Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ドローイング551. 小説:小樽の翆479. 純血の喪失

2021年11月30日 | Sensual novel

 

「でっ奥さんを口説いた決め台詞はなんだろう」

ベーヤン「僕も技術屋だから正直にいっちゃった。思わず『うーーん、今日は一発やりたい!』ってつぶやいたら、Vigyがいきなり僕の股間を握って『出したい!』っていって、それでOKサインだよ。それが初デートの台詞」

「日本人の女の子に、最初からそれをいったら変態呼ばわりされるよなぁー・・・」

ベーヤン「きれい事を並べられるより、握ってくれたことですごく愛情感じたよ。好きな人には言葉よりスキンシップなんだよ。そのあたりが国民性ズラ。日本人は本音を最初からださないから面倒ズラ」

「最初に本音をいうと、嘘のように聞こえるんだろう。日本の女ってすきでもない男と一生暮らすケースが多いんだよ。結婚は忍耐だと思っている

ベーヤン「それって、なんか違うんじゃないかなぁー。僕なんか技術屋だから自分の感性とか理性に正直じゃないとさぁーー」

「それで、日本人の女の子に変態呼ばわりされたんだ。人間の意識に正直というのは正解だよ。というか日本語には、これが核心という言葉がないかな・・・。古典の和歌みたいな曖昧さと含蓄あるニュアンスはたくさんあるけどね」

ベーヤン「僕って嘘は言わないけれど、自分の気持ちに正直ズラ。それを受け入れてくれたのがVigi。だから嫁にした」

「Kikiの誘惑にも負けずにね」

(*^▽^*)

・・・・

ベーヤンと話しを聞いていたら、今朝画材屋からもらった葉書を思いだした。それは1世紀以上前にタヒチの島に渡ったゴーギャンの「純血の喪失」と呼ばれる作品だ。

当時ゴーギャンの恋人であった20歳のジュリエット・ユエの裸婦であり、手に持っているシクラメンは処女の喪失を意味し、1匹の狐はゴーギャン自身、そして山に向かって歩く人々の列は結婚式の参列者。そしてジュリエットは、ゴーギャンの子供を身ごもった。

異環境に身を置き暮らすには、寛大な精神が必要になりそうであり、神経質な日本人ではまずできない体験だろう。それまでのパリでの生活をすべてリセットできるフランス人の合理性がなしえた事だと理解できる。そしてタヒチでゼロからの生活を始めた。その時人間は、どんな立場にあってもピュアな理性と感性に立ち返るのだろう。

そういえばベーヤンも、工学系の合理的でドラステックな意識の持ち主だ。そんな彼の合理性が異文化を容易に受けいけることにを可能にしたのだろう。

「こんど持てない君の話も聞きたいね」

ベーヤン「私の代わりにフィリピン駐在だけど、本社報告で日本に帰るときもあるから、今度ね・・・、実は、このようにいってしまえば簡単なんだけど、そこには、ムラの掟と女達のバトルがあったズラ」

「うん、ムラの掟に女の嫉妬!?」

・・・

 

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ドローイング550. 小説:小樽の翆478. Kikiの口説き文句

2021年11月29日 | Sensual novel

 

リュウ君の話の続き・・・

「それでベーヤンに熱を上げていたKikiはどうしているんだろ」

リュウ「僕のまわりはもてない男が余っているし、Vigiの田舎は若い女の子が余っているから、僕の嫁が、Kikiをもてない君に紹介したんだよ」

「ほう、こんなパンデミックの時にどうやってコミュニケーションしたんだろう」

リュウ「フィリピンの田舎は、FaceBookが盛んなんだよ。それでメッセンジャーをつかってチャットだよ」

「メッセンジャーだけで恋ができるのかなぁ?」

リュウ「それ簡単。もてない君が僕の所へ一々報告してくるんだよ。それで最初は、Kikiが、『明日からの米がない』というので、もてない君が送金したんだよ。それも日本円で1,500円だよ。手数料の金額が、その半分ぐらいかかるわけさ」

「1500円で引っかかるなら魚のえさ代じゃないかぁー」

リュウ「次は、持てない君がチャットをしていたら、Kikiのスマホのガラスが割れていたんだ。それでKikiがもてない君におねだりした」

「それまた!、次第に欲望が膨らんでゆくんだ」

リュウ「実は、そうなんだ。その次は自転車がもう動かないので、バイクを買いたいというんだ」

「フィリピンだったら、どれぐらいするのかなぁー」

リュウ「うん、HONDAの型落ちしたバイクが10万位なんだ。デザインみたら今時そんな古い形のバイクは、日本にないズラ。でっ、持てない君が僕の所に相談に来た。『これって、欲望の三角形じゃないっすか、最初は米で1,500円、次がスマホで15,000円、その次がバイクで150,000円、そうなると次は家買おうというので1,500,000円!・・・』彼はそういうんだ。

そしたらkikiが送ってきたチャットがこれだよ『愛してます。できる限りお世話いたします。何が起こっても決してあなたと離れないことを約束します。私はいつも、あなたのためにここにいることを常に忘れないでください ❣️』、突然文章があらたまって、これズラ」

