長期滞在リゾート暮らしの要件を整理してみよう。
先ず忌避したいのは、山の中のホテルで長期リゾートを!、などというホテルやツーリストのプロモーションに乗らないこと。彼らは利益確保のために提案しているのであって、私達のリゾート暮らしを実現させようとする期待には答えられない。
ではどうするか。地元の不動産屋で家具付きマンションを探すのが最初の仕事だろう。そのためには、長期滞在の生活イメージが必要だ。それには4つの要件がある。
先ず仕事をするかしないかは大きな選択肢だ。だが新型肺炎の流行で、仕事はリモートで出来ることを実証してしまった。ならばパソコンを持参すればよい。
次に誰とゆくかである。独りで家族から離れて解放された自由時間を満喫するのか、それとも家族でゆくのか、或いは恋人とゆくのか。つまり誰とゆくのか、あるいはゆかないかの選択だ。これはリゾートライフに大きな影響を持つ。子供がいれば学校はどうするの?、となる。用はその間だけ地元の学校に通えばよい。それは夏の林間学校の延長でもあり、違う環境での学習は新鮮な教育体験が出来る。
三番目に地元とのコミュニケーションである。それなくしてはリゾートに来た意味がない。最初に地元の料理教室へ潜り込むことだろう。それが話し好きのおばちゃん達が集まっていたら地元情報が一気に入るし、コミュニテイもできやすい。そんなのはWEBでは探せない。そこで地元不動産屋情報なのである。不動産屋は土地や家の売買が商いだから、地域情報には敏感なのである。
四番目は、風光明媚なリゾートホテルのプロモーションは短期滞在者のものだ。長期滞在には街の機能が不可欠になる。だから街の中、あるいは近くに街がある事が条件になる。
まとめると、仕事の有無、独りなのかそれとも誰とゆくのか、現地のコミュニケーション、そして街がある事の4点である。
そこまでくると次は私の旅支度だ。私ならば27インチのiMacでも調達し、データはcloudにいれておけばよいから、箱毎現地に送れば取り出してすぐに使える。後は衣類ぐらいだろうか。食材や洗剤は、現地のスーパーで調達すればよい。因みに観光地のリゾートホテルで食材や洗剤を調達するのは不可能よ。あとは健康保険証。気候が合わず風邪ぐらいはひくだろうから必需品だし、それに全国一つの保険証で全ての医療機関が受診出来るというのは、日本の大変優れたシステムだ。
後はありあまった時間のためのツール。例えば小樽ならばドローイングの画材と映像機材でも加えようか。
つまり毎日の自分達の生活を延長しながら、ご当地の生活をフルに体験することが目的になる。それが本来のリゾート暮らし。そして脱観光客。観光客意識ではなく短期滞在の地域住民だという新たな意識が必要になる。
なぜこんなことを発見したかというと、文化財科学を勉強していたときに気づいた。この話は別の機会に。
小樽市(撮影:2022年2月)
NIKON F3+MD4、ZEISS DISTAGON25mm/F2.8、トライ-X400+2増感