるような気もします。じゃあ紅麹だけペナルティを与えてこれを禁止するというのも、それそのものは別に危ないものでもないのでおかしな話ですし、厚労省や消費者庁最後にどう落とし所を考えるのか、注目していきたいと思います。