それでVigyと相談したら『ダメ!、それじゃ人間が甘えて堕落する』それで、もてない君は、Kikiにバイク代を送金して終わりにしたんだ」

「もちろん日本人から見れば簡単なことだけど、Vigyは賢明だったね。日本の親だったら息子にバイクを買ってあげるから、バイクを使ってお金を稼ぐ方法をを勉強しなさい、ぐらいのことは言うだろうな」

リュウ「日本の女の子から総スカンくってた持てない君だもん」

「あやうく言われるままに、何でも与える日本人のオッサンになるところだったわけだ」

リュウ「それで、持てない君は、Kikiに甘えれば何でも買ってくれるオッサンを愛しているんですか?、それとももてない君が貧乏になっても愛してくれるんですか?、そういってkikiの様子をみることにしたんだ。そしたら今度は、働いている工場がパンデミックで閉鎖されるらしい、というので生活費が欲しいといってきた」

「なんだぁー、懲りない女だなぁー、でっ、送ったの!?」

リュウ「金は送らないが、アイデアはだしたやったんだって。なんでもマーケットと街を結ぶ買物代行サービスだよ。それでポスターをつくってあげたんだって。それがこのイラストズラ」

「恋はひとを盲目にさせる。だから神はKikiを試しているといわけだ」

リュウ「でも、そのバイクがとんでもない事を引き起こすんだ・・・」

・・・

リュウ君の話は、もう少し続く・・・。

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ドローイング549. 小説:小樽の翆477. その後のKiki?

2021年11月28日 | Sensual novel

 

リュウ君の話の続き・・・

「ところで、子供産みたいといってたKikiはどうなるのだろうか・・・」

リュウ「自立して弟と二人で暮らしているようだ。でも突然『米がない!』、なんてメールがきたから、今は毎月お小遣いをあげている。今は世界中がパンデミックだから彼女も仕事がないんだよ。上さんもそれでOKだって。だって月3000円のお小遣いでも喜ぶんだよ」

「フィリピンって浮気っていう概念がないんだ」

リュウ「うん、僕がKikiとセックスしたって、彼女はフィリピン妻、私は日本人妻、それでいいじゃんという事になる。彼女たちのコミュニケーションは密だから親族に知れ渡るし・・・、それでフィリピンの親戚から言われるのが『Kikiの子供できた?』だよ。まあ子供つくればOKの世界だよ。既にVigyの子供がいるから、僕はお役御免ズラ

「なんか原始的なおおらかさがあるよなぁー」

リュウ「日本人が忘れてしまった、昔のおおらかさズラ」

リュウ君の話は続く・・・

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ドローイング548. 小説:小樽の翆476. フィリピンへの送金

2021年11月27日 | Sensual novel

 

リュウ君の話の続き・・

「それでVigyとの仲はうまくいったんだ」

リュウ「もちろんシーガオという南の島でバカンスですよ。そこで熱く燃えちぎったズラ。そこまでは良かった。そしたら本社から帰ってこい!、と命令だよ」

「社名に逆らえないサラリーマンだ。Vigyを残して日本に戻ってきたわけだ」

リュウ「まあ、人脈の濃い世界だから、いい人をみつけてよね、と思って泣く泣く帰ってきた」

「それが、夫婦になったのはどうして?」

リュウ「半年ほどして、『子供ができた。貴方の子供だって』、六月目というからあっている。それに彼女は産む決意が固い。産んだら子供をつれて日本へ来るというわけだ。それで出産の費用に日本円で1万円かかるからVigyに送金することにした。ホントにそんな金額ですむのか?、とおもったけど」

「でも、フィリピンへの送金ってどうやるんだろう!?」

リュウ「最初は、僕も全然わからなかった。だって都市銀行から振り込むと法外な手数料を取られるズラ。それに彼女は、銀行口座を持ってなかった。でっ、彼女は、BODとかWESTAN UNIONとかGCashとか、色々言ってくるわけ。僕は、もう頭がはぁーーっ!!!!・・、だよ。そうしているうちに出産日が近づいてきたので送金することにしたんだ。たかだか1万円だよね」

「それって超破格値じゃないかい」

リュウ「だよね、ところがWEBで調べても送金の仕組みがわからない。僕が調べて最初にわかったのはGCashだった。例えばiPhonにJR東日本のプリペイドカードに入っているじゃん。あれだよ。ここへ海外からチャージでるんだよ。それで私が振り込めば、Vigyは支払いがGcashできて現金化不用。手数料も一番安い」

「つまり電子マネーだ・・・」

リュウ「ところがVigyはわからないといってくる。子供はもうじき生まれる。しょうがないからWESTAN UNIONにしようと、WEBで調べたり、コールセンターに尋ねたりしたわけ。僕が一番わらないのが、相手はどうやって現金化できるか!。

これを同僚に聞いても、相手の口座に振り込めばいいんだよとか、コードNOがいるんだよ・・・、とか訳のわからないことを言ってくる。このときほど日本人っていい加減な輩だと思ったズラ。だってVigyは口座がないんだよ。WEBには支店案内とか手数料見積もりとかはあったし、経験者がWEBで解説してくれるんだけど、それでも出口の構造がわからない。そんな経験をすると、もう日本語が通じないのか!、青森県人を馬鹿にしてるズラ!!、とおもったさ」

