Creator's Blog,record of the Designer's thinking

毎月、おおよそドローイング&小説(上旬)、フィールド映像(中旬)、エッセイ(下旬)の3部構成で描き、撮り、書いてます。

PEN LIFE1035. ギョッ!

2014年08月31日 | field work
 8月最後の週末は、中津川の研究員手製の山小屋へ、総勢9名の合宿であった。すこし曇り空が涼しい。どこか山奥にいるかのような景観の中で、夏の終わりの時間を過ごした。
 夏ももうおしまいかという悲しい気分を吹き飛ばすかのようにバーベキューに興じ、トランプで夜更かしをし、朝のテニスに体力のなさを痛感して、これじゃあかんと思いながら過ごしていた。
 自分の体型をみてギョッ!とした。油断していたらこんな病的な体型になってしまったか。こりゃエクササイスに大いに励まなければならないぜ。昨日の麦酒ぐらいではすまんぜよ。なんか後悔が先にたつ記念撮影だ。ときどき自分を客観視しないとあかんぜよ。
 様々なことがあった夏も、もう終わりであろう。夜の山の空気が冷たかった。

中津川市
OLYMPUS PEN E-P5 M.ZUIKO DG17mm/F1.8
ISO200,露出補正-1/3,f4.5,1/500
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PEN LIFE1034. 3本のレンズ

2014年08月30日 | field work
 民家や街の徘徊において3本のレンズがあれば、大概のものは撮影できる。
 まず17mmと45mmは必須。45mmはテレコンバータを使うと焦点距離が2倍になるので便利。これらで8割の撮影ができてしまう。あとは希に12mm、もしくは標準レンズの25mmぐらいだろうか。フルサイズでいえば、24mm 、35mm、90mmというシステムだ。
 ズームレンズはF値が暗いし、F値の明るいものは重たくかさばるだけ。それに歪曲収差があるので、建築には使えない。そんなわけでオリンパスを使っているのも、単焦点レンズが多いからだろう。願わくばシフトレンズが欲しいですよね。
 雨の時、片手に傘ではボディ1台しか持てないので、八女や秋月ではもっぱら片手撮影だ。それでも不足はなさそうだ。山用のヤッケをきて濡れてもよい両手で構えるスタイルでという方法もあるが、機材自体が完全防水ではないので、まあ傘がある方が無難。映像ではなくたかだか静止画の撮影ではイージーでかまわんさ。
 ところでE-M5のシャッターの感触って、どことなくLEITZと似いている。さらに最近E-PM2の小気味よいシャッターの感触も気に入っている。総じてオリンパスはシャッターの感触がとてもよい。
 PANASONICの4K動画が撮れるDH4なんか普通の電子カメラの感触しかないのでテスト撮影もしないで貸し出してしまった。多分私はズームレンズ同様に使わないね。
 ・・・・・とここまで書いてきて、いつも同じことをブログで書いているようだな。そんな自分にあきれもするさ。

福岡県 八女市
OLYMPUS OM-D E-M5 M.ZUIKO DG17mm/F1.8
ISO200,露出補正-1/3,f3.2,1/250
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PEN LIFE1033. 恋人達の高原

2014年08月29日 | field work
 大分から日田市を目指してバスにのると久住高原を横断する。なかなかええ眺めではないか、人々があの緑の斜面で寝転がったら気持ちいいだろうと思うような景観が久住高原には数多く展開する。ホントにあの斜面に寝転べて気持ちいいと思うかい!?。
 実際の斜面は、高さ1m程度の雑草がある。だからとても寝転べるどころではない。だが遠くから見ていると緑の絨毯のように見えるだけなんだ。そこがこの景観の不思議さなんだな。
 実をいうと日本の自然には、寝転べるような自然の芝生の植生は、牛などの放牧用の牧草地をのぞけば少ない。土壌が大変肥沃なので植物はばっこしてはえてくるわけだ。
 だがこの絨毯のように見える背の高い雑草群も恋人達にとっては、隠れることができる有益な環境だ。雑草で隠れるので、恋人達にとってはあおかんの世界なのである。だから雑草のなかには細い道が幾重にも通っていて、その道に自転車が2台停まっていたら、その先にはいっていってはいけないよというサインというわけさ。つまりここは恋人達の高原といってもよい。こんな話は、ウェブにもないでしょう。
 さてこの雑草地帯に何人のカップルが潜んでいるか、もっとも今朝は霧がでていたので、そんな物好きなカップルはいないと思うけど。
 さすが火の国九州の情熱的な世界。バスはそんな霧の高原をさっさと走り抜けて日田へ降りていった。

