Creator's Blog,record of the Designer's thinking

毎月、おおよそドローイング&小説(上旬)、フィールド映像(中旬)、エッセイ(下旬)の3部構成で描き、撮り、書いてます。

ドローイング418. 小説:小樽の翆347. 冬の疲れ

2021年03月31日 | Sensual novel

 

 さて、いつもの郊外へスケッチにゆこうか・・・。 

空から明るい陽射しがこぼれ落ち、回りが明るくなってゆく。グライドレベルは、下の土が現れ始めた。ようやく冬が終わる気配だ。空気は冷たいが、真冬の冷たさではなくなってきた。

ライドスケープのスケッチも正直なモノで、倦怠感が漂うと絵もしまらない。まあ雪と空を描いてお終い。真冬の緊張感がないから、スケッチもワンパターンになってきた。まあいいか・・・・。

人間は、いつも好奇心の眼を持ち続けているわけではない。時には、放心したように、精神病者のように無目的に生きているときもあるんだ。とくにアーティスト系は。まして感染拡大で外出自粛なんていわれたら、なすすべもない。

絵を描くことは新鮮だが、絵を描き続けて描き慣れると倦怠感がわいてくる。じゃあ、新しい視点でも探そうかとなるのだが、そう簡単にみつかるわけではない。そんなジレンマの時間が結構長いのがアーティストなんだ。

人間は毎日意欲にみなぎっているわけではない。元気なのは体力だけだ。気力は、寒い冬に使い果たし、まださめないようだ。それが冬の疲れかなと思う。暖かくなると、全てを解決してくれるさ。そう思って春を待っている。

 

小樽もすっかり雪が融けてしまった。

道路脇には、除雪した雪が醜く残っている。

これもいずれかたづけられて春が来る。

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ドローイング417. 小説:小樽の翆346. 独り寝の寂しさかぁー・・・

2021年03月30日 | Sensual novel

 

  久しぶりに晃子さんも仕事から解放されそうだ。感染症看護師の資格があるから、新型肺炎の患者が増えたので、もう2週間以上病院に泊まり込みだった。当然休み無し。

看護師長からは、「夏になったら超超超ビックな休暇を申請してください」といわれたけど・・・。

晃子「それ以前聞いたよーーー。まあシャワーを丹念に浴びて病院のお泊まり服は洗濯に出して、久しぶりに普段着に着替える爽快感。下手に毎日家に帰るよりは、まとめちゃった方が感染のリスクは少ないしさ。・・・

そんなわけで、久しぶりに店を開けた文さんの店で病院帰りの夕飯だった。

文さん「あっ、生きてたーーー」

晃子「もち!、文さんも元気だったかな?。旦那は??」

文さん「もち元気。旦那は冬は稼ぎ時だってんで北海道の原野を飛び回っているのよ」

晃子「こんな時期に稼ぎ時?」

文さん「雪で切った木材が車では運び出せないでしょう。だからお馬さんの出番なのよ。もう泊まり込みで走り回っている」

晃子「山じゃ、ウィルスも来ないよねぇー」

文さん「そうなの、おかげて、アタシ一人。しかもお店も自粛していたでしょ。すごく寂しかったよーーー」

晃子「だよねぇー」

文さん「もう、夜遅く寝るときなんか、寒くて、寂しくて、ああーっ、こんな時、健さんの温かい身体で暖めてもらいたいわって思ったもん」

晃子「独り寝の寂しさかぁー・・・。稼ぎ時じゃ、しょうがないよね」

文さん「ステーキの燻製はあるよ、今日はお家?」

晃子「これから、彼氏とまとめてエッチですぅーーー

文さん「(^_^)、いいね!!」

そういって晃子さんは、彼氏がいる札幌へ、快速列車に乗っていった。

・・・

もう猛吹雪はあまり来なくなった。

少し空が明るいようにも思われる小樽である。

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ドローイング416. 小説:小樽の翆345. ちぐはぐな時間

2021年03月29日 | Sensual novel

 

 冬も終わろうとしているが春ではない。そんなちぐはぐな時間である。節目の前って、そんなちぐはぐな時が多い。いつも何をしていたんだろうと思いだそうとするが思いだせない。すでにそんな節目とは、無縁な歳になってしまった。

さて無縁なら、スケッチに遠出だ。北海道の平原、空と台地と遠くに民家がポツンと・・・、平原も中途半端な風景が続く。真冬のような描くぞという意欲が立ち上がらない。

寒いときは炬燵で、布団で、延々と寝ていたいと誰しも思う。だが困った事に人間は1日8時間以上は寝られないのだ。だから布団の中で悶々とすごすしかない。そうすると1日は、なんとか終わるのだが、それもなあと思い、結局外へ飛び出す事になる。

こういうときは、次の新しいクリエイションのネタが見つかるもんだが、アチキの才能では期待薄だ。

さて描きかけのスケッチの着彩をして、コロンビア珈琲だね。

今日は不思議と誰にも会わない。

そんな捨て置かれたような冬の一日が、たまにはあるんだ。

ちぐはぐな時間は、安息日なのかなぁー・・・。

あら忘れていた、春分の日はどうしたんだぁーー。夜と昼の時間のほぼ同じだから、暦もメリハリがない。

それでも、つららが融ける水滴の音を聞きながら、春はヒタヒタと近づいてくると思いたい。

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ドローイング415. 小説:小樽の翆344. 人間関係って面倒くさいよね

2021年03月28日 | Sensual novel

 

 小樽の郊外の山も少しずつ雪が溶け始めている。

・・・

 先日水彩画作家のブログを見ていたら、絵具がウルトラマリスバイオレット、パープルマゼンタ、サターンレッド・・・・がオススメだってぇー。えっ!、こんな無責任なこと書いちゃっていいのかよー。それ全部特色ともいうべき色で精々アクセントぐらいにしか使えないのだが。多分素人の日曜作家なのだろう。

 アチキが好きなのは、茶系だよね。インディアンレッドなんか実は茶系で混色しやすいし、あとは赤系ならスカーレットレッド、青系ならブリリアントブルーバイオレット、水のにじみがよいのはデルフトブルー。いずれも色を混ぜて使えるポピュラーな色ばかりだ。そして、これらの絵具が一番早く切れてしまう。絵具のメーカーが違っても、これらの色は必ず入っている。