「(*^▽^*)つまり全体構造がわからなかった!」

リュウ「そこだよ。振込はわかる。じゃあ受取人はどうやって現地で現金を手にいれるんだい。電子マネーじゃないんだよね。そこの説明が全然ないんだよ。間違えたらVigyは出産費用が払えないズラ。日本の同僚なんか、そんなのフィリピン人の勝手じゃないと、いい加減なことを言い出す始末さ」

「日本人は、わかったふりするのが好きだよね。そういうのって文科系に多いけどさ

リュウ「僕って工学系出身じゃない。だから構造がわからないと僕はわからないズラ」

「でっ、どうしたの?」

リュウ「そこでWESTERN UNIONの代理店があるから僕は出向いた。いわれるままに書類を書いてお金を支払ってから、初めて構造がわかったんだよ。

つまり代理店でお金を支払うと送金通知書を僕にくれるんだよ。この通知書を僕が写真に撮って画像をVigyにおくれと指示される。だからその場でスマホにとってvigiに送った。

するとVigyはスマホの画像と身分証明書をもってフィリピンのWESTERN UNIONの窓口で現金を受け取れるんだ。そうすると銀行は、本人が現金を受け取ると、『支払いました』という通知を僕宛でスマホメールをくれて一件落着ズラ。

そのときVygiのIDカードが必要になる。というのも名前が完全に一致している必要があるズラ。VigyのIDカードをみたら、名前が違うじゃん。ときおりミドルネームを略して普段使っていたり、別れた旦那のネームとか、まあ外国人の名前はいろんなのがあるズラ

「つまり、予めVigyのIDカードを写真に撮って、リュウ君のスマホに送っておけばいいんだ。そうするとリュウ君はVigyが送ってくれた画像を見ながら、送金表に受取人の名前が正確に書けて、それでVigyはIDカードを持ってフィリピンの銀行の窓口にゆけば現金が手に入る。本人の名前で確認するわけだから、書き順もスペルも全て一致していることが本人確認の条件なんだね!!。それって裏技的だからWEBには書かないよねぇー」

リュウ「そうなんだよ、Vigyに運転免許証の画像をもらっておいてよかったよ。僕は免許証の名前の通りに、送金書に名前を書く必要があるんだ。それが本人確認なんだ」

「それでVigyは、出産して子供をつれて日本にやってきたんわけね」

リュウ「まあ、それで愛でたし、愛でたしズラ」

リュウ君の話は続く・・・

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ドローイング547. 小説:小樽の翆475.カソリックの世界だからねぇー・・・

2021年11月26日 | Sensual novel

 

リュウ君の話の続き・・・

ところでVigyとの仲は順調に盛り上がったのかい。

リュウ「それが言葉の問題があるズラ。だから少なくとも僕は10回ぐらい、彼女にフラれた」

リュウ「田舎の人だから、純朴なんだけど、それだけに少し難しいことを頼むとだめなんだズラ。そうなるVigyは『サヨナラ』といって離れてゆこうとするんだ。俺も、なんだお終いかと思ってあきらめかけていたら、夜に長々とチャットが来るズラ。それがこれ・・・

さようなら...それは神の意志でもあります。
さようなら。
私をブロックします。
さようなら。
神に満足しなさい。
私は、ただ助けたい。
あなたが私を信頼できないなら誰かを見つけなさい。
私は、あなたに良い人を見つけてほしい...あなたを愛して。
さよならを言う..神が
私は、あなたに幸せになって欲しい。
私は、神に満足している。
私に腹を立てないでください、
私は一人ですが私は飲みます
あなたが私をブロックしても大丈夫です。
これが私です
怒ってチャットしないでください。私は私をブロックしました・・・』

・・・なんかやけ酒を飲んでいるみたいなんだ。それが朝まで続くんだよ」

「それでぇー・・・」

リュウ「翌朝、おはようのチャットをうったら、おはようだってさ!。それで神に感謝だってさ。サヨナラは、また明日の意味なんだ

「つまりgoodbyが口癖ズラ。難しいことに遭遇しすると、もういやになってサヨナラ!。まあ忍耐がないこと」

リュウ「そうだよ、フィリピーナって感情の起伏が日本人よりは激しいわけね。フッときれて、またすぐに復活する・・・」

「復活って、神の概念だよ。」

リュウ「彼女たちの世界は、復活が好きなんだな」

「だって、カソリックの世界だからねぇー・・・・」

リュウ君の話は続く・・・

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ドローイング546. 小説:小樽の翆474. メロンヤン!