久住高原
OLYMPUS PEN E-P5 LEICA DG MACRO ELEMARIT45mm/F2.8
ISO200,露出補正-1/3,f5.6,1/400
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PEN LIFE1032. いわゆるノマドの時代

2014年08月28日 | field work
 朝から雨という素晴らしい天気。少し肌寒いが、夏の暑さではない。あとは冬しかないのか。
 週末は、ゼミ合宿なので働かされる夏だ。そういえば、この頃筑波でもゼミ合宿がしばしばあった。避暑地も人が少なくなり、ゼミ合宿には調度良い季節なのだろう。
 別荘で原稿を書くというのは、昔の作家であったり大学の先生の避暑スタイルだった。今はインターネットがあるから現実的には濃密な仕事が十分可能なのだけど、はたしてそんなことをする人がいるのだろうか。
 別荘自体は数が余っているので安く購入できるけど、問題は維持費だ。使わなくても家は傷むし、自然の中ならば、キツツキが壁に穴をあけたなんていう話はよく聞く。当然補修しなければ、冬に暮らせない。それよりはコンドミニアムでも借りたほうが合理的だよなということになる。
 だから避暑という夏のライフスタイルが変わってきている。それよりも国内にいるよりは、海外へ出かけた方が面白いということのほうが意識される時代になった。
 別荘の名建築というのは結構多い。実際私の大学の授業でも、吉村順三さんの別荘の図面で建築模型を作らせている。だが別荘という言葉自体が学生達の間ではすでに死語である。
 別荘という言葉も、本宅がありその別棟という意味だから、本宅があってはじめて成り立つ言葉である。いまは本宅に対する意識が希薄だったり、多様化したりして流民化しており、本宅も別荘も意味をなさない。いわゆるノマドの時代であろうか。だから移動だけは、いつもポテンシャルが大きい。

福岡県朝倉市秋月
OLYMPUS OM-D E-M5 M.ZUIKO DG17mm/F1.8
ISO200,露出補正-1/3,f1.8,1/80
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PEN LIFE1031. 喜多郎

2014年08月27日 | Nagoya city
 実は今は午前4時に起きたから、話題などあろうはずがない。それでも外が暗いので陽が短くなった。夏が通り過ぎる。
 先週名古屋の朝の街を歩いたことが妙に夏を感じさせてくれた。仕事は忙しくても、高速バスで通勤し名古屋に宿泊したので、私の意識が旅気分だった。なかなかええ気分ではあるから、もう少しそのままの気分を続けたいところだが、新幹線の定期を調達した。定期券というのは、旅気分からしては、日常に感覚を戻してくれる実につまらない存在だ。
 さて車も調達したので納車待ち。京都ナンバーというのはよいのだが、はてこんな街で練習になるのかしらん。何しろ一通路ばかりで速度制限20km。狭い道だのクランク状の交差点ばかりで、そりゃ小技は上手くなるけど、世界の道を走れるんかいな。今から自転車や高齢者が大挙してばっこする道であまり走りたくないですね。道幅が狭いから京都は軽が圧倒的に多い。
 そこで名古屋に車を持ってゆこう。大学の駐車場を借りて仕事用に使うことにした。名古屋からだと、木曾の妻後宿は半日コース、世界遺産の白川郷は日帰り圏内と出かけるところは数多い。乗鞍スカイラインなど走りたいが、ここはマイカー規制がされている。長野県は、その他にも山岳自動車専用道路が多いので、容易に行けて結構楽しめる。名古屋で走れれば、世界中の道を走れるさ。
 でっ、いずれシルクロードを走ろうというのが当面の私の夢。免許を取ったのもそれが第一の理由だ。随分前に中国雲南省・中旬に出かけた頃、この道の先がシルクロードにつながるんだというという記憶がいまだにある。だから今日のバックグラウンド・サウンドは喜多郎だ。

