Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ドローイング461. 小説:小樽の翆390. 人工授精

2021年06月30日 | Sensual novel

 

 翠が夜勤の休み時間に、泌尿器科の和子さんがやってきた。

和子「最近、こんな話もあったのよ」

翠「是非聞きたいーーー」

和子「ご夫婦で、人工授精にやってきた患者さんがいたの。それで卵子は内視鏡で取るので面倒なんだけど、旦那さんの精子はマスかけばいいじゃん。それで、奥さんが内視鏡の手術室に入っている間、旦那さんが再精室でマスかく段取りになっていたの」

翠「子供が欲しいというなら、30代ぐらいかな?」

和子「そうなの、旦那さんの精子があることは検査でわかっていたのね。でっ、再精室の順番を待っていたら、旦那さんがスマホで電話してんの。奥さんは手術室じゃない。話のストーリーからするとこんな感じね」

『これから精子取るんだ。だけど起たないよぉー、夕べ三発だしたじゃん』

『ダーリン、夕べは激しく燃えたからねぇー』

『夕べは、君の赤いショーツなんかで、すごく刺激されちゃったしさぁ・・・

『だって人工授精するってわかってんたんでしょ。それなのに沢山抜くからよ』

『だからね君のヌードの画像を送ってよ。昨日と同じ赤いブラとショーツでさ・・、うん待ってるよぉー』

・・・

和子「それで順番まっていて、退屈したのかな、話しかけてきたの」

「ここって精子が一杯ストックしてあるよねぇー」

和子「はぁーー!、ありますけど、なんか・・・

「一つ分けてくんないかなぁー」

和子「そんなのどうすんですかぁー」

「それ上さんの子宮に入れてくれると助かるんだけどなぁー」

和子「はぁーー!?、そんなの勝手にできませんけど・・・・」

「やっぱだめかぁー」

和子「再精室があきましたよ・・・」

・・・

和子「それでねぇー、患者さんが検体をもってきたんだけど、底の方にチョロッとなのよ。これで授精できるんだろうか?????。私の仕事は、それで終わり。先生に渡したら悲しそうな顔して、これだけっ!?、だってさ」

翠「そうかぁ、奥さんが子供欲しがっているわけだ」

和子「多分ね、だけどお妾さんと一杯やっているから、できないのよ」

翠「多分、いつもお妾さんとやったばかりで、奥さんとやっても精子がでないのよ。なんかお汁をチョッロっとだしてお終いにしていたんじゃないかなー」

和子「それよ。人工授精なんかする必要がないのよ」

翠「女を変えちゃえばいいんだ」

和子「そうよ、うちに来る患者さんって、本当はみんな元気なのよ。身体は健康、精神は歪んでいるわけね」

翠「それって、お見合い結婚じゃないの?」

和子「婿養子かもしれないね。きっと実家の親御さん達から、孫は?って催促されているのよ

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ドローイング460. 小説:小樽の翆389. 理想型

2021年06月29日 | Sensual novel

 

 小樽に大きな本屋というと、駅前バス停横の紀伊國屋か、ウィングベイの喜久屋書店か。

画材屋に出かけるついでもあるから、紀伊國屋が便利だ。

アダルト本のコーナーを冷やかしつつ。だが最近この手の本も少なくなってきた。

販路がWEBサイト経由に変わっちまったか。

何しろ若い女の子が股間を隠している姿がほほえましい。

隠せば妄想がフル稼働するというわけだ。

妄想力を鍛錬するといったらよいか。

まあ彼女のいない高校生向けの本かなぁー。

といって創造力が進化するわけではないのが少し悲しい。

やはり全部見えていてこそ人間のボディだなぁー。

男だったらギリシャ彫刻のマルスだ。

筋力ある兵士であり、高い知性を併せ持つ。

つまり男は筋力と知性の両方あることが理想型だ。

片方だけじゃあかんというわけだ。

女は・・・美の象徴ビーナスか・・・。

あらっ!、美!!、理想は一つだけかい?。

なんかずるいぞ・・・・。

ビーナスねぇー・・、そう思いながら通り過ぎるOL達のボディを観察している。

ボディ全体を見回しながら、股間を眺めて身体の中心位置を定める。

もちろん股間下部は身長の1/2よりは少し下がったところにある。

女性の方が腸が男より1m長いから、それを納めるのに長い胴体が必要になる。

だから女って男より胴長なんだけど・・・。

それがボディの緩やかな曲線で見る者を飽きさせない不思議なオブジェになる。

やはり美だけでいいのか。

そうやって男と女の理想型に思いを巡らせつつ・・・。

そういえば、翠の友達のシホさんの定食屋がこの近くだった。

お昼はここだな。

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ドローイング459. 小説:小樽の翆388. その一言で・・・

2021年06月28日 | Sensual novel

 

 クロッキーの整理をしながら男と女の世界の思索する。

何事も最初が肝心という言葉があるぐらいだから、最初に大きく構えて力を入れたがるのが我々の社会の悪しき風習だ。

つまり最初さえとりつくろっておけばあとは手抜きでよいということか。

最初という言葉で思い出したが・・・

男と女が最初に酒場で出会う。

男は、チャーミングな女だなと思う。

女は、いい男だと思う。

意気投合して今晩はお泊まりだ。

・・・

朝になって、可愛い奴だな、もっとつきあおうかな、仕事もあるしなぁー、他にももっといい男や女がいるかもなぁー、とお互いに思いを巡らせている間に、一夜の男と女の距離は離れてゆく。

