Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

PEN LIFE81. 泰然と槍!

2010年09月30日 | field work
 最近京都の街も気温が突然のようにさがり、例年並みに涼しくなってきた。長く猛暑日などが続いていたので、少し体への負荷が例年とは違うようだ。
 さすがにペンライフというシリーズも80回続けると、この小さなオリンパスペン・システムについて書くことがなくなる。といってこのボディとソフトの全ての機能を使っているわけではない。
 今日の画像のような風景だと、パノラマ撮影機能を試たいところだが、これは撮影後のオリンパスのソフトウェアで、各画像をつなぎ合わせるために、撮影時にはパノラマ形式のファインダー表示を使って複数の画像を連続して撮影しておかなければならないのだが、登山の疲労でそこまで思いつかなかった。
 原則論をいえば、登山と撮影をするということを同時にしてはいけない。つまり歩きながら撮影するというのは、危険極まりないからだ。だから登り疲れて休息したときにザックをおろし、機材を取り出しておもむろに撮影することになるわけだ。それは疲れているときには、やりたくない動作だ。
 そんなとき腰にコンパクトデジタル機材をぶらさげておくというのは、機材は限定されるのだが効果的な方法だとおもう。ただし歩くときに、プラプラ揺れて邪魔だと思われない小ささや、とりつけ方法であることが大切なのだろう。
 北アルプスは概ね山頂付近に山小屋があるので、荷物を少なくして比較的撮影にでかけやすいほうだと思われる。そんなわけで今日の画像は泰然と構える槍ヶ岳。ここへくる大変目立つので、どうしても義理的にレンズを向けてしまう。逆光のポジションだが光が足りないね。そればかりは、登山の行程優先だから、どうしよもないことだが。

燕岳頂上、撮影日2010年9月19日
OLYMPUS PEN E-PL1,M.ZUIKO DIGITAL14-150mm/F4-5.6
シャッター1/200,絞りf6.3,焦点距離63mm,ISO200,iFINISH
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PEN LIFE80. 登山スタイル

2010年09月29日 | field work
 特に麓の中房温泉から合戦尾根筋までの道のりが、長く単調な急坂の連続であったことに比べれば、 燕岳山頂と燕山荘の間は、雷鳥はおらんかなと物色しながら、トレッキング気分満喫の快適な尾根道である。このために登ってきたといってもよいだろう。
 昨年から登山のファッションも様変わりで、女性は巻きスカートや短いパンツとカラフルなレギンスというスタイルを、今年もよく見かけた。それにスニーカーのように軽い登山靴である。靴ぐらいは岩をグリップしやすい、最近の軽い登山靴のほうが優れているのではないかと思われる。ようやくこれまでダサイ事の代名詞であった登山グッズも少しは良くなってきた。
 そんなことを考えながら自分の足下をみると、10年は履いた傷跡が蓄積し、 一度底を張り替えた 登山靴には、いささか時間の流れを感じさせてくれる。
 荷物は、雨具や防寒具や水といった必要最小限にしておき、できるだけ軽くして、余計なものは麓の有明荘に預けておき、ファッショナブルに気軽に登ろうというのが、燕岳の登山スタイルなのだろう。

燕岳頂上、撮影日2010年9月19日
OLYMPUS PEN E-PL1,M.ZUIKO DIGITAL14-150mm/F4-5.6
シャッター1/60,絞りf5.4,焦点距離70mm,ISO200,iFINISH
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PEN LIFE79. 花崗岩質

2010年09月28日 | field work
 燕岳は、花崗岩質なので浸食を受けた独特の風景が頂上付近に広がっている。登山道にロープが張られているのは、人間の足跡が斜面の浸食につながるので、それを防止しようという狙いである。
 花崗岩に含まれる粒子結晶の熱膨張率が異なるために、燕岳の山頂のように温度差が大変激しいところでは、風化しやすく大変もろい岩石となる。
 石材としては建築用材として国会議事堂や墓石をはじめ、多くの場面で使用されているから身近な話なのだが、 こういう堅い話をブログに書き出すと、話題が広がらないようだ(笑)。