名古屋市
OLYMPUS PEN E-P5 LEICA DG2 SUMMILUX25mm/F1.4
ISO800,露出補正-1/3,f4,1/500
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PEN LIFE1030. チックコリア

2014年08月26日 | Shinkansen commuting
 今日はチックコリアを聞きながらウィスキーを飲みながらブログ書を書いている。
 最近太平洋高気圧の勢力が例年より南側にあるために、南下した前線が日本列島を通過してゆく。そのために各地に豪雨をもたらしてゆくわけだ。言い換えれば比較的しのぎやすい夏でもある。研究室の空気清浄機も水がほとんど減らないから湿度はすこぶる高そうだ。
 今日も晴れたり雨が降ったりと天気の変わりやすい1日だった。こういう不明確な時は、チックコリアかなと気まぐれの選択。
 締切のない時間も、最初の一日は極楽だが、二日目は退屈、三日目には自分で仕事をこしらえるという有様だろうなと思う。
 そんな折に、ふと冬に沖縄でスキューバダイビングのオープンウォーターライセンスをとろうかと思案中。なんでかというと、沖縄に研究仲間がいるからにほかならない。つまりお酒が飲める旅になるわけだ。それに今年は、後悔の免許取りの年かもしれない。
 でっ、E-M1のハウジングが必要だろうと考えた。これは水深45mまで使える。私は海外で30mまで潜らされたから、これならば申し分ない。量販店では在庫がなさそうなので、休みにオリンパスへ見に行こう。手元にあるレンズでは、幸いにも9-18mmが着くのはラッキーだった。こんなズームは不用だといって貸さなくて良かった。
 水中では9mmでも標準レンズぐらいの画角しかないだろう。そんなんでE-M1の出番が回ってきたかと、目下手入れしている。随分気が早い話なんだけど。特殊な用途に強そうなE-M1である。

新幹線 岐阜羽島
OLYMPUS PEN E-P5 LEICA DG ELEMARIT45mm/F2.8
ISO200,露出補正-1/3,f5,1/320
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PEN LIFE1029. カルロスニーニョ

2014年08月25日 | field work
 「黄金のメロディー」をみた後で、夜の神戸の新開地を歩いた。
 映画館の目の前に一泊1500円の素泊まり宿があり、ランドリーがあり、自販機コーナーがありと場末の空気だ。そんな空気は、横浜の野毛や黄金町あたりだろうか。少しばかり神戸駅の方へ歩いてゆくと今度は関内の空気だ。どちらの都市も、海外貿易港によって街が形成されてきたのだから似ているのもうなずける。
 今日は、カルロスニーニョを聞きながらウィスキーを飲みつつブログを書いている。 さてこうしたサウンドにウィスキーがよく似合うと思うのは、若いときからのDNAか。
 今朝は新幹線の定期を買い、やれやれ仕事モードかなとおもったら、大学へ来て締切のない一週間のスケジュールをみて始めて開放された気分になった。今は大学も8月中頃まで前期の仕事が食い込んでくるので休日出勤などをしてやりすごし、お盆の頃をすぎてから、ようやく夏休みになった気分である。
 私は、高速バスに乗ると休日のリラックスした時間と旅気分になるのは面白いと思う。 ならばしばらく高速バスで夏休み時間を満喫する方法もあったな。
 だが休日出勤した日の代休日が消化できない。事務に相談したら夏期休暇が9月まで取れるので、盆休みを代休日で消化すればいいよというなんとも事務的な話。つまり9月に夏期休暇をとって休めるってわけさ。また夏の旅でも企画するかな。ゆきたいところは、沖縄かな。