それを聞いていた、明菜姉ちゃんが眼をキョトンとさせている。

外で描いて帰ってきて、コロンビア珈琲でくつろいでいる時の話だった。

明菜「どうして、絵具ってドキドキするような名前をつけるのかしら。化粧品見たい」

「スカーレットレッドの夏とか(笑)、サターンレッドの恋とか・・・(笑)」

明菜「なんかお洒落よね」

「じゃあ、サターンレッドの恋、してる?」

明菜「もっち!、気分はパープルマゼンタかな(笑)」

もっち!、と即答できるところがいいね。

明菜「ああっ、この時間がもっと続けばいいんだけど・・・」

「あとは終了式に出るだけだから、ずーーっと絵を描いていられるか」

明菜「だから学校に行くのが毎日楽しくてさ・・・、4月になって、始業式が7日だから、束の間のいい時間だよね

「大いに楽しむべし、ただし暇人につかまらないように・・・」

アチキにも、昔そんな時間が合った。絵だけ描いていればいい。そうしていると遊びにゆこうとか、いろんなお誘いがあって、攪乱してくれるのだ。

誘う側にとっては、メンバーがすくないから、アイツをかり出そうという根性かもしれないが、こちらも意志が弱く、友だちづきあいが悪いと言われるのもシャクだし、人生では人間関係も大切だと先生の言葉を思い出し、フラフラとつきあい、あとで無駄な時間だったと後悔することがあった。

人間関係って面倒くさいよね。

「美術室にこもっているべし・・だよ」

明菜「うん!?・・・」

「今度アトリエに遊びにいっていい?」

明菜「絵を描く人ならみんな大歓迎!、きてきて!!

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ドローイング414. 小説:小樽の翆343. 春の予感

2021年03月27日 | Sensual novel

 

 春の予感といえば言葉としてインパクトがあるけど、そんなものは詩人とメディアの作文に過ぎない。自然は目に見えない速度で緩やかに変わりつつある事は確かだが、人間がふと気がつくと少し春が近づいていたと、後付けで感じる方が一般的だろう。

 いや人間の感性が、白い雪の風景を筆の力で春の予感につくりあげてしまうのかもしれない。道の雪が融けたからといって、寒いことに変わりはないし、春なんかまだ先だよ、そういわれているようにも思われる小樽である。

 そろそろ蛸壺から抜け出すように、人間達が表に出てくる頃だろう。といって蛸壺でじっとしていたわけではない。ある者は入試で遠地におもむき、またある者はじっと春休みになるのを待っている。ツカモッチャン家のファミリーはどうしただろうか。

 公園でいつものスケッチをしていると小春が通りかかった。

小春「昨日は、卒業式だったんだ。6年間一緒にいたからなぁー、寂しいなぁー」

「いいじゃん、ユウ君と一緒の中学だろ。そのまま上へゆくんだろう」

小春「うん、でもねえ今度は制服をきてゆくんだよ。お姉ちゃんのお下がり。だから小春は、バレー部に入って、そうすると年中スポーツの格好でいられるじゃん。だからね、格好いいスポーツウェアを探しているの」

「小太郎兄ちゃんは受験だったんでは・・・・?」

小春「ボウエイダイにはいったよ。みんなから期待されて、期待に応えない小太郎兄ちゃんらしいでしょ」

「なんか期待されていたの?」

小春「だって北大合格間違いなしって先生の太鼓判がでていたもん。それでなんでボウエイダイなの?。それで彼女の陽茉凛さんは筑波大に合格してグラフィックデザイナーを目指すんだって。あとねえ、一太郎兄ちゃんのところの優子さんに赤ちゃんができたんだって。それから美希姉ちゃんは高校3年生になって、写真学校へゆくんだって。明菜姉ちゃんは、今年は県展に作品だすというので目下美術室にこもって制作中。翼兄ちゃんは、水産高校へはいって船の免許撮るんだって。彼女の光凛さんもプールがあるから一緒の高校へ進学。みんな目標ができたのに小春は何もないよ!」

「まあ、そのうちできるんじゃない、で・す・か・・・・」

小春「今日のご飯作る目標しかない、つまんない!、一緒に帰ろうよ!!」

一緒に帰ったって問題解決にはならないが、小春には少しの気分転換なんだろう。そういって小春と腕を組んで坂道を降りていった。みんな蛸壺に隠っている間に、いろんなことをしていた。

そろそろみんな隠ってた成果をぶら下げて蛸壺から出てくる頃だろう。

それが春の予感だよ。

・・・

小樽も、空気は冷たいけど少し気温があがってきたのを身体で感じる。

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ドローイング413. 小説:小樽の翆342. 冬を懐かしむ

2021年03月26日 | Sensual novel

 

 3月も後半に近づくと小樽市内の雪もほぼ無くなった。雪解けは、早い。

そんな風景を見ていると、ようやく冬も通り過ぎたかと安堵する今日この頃だ。市内のコロナも感染者数も低くなってきた。

アチキは去年から始めたエアロビクスとウェイトトレーニングで、贅肉は落ちて体重も減少したのだが、どうも皮下脂肪一枚分、つまりミートテックを脱がされたように寒いのだ。体調はすこぶる良いので、それは、それでよしとしようか。なによりもコロナ太りから抜け出したことは確かだ。

翆は、マメに毎日勤務だ。何しろ一時期は医療崩壊かといわれるぐらいに病院も感染者で蔓延していた。だから翆も休みがなかった。ようやくいつもの生活に戻りつつある。

朝、眼が覚めると翆はまだ横で寝ている。スウットの下から暖かいお腹をくすぐって乳房を撫でている。

翆「アチキー、お・は・よ・うーーー」

そういってアチキに抱きついて容赦ないキスの洗礼だ。まあ愛しても愛しても、愛しきれない、男と女の中だからね。 

「お腹空いたよー」

翆「昨日のお鍋のお汁で雑炊にしようか。お魚があるし・・・

ストーブに火をいれ、ダウンを着て調理している。

こう寒いとキッチンにいる翆の後ろから犯そうという考えもわかない。何よりも暖かい布団から抜け出すのが惜しい。窓の外の光が明るくなってきた。春も近いのだ。

今日の翆は、日勤だ。

・・・

さて、ホームワークに没頭していたので、雪原を描きにゆく頃には、昼もとうに過ぎていた。落日が、秋のそれよりは、あきらかに春の兆しの明るさを含んでいるように感じられる。

過ぎ去った冬を懐かしく思う。

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ドローイング412. 小説:小樽の翆341. ロールスロイス

2021年03月25日 | Sensual novel

 

 そうだよ。女の骨盤はこれぐらいの大きさで調度よいのだよ。夜クロッキー教室にでかけ、デッサンの修行に励む。励んでどうするんだろう。そうした結果を期待しないところが、アチキ流だけど・・・。