2021年11月25日 | Sensual novel

 

リュウ君の話の続き

 ところで、Kikiが登場してくると、一人の男を二人の女が追いかける構図ができてくる。つまり三角関係だ。

「それでKikiは?」

リュウ「フィリピンの女の子は、彼氏が他の女とできていても関心がないんだ。私がVigiを愛しているよ!、とKikiに言っても彼女は、猛烈にアタックしてくるんだ。それがこれ!」

リュウ君は、そういってスマホの画面をみせてくれた。

リュウ「これタガログ語だから、Googleで日本語にするね。最初の口説き文句がこれ!」

・・・

「いきなり湯上がりの画像ですか!」

リュウ「このボディ。これから始まるんだ・・・」

Kiki「・・・あなたが子供が欲しいなら。あなたが望むなら私はあなたにあげます。 そして、あなたが私に大丈夫でなくても心配しないでください。私はあなたを愛します。そして、あなたが望むならあなたに子供を与えるでしょう。私と結婚してください。そしてあなたに子供を与えましょう」

「いきなり、これですか、子供!!!」

リュウ「そうなんだよ。Kikiとは合っていないしメールだけなんだけど、セックスを飛び越して子供だよ。そして次は、これだよ」

Kiki「メロンヤン!。あなたは男ではありませんか?。それから私は女性です。Vigiは、あなたに子供を与えることができるのですか?。 あなたの人生がどうなるかを見たくないですか?」

リュウ「メロンヤン??って何?」

Kiki「メロンのようなやわらかい男の子。もちろんあなたは子供を作る方法を知っていますよね?」

「恋愛もセックスもとびこして子供ってわけだ、処女でも意識は大人だねぇー」

リュウ「そうだよ。セックスなんてデートだもん。要はその次ってわけさ。まだある・・・」

Kiki「今の貴方には、Vigiがいます。それはいいです。それよりいつかあなたと会い一緒にいることを願っています。隣で寝てほしい。私はあなたから子供が欲しいです。それから私は夢を見ました...

それは私たちにとって良い時間でした。おやすみなさい。 あなたがフィリピンに帰ってきたら私はあなたと一緒に寝ることができるといいのですが、一晩でも・・」

リュウ「じゃぁ、Kikiは私の子供を産んだとする。それであなたは何をしますか?」

Kiki「私はあなたの世話をし、私の人生であなたをもっと愛します。それは素晴らしいことです!」

リュウ「どうやってお金を稼ぐの?」

Kiki「私は私たちの費用をカバーするために働きます。しかし、あなたは私を助けてくれませんか?。あなたは父親です。私はあなたの子供を出産するときにお金が欲しいです。4,500ペソ の費用がかかります。一緒にフィリピンに来ませんか?」

リュウ「とまあ、こんな調子なのよ・・・・(*^▽^*)」

「ふぅーーん、リュウ君に彼女がいても、そんなのはどうでもよいから、子供をつくろうよ!、というわけだ」

リュウ君の話を聞いたいたら、随分フランクな世界だと思った。

でも人間の本能に忠実なんだろう。

そこへゆくと、日本の女の子達の敷居の高さは、なんだろうね・・・・。

続く・・・・

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ドローイング545. 小説:小樽の翆473. イソップの寓話

2021年11月24日 | Sensual novel

 

 リュウ君の話の続き・・・

「Vigiとの中は、それですんなり決まっちゃったんだ」

リュウ「ぞれが、すんなりでもなかったんですよ」

「ホウ!」

リュウ「Vigiには、お誕生日のプレゼントあげたりしてラブラブだったんですよ。日本にゆこうよ!、そう言ったんです。そしたら突然『私悪い女です。10年前に別れた旦那がいるの。フィリピンはカソリックの国だから離婚できない。Goodby、もうチャットしないで!』っていうんですよ。それで私はしょうがないなあ、まあエッチができただけでもいいかなぁーと思っていたら、1時間後にまた別のフィリピンの若い男の子からチャットがきて『僕のいとこのKikiとつきあってください、若いし処女だよ』と紹介してくるわけ」

「一つ破局すると、すぐ次が現れるなんて羨ましいよね。でっ、今度はその処女とエッチ!?」

リュウ「メッセンジャーで画像がきたから、みたら可愛いんですよ。いいなあ、こんな綺麗で若い女子を嫁にできるなんてって。だってまだ24歳ですよ。彼女も乗り気だったし、最初は僕も、そう思いましたよ。でも僕は、Vigi を愛しているからダメだよって。僕はVigiにふられたのに、こんなこというなんておかしいでしょ!」

「ちょっともったいない話だよね」

リュウ「僕は考えたんですよ。これってイソップの寓話じゃないかって。あの三本の矢の話ですよ。池に斧をおとした。そしたら池から神様が『これでしょ』といって金の斧をもって現れた。だから木こりは、素晴らしい斧ですけど私のじゃありませんといった・・・、それで最後に神様が木の斧をもってきて、木こりは『それです!』っていったというお話」

「フィリピーナは、リュウ君を試したんだ。日本人はふったから、お前次にゆけってんでKikiが現れた」

リュウ「それです。Kikiの処女は素晴らしいけど僕はVigiを愛しているから、もしも僕がVigi にフラれたらつきあってね、といって断ったんです。それからVigiにメールしたら僕たちの仲が復活したんです。それでもうバッチリ、ラブラブのカップルになっちゃったわけです」

「つまり彼女たちのコミュニティが密なんだ。だから情報がすぐ横に飛ぶ。それで即!、次お前ゆけってんでKikiが現れた。Vigiは、リュウ君の愛があるかどうかを試したんだなあー。巧みだねぇー」