神が与えてくれたチャンスを手放すわけだ。

だから、最初で最後のつかの間の恋というわけだ。

男は、仕事だといって旅立つ。

女は見送って、それだけのつきあいで終わる。

そうやって、男のできない女と、女のいない男が続いてユク。

それって、なんか違うよな。

だから、いいじゃん!、これでと思ったら女がいうことは一言。

「しばらく泊まってゆきなよ!」

お互いに虫ずが走るほど嫌いでなければ、その一言でカップルができるし、その先の人生だって変わるだろう。

その時の自分の感性を表現した、その一言が重要だ。

その一言で男と女がつながりカップルができてゆく。

ああ、これで俺も小樽の雑貨屋の娘の亭主かぁー。

雑貨屋の亭主が小説を書いて作家になることだってあるのだ。

そういってその先の人生が決まってゆきそうだ。

人間は、それで良いのである。

・・・

それにしても、この婚活WEBサイトはなんだろう?。

ああっ、そこまでしなきゃ男と女がつながらない疎遠な世界になっちまったか。

そうやって構えると、今度は打算が働いてくる。

収入はにはじまり、家柄は?、将来計画は?・・・、とまあ未来の世界を現実のように捉えようとする。

そして出逢ってお互いの条件に見合ったカップルが誕生するが、お互いにフィーリングが合うという感性が大いに欠落しているわけだ。

そこを無理してカップルになるわけだから、お互いに論理と感情のすれ違いがある。

破綻しても別の選択肢がなければ、カップルとはそんなものだと自分に言い聞かせる。

そうして、見事に波長の合わないカップルが誕生するわけだ。

約束が違う、こんな筈じゃなかったと思った時はもう遅い。

それでもお互いに我慢をかさぬて長い人生を暮らしてゆくわけだ。

だから、あとは仮面夫婦でフィーリングが合わない物同士が一つ屋根の下で暮らすことになる。

大方の世間は、そんな風に失敗の異性選びをしちゃうわけだ。

少し前の時代だったら、そんなことはなかった。

時代の変化が人間の意識を変えてしまったんだろう。

・・・

そんな事を考えつつクロッキーの整理も飽きてきた。

気分転換に、外でお茶だな・・・。

今日は、ジャズ喫茶ウォールストリートにゆくかな。

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ドローイング458. 小説:小樽の翆387. 高校生の胃袋

2021年06月27日 | Sensual novel

 

 北海道らしい風景が描きたいな。

そう思って郊外へ車を走らせると、あった、あった、ラベンダーの色が。

たまには、通俗的なモチーフでも・・・。

夕方小樽に戻っても、まだ明るい。

ならば、絵具を調達して隣の珈琲屋だね。

画材屋にゆくと、案の定、明菜姉ちゃんが画材屋の親父と話し込んでいる。

明菜姉ちゃんは、美人だから画材屋の親父の楽しみを遮るのも野暮だ。

なら隣のコロンビアへゆこうとしたら、条件反射のようにアチキーの声だ。

めざとい奴だ。

明菜「お腹すいたよー、パフェ、パフェ、おごってぇー」

「あいよ、いつものやつねぇー」

多分アチキをみるとパフェに見えるらしい。

「高校生の胃袋はいつも空っぽなのかよーー」

明菜「だってお昼食べたのが、随分昔だもん」

「それで帰ってから、また夕飯食べるんだろ?」

明菜「もち!」

「ふとらへんのかよーー」

明菜「全然、変わりなし」

「アチキなんかスポーツ教室に通ってダイエットに努めているのにーー」

明菜「あっ、そんなことしてんの?」

「そうしないと太る一方なのよ」

明菜「あら、可哀想じゃん」

「夕飯は、小春がつくるのかな?」

明菜「小春は彼氏の夕飯をつくっているから、私!」

「ゲッ、自分で好きなものつくってんだろ」

明菜「今日は、焼き肉ね!。さてパフェで料理する元気が出てきたぞぉー」

高校で授業があって、放課後は美術室で部活だから、けっこうバードワークなんだろ。

食べても、食べても、すぐに消化してしまう、高校生の胃袋だ。

まあ健康なんだな。

・・・・

コロンビア珈琲をでるとようやく夕方の風景になってきた。

小樽も夏が近い

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ドローイング457. 小説:小樽の翆386. 筋肉と骨格

2021年06月26日 | Sensual novel

 

 沖縄では冬がないが、タップリと冬のある小樽では梅雨がない。

6月の小樽の気候は、20°-12°、降雨日数7日というぐらいだから初夏の気候であり、梅雨がないから毎日さわやかな日が続く。

あの冬をやり過ごしたんだもん、こんなさわやかな日があってもよいさ。

翠は、朝から出勤していったし、アチキは描きためたクロッキー帳の整理をしている。

裸婦を描いていて、この女と一発やりたいと思うほどにオキトトキシンが分泌されながら描ければ天才画家だが、並の人間は骨格だ、筋肉だと、余計な知識に振り回されて1ポーズ終わる。

