統一地方選挙が終わり、県議で約2週間、市長・市議で約1週間が経過しました。当選証書授与式も終わり、市議会議員は5月1日からは新しい任期となります。自分は現職ですから、4期目の任期は4月末まであり、月曜日からほぼ通常モードのように活動しています。
そんな中、これまでの選挙の中でも感じてきたことなのですが、「公正な選挙」ということについてどれだけ世の中で重視されているのでしょうか、また、それがおろそかにされる社会は果たして良いものなのでしょうか。子どもに誇れることなのでしょうか。そのことを大人が真剣に考えているのでしょうか。いま一度考えたほうが良いと思います。
今回の鈴鹿市議会議員選挙において、最下位当選者の方と次点の方の差は約60票でした。案分票の存在がなければ、さらに差は小さかったかもしれません。ご本人にとっても大きなことですが、支援されている方にとっても大きなことだと思います。それがもし、事前運動なども含め、黒に近いグレーの活動の存在があったとしたら、納得できる結果といえるでしょうか。また、支援者の方がもしわかっていてグレーの行為を行っていたとしたら、それが社会に良いことなのか考えてしまいます。
自分自身はじめの選挙に出るときに、ぎょうせいから出版されている「地方選挙の手引き」を読み、公職選挙法でアウトとされる行為を知りましたし、その後も選挙のたびに、例えば報告書を印刷して配布する際に配慮することなど、いろいろなことを選挙管理委員会に確認しながら選挙に臨んでいます。また、詳しい方に意見をお聞きしたりもするので、グレーなことはそれなりに知っているつもりです。
ですから、気になることを見かけたりしたときは、選管や場合によっては警察に確認したりすることもあります。それは「公正な選挙」を実施してもらいたいためで、公職選挙法を読んで真面目に解釈して選挙に臨む人や支援する方々の努力が尊重される社会であってほしいという思いがあるからです。
ただ、公職選挙法はややこしいとは思います。なので、その隙間を縫うように行動する人たちもいれば、一方で、知らずに法に触れることを行ってしまう方々もいるとは思います。ですが、公職に就こうとする候補者、当選後には長や議員となる者にとっては、法律をどのように解釈するのか尊重するのかが問われるはずです。もし法に触れることを行うとなれば、それに対する責任について、運動する方の責任はもちろんですが、自分自身の責任も意識しておかなければいけないと思います。
今回の選挙でもかなり濃いグレーと考えられる行為を見かけました。選管などにも確認しましたが、グレーという解釈の説明ばかりで腑に落ちませんでした。選管がグレーとして判断を行い、特段注意等も行わないのであれば、いっそのこと、すべての候補者に認められる行為とするほうがよほど「公正な選挙」になると思います。
特に「事前運動(立候補届け出前に選挙運動※をすること)」と考えるものが気になりました。その点は下記にあるリンク先の「選挙必勝バイブル」で、「選挙運動かどうかの主な判断基準」を参照いただければと思います。県議の告示日直前や、市議の告示日直前週にそれらがありました。
※「選挙運動」総務省HPより: 判例・実例によれば、選挙運動とは、「特定の選挙について、特定の候補者の当選を目的として、投票を得又は得させるために直接又は間接に必要かつ有利な行為」とされています。
「公正な選挙」への取り組みという観点から、市政や自治のあり方を検証したり、これからを考えることが大切なのかと思います。そのようなことにモラルハザードが起こっている状況では、子どもたちに誇れる社会にはならないという意識を、大人がもっと持つ必要があるのだと思います。
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