燕岳頂上、撮影日2010年9月19日
OLYMPUS PEN E-PL1,M.ZUIKO DIGITAL14-150mm/F4-5.6
シャッター1/400,絞りf11,焦点距離29mm,ISO200,iFINISH
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PEN LIFE78. 夏休みが終わる頃

2010年09月27日 | field work
 手前から折り重なるように唐沢岳、右側に鹿島槍ヶ岳の左峰、最奥正面に白馬岳だろうか。燕岳の頂上は、様々な頂を眺められる好ロケーションにある。こういうときにオリンパスペンの、フィルム換算で300mmにもなる小型高倍率ズームレンズが大変役にたつ(昨日も同じ事を書いたか)。アップにしすぎて鹿島槍の右峰を落としてしまったが。
 もう一寸光が欲しかったなと思いながら、早々に頂上をあとにしたら陽が射してきた。もう少し頂上にいればよかった、といって戻らないのが、次々と風景に恵まれる燕岳の面白さだろう。
 先週の京都は、それまでの30度を超える夏日から、いきなり10度も低くなり、秋のそれも寒いと感じるぐらいに気候が大きく変化した。このように急に冷え込む時期は、北アルプスの山々の紅葉も最盛期を迎えている頃だろう。
 大学も夏休みが終わる頃となり、今日から授業が始まる。体感気温が40度を越えるような猛暑が続いた長い夏休みがようやく終わったとおもいきや、今度は厳冬の気配濃厚かいな。体が追いつかないよ。

燕岳頂上、撮影日2010年9月19日
OLYMPUS PEN E-PL1,M.ZUIKO DIGITAL14-150mm/F4-5.6
シャッター1/400,絞りf8,焦点距離150mm,ISO200,iFINISH
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PEN LIFE77. ホンの一瞬の秋の風景

2010年09月26日 | field work
 燕岳の山頂に立つと、北アルプス周囲の高い尾根の標高から少し首をだしたように、さらなる周囲の山々が見えてくる。私のように高い山に登らない人種にとっては、標高2763mからの風景は十分満足できるのである。
 手前の北燕岳越しに最奥に見えるグロテスクな威容は、立山と剣岳であろうか。この日はガスもなく、夕方までクッキリと周囲の山々が見えていた。私は、ズームレンズを伸ばしたり引いたりしながら、山頂からの絶景を堪能していた。こういうときにワイドレンジの広い高倍率ズームレンズは、大変便利であった。時間は、午後3時頃だが、日差しもあまりなく、むしろ少しばかり肌寒いぐらいかもしれないと思われた。
 燕岳の頂上に通じる尾根道は、少し歩くと周囲の風景が比較的ドラスティックに変わるので、予想外に面白いところである。長野県の中学生の夏山学校登山コースなので、体を鍛える要素が揃うが、危ないところは少ないようだ。そこが燕岳が、多くの人達に好まれる理由かも知れない。
 例年であれば、あと3週間もすれば冬山なのである。その前のホンの一瞬の秋の風景である。今頃は、色づきはじめている紅葉の頃だろう。

燕岳頂上、撮影日2010年9月19日
OLYMPUS PEN E-PL1,M.ZUIKO DIGITAL14-150mm/F4-5.6
シャッター1/320,絞りf8,焦点距離54mm,ISO200,iFINISH
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PEN LIFE76. 他山の石としながら頂上へ