だって目の前のモデルさんは、夕べは彼氏と千々に乱れていたかもしれない。

そんな幸せ印が残っていないかと探るが、さすがに発見できない。

不謹慎な!、モデルさんは、純粋に芸術のために裸婦をしてるいのですよ」という天の声なんか聞こえない。

それよりか、生物として見た方が面白い。

 

もうモデルさんの数だけで100人は描いただろうか。

それだけ描けば、日本人成人女性の大方の体型を描いた事になる。

そうなると、裸婦の体型の特徴って筋肉の狭間に見える骨格だ気がつく。

筋肉と骨格のバランスが美しいボディは、とてもアジア的というべきか・・・。

あの瞬間に鎖骨などが際立って垣間見えるほど息を弾ませている、という光景は面白い。

 

さて、午後も遅くになったら、カフェタイム。

チクコウのカフェか、花銀のコロンビアか・・・。

ゆっくりと時間が流れる小樽の初夏の空気を吸いながら・・・。

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ドローイング456. 小説:小樽の翆385. 悶々とした寸止め社会

2021年06月25日 | Sensual novel

 

 文さんがふと「寸止め社会か!」とつぶやいた。

文「あら、ゴメン聞くとはなしに聞いちゃったぁー」

晃子「あら聞こえちゃうよね」

文「だってぇー、以前ナンタルでお店やってるお友達の居酒屋さんにいったの。それでお客さんの話が聞こえてきて思い当たる節があったのよ」

晃子「あら、何それ?」

文「先日お友達のお店に、初めてのお客さんが2人で来て、でっ、職業がエアラインのパイロットとキャビンアテンダントさんだったの」

翠「それ、興味深い」

文「なんでもいつもは仲の良いクルー達が、仕事が終わるとお食事会を札幌でしていたんだって。それがコロナ過で、大人数のお食事会、宴会は自粛するようにと会社からの通達があったんだってさ」

晃子「あっ、小樽でこっそりとデートなんだ」

文「そうなのよ。そんな商売の人って先ず小樽には来ないじゃない」

翠「えっ、それから・・・?」

文「お酒が回ってきた頃、若いキャビンアテンダントさんが酔った勢いで、『キャプテン!、出会いが全然ないよぉー!!、男ができないよぉー!!!、そればかりじゃないよ。女の子同士でさえ、お酒飲んで恋の話をすることもできないよ!!!!。こんなつまんないのいつまで続けるんだよーーー。もうこの商売辞めたいですぅー』ってキャプテンにからんでいたの。でね、『キャプテンでいいや、奥さんからもぎどったろー・・』だって」

晃子『おっ、ご立派!』

文「だってえキャビンアテンダントさんは、仕事覚えてようやく周囲を見渡せる余裕ができたじゃん。だから一番華やいで楽しくて充実の時間のはずだったのよ。そしたら出会いは御法度、居酒屋の宴会もダメ、挙げ句の果てに人と人とは接触するなでしょう。みていて可哀想だなって思った。でね・・・

『キャプテンの奥さんは子供が二人いるじゃん。もう学校に行っているから手間はかからないじゃん。だから奥さんはもう女の役目を果たしたし幸せも得たでしょ。だから今度は私の番よ。奥さんと別れて、私と結婚しようよ。若い方が絶対いいじゃん。もう一回青春しよう!。そいでさ、また子供二人ぐらいつくろうよ。私子宮も卵巣も健康だって医者から言われたもん。でっ、キャプテンが起たなくなったら別れてあげる・・・

そしたらキャプテンが『別れたら慰謝料がいるじゃん、二度も離婚させられるわけ!!!』

『けちねぇー、そんなの奥さんにさっさと払っちゃえばいいじゃん。そのために高い給料もらってんでしょ!。えっ!、私、もちろん頂戴ね』

そしたら『私じゃ愛せないないっていうのかな?。愛なんて嘘よ。男と女はセックスよ。今日やろ!

そういっててでいった」

翠「その先は、どうなったんだろうね?」

文「きっとできてたらまた来るよ。次回のお楽しみね。札幌じゃ人目があるから、ナンタルで遊ぶんじゃないかなぁー。そんなことをうちの健さんにいったら、今は寸止め社会なんだって。だって性欲が一杯あって出会いの場がない若い男女が多いじゃない。やりたいけど、できない。出す直前にジッと止めて意気消沈して萎える社会だって」

翠「なんか医者のいうことに従っていると、つまんない社会だねぇー」

晃子「トシコさん、ボッキマンを捕まえたから、今がチャンスよ。美味しい料理食べさせてさぁ、子供作っちゃえばいいのよ!」

翠「あっ、それいいね!」(笑)

トシコさん「子供かぁー。精子一杯増産するボッキマンならすぐできちゃうよねぇー。やっちまおうかな!!」

・・・

小樽の夜も晴天。

天気のようにすかっと晴れない男と女の悶々とした時間がすぎてゆく。

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ドローイング455. 小説:小樽の翆384. 山女のロールスロイス

2021年06月24日 | Sensual novel

 