神戸市新開地
OLYMPUS PEN E-PM2 M.ZUIKO DG12mm/F2.0
ISO800,露出補正-1/3,f1.4,1/15
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PEN LIFE1028. マッスル・ショールズ

2014年08月24日 | Shinkansen commuting
 今週は新幹線の定期が切れていたので、調度よいから代休日を消化しようと考えているうちに、仕事が多数発生しやはり大学へ。
 たまには、夏だから名神高速バスの回数券で出かけてみますかとおっとり構えていたら、結局名古屋泊まりが続きくはめに。おかげで代休日が溜まりすぎて消化できない。
 夜神戸へ映画のレイトショーに出かけた。「黄金のメロディー マッスル・ショールズ」。
 ザ・ローリング・ストーンズをはじめキース・リチャーズ、アレサ・フランクリン、パーシー・スレッジ、スティーブ・ウィンウッド、ジミー・クリフといったソウル系や、ディラン、ボズ、ロッド、ポール・サイモンと幅広い音楽を扱い、そして数々の名盤を生みだした、米アラバマ州マッスル・ショールズにある音楽スタジオのドキュメンタリーだ。
 これらの曲にユーミンを加えると私達の世代の懐メロラインとなる。こういうのをNHKの懐メロ番組でも放映してくれたら少しはテレビをみるのだが。
 さて今日は、京都の街で一斉に地蔵盆だ。朝から露地には、人の声が聞こえ、準備にはしりまわっているのだろう。朝のお地蔵様のお参り、午後のくじ引きと夕方からの宴会と、まあ飽きさせない1日ではある。
 さて、ストーンズの懐メロCDはどこにいったかな・・・・・。私の高校の卒業式の音楽だもん、忘れるはずがない。

名神高速国道
OLYMPUS PEN E-P5 LEICA DG2 SUMMILUX25mm/F1.4
ISO800,露出補正-1/3,f1.4,1/15
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PEN LIFE1027. 作家と温泉地の関係性

2014年08月23日 | field work
 「実はこの娘さんは、別府の温泉街のバーに通い詰めたお客さんが、当時のバーの女の子との間に設けた子なのよ。でっ、その後女の子は店を構えて女将となり、その女将が一人で育てあげたわけさ。娘さんは最近地元の短大を出て一人前になったそうよ」。
 温泉地別府の街を歩いていると、子供連れの若妻を見かけるとき、私は、そんな勝手なストーリーを想像してしまう。もちろん実際には、マンション暮らしの普通のサラリーマンの親子なのだろうけど。
 温泉地には、そんなアウトロー的ストーリーが結構昔から数多く存在していたのだろう。だから小説の題材が温泉町には、いくらでもころがっていた。そして近代の小説家達は温泉街へ長逗留し、素材を探しながら小説を書いていたのかも知れない。つまり温泉地は、小説の題材に事欠かなかったのではなかろうかと、私流の推測をしていた。
 夏目漱石の坊ちゃんに始まり、川端康成の伊豆の踊子や雪国、太宰治の津軽、志賀直哉の城之崎にて、と温泉地を題材にした小説は数多い。それも名作ばかりだ。そして谷崎潤一郎にいたっては、箱根塔ノ沢の温泉旅館からやってきた行儀見習いの福子さんと恋仲になったぐらいだ。
 つまり近代日本文学の作家と温泉地の関係性は大変濃厚である。そんな私の好き勝手な想像力が、温泉街の露地徘徊を面白くさせてくれる。
 多くの逸話を生んだかも知れない温泉地も、現在は役目を終えてしまったかのように元気がなく、草食系男子のつまらぬお相手をしているのではなかろうか。

別府市
OLYMPUS OM-D E-M5 M.ZUIKO DG17mm/F1.8
ISO200,露出補正+1.3,f3.5,1/300
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PEN LIFE1026. 混浴温泉世界・・・!?