2010年09月25日 | field work
 ようやく昼過ぎに燕山荘にたどり着いてから唯一残っていたラーメンにありつき小休止した。燕山荘はWEBによれば、泊まりたい山小屋NO1だそうである。最近の北アルプスの山小屋は、どこも小綺麗になってきたので、昔の山小屋を知る人間としては、納得できるものがある。
 私が行きたくない山に富士山がある。もちろんこれまでに出かけたことはない。その理由は、先ず山小屋が旧態然としていて、あまりにもお粗末である。かっては世界遺産登録へエントリー試みたそうだが、山全体がきたないので、見送られた経緯がある。それは当然のことだろうと私も思う。
 それに比べれば、北アルプスの山小屋は、大分設備も改善されてきている。さらに自然環境自体が厳しく管理されており、先ず上高地にマイカーや観光バスは入れないし、山の樹木を持ち帰ることも、人為的に改変することも許されない。
 先日も槍ヶ岳の頂上付近で日清食品ラ王のCMの空撮のために、登山者を一時足止めにしたことがあった。これは当然社会的批判をあびて、槍ヶ岳のCMは没になったわけである。あの頂上直下の狭い垂直の梯子のところで、普段でさえ人で渋滞する狭いスペースで足止めされるというのは、むしろ危険に近い。都会のなかで、無理矢理、無礼横行してきた傲慢なCM制作者の態度が、自然環境の前では、なんの意味をなさない。CM撮影者とて登山者と同じ立場であり、それ以上でも以下でもないのである。
 そんな富士山や都会人発想の傲慢な態度を他山の石としながら、私は、ザックを燕山荘に置き、ペンだけをぶらさげて燕岳の頂上へでかけた。荷物がないというのはこんなに楽だということを実感した。昼間とはいえ頂上は寒いだろうと予測し、ヤッケの下に防寒着を着ていった。これは正解であった。燕山荘から燕岳頂上まで尾根歩き40分の道のりである。

燕岳頂上、撮影日2010年9月19日
OLYMPUS PEN E-PL1,M.ZUIKO DIGITAL14-150mm/F4-5.6
シャッター1/320,絞りf11,焦点距離32mm,ISO200,iFINISH
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PEN LIFE75. 山歩きのポイント

2010年09月24日 | field work
 登山マップに記載されている所要時間は、訪れる山によって随分異なっている。おそらく健脚の若いライターが書いたか、あるいは老練な登山家が書いたかの違い、或いは登山者が若年か高齢が多いかの違いを反映したものだと私は推測している。
 燕岳も麓から燕山荘まで4時間の行程とガイドには、記されていたが、これは相当な健脚者の所要時間である。私はこのコースを、息があがらないで会話ができるぐらいのゆっくりした速度で、約6時間近くかけて上がった。従って途中で私達を追い越して行くかなりの数の健脚者のために道を譲った。
 そんなふうに道を譲っていると、何回も私達を追い越してゆく、同じ顔ぶれの登山者がいたのである。つまり彼らは速いペースで上がり、途中何カ所かあるベンチで、疲れたので大休止している。その間に私達が彼らを追い越して行くのである。そしてまた速いペースで彼らは、私達を追い越してゆくわけだ。
 そんなことを繰り返しながら、山小屋では私達と同じ部屋だったりしたので、結局所要時間は変わらなかったわけである。
 概して初心者は、あえて疲れるような大変早いペースで登って行くようだ。初心者の引率ツアーを行っている燕山荘の山小屋の主は、普段は6時間、冬は汗をかかすと冷えるので7時間かけてゆっくりあがるといっていた。 だから登山は、ゆっくりしたマイペースで上がる、それが山歩きのポイントであろう。そんなことを高校時代のワンダーフォーゲル部で、学んだということを、最近思い出した。

燕岳合戦尾根、撮影日2010年9月19日
OLYMPUS PEN E-PL1,M.ZUIKO DIGITAL14-150mm/F4-5.6
シャッター1/500,絞りf10,焦点距離14mm,ISO200,iFINISH
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PEN LIFE74. 山の機材論