 日勤開けにトシコさんとお食事会をするプランは、すぐにやってきた。

文さんのお店で・・

晃子「ねえ、以前くらーーい顔してた看護師のボッキマンが、最近元気がいいじゃん。やったよねぇー」

トシコさん「あら、いきなり核心ねぇー」

翠「もうまわりは、その話で持ちきりよ!」

晃子「ねっ、ねっ。ねぇーっ、どうだったのボッキマンとは?、だって彼って最近スキップしながら病棟へゆくよ」

トシコさん「うん、まあ悪い男じゃないし、手先が器用だからねぇー、でも私は彼より歳年上じゃん」

晃子「歳なんかいいんじゃない、それでボッキマンは起ったの?」

トシコさん「だってねぇー、ベッドにいったら、もうぎんぎんに起っているのよ。でっ、少しなでたら、ううっ!、とうめいてドッと射精するのよ。あらもう言っちゃったといったら、『今のは上澄みですぅー』、だって」

翠「ずいぶんと溜めていたんだぁー」

トシコさん「そしたら、また、すぐに勃起ね。それでロールスロイスでしようっていうわけ」

晃子「へぇーっ、彼女いなくても最近のトレンドを研究してんだぁ!」

トシコさん「そうよ、私の腕をつかみながら、後ろから私のなかに入ってきて、それで激しく腰を前後に振りながら突くわけ。それで一寸野性的なテイストの私の山女の感性を大いに刺激したな。それで私もドンドンと燃え上がっていったの。でっ頂点に達したときに、ボッキマンが、オオッ、オオオオッ!!、!とすごい大きな声で雄叫びをあげるのよ。それで激しく突かれて一緒にいっちゃったの・・・(*^▽^*)」

翠「なんか野性的!、よっぽど溜まっていたのね」

トシコさん「うん、そしたら翌朝、またしようというわけ。一晩で3回もいっちゃったよ」

翠「それでボッキマンは、朝スッキリした顔して出勤してきたんだ」

トシコさん「私、もー、疲れ果てちゃったよ。股間が痛かったし、がに股で歩いていた」

晃子「へぇーーっ、じゃボッキマンとつきあうんだ」

トシコさん「だってぇ、私がいないとボッキマンはシュンとしぼんじゃうじゃん。それにECMOのメンテができる人って彼しかいないじゃん。最初は私が人身御供になるかなっておもったけど、でもいい人よ。また明日もしようといって誘ってきたもん」

晃子「だってぇー、身体鍛えているからねぇー、精力が凄くつくよねぇー」

トシコさん「男の人って出すところがないと、こんな時期は大変だよね。私は棚からぼた餅って感じだったけど・・・」

・・・

そんな話題で大いに盛り上がった晩ご飯だった。

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ドローイング454. 小説:小樽の翆383. 看護師ボッキマンとトシコさん

2021年06月23日 | Sensual novel

 

 翠は夜勤だ。深夜の休み時間に晃子さんがやってきた。

晃子「翠ーーーー、面白いネタを仕入れたよん。ボッキマン。先生ではなく看護師のあのボッキマンよー」

翠「ああ工学系の大学を出て看護師になんったという彼ね!」

晃子「そう、そのボッキマンが暗い顔してトシコさんと悩み事の相談していたの。おもわず耳ラッパしちゃったよ」

翠「あらトシコさんって夏は山女で冬はスキーをやる日焼けしたスポーツウーマンだよね。メカニックマニアで工学系のボッキマンと性格が逆だけど、仲が良かったんだぁー」

晃子「しかも、だってトシコさんは彼より一回り歳上だよね。でねっ、こんな話!」

ボッキマン『僕さあ、いい女の子をつくろうと思って看護師になったじゃん。それでスポーツクラブに通ってウェイトトレーニングで美体型を目指して効果も出てきたのよ。でも感染症の流行でスポーツクラブは閉鎖、それだけじゃないよ、最近うちの科は重傷者の看護で忙しくて、楽しみにしていたお食事会もなくなったし、というか禁止命令だよね。せっかく体を鍛えたのに、親しくなった看護師さんを食事にも誘えないし、お店はやってないし・・・、なんだよ!、これ!!、そしたらその先がないじゃん。こんなんじゃ女の子と出会えないよ。鍛えたボディをもてあましているのよ』

トシコさん『しょうがないじゃん、みんな自粛なんだから。あっそうか、抜いてあげようか?』

ボッキマン『さんざん自分で抜いたけど満足できないっす!!』

トシコさん『そうねえ、普段だったら男と女の恋物語で盛り上がっていたのにねぇー』

ボッキマン『トシコさん、しようよ! 、させて!!、お願い!!!』

トシコさん『私ってボッキマンより年上だよ!、いいの?』

ボッキマン『もうなんでもいいさ、僕、もう看護師めようかなぁー』

トシコさん『えっ、だってボッキマンがいないとECMOが動かないよ』

ボッキマン『僕もう、そんなのどうでもいいですぅー。まわりから頑張れとか感謝とかいわれたって何も感じないもん。いわれなくたって頑張ってるのにさ。頑張ってるからご褒美くれよ!、といいたいなぁー』

トシコさん『ご褒美かぁー』

ボッキマン『もう股間が破裂しそうだよ。トシコさーーん、夜勤が終わったらしようよ。お願い!!。助けてぇー!!!。もう何でもトシコさんの言うこと聞くからさぁー、しようよ!!!!!!!!』