 そうだ来週は、あいにく忙しいというモデルさん達のスケジュールが重なった。じゃあ翆に裸婦のモデルでもしてもらおうか。

翆「OK、久しぶりだね」

一つ返事で意外に簡単だった。

ならば、いつもの愛撫で、翆の乳首をすって、首筋から舌をはわせ・・・。

実は、翆の病院も感染症で忙殺されていたからセックスはご無沙汰なんだ。不思議に思うのは、ご無沙汰すると、面倒だからもういいやといって疎遠になってゆく女と、ご無沙汰していて待ち遠しかったという女がいるということだ。翆は、後者なんだ。

「今日は、ロールスロイスでしようよ!」

翆「またぁー、アダルトサイトの見すぎかなぁー」

車のロールスロイスのエンブレムみたいに、翆が膝立ちになって少し上体を前にかがめて、お尻をつきだして・・・、それでアチキは後ろから入れて・・・。翆のウルウルと塗れきった柔らかい膣が簡単に奥まで入れさせてくれる。若い子の硬い膣では、こうはゆかない。

翆「切っ先がもろ子宮口にあたる感じだね」

翆の二の腕をもって、イチブツで翆の膣をかき回して、腰を緩く振ると・・・

翆「ううーん、いいかもーー・・・、アッ、アッ、アッ・・・」

そういって膝をとじるようにして、翆がアチキの動きと一緒に腰を動かしてゆく。切っ先が翆の子宮口を突いているようだ。

「ううっ、そんなに動かすと、でちゃうかもよ・・・」

翆「いっていいよーーー、ハア、ハア、ハア・・・」

翆が腰を突きだし身体を上下に軽く揺さぶってゆく。子供を産んでいるから若い子ほど膣がしまっているわけではないが、濡れきった膣がすこしずつゆるく刺激し、切っ先で子宮口がうごめいている感じもする。

いつまでもこうしたい緩い気分がいいんだろうな。

ううっ!、クグッっと翆の膣がしまって骨盤がはねるようにうごめいてゆく・・。

翆「ハアッ、ハアッ、ハアッ・・・・ああっ、いい、いい、昇ってゆく・・・」

もう何百回もしていると、あうんの呼吸だ。

翆の骨盤がブルブルと震えてアチキの手に力が入ってくる。

翆「ハアーーっ、ハアーーツ、いってぇー、いってぇーーーーーー」

そういって二つの骨盤がビクビクと痙攣して上り詰めてゆく。

・・・・

翆「フゥーーっ、いっちまったよぉー・・・」

そういって翆がイチブツにキスして抱きついてきた。朝まで二人の体温で暖まりながら布団にくるまって熟睡だな。翆の心臓の鼓動が熟睡のリズムを刻んでいる。

そうだ、翆がクロッキーのモデルに出かける時に、骨盤にキスマークをつけておこう。

たまには、描く側にもほほえましさのサプライズだ。

翆「アッ、あーーん、くすぐったい。どうしたのそんなところにキスマークをつけてくれて」

そういって翆の太ももやお尻に目一杯キスマークを付けちゃった。

・・・

夜のしじまの中に、街の灯が一つずつ消えてゆく。

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ドローイング411. 小説:小樽の翆340. 春遠からじ

2021年03月24日 | Sensual novel

 

 さて郊外のスケッチを続けようか。街は春の兆しでも山はまだまだ冬の気配が濃厚だ。冷え切っているので、早々に街に戻り画材屋で絵具を調達しよう。

帰りしなに明菜姉ちゃんとすれ違った。

「コロンビア珈琲にいるよ」

明菜「あとでゆくー、パフェおごって!!」

「アイアイサ!」

・・・

コロンビアのホット珈琲を甘くして、暖気と糖分を補給する。

明菜「今日も描きにでかけたんだ」

「うん、今書かないと冬も終わっちまうよーー」

明菜「冬しか描かないの?」

「それは、わかんないなぁー、でも全てのモノを雪の下に隠してしまう冬が描きやすいことは確かだね」

パフェが来た

明菜「じゃ、植物が苦手なんだ・・・」

「あたり!、面倒くさいし、アノ色が微妙でさ。形の複雑なモノは、描けないなあー。県展に応募するんだって?」

明菜「小春情報だね。まあ描ければだけどさ・・・・」

「美術室で・・・」

明菜「うん、授業が全部終わったから1日中部活でみんなで絵を描いている。だから先生も暖房を入れてくれるんだ。1日中絵を描いているってなんか幸せな時間だよね。こういうのがずーーっと続けばいいんだけどさぁー」

「あら、昼飯はどうすんの?」

明菜「食堂が閉まっているからお弁当持参。でもみんなでお弁当を食べる時間って楽しいよ」

「そりゃ、楽しくないわけがない。好い時間を過ごしているなぁー。もうじき終了式なんだろ」

明菜「25日!、そのあとも部活だよーーん」

「うらやましい!」

・・・・

部活で1日中絵を描く。週末は彼氏とデート。なんか高校生って人生の中で一番美味しい所にいるじゃん。そんな時間を過ごしているなんてうらやましい。いや、人間とは本来そうあるべきなんだけど・・・。

さて夜はスポーツクラブで翆とエアロビだ。

その後は、久しぶりに文さんのお店に顔をだすか、やってるかなぁー。

・・・

3週間前は寒波が来ていた。街は雪で白かった。その後は雨が続いた。そして9割の雪は解けてしまった。冬の空気は冷たいが、春が近づいている。

 

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Nokon Freak517. 冬の京都23. ボケてなんぼ、隠しておもろい

2021年03月23日 | Kyoto city

 

 

 今日はお正月が過ぎた京都市内。提灯、信号機、ライトアップ、街灯と光り物で写真を集めてみた。トップの画像は、planarの絞り開放だもん。そりゃ綺麗よ。

 デジタルカメラに当たり前のように付いてくる標準ズームレンズ。実はこれが曲者。どこか曲者かというと背景がボケない。そりゃ本来そんなことを主眼にして設計したわけではないからさ。

 そうなると単焦点レンズで撮る。

 それもフィルムを使うと余計なモノまで隠してくれるので、やはりこちらの方が綺麗だ。背景や風景をボカすというのは絵画でもできるが、実は写真の光学的ボケ方が大変綺麗であり、この点では絵画より優れている。だから写真でこのボケ方を使わない手はない。ボカしてなんぼ!、の世界だ。

 それにフィルムだと、どんな光情報も読み取ろうとするデジタル機材のアホな努力はしないから、余計なモノを漆黒の闇に隠してくれる。ましてトライ-Xを増感するとコントラストが高くなるからなおさらだ。

