Creator's Blog,record of the Designer's thinking

毎月、おおよそドローイング&小説(上旬)、フィールド映像(中旬)、エッセイ(下旬)の3部構成で描き、撮り、書いてます。

エッセイ681.  京都で最も上品なところ

2024年01月31日 | field work

 今執筆している論文の資料がWEBでは集まらない。しょうがないから京都大学へ出向くか・・・。ついでに不足する公図を法務省で調達し、四条のキンコーズでデジタルデータ化しよう。それに帰ったら風呂に入ってから外科のクリニックに出向き、包帯を変えてもらわなければ・・・。こうなるとまる1日の仕事だ。
 早速市バスで京大へでかけた。いまだにアクセスは市バスだけである。京大は、総合図書館がない珍しい大学だ。アカデミックの系統毎に複数の図書館が附属している。
 因みに私が学んだ筑波大学は総合図書館が中央にドンと構え、さらに付属図書館が2館あるといった具合に大変システム化されているから、京大図書館システムは私には使い勝手が悪い。それでも研究資料は相当数保有しているので頼らざるを得ない。そんなわけで先ずは人文系の図書館ですか・・・。
 大学というのは、こんなにもショボいところかと思うような質素な校舎を歩いてゆくと、テキストを大型画面に撮しながらゼミ室で先生がポツネンとしていたり(きっと学生が来ない不人気ゼミなのだろう?)とか・・・。そんな校舎の奥に図書館があった。
 京大のよいところは、一々うるさいことをいわずにポンと資料を貸し出してくれる事。「コピー機はありませんので、学内かローソンのコピーを使ってください」というのには驚いた。持ち出し禁止図書を外に持ち出せるの!?。そのために小さな紙を1枚書くだけである。
 学問というのは自由だ。知識の独占をしてはならないという京大の理念でもあるのだろうか・・・。
 資料をかり出し、昼が近い。学食の日替わり524円のチキンカレーにありついた。ダイエットしなければと思うのに、Lサイズを注文してしまった。
 さてコピーだ。学生カップルにコピー室を訪ねたら的確に親切に教えてくれた。質素だけど育ちがよさそうな知的な学生だ。私は彼らに好感をもった。ふと、ここが京都で最も上品なところかもしれないと思われた。上品さとは、沢山勉強してきた人間だけが持つ知的で心の余裕がある空気を回りに発散し、そしてそれが感じられるからだけど・・・。

学食の日替わりメニュー

iPhon13pro
コメント
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