2014年08月22日 | field work
 街論に話を戻そう。温泉地別府の街はどんなだろうという興味があった。
 駅前から露地歩きルートがあるので、これを回ってみた。随所に旅館の跡地だったらしい空地が目立ち、新しいマンションが建ち、実はあまり温泉地の街という実感はない。一言で言えば寂れた温泉街である。その寂れ方が絵になるではないかと期待したが、実はあまり絵にもならない。
 実際に別府は、駅前から15分ほどバスで出かけた鉄輪温泉の方が街の整備も行われているので、こちらの方が一般的な意味では、温泉地らしいのかもしれない。
 さてこのこの寂れたアパートに案内板が立っている。そこには、「クリエイターのための共同住宅/制作スタジオ」とあった。その解説が面白く、「清島アパートは、別府現代芸術フェスティバル2009混浴温泉世界の国内展、わくわく混浴会場の舞台になりました。会期中にはここに数多くのクリエイターが集い、たくさんの作品を生み出しました・・・」
 うん!、混浴温泉世界・・・!!?
 Wikの解説に寄れば、「「混浴温泉世界」の名称は、性別や国籍、年齢などを超え、時間や場を共有してほしいという願いと、「混浴温泉」の持つ寛容性や多様性から名付けられた。」
 混浴温泉世界というネーミングが巧みだが、文化庁長官賞いただく実績のあるトリエンナーレ形式の国際芸術祭だった。そうしたイベントが3年に一度行われているようだ。
 多分アパートの中を見学すると、多数のアート作品に接することができるのかもしれないが、まあ芸術系の人間としては、そっとしておこう。それに九州の暑さはそんな意欲をそいでしまい、足早に竹瓦温泉に向かった。

別府市
OLYMPUS OM-D E-M5 M.ZUIKO DG17mm/F1.8
ISO200,露出補正+1.3,f3.5,1/300
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PEN LIFE1025. 街論のつもりが・・・

2014年08月20日 | field work
 都市には、必ず繁華街がある。街の中の商業集積地であり、そこに隣接して夜の街の飲み屋街がある。飲酒飲食店が軒をつらねカラオケ店やら風俗店といった大人のエンターテイメントやラブホテルもある。欲望の街といってよいだろう。そんな夜の街の負の面白さがあるエリアである。
 ところが、最近そうした昔からある都市の飲み屋街が大変寂れているのである。福井市片町、徳島市秋田町、大分市都町と歩くと実感するのであるが、夜は人通りがほとんどなく、看板だけがむなしく輝いている。
 遠くから呼び込みのオジサンの「食事の後にはうちの店によっていってってよね」というやさしくせつない声が聞こえてきた。お店の名前を聞いておいてばよかったか。私自身も少し冒険心がなくなってきた。
 さて今週は、新幹線の定期が切れたので高速バスの回数券を利用している。バスの方が旅に出るという気分になって心地よいのだが、いかんせん時間はかかるわい。半日ぐらい仕事のテンポがずれてゆくようだ。それはそれでゆっくりしていていいのだけれど。だから名古屋泊まりなんてことにもなる。本来ならば代休のはずだが、そろそろ大学院の入試問題をおくれとか、いろいろ雑用リクエストも来るので結局休めないじゃないか。
 まだバスの回数券があるから、明日もバスだ。研究費で調達したLUMIX GH4でバスからの車窓撮影に励んで時間をつぶしている。オリンパスになれてしまうとGH4は、大変使いにくい機材だ。E-M5と比べても一回り大きく、手にした感じはCANON EOSだな。水準器なんかだすと撮影画面が見えないじゃないか。ISO AUTOが全く効かないぜ。LUMIX LEICAレンズを付けても特に格好がよいわけではない。それにバッテリーの減りが早いぜ。明日はこれでスナップしながらバス旅だな。初心者だから愚痴も多いが私が使うわけではないからええか。
 いつものように、街論のつもりが機材論に傾いてしまった。ついでにいうならばZUIKO12mmのレンズは、結構いいよね。