2010年09月23日 | field work

 今回の燕岳山行では、オリンパスペンライトに広角から望遠まで撮影できるズームレンズ1本だけを持参した。
 こういうときにあれこれと迷う必要のないシンプル・システムで、ボディとレンズとバッテリーを含めて600g程度と小型軽量であり、且つ従来レンズの焦点距離でいえば28mmから300mmまで撮影可能なペンシステムである。当然ザックも軽くてすむ。登山道は、北アルプス三大急登なのだから、荷物は軽くするのが鉄則である。
 登山の荷物は、できれば雨具と水1リットルとできるだけ軽い撮影機材と予備バッテリー2本だけを持参し、あとは持ちたくないぐらいだ。そのために燕山荘と同じ経営者である麓の宿舎有明荘では、前日に宿泊していれば無料で余分な荷物を預かってくれる。下山時に荷物をとりに行きがてら、ここの露天の温泉につかり、昼飯でもたべて、着替えて行けばさっぱりしていいではないか、というのが山小屋の主の発想なのである。
 そう考えると山では、機材が重いと、体力を消耗したあげく撮影意欲もなくなり、撮影範囲も限定されてしてしまうからだ。だから軽く小さいのにこしたことはない。

燕岳合戦尾根、撮影日2010年9月19日
OLYMPUS PEN E-PL1,M.ZUIKO DIGITAL14-150mm/F4-5.6
シャッター1/640,絞りf10,焦点距離150mm,ISO200,iFINISH

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PEN LIFE73. 今年も燕岳へ

2010年09月22日 | field work
 先日の連休に、長野県の燕岳へ出かけた。麓の中房温泉からアルプス三大急登の一つをひたすら登り続け、山頂まで約7時間弱の行程であった。
 燕岳の春は7月10日頃であり、夏の始まりは7月20日頃、そして8月になればもう秋である。私達が登った頃は。もう既に秋の終わりの紅葉が始まりかけている頃であった。多分今週末位には、紅葉が全山に広がっていることだろう。そして10月も上旬を過ぎれば雪が降り、北アルプスは冬山となる。
 そんな短い夏山で、携帯電話もメールも届かない、そしてブログも書かない三日間であったことが、精神的に大変リラックスできたのは予想外の効果であった。
 こういう時間のすごし方をすると、これからはプログなども大いに間引こうと思うし、毎日PCに向かうのは、やめよう。もちろん毎日メールなどを見なくても、たいしたことがおきているわけではないから、私は一向に困らないだろう。
 そんなわけで、毎日PC付けの生活を改めたいと思う。健康的でリラックスモードの燕岳山行であった。

燕岳合戦尾根、撮影日2010年9月19日
OLYMPUS PEN E-PL1,M.ZUIKO DIGITAL14-150mm/F4-5.6
シャッター1/400,絞りf10,焦点距離54mm,ISO200,iFINISH
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PEN LIFE72. いい路地見つけた!

2010年09月17日 | field work
 金沢の古い街並みが少しばかり続く下新町の泉鏡花記念館を越してから、坂道の手前にある住宅の間の狭い道を入ると、そこには、 一寸いい路地見つけた! といいたくなるような幅員1m程のホットな道空間がある。(皆さんがご存じの、くらがり坂ではありません) 古い建物の間の階段を曲がり降りると、主計町である。両側が和風の民家で、幅1mにも満たない狭隘な路地に二匹の猫が寝ている。路地というよりは、民家の隙間といったほうがよい。
 今日の画像は、そんな路地沿いの小さなオープンスペースである。ここは、民家で料理屋を営むお店の勝手口があり、本来バックヤード的な空間であるが、擁壁といい庭といい小綺麗に手を入れてあり、スポットライトまで設えて外から見える坪庭的空間になっている。
 バックヤードが雑然としているというのは、日本も含めて実にアジア的風景なのだが、この小綺麗なバックヤード兼坪庭的空間は、路地沿いでは唯一開けた趣のあるしつらえである。こういう民家の二階あたりが隠れ家のようであり、そこで酒宴を持つというのはなかなか良い趣向ではないかと思わせてくれる。表にまわると「八巻」という提灯がかがっていたが、WEBでもてでこないこの店は、お茶屋だろうか?。それとも飲み屋だろうか?。それがまた古都金沢の空気を少し感じさせてくれる。
 さて今日のブログのフォントは、ウィンドウズでも使用している小塚ゴシック体を使用した。今まではヒラギノ角ゴシック体だったので、ウィンドウズでは極細で雑なフォントに見えていたはずである。しかしこの小塚ゴシック体では、レイアウトは今一だなと思うが、今度ウィンで確認してみよう。
 今週末は、北アルプス方面へでかけるので、このブログもしばらくお休みです。