 絵画と異なり写真は、撮された余計なモノを隠すことはできない。精々撮影時にファインダーのアングルを変えるぐらいだ。だから不用なモノを漆黒の闇で隠してくれるというのは、表現者にとっては便利な方法だ。

 そんなことをに遭遇すると、デジタル画像ってなんなのだろうか。便利、現像代はいらない(但し電気代とSynologyの5万円/台のハードディスクが必要)、たったそれだの事かいな。

 だからデジタル機材と同等に撮せるフィルム機材を使わない手はない。表現の世界では、フィルムも絵筆の一つにすぎない。

 それは学生時代のコンピュータの授業でFortranのブログラムを教わり、世の中にWindow'sが登場する遙か以前からMacを使い続けてきた人間の見識である。

 Window'sが登場してきた1995年以降からパソコンの世界が下品になった。汎用性が高いプログラムは、善用も悪用もできる。悪用の典型はハッカーの登場だ。そして社会的な詐欺師までがインターネット上に多数登場してきた。

 いまもFaceBookから詐欺師が多数やってくる。FBに架空のサイトをつくり信じ込ませようというわけだ。最近手が込んできた。そうしたFBの詐欺師達作成の架空の個人サイトをみると思い入れの記述が皆無。通例写真には、そこに思い入れの記述を書くでしょう。それも本人の個性あるとらえ方で。それが架空のサイトでは全く感じられないのだ。つまり詐欺師達は、そこまでやるほど頭がよくはなかった。

 だから、私のブログ「ZEISSの空気45. 国際ロマンス詐欺師との会話 219年1月30日」が毎日欠かさずアクセスされている、私としては不思議な現象だと思う。

 ふと、欺される人を思うとコメント欄から高齢者が多いと推測する。そんな老人達は若いお姉ちゃんとセックスしたい願望があるのではないか。嫁も娘も居るから家では口に出せない。そんなネチネチとした願望をいだいて暮らしているとすれば寂しい社会だ。

 新型肺炎で病院内でのクラスター発生が多く、しかも感染経路不明とする事例が多い。ふと思ったのが、入院患者がよなよな病棟を抜け出し、風俗へでかけ、そしてウィルスをお土産に病棟へ戻る患者が多いのではないか。だから感染関連の法律でも当初は、入院指示を無視して外出したら刑事罰云々という記述が登場してきた。そう考えると納得できる。

 欺される人間も、病棟を抜け出す人間も、寂しい老人達の姿だ。そうなる前にジムで汗を流し、少しはまともな体型とコンディションを維持して、まっとうな思考をする方が正解だと思うけどな。

 さて、今月も長すぎた幕間に転んでしまった。明日からまた「小説:小樽の翆」に戻ろう。官能小説を書いている人間は、実はエアロビクスに通い、デッサンに励み、デザイン会社を経営し、まっとうに暮らしているのである。

 イラストに多用している裸婦もデッサンから起こしているので色気なし。もちろん文章も即物的に書いているので同様。つまり色気のない官能小説というわけだ。色気というのは、見ている人間の意識が意味づけられたり、思い入れになってオキシトシン分泌を促している状態だ。

 さて税理士から納付書が届いた。法人税を振込にゆこう。

 2月の末頃、小樽にでかけるスケジュールができた。さて撮影機材のシステムは・・・、超焦点域のズームレンズと明るい単焦点レンズのシステムで・・・、なんていうのはマニュアル本の視点だから、こんなつまんないシステムはやめましょう。というのもそんなことは海外の取材でいつもしているからだ。

 

京都市 2021年1月

ニコンF3HP+MD4、Carl Zeiss Planar50nn/F1.4、Distagon[25mm/F2.8、トライ-X(+2増感)

現像:写真弘社

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Nokon Freak516. 冬の京都22. 感性の眼

2021年03月22日 | Kyoto city

 

 森山大道さんのようなアレ・ブレ・ボケ(アプレ)の写真をデジタルで撮りたい、ではどうするか。

 因みに森山大道さんの写真は、高感度フィルムの高温現像だ。通例フィルムの現像温度は20°Cだが、それよりも高い温度でフィルムを現像しているようだ。それによって画面の粒子が際立ってくる。

 定着液の酢酸のきつい臭いで家の中が充満するというのが苦痛でなければ、D76やPapitolの現像液を用いて自家現像をする方法もある。

 デジタル複写したならば、画像をPhotoshopで加工するのが簡単だ。ただしデジタルソフトによる粒状感はフィルターといってよい。トップ画像の遮断機手前の道路の路面をみれば、緩い陰や汚れたところなどがあり均一のトーンではない。そんな微妙なトーンの違いをデジタル粒子のフィルターは隠してしまい画面を均一にしてしまう。それは私の意図とは、真逆のことをしてくれるわけだ。

 それでは、森山大道さんの世界とはほど遠い。

 ならばやはりフィルム画像で撮り、印画紙にプリントするのがベストだ。だがこうしてBlogにアップする以上、デジタル複写している。難儀だが、それでもフイルム固有のトーンは残る。

 そんな方法の一つがデジタル複写画像のトリミング。トップの画像は、電車の中から撮影したからブレているしピントもあってない。この隅部だけトリミングすると下の画像になる。道路の緩い陰やトーンの違いも表現されている。これ以上画像を拡大するとデジタル画像のセルが目立ち、このあたりが見られる限界だ。

 自転車の後ろに子供を乗せる籠がついているから、二十代の茶髪の若妻だ。だがくたびれた靴やよれたパンツを見ていると、若妻であり子供もできたが、幸せ感とはほど遠い生活の疲れを感じるが、それが場末の街の空気かなぁー。

 そんな風に文章はどうにでも書けるが、もっと退廃的な画像にならないか。

「ならば、増感現像で荒れたフィルムの部分だけをアップで複写すればよいではないか。それならフィルムの粒子も拡大して撮影されるだろう」

 理屈からすれば当たり前すぎる正論だが、光学機器の仕様を無視している。光学機器の構造からみれば当たり前の事柄に、いちいち理屈をつけるのは文科系の発想だが、この方法は機器の性能上できないというのが結論である。そのできない理由を説明しよう。以下の画像は、私がフィルムのデジタル複写に使用しているシステムだ。

ネガフィルムアダプターFH-4

フィルムデジタイジングアダプターES-2

AF MICRO NIKKOR60mm F2.8

これをニコンDfに付けている。

 こう書けばおわかりだと思うが、このレンズの最短距離は∞〜1倍(等倍)迄だ。ということは等倍というのは1枚のフィルムネガサイズ34×24mmが、撮影素子と同等の大きさであるから、これ以上のアップつまり、これより拡大することはレンズの性能上できない。さらに画像は画面の中央軸を基準にしての仕様だからネガの四隅部分だけのアップは難しい。