トシコさん『うーーん、一肌脱ぐかぁー』

晃子「そういって、勤務が終わったらボッキマンとトシコさんが一緒に帰っていったんだ」

翠「この際だから、相手は誰でもいいって感じだよね」

晃子「でね、翌日ボッマンが出勤してきたら、1枚むけた顔してスキップして病棟へゆくんだよ」

翠「それでカップルになっちゃったんだ」

晃子「一丁上がりって感じね。姉さん女房だって」

翠「トシコさん、面倒見がいいから似合ってるカモよ」

晃子「若い男女って、オキトキシンがたっぷり出ているからさ、職場の飲み会などで打ち解けて仲良くなるじゃん。それから居酒屋にいって、彼女の部屋にいって、一発やって、カップル成立。そのままゆけばゴールインだよね。ところが今は人と人とが接触するな!、でしょう。宴会自粛、集まるな、居酒屋は早く閉まっちゃう、それで男と女の出会いの場がなくなっちゃったもんね。それでいてさあ、頑張れってまわりからいわれても、うるさくて嫌気がさすよねぇー。そうでなくてもリスキーな仕事をしていてストレス高いのにねぇー」

翠「可哀想なボッキマンだね。そなんわけで若い人たちの職場は大変らしいよ」

晃子「感染症の専門家は、男と女の出会いまでは関心がないからねぇー」

翠「今度トシコさんに聞いてみようよ!」

晃子「それ、楽しみ。日勤あけに文さんのお店でご飯だね。目下ご飯しかださないってさ」

翠「健さんのビーフの燻製でご飯もいいか・・・」

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ドローイング453. 小説:小樽の翆382. コバルトブルー

2021年06月22日 | Sensual novel

 

 しばらく小樽の風景にご無沙汰しているうちに、日本海は夏の様相を呈し始めた。

風景が、明るい夏の陽射しに照らし出されて、鮮やかな色彩になっている。

コバルトブルーの海が眩しい。

それで人間の世界も鮮やかに・・、であれば楽しいがコロナ禍もあり世相は暗い。

明るい自然と暗い人間の意識とのアンバランスな関係が続いている。

暗いのはかなわんぜ。

ならば、明るい方を選ぼう。

海の色にまかせて筆が走る。

アチキは、色事がすきですからねぇー。

色は、物に色がついているわけではない。

そこでスマホでWikを読む。

太陽に光によって人間の色知覚を刺激している色になる。

それによって見え方が違ってくることはわかるが・・・。

じゃあ、触ればわかる物体そのものに色という概念が存在しないのか。

じゃあ、赤いリンゴと黄色いリンゴが並んでいて、同条件の太陽光のもとで色の違いが識別できるの差異は、物体の反射率の違いだったか?。

あまり明解な説明を聞いた記憶がない。

中学校の先生的解釈の記述ではよくわからんな。

そう考え続けると物理の世界の話になってしまうが、じゃあどうして絵具のように色を再現できるのか。

もちろん鉱物などの混合比で色をつくることはわかるが・・・。

いつも、そんな問答をしつつ、物理のいうことは無視して風景を描いている。

概念ではなく、要はコバルトブルーの海が描ければいいのさ。

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ドローイング452. 小説:小樽の翆381. 早い者勝ち

2021年06月21日 | Sensual novel

 

 突然耳元にボソボソと言われるとゾクッとする。

「また、嘘絵、描いてんの?」

「嘘絵の天才ですぅー」

コロンビア珈琲で着彩をしていたら、後ろに玲香姉ちゃんがいた。

「看護師慣れた?」

玲香「うん!、慣れたどころか感染症があるもん。大変な事態です。いきなりこれかよーーだもん」

うん!?、仕事が超大変はワカルケド・・・。

玲香「ストレスで看護師に復帰できない人もいるのに、看護師さんて大変ですねぇーと世間からはいわれるけど・・・!?、よ」

「ほう!」

玲香「だって、若い男女が出会って親しくなる道筋ってあるじゃん。先ずは出会いよね。若い男と女が出会えるスポーツ教室とか、いろんなサークルがあるよね。そこで親しいグループができて、みんなでご飯とか飲みにゆくじゃん。それで仲良しができたらみんなで日帰り旅行にいったりもするじゃん。そんな道筋で気に入った人がいたら親しくなってゆくでしょ。最後はセックスして、ゴールインして、っていう道筋よね。そういう道筋ってとても楽しいじゃん。それがクラスターが発生するから密になるな。みんなでご飯にゆけない。飲みにもゆけない。当然旅行もダメ。だからカップルもできないし、盛り上がってセックスもできない。それをジッと我慢していろっていわれて、仕事は感染症で超激務でトレスがたまり、だから心の置き場がなくて、心身症の看護師が増えちゃったわけ」

「あっ、股間がウルウルしながら、それで出会いはするなというわけだ」

玲香「だってそんな楽しみが全部ダメなんだもん。これまで、みんな恋の話で盛り上がって、それが生きがいで仕事をしてきたんだもん」

「世間は、看護師頑張れとはいってくれるが、その先のことは知らねぇーよ、だもんね」

玲香「声援なんかどうでもいいのよ。それより発情期の男女が出会えて、盛り上がってっていう場がなくなっちゃったの。発情期の若い性欲が押さえつけられて、ストレスが蓄積しているから、下手に構うとブスッとふきだすかなぁー・・・」

「確かに、人と会話をするな、集まるな、授業はリモート、部活はするな、宴会はするな、酒はだすなの禁酒法、店は早じまい・・だもんね」

玲香「もう同僚の看護師は、オキトキシンは分泌するわ、ゆき先のない恋のオーラは振り飛ばすわ、だもん。超嫌気がさす気分で満ちあふれているんだよーーん」

「玲香さんは、既に旦那もいるし、子供もいるし、いち早く逃げ出して正解だったねぇー」

玲香「みんなから、にらまれているけど・・・・」

「恋は、早い者勝ち(笑)」

若い人たちの出会いの場がない。感染症対策は男女の出会いの場までは面倒を見てくれない。

発情期の若い男女は、どうすんだろう!?。

時代が悪かったか・・・。

・・・

小樽は初夏だ。

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Nikon Freak562. 普段使いの京都4. グッバイ・ライカ!