金沢市主計町、撮影日2010年9月10日
OLYMPUS PEN E-PL1,M.ZUIKO DIGITAL 9-18mm/F4-5.6
シャッター1/60,絞りf8,焦点距離15mm,ISO200,iFINISH
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PEN LIFE71. シズル感

2010年09月16日 | field work
 およそ大きな街には必ずある生鮮産品の市場は、歩き回っていても大変面白い。その土地の食文化という個性の反映であり、またその土地ならではの食材を発見したり、そして氷の上に載せられた新鮮さ溢れる魚介類を見ていると、実に美味しそうだ。そんな新鮮で食欲をそそる感覚をシズル感と言っておこう。日本海の魚介類が一堂に集まる近江町市場は、シズル感で満ちている。
 それにどの市場でも、商売の必要から生じた、混沌と錯綜した複雑多岐にわたる建築空間が面白い。通りがあり、路地があり、抜け道があり、それらの道筋には、多彩な商品で溢れた店が軒を連ね、多くの人々で賑わっている。そんな空間をデザインしようと思ってもできるものではない。
 最近都市郊外の国道沿いに観光市場が多々出現している。それらは、確かに商品は魅力的だが、どこか都会のスーパーマーケットのような整然とした空間は、市場を徘徊する面白さが感じられない。
 だから、昔からあるその街の台所と言われるような混沌とした市場の方が圧倒的に面白い。金沢の近江町市場もそんな魅力ある市場の1つである。
 これから街を徘徊しようと目論んでいるときに、 市場で朝飯や昼飯を食べちゃうと、さてあの魚や蟹や塩からを買ってゆくか、だが荷物になるから夕方また来ようか、夕方まで市場はやっているかな、と心は揺れ動く。まあそういうときはクール宅急便で送ってもらえば良いのだろうけど。
 私は、夕方再度近江町市場に来て徘徊していたら、お店の人が「味わってゆく!」というので、小エビだのホタルイカだのの塩からを試食しながら、ゆず入り塩辛を買い込み家路についた。暑いのでペットボトルの氷を入れてくれた。今晩の酒の肴だ。
 夜自宅でゆず入りの塩辛で晩酌しながら、あっしまった、新商品の小エビの塩辛も買っておけばよかったか。食への未練がまたできてしまったか(笑)。

金沢市近江町市場,撮影日9月10日
OLYMPUS PEN E-P2,M.ZUIKO DIGITAL14-150mmf4-5.6
シャッター1/250,絞りf8,焦点距離58mm,ISO1600.iFINISH.
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PEN LIFE70. 食の未練

2010年09月15日 | field work
 実は今年の5月に、学生達を連れて白川郷から金沢へ一泊二日のデザインサーベイに出かけていた。二日目の お昼に近江町市場へ行き、学生達が目指す丼屋で、海鮮丼に大いにはしゃいでいたのを横目に、私は前日の飲み過ぎがたたり、海鮮丼を食べる意欲が全くなく、お吸い物だけをすすっていた。
 寿司好きの私としては大いに食の未練が残った。幸いにも今回建築学会への出張で富山の宿がとれず、金沢泊を余儀なくされたとき、私の頭には、あの海鮮丼がよみがえった。絶対に食べに行こう。ただそれだけのことなのだが、寿司好きの私としては、それを食べそびれた未練は、以外に頭の隅にネチネチと残っていたようだ。
 近江町市場は、夏の空気たっぷりであり、どうしてこの時期に蟹があるのか、不思議な世界である。歩いていても夏の光が漂う心地よい風景だ。
 市場の中にある店の奥まった古風な座敷に落ち着き、海鮮丼が来たので、早速未練をたっぷりこめて撮影した1枚である。画面右下の陰は、オリンパスペンライトにワイドズームレンズでは、ストロボの光がけられるのか?、あるいは私の指か?。 こういうときはペンライトに、解像度の高いパンケーキレンズが良いのだろうか。でもペンのストロボはなかなか良い感じだ。
 そんなことはともかく以前食べそびれた、海鮮丼にありついたわけである。旨いハッハッハ、未練解消である。