 だがキャノンの「MP-E65mm F2.8 1-5×マクロフォト」(定価約13万円)というレンズは5倍まで接写できるのでネガの拡大撮影が可能だ。そうなるとネガキャリアは、ネガ自体を上下に動かす必要があるから、スライド用のニコンES-1をステップアップリングを介して無理して使うのだろう。ネガを上には動かせるが下にはゆかないから、その時はネガの天地逆に入れればよいだろうということは目論見としてわかる。

 しかし私は、そんな面倒なことはしたくない。むしろ被写体を撮影する感性を磨いた方がよい。何かを感じたら、先ずカメラを向けてファインダーをのぞかずにシャッターを切っておく、画像が傾こうがブレようが構わない。

 それが被写体を探すような意識になったら、感性が働いていないので撮影は終わりだ。

 最初に感性が感じ取り、それが意識の中で演算されて、じゃカメラを構えて、ファィンダーをのぞきながら構図や露出やピントを合わせて撮っている間に、被写体はどこかへ消えてしまうか、動かない被写体しか撮れない。だから意識が反応する前の感性が感じた瞬間にシャッターを押す動作が自然にできればよい。あとはそんな方法で撮った多数の画像から取捨選択すればよい。だから選択する眼力も必要だ

 さてEOSを担いで海外のフィールドに出かけ、数多くの建築や街について学びたいと思うが、そんな日がいつ来るだろうか。

 

京都市伏見大手筋商店街

ニコンF3HP+MD4、Carl Zeiss Planar50nn/F1.4、トライ-X(+2増感)

現像:写真弘社

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Nokon Freak515. 冬の京都21. マッサージへゆくついでに・・・

2021年03月21日 | Kyoto city

 

 緊急事態宣言が発出された1月中旬の京都の街。

 そんなモノが発令されなくても感染の属地情報が公開されていないのだから、ワクチン接種迄、外を歩くことが少ない。この頃、警戒宣言は1ヶ月では終わらないなと考えていた。それでもスポーツクラブ、クロッキー教室など生活上必要最小限度の外出はするし、そんなついでに撮影している。今日は七条のマッサージ屋へゆくついでに・・・。

 以前こんな機材マニアのブログ記事を読んでいた。

「せっかくの休日で天気もよい。撮影機材一式をかついて、今日は力いれて撮るぞ!・・・」

そんなに意気込んだって被写体が都合よく出現してくれるわけではない。撮影は、自分が動くか、被写体が登場するまで自分が待つか、の二つの方法しかない。

 自分で動くなら、なにかのついでに撮影するしかないし、待つのであれば、例えばヒマラヤのユキヒョウを撮るので雪山にテントをはって何日も待つ、といった具合にだ。つまり撮影目的をもってでかける、なんていうことはフォトグラファーでもない限り、本来無理筋だろう。

 高校の頃、機材マニアの友達に誘われて銀座のニコンサロンに足繁く通わされた。ここがなんともペダンチックな世界(学識ありげにみせるさま)といったらよいか。

 やってくるニコンフリーク達はニコン機材の自慢話ついでの撮影論は沢山聞かされたが撮影した写真は1枚も見せてくれたことがないし、写真家は先生とあがめ奉られ本人も恥ずかしい思いをしていたのだろう。

 写真家って、そんなに学識があるんだろうか?、そう思って当時の名だたる写真家の学歴を調べたら、たいして勉強してない。大方は専門学校で学び、その後の社会経験で表現や技術を学びとった。よくて大卒、大学院の修士課程までいったトップは、奈良原一高さんぐらいだ。もちろん博士の学位をとった写真家は皆無。それもそのはずで写真の表現論位じゃ博士論文にはならないのだろう。つまり写真の世界は、学識とは無縁の世界だった。

 当時ここは、撮影機材を持っていない私としては肩身の狭い世界だった。それで高校を卒業するとさっさと絵画の世界へ滑り込んだ。私にコンプレックスしか与えてくれなかった煩わしいニコンサークルとは、おさらばだ。そんなわけで、私は今もニコンという機材が嫌いなのである。さらにニッコールというレンズも大変地味で興味がわかない。だから今でもフィールド機材はEOS1Dsだ。

 その後西麻布の会社でデザインの第一線の仕事をしていて、多数の写真家と接する機会があった。その時、写真は本をつくる行為や出版社と関係がないと成立しないのだということを学んだ。その後私は、大学の先生になったから、本をつくるために写真を撮る事は継続していた。

 コロナ禍でフィールドにでられなくなり、時間つぶしにフィルムで撮影しだすと、手元にあるフィルム機材はニコンとライツしかない。だからやむなく使っている。それに文献複写用のマイクロニッコールレンズと数年前に何十年ぶりかでニコン製品を調達したDfボディでネガのデジタル化をしている。

 

京都市

ニコンF3HP+MD4、Carl Zeiss Planar50nn/F1.4、Distagon[25mm/F2.8、トライ-X(+2増感)

現像:写真弘社

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Nokon Freak514. 冬の京都20. クロッキー教室へ出かけるついでに・・・

2021年03月20日 | Kyoto city

 

 毎週クロッキー教室へ出かけるため京阪電車に乗る。この路線は少し面白く、祗園や清水界隈があり、東福寺で地上に出ると混沌とした古民家の間を通り抜けながら沿線には東福寺や宇治、そして伏見の酒蔵があり、さらに日赤病院もあって感染症の重症患者でも収容しているのだろうか。とにかく途中下車には事欠かない路線だ。

 伏見といったら酒蔵と運河が景観要素だが、そんなものは観光写真で紹介されているので私の関心事ではない。ならばもう少し違う景観を探し街を歩き回った。

 歩きながら山際を走っている路線だから、周辺の道路もアップダウンが多く、それが多彩な景観を呈しているのだろう。この路線の写真からは、必ずといってよいほど、背後に山と見下ろすと河川敷沿いに向かって傾斜地に広がる街が見える。

 といって面白い景観を探すのには、もっと歩き回る必要がありそうだ。だから所用のついでに面白い景観に遭遇するといったほうがよい。

 それにコロナ禍だし、万事所用のついでに撮影する京都の街だ。

 

補記

 実は、クロッキー教室よりメインが、京都西京極の京都アクアリーナでおこなわれているエアロビクス教室だ。

コロナ禍で外出自粛など感染が拡大しているときは、週2回のエアロビクスとウェイトトレーニングで減量に努めていた。ウェイトトレーニング10回毎に、inbodyで体脂肪などの計測をしてくれる。