リュウ「そうなんですよ。私がKikiとつきあいだしたら、スケベな日本人!といって村の笑いものになっていたでしょうね」

「それで別れた旦那は?」

リュウ「Vigiが日本に来て、日本の国籍を取得するときに離婚しちゃったからもう関係ないです」

「裁判所とかの手続きがいるんだ。離婚するために・・・」

リュウ「そうですよ。Kikiなら何の問題もなく日本につれてこれますが、やはり人間として良心の問題ですよね。Vigiはそのことをよく理解していました。だからVigiは、今でも毎日とても私によくしてくれますよ。愛があればインボなんか関係ないって・・・」

「いまVigiは、子供の教育か・・・」

リュウ「それもしているけど、英語ができるからファーストフードでバイトをしているんですよ。その稼ぎをフィリピンに送るために。大家族が彼女の財産なんですよ・・・」

リュウ君の話は、続く。

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ドローイング544. 小説:小樽の翆472. リュウ君と奥さんのなれそめ

2021年11月23日 | Sensual novel

 

 青森のリュウ君が、インボの治療のために小樽にやってきた。

寒い時でも行動的なのは青森の人だ。それで病院の帰りにナンタルのカフェで・・・。

「治療は?」

リュウ「最近、改善したんです。処方薬が効いたから・・・」

「それは朗報じゃん!。今の奧さんとのなれそめは!?。あれっ!、奥さんの名前は?」

リュウ「上さんはVigi というんです。これ当時の写真」

「あら!、すねが長いねぇー」

リュウ「日本人より長いズラ。外国人の骨格に近いから。これが歳をとると太るんですよ・・・・」

「でっ、慣れ覚めは?」

リュウ「僕はエンジニアだから仕事でフィリピンにゆくじゃないですか。マニラ郊外の小さな村で橋をつくっていたんですよ。円借款事業ね。その頃、フィリピン人がアルバイトで仕事場に来るんですよ。それで私が一寸いい感じだなって思っていた少し年配の給食のお姉さんがいたわけ。それでFBのお友達にしたら、積極的にメッセンジャーを使ってメールが来るんですよ」

「アタックが盛んなんだね」

リュウ「だって僕は独身だったでしよう。フィリピーナからはもてたですよ。こんなの初めての経験ですよ」

「だってフィリピーナは、英語ができるから会話しやすいよね」

リュウ「そうなの。それまで僕って日本じゃ日本の女子からは興味の対象外だったんです。だって作業服ぐらいしか持ってないから格好が悪いズラ。日本の女の子を口説いたこともあったけど、ウザい!って嫌われました。これって致命的ですよ!。だからいい年しても嫁さんに出会う機会が日本ではなかったです。それがフィリピンに来たら男が口説かれるんですよ。それってすっごく愉しかった」

「女が余っている、というわけだ」

リュウ「そう!、日本の男性を捕まえたら、彼女たちは出世もんですよ」

「それで・・・」

リュウ「それでデートをして、デートといったって最初からセックスですよ!。でも彼女は、フィリピンの大学をてでいるんですよ。それで給食のお姉さんじゃ、こりゃよほど仕事がないんだなと思っていたわけ」

「それでつきあいだしたんだ」

リュウ「結局最後は日本に連れてきて嫁さんにしています。今娘が一人います」

「何でフィリピンの女の子は、そんなに積極的なの?」

リュウ「それは簡単な話。実家に送金したいんですよ、家族や村のつきあいを何よりも大切にする人達なんです。そのために身体張って頑張る、ウン!、少し違うかなぁー・・・」

リュウ君の話は、面白そうだ。

もっと聞いてみよう。

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ドローイング543. 小説:小樽の翆471. 暗く寒い小樽の1日

2021年11月22日 | Sensual novel

 

 アチキも仕事を終えるとデッサンの勉強に励んでいる。そういえば聞こえがよいのだが。

人間の背中は、肩甲骨が左右にあって、中央を首から僧帽筋、そして下部に広背筋が逆V字型に走り大臀筋へ続いているはずだが、実際はもっと多くの筋肉が見えている。肩甲骨には棘上筋(きょくじょうきん)や小円筋、棘下筋があり、体を鍛えるとそれらの複雑な筋肉が起立してくる。

棘上筋は肩甲骨から上腕筋へつながり、手が関節から離れないように努めていると芸用解剖学の本に書かれている。はて鍛えるとやはりここの筋肉も発達してくるだろう。スポーツジムへゆくと、背中の様々な筋肉で立ち上がってくるようなすごく締まった叔母半もいて、観察しているが、じろじろとみるわけにもゆかないしな。

それに翠なら腕を動かしながら観察できるが、あいつは筋肉質ではないしさ。といってアチキは向学心がないので、そこそこの理解に留める程度だが・・・。

人間の背中の筋肉も腕や肩甲骨のまわりは複雑系だ。その複雑系が腕を動かしているのはわかるけど・・・。

筋肉を理解したってデッサンには、ならないのよねぇー。そこが解剖学の専門家達とはスタンスが違うのだけど・・・。やはり造形としてどう見えてくるかだよねぇー。

冬間近の寒い日は、家に籠もって筋肉のデッサンなどをしているのに調度よいが、一人黙々と人体の筋肉を描いているなんて猟奇的世界だ。

外は雪が降りそうな暗く寒い小樽の一日だ。

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ドローイング542. 小説:小樽の翆470. 二人のム・ラ・カ・ミ!