2021年06月20日 | field work

図1.NikonF3HP+MD4、CarlZeiss Planar50mm/F1.4、フィルムTri-X400

 

図2.NikonF3HP+MD4、CarlZeiss Planar50mm/F1.4フィルムTri-X400

 

図3.LeitzM4-P、ELMARIT28mm/F2.8フィルムTri-X400

 

図4.NikonDf,AF-S NIKKOR28-300/F3.5-5.6、デジタル

 

図5.LeitzM4-P、ELMARIT28mm/F2.8フィルムTri-X400

 

図6.NikonDf,AF-S NIKKOR28-300/F3.5-5.6、デジタル

 

図7.LeitzM4-P、ELMARIT28mm/F2.8フィルムTri-X400

 

図8.LeitzM4-P、ELMARIT28mm/F2.8フィルムTri-X400

 

図9.LeitzM4-P、ELMARIT28mm/F2.8フィルムTri-X400

 

図10.NikonDf,AF-S NIKKOR28-300/F3.5-5.6、デジタル

 

 図1と2は、ニコンF3とツァイス・プラナーで撮影した画像である。さて手元のライツレンズの画像を図3以降にアップさせた。どちらもフィルムで撮影したので比較してみようというわけだ。さらに同アングルからのデジタル画像も加えた。

 概してわかることは、ニコン・フィルムと比べればフイルム・ライツ画像は大変軟調な写り方をするようだ。その分細かい描写も写し撮ろうとしているかのようにもおもわれ、デジタル画像と比較すると背景のボケ方などはウルウルにボケているようだ。綺麗な表現であるが、といってそれ以上のものでもないと評価しておこうか。ライツ・エルマリートは、1960年代の描写なのだろう。

 以前ライカウィルスに感染した研究者のU君からレンジファィンダーのカメラはお勧めですよといわれ、虫干しを兼ねて手元のライツを、コロナウィルス感染拡大最中の京都の街で使ってみた。もちろん1960年代製のライツ・エルマリートは、盛大にハレーションを起こし、それがむしろ立体感をもたらし、なだらかなトーンでコントラストが弱く、線が弱々しくシャープで、空気を感じさせる描写は絵画的であり、時と場合と私の気まぐれによって使えるのだが、しかしそれだけのものです。

 以前ブログでも書いたがライカのMマウントは、レンズが外れやすいという欠点がある。いまなら1本100万円はする法外に高いライカレンズをドナウ川に落とした、といわれたらワーゲンが川に突っ込んだみたいな被害だ。

 20世紀に世界のフィールドで活躍したライカも、今では持っていて格好がよさそうだとするファッションブランドに成り下がってしまい、もはやフィールで使える実用機材ではない。

 それにデジタルの進化が早く、最新型ライカM10のボディを買った迄はいいが、100万円のレンズが買えない。首を長くして貯金をため、ようやく100万円のレンズが買える頃、ボディは次の進化をするだろう。

 近年ダイビングをしているので、Goproが常用フィールド機材になってきた。もちろん動画も静止画も撮影できる。私達がテレビで見ている画像もGoproで撮影された画像が多い。軽く小さいのでドローンに積載して世界の風景を、これまで撮影できなかったアングルから撮影できるようになったし、私のように水中へ潜って撮影することもできる。いまフィールドで活躍している機材の一つだろう。

 そんなことを考えていると、目下ライカで撮りたい被写体はなく、グッバイ・ライカ!、だ。

明日から「小説:小樽の翆」に戻ります。

 建築のデザインを考えている時は、暗黙のプレッシャーがかかっているようでストレス倍増です。そんなストレスを解消させてくれるのが小説:小樽の翆のイラスト描きです。おなじドローイングなのに不思議なもんです。コロナ禍で外へ出るのがはばかれる時代、やはり家隠り族には、官能的な話題が必要なのでしょう(^_^)。

一番小さいのがGopro7、左は水中用のハウジングとINON水中魚眼レンズ

 

京都市

トップ画像:NikonF3HP+MD4、CarlZeiss Planar50mm/F1.4、トライ-X400

2枚目以降:Leitz M4-P,ELMARIT28mm/F2.8,トライ-X、NikonDf,AF-S NIKKOR28-300/F3.5-5.6

現像所:写真弘社

 

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Nikon Freak561. 普段使いの京都3. +3

2021年06月19日 | field work

 

 フィルムカメラを使った事がない世代もいるので、書いておこう。

+3というのは、フイルム現像する際の現像時間の延長指示を意味する。

つまりISO400のフィルムをISO3200で感度3段階分の増感現像になる。

その増感現像をおこなった画像をアップさせてみた。

 