昨年の夏から意識的にダイエットを意識しだして、当時コロナ太りの66.5kgの体重が、現在58kgまで減量した。あと1kgの減量で標準体重だ。体脂肪の減少が減量の元だからリバウンドすることはない。

コロナ禍の唯一の成果といってよいだろう。

コロナ禍でどうせ外のお店はお弁当しかない。それも野菜なんか少ししか入ってない。揚げ物の類いの茶色系ばかりの外食に依存すると、ものすごいハイカロリーだということに気がついた。それで外食自体に興味がなくなった。ならば自分の体重に見合った食事をつくるほかない。そんな食事療法も効果があったようだ。

だから最近では、仕事の関係で外食すると胃がもたれる。やはりお家でサラダを沢山食べていた方が健康的だ。それで週2回のエアロビクスに通っている。

そうそう京都アクアリーナは、月曜日19:30-20:20のエアロビクス教室「コンディショニングエアロ」だけは、新規会員の定員に余裕がある。新規受付期間は3/25-3/31の間だ。週1回で3ヶ月でしめて3,720円。

まあ、こんなこと書いても全国区のブログじゃ意味ないか・・・。

でも、コロナ禍の有り余った時間をダイエットに費やしたのは大正解だった。

飲食店にお客が戻らないだってぇー。戻らないどころか、こちらは外食に興味がなくなったよ。ダイエットメニューでもださないと私は外食しないもんね。

京都アクアリーナのエアロビクススタジオ

 

京都市 2021年1月

ニコンF3HP+MD4、Carl Zeiss Planar50nn/F1.4、Distagon[25mm/F2.8、トライ-X(+2増感)

現像:写真弘社

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Nokon Freak513. 冬の京都19. いつもの散歩コース

2021年03月19日 | Kyoto city

 

 いつもの散歩コースを歩いてみた。人通りは少ない。ただそれだけの、事しか書く話題がない。

 というのも祗園もからも感染者が出た。舞妓も含まれているという噂がしばしば聞こえてきた。芸子組合のトップの役員がコロナで亡くなったという話もWEBで知った。見方を変えれば結構な感染源なのだろう。

 外部からはわからないが、ひいき筋の宴会を極秘裏にやっていそうな世界でもある。外からでは、わからないことが多いし、わからなくてよかったと思う。恐らく科学とは無縁な自己顕示欲が強い人達が集まる世界なのだろう。

 私のテイストではない。足早に通り過ぎた。

 それにしてもトップの画像は、トライ-XをISO1600で撮影し増感現像をした。路地の石の質感は残しながら、左右の民家は黒くつぶれている。まさに理想的な写り方だ。これができるのがトライ-Xフィルムの増感現像処理のなせる技だ。トライ-Xは、ISO1600で撮影すると、私向きの画像で撮れる。この方法は、しばらくはまりそうだな。

 

補記

 こんな話題を書いていると、暇人だと思われるだろうな。でも仕事もしている。

 例えば昨日3月19日は、一級建築士事務所の登録がしてあるので、3年に1回の定期講習会への参加が法律で義務づけられていた。というのも、以前国会や社会的問題になった構造設計の偽造事件以後法改正がなされ、一級建築士である私は、参加しないと最悪の場合1年以下の懲役か100万円の罰金刑となる。

 刑務所ゆきはやだぜ!、というので講習会を受講していた。300分の授業+60分の考査(つまりテスト)というわけだ。朝受付にゆくと、テキストを2册をホイッ!とわたされ、しめて600ページを300分で説明される超ハイスピード講義。つまり1分あたり2ページで進む。テキスト一杯に書いてある文字など読む時間はない。マーカーを握りしめアンターラインを引くのがやっとだ。ラインマンか・・・。

 そんなわけで、このブログもあと少し写真でつないでおこう。

一級建築士講習会のテキスト

 

京都市 2021年1月

ニコンF3HP+MD4、Carl Zeiss Planar50nn/F1.4、Distagon[25mm/F2.8、トライ-X(+2増感)

現像:写真弘社

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Nokon Freak512. 冬の京都18. ダイナミックレンジ

2021年03月18日 | field work

 

 デジタルよりもフィルムの方がラチチュードが広い。ラチチュードとは、再現できる露光域のこと。音響学でいえば処理可能な信号の最大値と最小値の比率を意味するダイナミックレンジ(単位はdB)。

 デジタルでは、簡単に明るすぎるモノは白飛びし、光量が足りなければ黒潰れしてしまう。それがフイルムではダイナミックレンジが広いために露光可能域が広がる。つまりデジタルでは黒く潰れるところでも、なんとか光が残っている。都市は光が回っているから真黒ではないのです。この差が気になるならばフィルムです。

 そこでトライ-XフィルムをISO3200(3倍増感)で現像してみた。コントラストがより高くなるが、余計なモノも闇に消えてくれたみたいだ。

 トップの画像は京都東本願寺。このように写ってくれると人間の業で満ちあふれた漆黒の闇の世界に燦然と輝く仏教世界のヌメヌメとした表現になる。

 仏教は人間の生活世界の中に存在している。その生活世界は、業で満ちあふれた生き地獄といってよい。そこへ法灯をかざし、こうあれ!、と人間本来の生き方を示そうとした仏徒達の力強く、邪鬼に対する闘争的な姿をイメージさせてくれる。こう書けば格好がいいけど、実際仏壇とか、お坊さんのスタイルなどの造形をみると、微妙な直線のような曲線であり幾何学曲線とは無縁なヌメヌメ感がある。といって直線で格好良く!、といえば捨てられたガンダムの玩具を思い出すだけなんだけど・・・。

 こうした表現は、ラチチュードが狭いデジタル機器では無理。フィルム画像は、そんな被写体の精神性まで表現しているようにみえませんか?。

 トライ-XもISO3200で撮影したので+3の増感現像だった。ここまではゆけそうだなと実感した。

 そうしたアーティスティックな表現に興味がなければ、デジタル機器とかiPhonとかいう玩具でもいじくり回していてちょーよだ。

 もう一つプリント並みの画像づくりに貢献してくれるのがPhotoshopだ。フィルム画像をプリントしたかのように修正してくれる。だからモノクロ・フィルムと大変相性がよいソフトだ。実は、こうするとネガの微妙なトーンもそぎ落とされているようにも思われるが・・・。

 それにコシナ製プラナーはシャープで、ニコン製標準レンズよりはよさげだ。ニコンは私のフィーリングに合った写真が撮れたためしがない。だから私はニコン嫌い。こんなことをしていると、やはりEOS1Dsを持ち出してフィールドへ行きたいとおもう今日この頃。

 そんな暢気なことを考えつつ写真の整理をしていた。iPhonのライブラリーから、こんな画像をみつけた。お正月のお雑煮をつくってメモ変わりにしたのだろう。iPhonでよく撮れているじゃん!。ここまで写ればデジカメなんか使わない・・・、じゃなくて、いらない!!。

iPhon7の画像

 

京都駅界隈 2012年1月

NikonF3HP+MD4、Carl Zeiss Planar50mm/F1.4、トライ-X(+3増感現像)

現像所:写真弘社

iPhon7,ISO64,焦点距離3.99mm,_露出補正0,f/1.8,1/15

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Nokon Freak511. 冬の京都17. 国際ロマンス詐欺師!?・続!!!

