Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

PEN LIFE110. 議題をすりかえないでよ!

2010年11月11日 | Kyoto city
 一寸ブログもご無沙汰した。二週間ほど前だろうか、ユーチューブで尖閣諸島で漁船が巡視艇に体当たりした画像がアップされていて、なるほどこんな事が日常的にあるんだなと思っていたら、それがややこしいことになっている。はて!なんで。
 通例は事件が起きると同時に画像も動かぬ物的証拠として世界に公表するというのが、アメリカあたりのやり方なのだが、日本ではどうもその公表がまずかったらしい。なにしろ事件の事実は発表したが、その物的証拠である画像は公表しなかったようだ。物的証拠がともなわない事件なんて、論拠がない論文のようなものだと思うが。
 というか画像は、公表しないでおいて機密保持という大臣通達までだされ、公表した保安官は、守備義務違反で事情聴取されているようだ。つまり公表することが犯罪なのか?
 今回の事件に対する政府の対応は、失策であるばかりか、世界の物笑いだ。全くリーマン内閣のくだらなさを、まざまざと見せつけられた思いがする。事件がおきたら、画像という物的証拠をつけて世界に発表するのが国際社会ではあたりまえだろう。実際には、それよりも二歩も三歩も遅れたリーマン政府の対応を見ていると、古くさい時代の人達のようだ。おかげて、近隣諸国から物笑いの種になりそうだ。
 もちろん忘れてはいけない。議論の本筋は、守備義務違反ではなく、尖閣諸島の相互の領域をどうするのかが、最重要議題であり、今後両国で議論し検討すべきことなのだから、くだらない出来事で議題をすりかえないでよ!。やっぱ、リーマン内閣ではあかんなぁー。

京都市石塀小路、撮影日2010年7月9日
OLYMPUS PEN E-PL1,M.ZUIKO DIGITAL 9-18mm/F4-5.6
シャッター1/125,絞りf5.6,焦点距離9mm,ISO200,iFINISH
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PEN LIFE109. タイムカプセル

2010年11月07日 | Kyoto city
 昨日は、奈良国立博物館で開催されている正倉院展に出かけた。閉館1時間30分前以降は、オータムレイトになるので、入場料も安くなる上に、その時分は空いているだろうと思って出かけた。だか予想に反して入場券を買うのに長蛇の列であり、結局20分ほど並んだうえに、展示も人の波であった。
 今年は遷都1400年だから、展示にも力を入れたのだろう。それだけに人出は例年にもまして大変多いようだ。昼だったら大変な人出だったのだろう。入場券は、予め近鉄の駅などで買っておいたほうが絶対に良い。
 それにしても、正倉院という保存に最適なしつらえを持った建築空間を思い浮かべると、それが 古人の 智恵を集めた平城京からの優れたタイムカプセルのように思えてくる。
 そういえばこれも少しばかり古い話だが、1970年の日本万国博覧会で、毎日新聞社と現パナソニックとが、当時の品々を納めたタイムカプセルを地中に埋めた。2100年に開封される予定である。私の記憶では、そのなかにオリンパスペンFTが納められているはずである。
 そしてペンFTは、今見ても大変美しい機材だと思うが、100年後の人達の美意識にどのように映るであろうかと、想像するのは少し面白いことだ。

金沢市尾張町、撮影日2010年9月10日
OLYMPUS PEN E-PL1,M.ZUIKO DIGITAL 9-18mm/F4-5.6
シャッター1/60,絞りf4,焦点距離9mm,ISO200,iFINISH
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PEN LIFE108. みちは折れ曲がって当然

2010年11月06日 | field work
 こちらは金沢市のT字路。正確にいえば道が折れ曲がっているので正面に民家が見える。これも大変巧みな路地だと思う。昔の街並みは、みちのつけかたが旨い。
 例えば、「佐藤滋: 城下町の近代都市づくり,鹿島出版会,1995.」を読むと、江戸期に成立し近代の成長期を経てきた城下町の空間構成の変容が明らかにされている。これによると、江戸時代の城下町の街道が、町の入り口で折れ曲がり、そして町を出て行くときにまた折れ曲がりといった具合に、T字路の連続で町を挟み込んでいたことがわかる。それは城という防衛上の意図があったのかもしれないが、そうした折れ曲がる道が、城下町としての空間的なまとまりや、面白さを形成していったのである。
 イタリアの古い街を歩けば、大概のみちは折れまがっている。真っ直ぐなみちはないといってよい。迷路空間の集大成であるかのようなベネチアの路地などはその典型だろう。
 みちは折れ曲がっているほうが、その先に何があるのだろうという期待感を持たせてくれ、歩いていて面白い。
 実は高速道路の線形も直線ではない。東名高速道路をみると、車が等速で曲がるときの緩やかなクロソイド曲線の連続で、東京から名古屋までつながっている。
 そう考えれば、みちは折れ曲がっているほうが当然なのである。 他方真っ直ぐなみちは、退屈で歩いていて疲れるだけである。 一体歩いていて退屈で、貧困な精神の表れであるまっすぐな道は、誰がつくったんだろうか。
 折れ曲がったみちの方が、デジタルペン・ズームレンズの望遠側を駆使して、撮影したほうが面白いと思うけど。

金沢市加計町,撮影日9月10日
OLYMPUS PEN E-P2,M.ZUIKO DIGITAL14-150mm/f4-5.6
シャッター1/250,絞りf8,焦点距離45mm,ISO1600.iFINISH.
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PEN LIFE107. 天使突抜町のT字路