金沢市近江町市場、撮影日2010年9月10日
OLYMPUS PEN E-PL1,M.ZUIKO DIGITAL 9-18mm/F4-5.6
シャッター1/60,絞りf8,焦点距離15mm,ISO200,iFINISH
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PEN LIFE69. プロポーション

2010年09月14日 | field work
 人体と建築空間のプロポーションとは、密接な関係がある。
 例えば最近の若い人達の7頭身というモデルのようなプロポーションは、椅子座の暮らし方をしてきたからだし、着物がよく似合う古い人達が6頭身というのは、畳座の暮らし方をしてきたからである。だから人体のプロポーションは、洋風建築のライフスタイルか、和風建築のライフスタイルであるかを類推する手がかりでもある。それによって人体の成長期の骨格の形成も違ってくるだろう。
 金沢の街を歩いていたら、古い洋館の町医者に勤める既婚の看護婦さんが目の前を歩いていた。瀟洒に引き締まった肩周りのボリューム、綺麗にくびれた腰、そして安定感を感じさせる大きな骨盤、お尻から下肢にかけての筋肉がついた量感が立って仕事をする看護婦を思わせ、それに生活感を感じさせてくれるがっしりした腕、典型的なメリハリがある6頭身のプロポーションであり、上から下へと流れるような量感の連続が大変綺麗だと思わされた。
 だから、畳のある和風の民家で育ち、普段の暮らし方も和室で暮らしているのではとする類推もでき、そこに古都金沢の日本的な空気を感じさせてくれた。
 私の頭は、こういう風景を見ると建築視察モードからクロッキーデッサン・モードに切り替わってしまう。つまりはコスチュームの上から裸の体型や骨格を読み取り、ちゃんとメリハリがある量感で、存在感ある絵になって大変面白いではないかという結論になる。だからといって通りすがりの人間が「あなた!一寸全部脱いでデッサンさせてよ!」と言うわけにはゆかず、見送るのに留めたが。
 かっては、ファッションデザイナーの長澤節のスレンダーな格好いい人体のクロッキーの表現から、最近は6頭身のメリハリあるクロッキーの表現へと、個人的興味が変わってきているのかもしれない。
 それに最近の7頭身の人体のプロポーションに合わせて建築空間の高さ方向の寸法を縦に伸ばすと、洋風になってしまい建築のプロポーションが大変悪くなる。やはり日本の空間には、メリハリがある6頭身のほうが納まりがよく、建築家村野藤吾のように低く構える建築のプロポーションへと傾斜する個人的美意識の変化だろうか。
 私は男の人体は勉強していないから、これは女の人体に限っての話ですが・・・。

金沢市下新町,撮影日9月10日
OLYMPUS PEN E-P2,M.ZUIKO DIGITAL14-150mm/f4-5.6
シャッター1/1000,絞りf22,焦点距離80mm,ISO1600.iFINISH.
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PEN LIFE68. 金沢泊まり