2021年11月21日 | Sensual novel

 

 近郊の山は、まだ雪は積もっていない。このところの寒さで花々も枯れて落ちようとしている。雪間近の曇天でこちらの心も暗くなる。

街へ帰ってお茶だね。

この時間なら明菜姉ちゃんが画材屋でたむろしている頃だろう。

最近では、時折画材屋の主の代わりに店番をしている時もある。

コロンビア珈琲のフルーツパフェにつられてやってきた。

・・・

明菜「どっちの、ム・ラ・カ・ミがお好き?」

「アチキには、難しい質問だなぁー!?」

明菜「ねえー、どっち!?」

「龍はモチーフの選び方からしてアウトロー感覚だよね。感覚的に意外性を追いかける方が面白いし、人が考えそうなことは考えないってわけさ。だから絵を描く技法と同じで、最初から技法を無視してゆく爽快感がある。技法なんて最初からそこにあるわけではないし、新しい世界と遭遇したら、その都度つくればいいんじゃない。そういうところがアチキの気分と合っているが・・・」

明菜「もう一人のム・ラ・カ・ミは?」

「村上春樹は、日常生活世界、それもマンションの一室から出発する感じ。登場人物は、平凡な人間にとってはあこがれのライフスタイルや職業を持っている。そんな日常世界に異邦人が侵入してきて異常な世界に到達する。そのあたりはストーリーテーラーとして巧みに引っ張ってくれるけど、つまり文科系人間達の憧憬的な期待に答えたって感じだよね」

明菜「ほら!、こんな雑誌をみると知的世界の書斎なんて特集をしているけど、デスクに村上春樹の本が置かれているよ」

そういって明菜姉ちゃんが雑誌PENもどきの誌面をひろげた。

「それが文科系人間達の憧れじゃない。きっとそんな書斎を持ちたいと考えるし、憧れてつくっちゃう人もいるんでしょう」

明菜「憧れでこんな知的でクラシックな書斎をつくっちゃうの?」

「そうね。そんな知的書斎をつくっても所詮ファッションだよ。だってその書斎の主はクリエイションしないでしょう。だから装うだけ。クリエイションな気分に浸りたいというのも、クリエイションをしない文科系人種の憧れだよ」

明菜「クリエイションしている人って、クリエイションには憧れないわけね」

「毎日クリエイションするのが日課だから、これに憧れるっていうのはないでしょうね。日本の作家で造形的クリエイションを勉強したのは、池田満寿夫と村上龍ぐらい。池田は芸大の版画科出身だし、龍はお父さんが美術の先生だったし、ムサ美に進学したぐらいかなぁー、そんな視点で見れば村上龍の方が文科系臭さがなくていいか。結論は村上龍だ!。だけどストーリーは、いつもアウトローから出発しているから疲れるんですけどねぇー・・・・」

・・・

そんな会話をしていたら、もう暗くなっている。

小樽も陽が短くなってきた。

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ドローイング541. 小説:小樽の翆469. フレッシュエア

2021年11月20日 | Sensual novel

 

 11月の小樽の気候は、最高気温が10°以下、晴れたり曇ったり、雨も降り、雪が降りだした。

街を歩く人々は、もう冬の格好だ。

これから長い冬に入る前の少し中途半端な天気が続く。

夕べは翠と激しく燃えたので体がドンと重たいのだが、どうして女はこんな時に早起できるんだろう。

翠「出勤まで時間がだっぷりあるし、アチキー朝の散歩して、お外でご飯食べようよう!」

重たいからだを立て直し、眠いまま顔を洗い頭を起動して・・・、全く雪国の女はなんで朝に強いんだ。

それで一寸港の先の小さな海岸へ散歩に出かける。

空は真っ暗だし、空気がピンと冷たい、白い息・・・。

寒いから船を風よけにして暗い海を眺めている。

少し山の端が白んでいる。

翠「アチキー、起つかなぁー」

そういってアチキの股間に手を伸ばしてくる。

翠「おっかわゆく萎んでいるじゃん、起てちゃおう!」

翠の細い指でしごかれていると、少し堅くなってくる。

翠「フフッ!、起き出した。青姦しちゃおうか・・

それを聞いて、すーーつと萎んじゃった。

翠「悲しい!」

「そりゃまだ息子は寝ていたいんだよぉー!!」

そんなことをしていると雲がピンク色に変わり、あかるくなってきた。

翠「さて!ご飯を食べにゆこうよ、市場の食堂が開く頃だろう」

怠い腰を上げて、暖まろうという欲求だけが行動の気力だ。

翠「ウウッ、冷えてる、冬だぁー」

「まだ雪ないっすよーー」

翠「熱いカジカ汁だね」

そういって市場の食堂に向かった。

冬の始まりの前に朝の空気を吸う。

閉じこもりがちな冬の室内だから、肺の中の空気がフレッシュエアで入れ替わり、次第に体にゆきわたって元気になってゆく。

それで翠は朝のフレッシュエアが好きだったのだ。

カジカ汁で体が体が温まる頃、翠は一駅先の病院へ出勤していった。

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番外編503.読谷村座喜味城趾へ

2021年11月19日 | field work

 