2021年03月17日 | Kyoto city


 FaceBook(以後FB)でシリア難民のファティマ・ハヤという若い女性が友達承認を求めてきた。OKしたら早速メールが来た。そして私は、また詐欺師かぁー・・・。そこで質問の角度を変えながら話を続けた。FBに彼女とおぼしきプロフィールが載っていた。画像をみると紛争があるまでは中流階級以上の幸せな暮らしをしていたことがうかがえるストーリーだ。といってメールをくれた人間とFBの画像が一致していると信じる論拠がない。それは、思い出の記述の蓄積がないからだ。

少し長くなるけど英文で彼女(詐欺師)とのやりとりをGoogleの訳文をつけて以下にアップした。


Fatima Haya(ファティマ・ハヤ)

Facebookで友達になっています
ダマスカス在住
勤務先: English Language
13:54

Fatimaさんがメッセージを送信: 今日 13:54
Haya"Thank you for accepting my friend request"
ハヤ「友達リクエストを受け付けてくれてありがとう」


あなたがメッセージを送信: 今日 13:56
Why did you care about me?
「なぜあなたは私を気にかけたのですか?」

Fatimaさんがメッセージを送信: 今日 14:02
Haya"You welcome dear. Nice to meet you my name is Fatima. Am from Damascus Syria"
「どういたしまして。はじめまして、私の名前はファティマです。ダマスカスシリア出身です。」

Fatima Hayaさんから返信がありました
今日 14:07。元のメッセージ:
Why did you care about me?
「なぜあなたは私を気にかけたのですか?」

Fatimaさんの返信:
Haya"Oh sorry, dear. Facebook suggested you to me as a friend, so I went through your profile, so I decided to add you up. How are you doing today?"
ハヤ「すみません、親愛なる。 Facebookが友達としてあなたを私に提案したので、私はあなたのプロフィールを調べたので、あなたを追加することにしました。ご機嫌はいかがですか?」

あなたがメッセージを送信: 今日 14:11
I' m fine
「元気だよ」

Fatimaさんがメッセージを送信: 今日 14:15
Haya"You welcome Noriaki. I will be honored to know more about you if you don't care about that......"
ハヤ「のりあきを歓迎します。あなたがそれを気にしないのなら、私はあなたについてもっと知ることを光栄に思います......」


Fatimaさんがメッセージを送信: 今日 14:15
Haya"Where you from please, guess you are from Japan?"
ハヤ「どこから来たの?日本出身だと思いますか?」

あなたがメッセージを送信: 今日 14:16
Yes Japan.
「はい、日本です」

Fatimaさんがメッセージを送信: 今日 14:18
Haya"Wow, thats a great place, it has been my choice country to live in, i really love their government system, though i have not been there before"
ハヤ「うわー、それは素晴らしい場所です、それは住むために私の選択した国でした、私は以前にそこに行ったことがありませんが、私は彼らの政府システムが本当に大好きです」

あなたがメッセージを送信: 今日 14:19
How old are you?
「あなたは何歳ですか?」

Fatimaさんがメッセージを送信: 今日 14:22
Haya"I Am 28-year-old this year and you?"
「私は今年28歳ですが、あなたは?」


あなたがメッセージを送信: 今日 14:23
"65 years old"

あなたがメッセージを送信: 今日 14:25
Isn't it a mistake of FB?
「FBの間違いではないですか?」

あなたがメッセージを送信: 今日 14:27
Let me introduce my blog to thank you for your visit.
https://blog.goo.ne.jp/doctormic
XMA Header Image
MIKAMI'S Blog,Sensibility of the architect write,take,draw
blog.goo.ne.jp
「私のブログをご紹介します」

Fatimaさんの返信:
Haya"You welcome dear. is it cold in Japan now ?"
ハヤ「どういたしまして。今、日本は寒いですか?」

あなたがメッセージを送信: 今日 14:33
"Yes,today is very cold"
「はい、今日はとても寒いです。」

Fatimaさんがメッセージを送信: 今日 14:33
Haya"My dear. Japan have been my choice country to live in since I was a kid dear. I love Japan. I wish to be in japan someday in my life"
ハヤ「親愛なる君へ。私が子供の頃から、日本は私の住む国として選ばれてきました。日本が大好きです。いつか日本に行きたいです」

あなたがメッセージを送信: 今日 14:34
When COVID-19 is over, I'll always be here.In Kyoto where I live.
「COVID-19が終わったら、私はいつもここにいます。私が住んでいる京都で」

Fatimaさんがメッセージを送信: 今日 14:38
Haya"Oh, dear. So sorry about that. Please be safe this corona is very dangerous"
「まあ。申し訳ありません。このコロナは非常に危険ですのでご安心ください」

Fatimaさんがメッセージを送信: 今日 14:38
Haya"My dear. I heard that Japan is a peaceful country how is the situation in your country Japan today?"
「親愛なる君へ。日本は平和な国だと聞きましたが、あなたの国の日本の状況はどうですか?」

あなたがメッセージを送信: 今日 14:39
Extremely peaceful except for the COVID-19 epidemic. Where do you live?
「COVID-19の流行を除いて、非常に平和です。どこに住んでいますか?」

あなたがメッセージを送信: 今日 14:43
I'm writing a novel now.So one question.
There are men and women who have had sex for over a year now.I like each other.But I don't get married.What do you think of such a couple?
「私は今小説を書いています。だから1つの質問。1年以上セックスをしている男性と女性がいます。お互いが好きあっています。しかし結婚しません。そのようなカップルについてどう思いますか?」

Fatimaさんがメッセージを送信: 今日 14:48
Haya"My dear. I live in a refugee camp here. I lost my beloved parents here during the happening war here in Syria. Ever since them life have been unfair to me"
「親愛なる君へ。私はここの難民キャンプに住んでいます。私はここシリアで起こった戦争の間にここで私の最愛の両親を失いました。彼ら以来、人生は私にとって不公平でした。」