トップの画像は、フィルムの粒子が綺麗に出ており、これはPhotoshopの粒子設定では難しい。

ここまで粒子がでれば申し分ないフィルム画像だ。

それにしても見慣れた風景でも撮ってみれば、明治の建築家片山東熊の建築も絵になるじゃん。

片山は赤坂の迎賓館を始め数多くの設計をしているが、私はあのモロにフランスバロック様式のコピーは好きになれませんな。

だから私は、工部大学校時代同期の辰野金吾のデザインの方が好きだけどね。

大体田舎者は、金チャンのデザインをこけおろすんですよ。でっ片山のもったいぶったバロック様式!、なんて騒いでいるわけよ。

田舎者の憧れ片山、田舎者がこけおろす金ちゃん。その金チャンのデザインが私好みというわけです。

そんな風に近代の建築様式のデザインを肴にして茶飲み話をするなんざぁー、粋だと思いますけどねぇー。

だって建築を勉強してなきゃ、そして実物を数多く見てなきゃ、話ができませんからね。

それにしても、突然明治の初めに建築家が忽然と出現したのだろうか?。

おそらく彼らの先生であるジョサイア・コンドルがイギリスから建築様式の本を大量に持ってきて・・・、

「お前達武士は感性などないのだから、この図面を模写しろ、それが建築だ!」

そんな風に教えたのかもしれないと推測している。

でっ、あればコンドルが持ち込んできた書籍に、片山らのデザインの元があるはずだが・・・。

そんな文献類が東大の書庫を探ればあるのかなあ??。

 

2番目の画像は、薄暮の頃だから屋外と屋内とに露出が合っている。

ということは中央部重点測光のニコンF3の露出計は限りなくスポット測光に近いのだろう。

 

3番目の画像は、絞りは開放だったかもしれないからピントが合っていないか手振れなのだろう。

フィルムだからこれ以上は絞れませんので、全てにピントを合わせたければ三脚を立てる必要がある。

そうすると大変美しく撮れますが、花見小路で三脚は立てさせてくれないですね。

 

4番目の画像は、増感現像をするとコントラストが高くなるから、余計なモノを漆黒の闇に隠してくれる。

これがトライ-Xの素晴らしいところだ。

もちろんデジタル機材でも露出計をスポット測光にして提灯だけに露出を合わせればできそうだけど、そうなると周囲が潰れすぎる。

白黒をハッキリさせてしまうのがデジタル機材だ。

物事の白黒を明白にしたくない向きにはフィルムがオススメ。

 

5番目の画像は、昼間撮れば荒れた画像となり面白い。デジタルだと物事が明白に写りすぎる。

こちらは、明白な画像である必要はなく万事あいまいに・・・。

フォトグラファーでいえば、森山大道さんや中平卓馬だろうか。

そうした撮影方法や考え方が今では、一つの表現様式になってしまった。

様式であれば、時には試みてみるのも一興。

 

2021年1月〜2月 京都市

NikonF3HD+MD4,Carl Zeiss PlanerT*50mm/F1.4ZF2、Tri-X

現像:写真弘社

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Nikon Freak560. 普段使いの京都2.  スター型のデザイン

2021年06月18日 | field work

 

 毎週クロッキー教室へ通っていると、すぐにこの街は歩きつくしてしまった。

ならば少し大きな神社へいってみよう。

やはり、みるべきものはない。

ふとみると、民家の間からコンクリート製の大きな給水棟がみえている。

あて、はれはどこだろう。

 

給水塔を目印に、横町へはいってゆくと古い団地があった。

あら、スター型の団地ではないか。

スター型というのは、1955〜1964年頃(昭和30年代)につくられた3方向に翼を広げたプランニングだ。

全ての住戸のリビングルームが南面し、各居室に良好な採光をとることができるプランだ。

今見ると、住戸というより近代化遺産に近づいている。

 

いまこのプランは、敷地の配置効率の悪さからつくられていない。

今のマンションでは、南面にリビングルームを設け、時にあんどん部屋の和室を設けている。

光の届かない中央部をコアとして台所や浴室などの水回りや押し入れ、

北側に個室を配置し寝室になっているプランが圧倒的に多い。

フーーン、情事をしている部屋の壁1枚外側が廊下であって、マンション住人が徘徊しているわけだ。

随分と変わったつくり方だけど、頭隠して股間隠さずかなぁー・・・と勝手な想像をしている。

 

スター型団地のデザインは古くさいが、コンセプトは今も生きている。

そぅいえば、俺は1級建築士だったな。

意欲が向いたとき、現代のスター型のマンションプランでもブログにアップさせてみようかな。

スター型、サーキットプラン、コーナーテラス、いくつかのキーワードが思い浮かぶ。

さてまた街の雑踏へ戻ろうか。

図 スター型の住戸プラン

出典:林 新太郎 公団住宅から UR 賃貸住宅まで、60 年の住まいづくり :Housing Construction for 60 years from Japan Housing Corporation to Urban Renaissance Agency 、調査研究期報 No.162 2016 、P52-P57。https://www.ur-net.go.jp/lab/kiho162/162-06.pdf

 

2021年1月〜2月 京都市

NikonF3HD+MD4,Carl Zeiss PlanerT*50mm/F1.4ZF2、Tri-X

現像:写真弘社

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Nikon Freak559. 普段使いの京都1.