大分市
OLYMPUS PEN E-P5 M.ZUIKO DG12mm/F2.0
ISO2000,露出補正-1/3,f2,1/60
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PEN LIFE1024. 旅論

2014年08月19日 | field work
 前にも書いたが、大分市は、全国の多くの県庁所在地同様私にとって退屈なビジネスライクの街だ。それは戦災で焼け出されたという街の歴史と、駅周辺に比較的人出があり、他方で寂れた古くからの繁華街、そしてシンボルが欠落という街の構造がその理由だ。
 それに大分の街には、飲み友達がいないことも退屈さを加速する一因だ。だからでかけるならば、友達がいる街になる。それが私の旅論の一つにある。
 そうやって北から南へと友の顔を思い出しながら、次はどこへ行こうかと考える。そうすると結構場所も限られる。さてどうしたもんか。
 まだ私が出かけていない県をあげると、山形、和歌山、鳥取、島根、山口、宮崎、鹿児島の7県ぐらいだ。これらの県に友達はいない。それではコンセプト的に今一つ面白いアイデアがわかない。 別の言い方をすれば、飲み友達がいてOM-Dを携えて出かけたくなるところとでもいおうか。
 そう考えると、国内の旅って意外に交通費とか宿泊費が高く、満足度が低いから行きたいところはなさそうだ。
 唯一国内で私の満足度が高いのは涸沢ぐらいだ。最近のわがまま高齢者は、槍だ北穂だと中級者以上のコースをめざすが、あれは若い体力があるときに登る山だぜ。ああいう自然の恐ろしさを知らない無知な手合いと山小屋で一緒になると、もううさんくさくてかなわん。よく彼らは、わがままの極地で遭難するけど自業自得でしょう。
 となると、もう海外しかないですね。過去に出かけた中国中旬の先のシルクロード縦走とかね。あっ、これ紛争で分断されているか・・・。

大分市
OLYMPUS PEN E-P5 M.ZUIKO DG12mm/F2.0
ISO2000,露出補正-1/3,f2,1/60
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PEN LIFE1023. 秋月

2014年08月18日 | field work
 八女の次の重要伝統的建造物群保存地区は、雨降る静かな城下町秋月へ出かけた。筑紫平野の東端を少しばかり山に入ると秋月の町がある。山間の緑が多く大変良いところではないですか。
 今回の民家徘徊でどこでも必ず登場するキーワードがある。「黒田勘兵衛」。郷土資料館で彼の物とは限らないが、鎧冑が展示されていた。どうもデザインが黒沢映画顔負けのモダンさなのである。こんなに戦国時代はカラフルだったかしらん。
 この日は終日雨模様だったので、汗をかくことはなかった。機材はE-M5だけである。雨の時は2台もぶら下げられないですね。
 さて夏期休暇も終わってしまったが、身体がぐったりと疲れている。振り返ると、先週末は試験勉強に明け暮れ、月曜日が一日試験で免許取得、火曜日はどうしたのだろうかと全く記憶がない。そして翌日から民族の移動に合わせて九州へ民家徘徊の旅、かえってきたら大学の仕事に二日間つきあうはめに。なんだ全然休んでいないじゃないか。ずいぶんと長い一週間だったように思われる。こうした場面場面がめまぐるしく変化しながら、振り返ると長いと感じられる時間の流れ方というのも、一興ではある。
 しかしこの時でないと、普段は仕事で会えない親戚や友達もいるのだから、やはりお盆の頃は出かけ時なのだろう。それでみんなこの時期に動くんだろう。この時期は、普段バラバラな家族などが一堂に集まれる時期でもある。そしてまた散ってゆく。そんな僅かの逢瀬に、遠路渋滞と混雑をおして出かけてゆくのだろう。
 昨日は、旅帰りの人間が多かった新幹線も、今日からはビジネスマンの世界に戻った。どこかセンチメンタルな夏でもある。そうした気分は、撮影した画像をつなげてみても語れない。
 今週末の地蔵盆はまだよいとしても、来週末はゼミの合宿、その次は建築学会の大会と毎週末でかけるはめに。その間に書類提出と査読論文があり、なんだ結局多忙じゃないかと再認識して愕然とする夏の終わりである。