Fatimaさんがメッセージを送信: 今日 14:48
Haya"Right now as I talk to you I have no family member any where. That's is why I live here in the refugee camp"
ハヤ「今、私があなたと話しているとき、私には家族がどこにもいません。だから私はここ難民キャンプに住んでいます」

あなたがメッセージを送信: 今日 14:49
I wish you a wonderful family.
「素敵なご家族をお祈りしております」

Fatimaさんがメッセージを送信: 今日 14:53
Haya"Thank you Noriaki for your good wish towards my family. My dear I miss my parents so much here in the camp"
ハヤ「のりあきさん、ご家族へのご多幸をお祈り申し上げます。親愛なる私はここのキャンプで両親がとても恋しいです」

Fatimaさんがメッセージを送信: 今日 14:53
Haya"Am suffering a lot here in the camp. many people die here every day. The situation here is very terrible dear. My dear. am very worried here that I may lose my life here someday"
ハヤ「ここのキャンプでたくさん苦しんでいます。多くの人が毎日ここで亡くなっています。ここの状況は非常にひどいです。親愛なる君へ。いつかここで命を落とすかもしれないととても心配しています。」

あなたがメッセージを送信: 今日 14:55
When I study the history of the world, no nation has been peaceful forever. And there is no eternal war.
「私が世界の歴史を研究するとき、永遠に平和な国はありません。そして、永遠に戦争の続く国もありません」

あなたがメッセージを送信: 今日 15:03
I once wanted to go to Syria.
I wanted to go around the ruins of Busra and Palmyra.
But I couldn't go in the civil war.
I think it's a sad reality.
「私はかつてシリアに行きたかった。バスラとパルミラの遺跡を回りたかった。しかし、私は参加することができませんでした。悲しい現実だと思います」

Fatimaさんがメッセージを送信: 今日 15:03
Haya"My dear. I'm hungry here every day there is no food to eat here. We only survive here by Haya"water we also live in fears here because no one knows when they will attack again , at night we keep our eyes open always"
「親愛なる君へ。私は毎日ここでお腹が空いていて、ここで食べる食べ物はありません。私たちはここで水によってのみ生き残ります。私たちはここでも恐れを抱いています彼らがいつ再び攻撃するか誰も知らないので、夜は常に目を開いています」

Fatimaさんの返信:
Haya"My dear. The situation here is very terrible here"
ハヤ「親愛なる君へ。ここの状況はここで非常にひどいです」

あなたがメッセージを送信: 今日 15:05
I have no power to help you.
「私にはあなたを助ける力がありません。」

Fatimaさんがメッセージを送信: 今日 15:11
Haya"This war has really caused me so much pains.i lost my beloved parents.i watch my mother died in my very eyes"
ハヤ「この戦争は本当に私にとても多くの苦痛を引き起こしました。私は私の最愛の両親を失いました。私は私の母が私の前で死んだのを見ます。」


Fatimaさんがメッセージを送信: 今日 15:11
Haya"Thank you so much, Noriaki. For your concem over me , You are really a heart kind man, am happy to have you as a friend"
「のりあきさん、どうもありがとうございました。私に対するあなたの思い込みのために、あなたは本当に心の優しい人です、あなたを友達として迎えて幸せです」

あなたがメッセージを送信: 今日 15:13
Survive!
「生き残りを!」

今日 16:38
16:38

Fatimaさんがメッセージを送信: 今日 16:38
Haya"Good morning dear how are you doing I just wake up now last night I could not sleep"
ハヤ「おはようございます。お元気ですか昨夜起きたばかり眠れませんでした」

 

このあとメッセンジャーメールは途絶えた。

 

今日 18:11
18:11
あなたがメッセージを送信: 今日 18:11
Good morning.
Why can I use my smartphone in a refugee camp where there is no stable electricity?
「おはようございます。電気が安定していない難民キャンプでスマートフォンを使用できるのはなぜですか?」

あなたがメッセージを送信: 今日 18:17
The time difference between Syria and Japan is 7 hours. It's about 11 o'clock now. Why are you like Haya's first email was at 13:45. It's 6am in Syria.
「シリアと日本の時差は7時間です。今は11時くらいです。ハヤの最初のメールは13時45分でした。シリアでは午前6時です」

あなたがメッセージを送信: 今日 18:21
Her first Haya greeting is "You welcome dear" Let's say "Good Morning" here.And by email at 11:00, "Good Morning"Don't you think it's funny?
「彼女の最初の挨拶は「どういたしまして」です。ここで「おはよう」としましょう。そして11:00にメールで「おはよう」おもしろいと思いませんか?」

あなたがメッセージを送信: 今日 18:31
FB has many fraudsters.Where is the full text of Haya's email? I wonder if it will be released ....Goodbye !, Haya !!
「FBには多くの詐欺師がいます。だからハヤとのメールの全文を、リリースしようか…さようなら!、ハヤ!!」

・・・

 文章に詐欺師固有の特徴がある。それは悲しい現実に相手を同調させようとしていること。こちらの提示したものに関心を示さないこと。一度接続が切れて再度アクセスしてくること。そして電気の無いところでどうしてメールが送れたのかとする矛盾点に回答がないこと。FBのプロフィールは偽造できるし、そうだとしたら最近少し手が込んでいる。それにしても通例ならあるはずの画像に対する思い入れの記述がないのは大いに疑問だ。以上から私は詐欺師と判断した。

 しかし、これがもし本人だったら・・・・!。

 インターネットは世界とつながり、紛争をしている国の人間が最後のバッテリーの残りで世界とつながりたいと必死でメールをしてくる場合だってある。それが現実世界だから、そんなところで詐欺師達の小銭稼ぎの非合法な金儲け程度で、不信感を募らせるようにインターネットの世界をかき回して欲しくないですね、かき回すな!!!、といいたい。

 最後に、FBから引っ張り出したファティマ・ハヤの紛争前とおぼしき中流階級以上の暮らしぶりを感じさせる画像をアップさせておこう。もし、彼女のFBの記述が信頼できれば、この幸せ感が全て消えさり、今は難民キャンプにいるというわけだ。未来への夢や希望や幸せ感を全て記し去るのが戦争であり感染症の流行なのだ。でもそうした真実があったとしても、インターネットの詐欺師達によって攪乱されているのも現実なのだ。

FBにアップされていたFatima Hayaの画像

 

京都市 2021年1月

ニコンF3HP+MD4、Carl Zeiss Planar50nn/F1.4、トライ-X(+2増感)

現像:写真弘社

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