2010年09月13日 | field work
 建築学会の富山の大会に参加したが、実は初めて訪れた町である富山市内に宿が取れなかった。建築学会の大会は、十万人ぐらい集まるだろうから、商業集積の小さな都市では、そのようなことが起きるわけだ。そこで何回も訪れた金沢泊まりを余儀なくされた。ここから大会を行っている富山大学へ毎日通うわけだ。
 富山は商業集積の規模が小さいので、大会のスケジュールを記載した冊子が私の手元に届く頃には、市内の宿はすでに満室になってしまったのだ。だから金沢市内にやむなく宿泊した大会参加者は多かったようである。そんなわけで、街の視察、つまりはペンライフも金沢になってしまった。
 最終日、列車に乗るには大分時間があったので、金沢駅から近江町市場、そして尾張町へ歩いていった。ここは、金沢市内でも比較的昔の風景が残されている地区である。といっても、それは限られたスポットしか残されておらず、京都同様に現代建築が多いに入り込み虫食い状態だといってよい。そんな僅かな古い風景の断片をつなぎ合わせてまわるといったほうが正確だろう。
 だから北陸の古都金沢という言葉から想像できる、古い街並みが延々と続くイメージは、伝統的建造物群保存地区の指定がある狭い地域以外には、古い街並みはすでに存在していないに等しいようだ。
 荷物をホテルに預け、二台のオリンパスペンだけを持参し、古い街の断片を捜して歩いた。途中でペンの1台が突然バッテリー切れとなった。 出かけるときはフル充電の表示だったのだが、何日かバッテリーを入れっぱなしにしておいたので、自然放電したのかもしれない。こういうときにボディ二台持参というのは、助かった。
 私のペースで撮影していても、ペンは半日から一日弱使用したら、先ずバッテリーが消耗している考えておいた方がよい。それに撮影に没頭していると、表示は突然といってよいぐらいにバッテリー切れに変わる。コンパクトデジタルカメラ並みのバッテリーサイズで、大きな撮影素子や手ぶれ補正などを動かしているから、やはり消耗は早いのだろう。それに撮影していると、ボディが熱くなるので、やはりパナソニックGF1よりは、エネルギーロスが大きいようだ。
 オリンパスペンは省エネが課題だなと思われた。

金沢市主計町、撮影日2010年9月10日
OLYMPUS PEN E-PL1,M.ZUIKO DIGITAL 9-18mm/F4-5.6
シャッター1/60,絞りf4,焦点距離9mm,ISO200,iFINISH
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PEN LIFE67. アビレ!

2010年09月12日 | field work
 富山市中心部には、市内15箇所のステーションから、あらかじめ登録した利用者が自由に自転車を借り出し、任意のステーションに返却できる「アビレ」と呼ばれているレンタサイクル・システムがとられている。月々の使用料が4~500円程度である。
 こうしたシステム自体は、パリでも行われている「ヴェリプ」があるので、目新しいことではないが、都心への自動車の流入を抑制し、あわせてCO2排出量を削減しようというエコが目的でもある。
 京都なども都市規模の面から言えば、自転車で大方のところに行けるので、自転車の往来は昔からかなり多いのであり、立派な自転車都市である。
 最近、京都の都心の商業ビルなどは、消防用の連結送水管あたりを除いても、エントランス周りに相当のスペースがあるにも関わらず、駐輪禁止の警告をだしているビルが都心の烏丸地区あたりには大変多い。さらに歩道は歩行者の通行の邪魔だという観点から、路上の放置自転車は、撤去するという警告がだされている。
 こちらとしては、放置してあるのではなく、買い物をするために駐輪しているのであるからと油断していると、みんな持って行かれてしまう。放置と駐輪とは、言葉の意味が全く異なるが、作業員は日本語の基本がわからないので、みんなトラックに積んで持って行ってしまう。もちろん後で3000円の罰金を払って返してもらえるが。
 世界で最初にエコ実行宣言というべき京都議定書を、とりまとめた都市としては、全く方向違いの施策が今もとられている。
 さて富山市のアビレだが、利用状況はというと、予想外に低いのではないかと推測する。それはパスで使える利用時間30分というのは、ステーションからステーションへの移動を主に想定しているのだろう。それでは買い物はできないし、荷物を抱えた利用者には不便だ。第一鞄の入らない買い物籠は小さすぎるよ。利用時間帯を伸ばし、店舗の前でも置けるような、寛大な施策が必要なのである。それにステーションは、都心フリンジ部に位置する駐車場に併設した方が効果があるだろう。

富山市、撮影日2010年9月9日
OLYMPUS PEN E-PL1,M.ZUIKO DIGITAL 9-18mm/F4-5.6
シャッター1/125,絞りf4,焦点距離9mm,ISO200,iFINISH
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