 実は、今回ダイビングの他にどうしても沖縄に行かざるを得ない仕事があった。それは来年1月締切の学術論文のための資料収集だった。執筆スケジュールからすればこの時期がタイムリミットだったのである。

 先ず県立図書館では座喜味城の遺構出土品などの資料を探す必要があったし、現地を訪れていないのでダイビングの日程を1日削減してフィールド調査へ出かけることにした。

 次いで座喜味城趾のフィールド調査である。まだ私は、実物をみていないから実物をみないことには、なにも始まらない。昼に那覇空港に着けば午後には座喜味城跡へゆけると考えていた。しかし路線バスしかない沖縄にあって、現地発最終バスが16時では到底無理であることがわかった。それにWEBサイトには、正確なアクセスが書かれていなかったのである。

 例によって朝早く眼が覚め時間をもてあましながら、旭橋のバスターミナルへでかけた。バス会社のオフィスで行き方を尋ねたら58号線沿いを走るバスは本数が多いので喜名で下車すればよいことがわかった。あとは喜名から炎天下を30分以上の道のりを歩く覚悟で出かけた。

 喜名のバス停を降り座喜味城趾へ向かおうとすると木陰にタクシーが1台停まっているではないか。これに乗れたのは正解であり、途中道が複雑で坂道だった。そして帰りにタクシーを呼びたいといったら会社の名刺をくれた。これで時間を気にすることなく見学できた。

 座喜味城趾の城壁に登り、緑濃い大地や沖縄の海を眺めつつ中世の琉球人達は、この高台から何をみていたのか。海外交易が盛んだったから外来船か・・・。ふと城趾内をみると建築化の手がかりを発見。やはり実際に訪れてよかった。

 昼近くなるが近所に飯屋はない。資料館の人が、おそば屋さんならありますと気遣ってくれたが、ここは那覇に帰って食べよう。タクシーをよんだら4分で迎えにゆくという。帰りのバス停で下ろしてもらい、直後にバスが来た。だから沖縄の炎天下を歩かなくてすんだ。

 那覇に着き、早速A&Wへ駆け込み遅い昼飯にありついた。そのときのハンバーガーとルートビアに、最初の仕事が終わった幸せを感じていた。

 もちろん撮影機材α6000で原稿用撮影をしたが、やはりiPhon7が大変便利だ。これほど便利ならデジタル一眼レフなんかやめてiPhon13proに買い換えよう。

 一々リュックから機材を取り出すより、ポケットからシュッと取り出す方が使い勝手が大変よい。シャッターチャンスは歩くほどに様々な風景に遭遇し沢山ある。それに撮影済画像は自宅のMac icloudへ勝手にへ送られており相性が抜群に良い。色の渋さはphotoshopでいかようにも変えられる。多分次の沖縄の調査ではiPhon13proが活躍するだろう。

 

沖縄県立図書館、読谷村

iPhon7

1)ISO32,焦点距離3.99mm,露出補正0,f/1.8,1/24

2)ISO20,焦点距離3.99mm,露出補正0,f/1.8,1/3195

3)ISO20,焦点距離3.99mm,露出補正0,f/1.8,1/5698

4)ISO20,焦点距離3.99mm,露出補正0,f/1.8,1/3690

5)ISO20,焦点距離3.99mm,露出補正0,f/1.8,1/172

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Fisheye48.動画による新しい視界の発見

2021年11月18日 | field work

 

 これまで動画で撮影するのは、半水面撮影ぐらいだった。浮上するときに水中と空中の境目の面白さがある。そこを狙っていると、遠くの背景にダイバー達がエキジットする様子などが映り、それでいて水中で梯子をあがるうとするダイバーもいて、このブログでは、2019年10月21日のブログではよい瞬間を撮った。意外に面白いアングルだが、静止画ではシャッターチャンスがものをいう瞬間だ。今は動画で撮り、後で切り出せばよいと考えている。

 今回のダイビングの後半で、水中の動画撮影を多用した。

 あとで見返すと、デバスズメダイが群れる珊瑚に、突然スジベラが私の眼前をダッシュして餌に食らいつこうという早業が記録されていた。人間の眼では追いかけられず撮影しているときには全く気づかなかった。むしろ動画でなけれじ撮影できない新しい視界の発見だ。動画を静止画像として切り出すには、最新バージョンのphotoshopが簡単です。

 ポイントは画像データを1080pixel位にしておくこと。その方が後処理しやすいし、You Tubeにアップさせるにしても、その程度。だから画像データが軽くなるメリットは大きい。

 そうなるとデジタル一眼レフの高画素競争なんて無意味でしょう。高画素にし、精細プリントで出力し、個展を開くとか、豪華本でも出版する機会って、私の身の回りでは皆無です。むしろ低画素にしてこそ汎用性が広がります。こちらのほうがメリットは大きい。

 そんなわけで、しばらく画像撮影にはまりそうです。最後に今回の動画をリンクさせておきました。

慶良間ダイビング2021,10,4

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Nikon Freak570.一人静かに遊ぶ時代なのか・・・!?