2010年11月05日 | Kyoto city
私は道路が十字に交差するよりもT字のほうが、正面に家が見えて面白いと思っている。私なりの街並みの美学だ。
 京都市内にT字路は、結構多くある。T字路だけを撮影した写真集などがあっても面白いかも。なんとなく気になって撮影したこの画像をみていたら、正面の家のルーフラインの上が空だ。つまり背後に高い建物がないからだ。かっては、このように民家の屋根越しに空が見えていることが当然だったのだろう。このあたりのを、「天使突抜」という。なんとも素晴らしい町名だ。
 京都市内も高層化の先例をうけたので、ビルに挟まれた民家があたりまえになってきた。それだけにT字路の風景が気になっていたのかも知れない。
 この冬は、T字路をデジタルペンのモノクロームで撮影してみようかな。

天使突抜4丁目、撮影日2010年10月10日
OLYMPUS PEN E-PL1,M.ZUIKO DIGITAL9-14mm/F4-5.6
シャッター1/750,絞りf9.5,焦点距離17mm,ISO200,iFINISH
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PEN LIFE106. 待ち志向

2010年11月04日 | field work
 このところコートが欲しいぐらいの寒い日が続いている。あの暑く長い夏がようやく終わり、季節は秋の真っ盛りのはずだが、その秋はどこへいったのか、と言いたい冬の寒さである。特に朝晩は、ことのほか寒い。今年は、 暑さ寒さの極端な 異常気象なのか。
 寒いと、風呂、鍋に熱燗、炬燵、厚い布団にくるまり早寝と定番コースまっしぐらだ。だがシンとした空気は澄んでおり、光は綺麗そうだ。そういうときに撮影に行きたいと思うが、昨日は休日出勤で、結局夜の8時過ぎまで仕事をしていた。
 最近、デジタルペン・システムに安住しているためか、撮影の機会は向こうからやってくるという待ちの姿勢だ。そのかわりいつもリュックにはペンライトが入っている。そんな気分に浸れるところが、大人のペンであると思う。がつがつと被写体を捜すという目的志向も幸せなのかもしれないが、待ちの姿勢というのも捨てがたいのである。
 最近は、そうした待ち志向である。それだけ、他の仕事などに没頭できる時間が増えたと思っている。
 さてこのブログもさっさとアップさせて、風呂につかり早く寝てしまおうという気分だね。
 
金沢市下新町,撮影日9月10日
OLYMPUS PEN E-PL1,M.ZUIKO DIGITAL9-18mm/f4-5.6
シャッター1/125,絞りf5.6,焦点距離9mm,ISO200.iFINISH.トリミング
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PEN LIFE105. 撮影スタイル

2010年11月03日 | Kyoto city

 大きなデジタル一眼レフにズームレンズをつけて似合うスタイルは、こんな若い娘が構えたいかにも撮るというオーラが漂うような案配でしょうか。ストラップの色からするとニコンですね。最近の私なんかは、ペン人類ですから、こういう大げさな撮影スタイルは、しませんけど。
 若い女の子が大きなデジタル一眼レフを構えるというのは、絵になると私は思っています。いかにも写真を勉強してますぅーという空気が漂っていて微笑ましい。それにガーリーズフォトグラファーという言葉が、登場してくるのもうなずけます。
 叔父さん達がこのような大型機材を構えると、いかにもリタイアメント風で、まだリタイアメントされるには時間がある私の身分としては、恥ずかしいですね。そんなわけで、持っているのかわからないぐらいに小さなペンに落ち着くわけです。
 私は、いつもペンライトがリュックのなかに入れてあります。因みにペンEP2は床の間に置き去りです。ペンライトは、撮らないときでも、リュックに入れてあることを忘れさせてくれます。あまり日常の思考や行動を阻害しない程度に、控えめに存在している撮影機材であることが、大切な要点だと思っています。最近の私の場合は、そんな撮影スタイルですね。
 
時代祭、撮影日2010年10月22日
OLYMPUS PEN E-P2,M.ZUIKO DIGITAL14-150mm/F4-5.6
シャッター1/250,絞りf6.3,焦点距離135mm,ISO200,iFINISH

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PEN LIFE104. デジタルペンの発色

2010年11月01日 | Kyoto city
 オリンパスペンを使用していると、発色のよいオリンパスブルーとともに、その補色であるイエロー系から茶系の色が強いことを感じさせてくれる。そうした傾向は、コダック・フィルムの発色を思い出させてくれる。ならば、もっとコダックの発色に近づいてゆけばと、私は思う。
 昔、海外に出かけるときに持参したコダクローム2というフィルムなどは、渋い発色であり、時にはフィルターを必要とするなど扱い方が面倒であったが、それでも、優れた発色をしてくれるフィルムであったことを思い出す。
 カメラの撮影モードも、エクタクローム調とかコダクローム調、あるいはモノクロのトライX調とか、表記してくれた方が解りやすい。だがデジタルペンは、そのように表記はしていない。従ってコダックフィルムの発色と類似しているかどうかは不明だが、冬になったら京都の街でも撮影してみようと思っている。
 それにしてもあの優れたコダックフィルムの名称がデジタル機材から消えてしまったのは、残念なように思われる。
 余談だが、最近大学の学生達が使う研究室に冷蔵庫を購入した。そのときの設置理由が、なくなりつつあるフィルムの備蓄と保管としたことを思い出した。いささか無理筋の理由だが、もちろん未使用の中判サイズフィルムなどが、冷蔵庫にストックしてある。
 そんなわけで、フィルム時代の面影を引きづっており、私は今でもスライドを多用して講義をしている科目が一つだけある。大変枚数が多くてデジタル化するコストが高いからだ。それに液晶プロジェクターは発色が大変悪いというのも、デジタル化しない理由でもある。

東洞院通、撮影日2010年10月17日
OLYMPUS PEN E-PL1,M.ZUIKO DIGITAL9-14mm/F4-5.6
シャッター1/350,絞りf9.5,焦点距離9mm,ISO200,iFINISH
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