2021年06月17日 | field work

 

 コロナ禍だからフィールドへ出かけることがない。

当然画像も話題もない。

こういうときクリエイションをしていてよかった。

小説小樽の翆は、文章も挿絵もクリエイションだから、いくらでもつくることができる。

そうはいっても薄暮の頃、毎週所用で少し出かける。

出かけたついでにタウンスケープを撮影している。

 

画像は、今年の1月〜2月にかけての普段使いの冬の京都だ。

フィルムで撮影し、photoshopで補正しているので写り方はデジタルと変わらない。

だがネガの粒子を感じるところがデジタル画像と大きく異なる。

冬の殺伐とした世界に、ネガの荒れた粒子の画像が似合いそうだ。

 

クロッキー教室があるので毎週京阪で薄暮の頃に出かける。

陽が伸びて今では、明るい夕方の風景になってしまった。

これは少し寂しい。

やはり薄暮の頃の街が美しいのだが・・・。

 

電車を降りて商店街を通り抜ければ酒蔵と運河がある。

今のこの商店街は元気がない。

やはりコロナ禍のためか、往事の人出もなく閉じている店も多い。

寂しい時代だ。

これを一巡してクロッキー教室へゆく。

さて、今日の裸婦はどう描こうかなぁーー・・・。

 

2021年1月〜2月 京都市

NikonF3HD+MD4,Carl Zeiss PlanerT*50mm/F1.4ZF2、Tri-X

現像:写真弘社

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Nikon Freak558. 小樽の旅41.補遺 赤外線フィルム調の補正

2021年06月16日 | field work

 

 実は大学の教員時代に、街の写真コンテストがあり自治体から審査委員長として呼ばれたことがある。

私の他に審査員は、地元の写真家、グラフィックデザイナーであった。最初に写真家目線で優れた作品が選ばれたが、その中でグラフィクデザイナーから気持ち悪いとする指摘があった。当然技術は優れていても撮影の考え方や感性が欠落していたから、私は没にした。

かつてのフイルム時代の写真コンテストは、技術繚乱の時代があった。だから風景写真は、レンズに赤色フィルターをつけ赤外線フィルムで撮影する手法が一般化していった。今、赤外線フィルムは入手できないが、Photoshopで簡単に類似の効果が出せる。その方法を紹介しておく。

先ず、カラー画像であることが前提条件。

効果が高いのは、晴天時の青空が出ている光のコントラストの幅が大きいことである。

-------------------------------------------------------------------------------------

Photoshopの使い方

1)ツールバーのイメージ→自動トーン補正、自動コントラスト、自動カラー補正はおこなったほうが効果的。

アップ画像は、函館本線の雪で汚れた窓から撮影しているので、これらの自動補正が必須だった。

2)ツールバーのイメージ→色調補正→白黒...。

白黒のカラー設定画面が出てくる。

レッド系、イエロー系、グリーン系は右側へ、シアン系、ブルー系を左側へ△マークの矢印を移動させる。

これでOK。

-------------------------------------------------------------------------------------

このように簡単にできる。

もちろん補正量でトーンの階調は調整できる。

アップ画像は、max値まで移動させた。

 

今ではこうしたテクニックもPhotoshopで簡単にできるようになった。

だからこんな技法に依拠した写真がコンテストに出品される事も、今では少なくなっただろう。

写真は、撮影以前の基本的考え方、つまりコンセプトとか、これにもとづいて風景を切り取りとったりできる感性や、沢山の写真なの中からストーリー化できる能力などが必要になってきた。まあ今では、それが当たり前の事だけど。

さてコロナ禍の隙間をぬって出かけた小樽のフィールドワーク・シリーズも41回を数えた。

あとは、今年の冬にまた出かけようと目論んでいる。

 

追記

1日たつとワクチン接種の違和感もなくなる。

緊急事態宣言で京都アクアリーナが休館だったので、増えてしまった体脂肪率がようやく下がり始めた。

この調子でグングンゆこう。

6月半ば梅雨の頃、京都は青空こそ見えない事はあるが晴れている。

雨といっても、予報通りお湿りが来る程度だ。

ヤッケをきていれば傘はいらない。

さてこの時期こそ、システムの入れ替えだ。

いまやって置かないと盛夏の頃には、そんなことをする意欲がなくなるからだ。

OSを最新にしたら、2012年製のMac miniの速度が格段に遅くなった。

それに画像のストックスペースも満杯になりつつある。

今度は8TBのハードディスク。

デジタルって画像をストックしようとするとメカが不可欠。

ネガの方がファィル1冊で相当数保存できるし、こちらの方がスペースもコストも低いのてはないか。

まあ画像データなど消去してしまえばよいのだが・・・。

 

2021年2月〜3月 小樽市・積丹町美国

NikonDf,Carl Zeiss Distagon 25mm/F2.8T*ZF、Carl Zeiss Macro Planar100mm/F2.0T*ZF

1)ISO640,露出補正0,f/11,1/1000

2)ISO200,露出補正0,f/8,1/640

3)ISO400,露出補正0,f/8,1/640

4)ISO200,露出補正0,f/8,1/1000

5)ISO200,露出補正0,f/8,1/1000

6)ISO200,露出補正0,f/5.6,1/500

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