鈴鹿市議会議員 中西だいすけの活動日誌

鈴鹿市議会議員として年齢も含め5期目のベテランになりました。日々の活動や感じたこと、議会での動きなどをつづります。

議会定数の見直しへ

2022年12月09日 11時00分24秒 | Weblog

今年度の特別委員会で、定数と報酬について議論が行われ、12月定例議会で定数条例と関連条例の改正案が出てくる流れになりました。来春の統一地方選挙では、現時点の状況になりますが、市長候補が3人、4人定数の県議候補に6人、32人の定数から削減となる市議選にすでに3人の新人候補が上がっているなど、相当な選挙戦になりそうな気配があります。

議会定数については、さかのぼること7年、2015年の3月定例会で「鈴鹿市議会議員定数の削減を求める請願」に賛成討論を行ったことを思い返します。当時は、請願の賛成者はすずか倶楽部の4人だけだったのですが、今回の動きでは過半数の会派と議員が、削減方向の議論をするという形になっていて、時間の流れと社会の変化を感じます。

以下は当時の討論の内容です。その後、通年議会の導入や委員会のオンライン配信、高校生報告会の実施など、鈴鹿市議会の変革は進んできています。ですが、議会のあり方はこれからも不断に行っていくもので、あらためて自分の責任も感じています。

 

■平成27年3月議会での討論■*********

 議席24番,すずか倶楽部,中西大輔です。
 私は,すずか倶楽部を代表して討論に立たせていただきます。
 すずか倶楽部は,これまで議会改革特別委員会で,一貫して報酬のあり方とあわせ,定数削減を考えるべきだと訴えてきたこと,また,請願者の意思を尊重し,鈴鹿市議会議員の定数削減を求める請願書に賛成の立場をとらせていただきます。
 以下,理由のほうを述べさせていただきます。

 まず,請願は,我が国の急速に進む少子化と高齢化,そして人口減少の中,自治体では福祉,教育,医療,防災など,必要とする支出が今後さらに増加することが予想されます。鈴鹿市も,より一層の行財政改革を行う必要があり,鈴鹿市議会にとっても避けられない重要な課題と考えます。ついては,「鈴鹿市議会議員定数を削減し,平成27年の統一地方選挙では,削減した定数で選挙を実施することを求めます」を趣旨として,昨年平成26年9月定例会に提出され,その後,先ほどの報告もありましたが,請願者の参考人招致も含めた継続審査を経て不採択の結論に至ったわけですが,その報告を受けたことには若干残念な気持ちがあります。

 さて,平成27年度予算が執行部から提案されている状況ですが,その中,生産年齢人口の減少を大きな理由に,市税全体で1億8,700万円強の減収と見込まれることが出されております。また,ここ数年の市財政の動きにおいては,市民税は減少傾向に,財政調整基金も大幅に減少しているなど厳しい状況が続いており,これからの人口減少傾向にも,この市税収入が大きく影響されることが予想されるところです。
 私たち鈴鹿市議会は,この現実を厳粛に受けとめ,効率的な議会体制を実現する必要に迫られております。

 請願理由には,議会報告会など,機関としての議会活動の充実で,議員の数によらず,市民の声を聞き,議論し,市民の意見を適正に反映させるシステムのあり方についての意見があります。
 鈴鹿市議会として,報告会などの議会活動を強化するには,職員体制も含めた議会事務局の充実,専門的知見の活用や研修活動の充実,個々の議員の資質向上に向けた政務活動費なども含めた待遇のあり方の改善など,その実現のために応分の資本投入が必要な領域があります。しかし,人口減少に伴い,市税収入が減収となる中,議会費全体を抑制しながら,議会機能の充実に資源を投入するには,やはり議会定数を削減し,それにより財源を捻出することが必要と考えます。

 請願の中には,近隣自治体や類似団体の議員定数の状況などを踏まえること,どの程度の議員定数が妥当なのか,専門家などを交えて検討し判断すべきと意見があります。隣の四日市市議会では,さきの2月緊急議会において定数削減の議決がなされています。このような近隣自治体・議会での動きも考慮しながら,また鈴鹿市民の意思を尊重し議論することが鈴鹿市議会に求められています。

 これらの点については,鈴鹿市議会基本条例の第11条第1項の「議員の定数は,人口,面積,財政力及び市の事業課題を考慮して定めるものとする」及び第2項の「議員の定数の変更に当たっては,市政の現状と課題及び将来の予測と展望を十分に考慮するもの」という条文に合致するものだと考えるところです。そして,住民自治という観点から考えたとき,鈴鹿市議会の定数は現在32です。現時点,いろいろな住民自治の単位と考えられている小学校区は30,従来までいろいろ住民自治の基本となっていた行政区は23,定数に対して住民自治との関連において,論理的な根拠が希薄になっているのではないでしょうか。この点からも,鈴鹿市議会議員定数のあり方について,小学校区の30から行政区の23の間で人口構成なども考慮しながら,削減に取り組むべきと考えるところです。

 最後に,請願者の方に御意見,またお聞きしましたが,請願者の方も決して市議会のあり方,また議員を否定するものではありません。否定されているのでなく,逆に市議会議員のこれからに期待する部分があるからこそ御意見をいただいた,そのことを申し添えさせていただきます。
 以上のことを根拠とし,すずか倶楽部は鈴鹿市議会議員定数の削減を求める請願書の採択に賛成いたします。
 意思をつなげていく意味においても,皆様,議員各位の御賛同をお願いいたします。

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