2021年11月17日 | diving

 

 何回も訪れたポイントも潜れば、当然いつものランドスケープが広がっている。

 実際は、台風が来れば珊瑚などは激しい海流でなぎ倒されているかもしれないが、また再生してくるところが自然の復元力だ。

 いつものようにニコンのマクロで接写し、紫色の魚はストロボ光の加減であり、実際は水色のデバスズメダイだろうし、透明なのはスカシテンジクダイだろう。クマノミと戯れ、そうしているとオッ!、オワンクラゲかミズクラゲだろうか、時間を忘れて漂っているという表現がぴったりだ。

 パンデミックで往事のような気分が乗ったので、ユコ!、ユコ!、ではなく一人静かに魚と戯れる孤独な空気を感じている。それは、私だけかもしれないが・・・。

 だから今日も、いつものスナックにでかけてワインをあおって寝てしまおう。ようやくお店が営業再開したといっても午後9時までだ。むしろそれはダイバーにとっては大変都合が良く、早く帰って翌日のダイビングに備えて早く寝てしまおうというわけだ。

 だから早く寝た。そして異常に朝早く眼が覚めた。ダイビングの迎えの車が来るまでに3時間以上もある。こんなときにメッセンジャーでチャットをしても誰も応答しない。一人静かに時代なのはわかるが、それって朝の時間の使い方を考えないと、もう時間をもてあましてしまう。

 

沖縄県慶良間諸島

Nikon CoolpixW300

1)ISO125,焦点距離10.1mm,露出補正0,f/4.4,1/160

2)ISO125,焦点距離4.7mm,露出補正0,f/2.8,1/200

3)ISO125,焦点距離4.3mm,露出補正0,f/2.8,1/30

4)ISO125,焦点距離4.3mm,露出補正0,f/2.8,1/400

5)ISO125,焦点距離19.4mm,露出補正0,f/4.8,1/80

6)ISO125,焦点距離4.3mm,露出補正-1,f/2.8,1/800

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Nikon Freak569. 違和感

2021年11月16日 | diving

 

 パンデミックのため1年3ヶ月間家に閉じこもっていた。そしてようやく沖縄那覇空港に降り立った時、夏の空気と沖縄の風土に大きな違和感を感じた。それは常宿の窓からすすけた街の風景をみていても続いていた。なんだろう、その違和感というのは・・・。

 だから営業再開したばかりのいつものスナックに出かけだ。そこには昔若狭の旅館を切り盛りしていた常連の元女将がきていた。少しずつ過ぎ去った時間が戻ってくるようだ。

 だが、翌日最初のダイビングで全てがリセットされたかのように、いつもの沖縄の空気になじんでいた。

 ダイビングも、しばらく間をあけると、先ず耳抜きができるかとする不安がある。これができなければ潜れない。不安は、そんなところから来ていたのかもしれない。それに沖縄に住処を構えようとする情熱も失せていた。パンデミックがもたらした私の意識の変化だ。

 出かけてみれば週末のため、予想に反してダイビングボートは定員一杯のダイバー達を乗せていた、なんだあ、地元で結構盛んにやっていたのか。こちらは一人取り残された気分だった。

 夕方、沖縄の友達と食事をするために旭橋まで来たら、昔の定宿は感染症病室になっていた。西日に照らされた窓にはカーテンが閉められている。空調機の排気ダクトから病院的な臭いが周囲に漂っている。もしあっち側にいたら、健康に歩く人々の姿を恨めしく眺めていただろう。陰惨とした世界にいなくてよかった。

 そのホテルのロビーには、段ボール箱が山積みされ、会議テーブルに受付の事務員が一人座っていた。玄関のミッドナイトチェックインの張り紙が、空々しく見える。あっち側にいなくてよかったと思いつつ、マスクを密着させ足早に通り過ぎた。

 さて、ダイビングはいつもの魚眼レンズのGopro7とニコンのW300だ。ニコンは、マクロ撮影やアップは特異だが、水中のランドスケープは悲惨な画像しか撮れない。ポイントやバッテリーの減り具合を勘案しながら、それらをチョイスしてゆく。

 潜れば、いつもと変わらないデバスズメダイの群れに遭遇していた。

 違和感といえば、ニコンW300の画像をiPhoneに送信できる機能が付いている。しかし、ニコンのSnapBridgeアプリに、これまで一度も送信できた事がない。このあたりが、やはりダメニコンだ。昔フィルムスキャナーのバグで尋ねたら、遅がけにWindowsの回答をくれたが、私が尋ねたのはMacであった。このあたりの悪しき風習が今も踏襲されているから、デジタル通信に弱いニコンの通信機能は使用したことがない。

 

沖縄県慶良間諸島

Nikon CoolpixW300

1)ISO125,焦点距離7.8mm,露出補正0,f/4.3,1/320

2)ISO125,焦点距離10.1mm,露出補正0,f/4.4,1/160

3)ISO125,焦点距離21.5mm,露出補正0,f/4.6,1/320

4)ISO100,焦点距離16mm,露出補正-1,f/8,1/500

コメント (3)
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