福岡県朝倉市秋月
OLYMPUS OM-D E-M5 M.ZUIKO DG17mm/F1.8
ISO200,露出補正-1/3,f2.5,1/125
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PEN LIFE1022. 八女福島

2014年08月17日 | field work
京都は、昨日五山の送り火だったのか。旅と大学のオープンスクールの疲れで、気がつかないうちに通り過ぎていった。鴨川が増水していたので川原に降りれないと、人の行き場がないから多分交通整理の警察官の罵声が響き渡ったことだろう。あの喧噪から離れられたのはよかったのかもしれない。そんなわけで関心が薄かったのかもしれない。
 催事の賑わいをよそに意識の中を、気がつかないうちにとおりすぎてゆくというのも、風情の一つか。鈴虫の鳴き声が聞こえる。車の免許取りで明け暮れた夏が終わりつつある。
 重要伝統的建造物群の徘徊は、福岡県八女市八女福島の商家だ。この日の九州は終日雨という一息つく天気だ。おかけで、徘徊しやすい。職人さんがいないためか、崩れるままにされた漆喰壁の民家が多い。商家の話し好きのオバハンと話し込んでいた。オバハンによれば、ここの組み立て式の大がかりな浄瑠璃舞台が面白そうだ。
 八女市は、お盆の提灯の生産で知られた街である。九州は天井からつるす大がかりな提灯が有名だとのことだ。提灯屋の軒先で、そんな古民家の天井からつるされた提灯のある空間をイメージしていた。
 片手に傘、もう片方の手には17mmを付けたE-M5で片手撮影だ。こういうときは、納まりのよい画角のレンズを付けた機材を1台しか持ち歩けないですね。

福岡県 八女市
OLYMPUS OM-D E-M5 M.ZUIKO DG17mm/F1.8
ISO200,露出補正-1/3,f6.3,1/500
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PEN LIFE1021. 8年目・日田市豆田町

2014年08月16日 | field work
 翌日、大分市から重要伝統的建造物群保存地区の日田市豆田町へ出かけた。
 地域おこしの努力のかいがあり、比較的観光スポット化している。お盆の頃だから人出も多いのは当然か。伝建地区も一カ所ぐらいは絵になる風景があるようだ。それ以外は、古い民家の連なりである。しかし九州は暑いことしきり。汗だくになって街を徘徊していた。
 もう汗でグロッキーになりかけた頃、地場のそば屋には目もくれず、運良く博多行きのバスが発射間際だったので、これに飛び乗り博多駅のタリーズ珈琲で遅いお昼だった。大分へ来てまで地場の店には関心がなく、やはり都心の珈琲店に足が向く。夜は博多の旧友と宴会だもん。お腹空かせておかなきゃ。
 さてこのブログも2007年8月16日のセカンドライフ制作記から始めて7年間続いた。今日から8年目に突入したわけだが、随分文章を書いたわりには雑文だから、あまり上達するわけではない。いやむしろ最近では、意識も下がり余計にていたらくな文章を書いている。雑文はあくまで雑文でしかない。いつしか文章の保存もやめてしまった。いつ消えても惜しくないブログではある。
 それにiWebのアップデートが最近大変遅いのである。ソフトがスムーズに動かなくなった時がこのブログの寿命だろう。今年あたりがこのブログの納め時かもしれないと思っている。
 今日は、大学のオープンキャンパスがあり、予想外に多かったお客さん相手と旅の疲れもあり、いささかグロッキーだ。眠いことしきり。明日は学内展示の審査だ。旅の疲れどころか、毎日かり出される日が続く。
 しかし45mmのレンズって使いやすいよな。絵になりそうな所は、みんなこれだもん。

日田市豆田町
OLYMPUS PEN E-P5,MACRO ELEMARIT DG45mm/F2.8
ISO200,露出補正-1/3,f6.3,1/500
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