Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

フィールドワーク590. 旅の補遺

2022年03月31日 | field work

 

 いつもオーセントホテルに泊まる前に朝食の買い出しをする。

ホテルレストランの朝食は午前7時からだから、朝早立ちのとき、そして寝坊したときは朝食にありつけない。私は、いつもそのどちらかだ。幸いホテルや小樽駅にはベーカリーがあるので便利だ。あとは駅前のスーパーで珈琲や果物などを調達すればよい。それがトップ画像の滞在日数に応じた私の朝食メニュー。

オーセントホテルは、大浴場が17時〜23時まで入れる。だからフロントで鍵をもらったら、その足で大浴場に直行。猛吹雪の世界から戻ったときは先ず風呂!。それから外で夕飯。だから部屋のバスタブは一度も使わなかった。寒い土地でホテルの大浴場が大変便利だと痛感させられた。

猛吹雪で閉じ込められたら部屋で仕事をしよう。実際そうしていた。雪国は、猛吹雪が必須だ。だから部屋ぐらいは快適にすごしたい。しかしこのホテルはインターネットが遅い部屋がある。実際私の部屋がそうだった。そこで並びにあるモスバーガーが高速接続できる。

それに斜め前にローソンがあり、街を見ながらのテーブル席や喫煙コーナーがある。そんな立地の良いところにあるのも、このホテルの魅力だ。5泊の滞在はとても快適だった。

因みに観光客が泊まりたがる運河沿いの瀟洒なホテルの周囲は何もない。だから猛吹雪のなかを遠くのコンビニまで歩く。それはいやだな。

6目の朝日曜日、予報通り猛吹雪は収まった。また翌日から猛吹雪予報だから家へ帰れるのはこの日しかない。というのも私が滞在中に、鉄道や空港バス、飛行機は終日欠航だったことがあった。

しかも日曜日は、大学入試センター試験がある。関係者は頑張って交通網の維持に努めるだろう。私は、それに便乗して帰ろうというわけだ。

だから新千歳でpeachの座席についたときは、やったぜの気分だった。しかしアナウンスで燃料系に整備を要する必要があり本便は欠航!。従って全員下りろというわけだ。

長い空港の通路を戻る途中で、次の便をスマホで予約しないと席がなくなる。スマホで最終便を予約できたが座席の指定ができない。荷物を受け取りカウンターに行くほかない。それに最終便だから帰ってから食べるところがないのでサンドイッチを調達しよう。チケットは変更可能だ。気候変化が激しいときは間違っても便の変更ができない格安便を取ってはならない。北国で便は変更することが前提だ。

無事関空第2ターミナルまで戻れたがリムジンバスは減便。京都まで私鉄乗り継ぎで15分ぐらい早く着くが、カートがあるので乗換が面倒だ。ならば1時間弱を空港で過ごそう。そこでMac Bookをテーブル代わりにし、除菌シートを広げ、調達した食材で空港ディナーだ。これで当初京都駅のピザ屋で夕飯を食べる目的は消え去った。

そんなイレギュラーな事があるから旅は、面白いのだが負の要素もある。帰ってから体重を量ったら3kg以上増えた。外食は栄養価が高い。家に帰ったから足繁くジムに通いダイエットに励む日々。寒いから痩せにくいんだよね・・・。

 

小樽オーセントホテル、関空第2ターミナル

iPhon13pro

1)ISO320, 焦点距離25mm,露出補正0,f/1.5.1,1/50

2)ISO125, 焦点距離50mm,露出補正0,f/1.5,1/50

3)ISO32, 焦点距離26mm,露出補正0,f/1.5.1,1/111

4)ISO64, 焦点距離26mm,露出補正0,f/1.5,1/100

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フィールドワーク589.  長い前置き・・・・

2022年03月30日 | field work

 

iPhon13pro、拡大画面が元に戻らないとき・・・

1.iPhoneの画面を湿った布でふく。

2.iPhone画面を三本指で2回タップする。

ダメだったらもう一度繰り返す。

---------------------------------------------

それでもダメなら拡大画面のまま・・・

システム設定→アクセシビリティ→ズーム→オフ

注意)

iPhone側面にある音量ボタン下と右側のスタートボタンを同時押し。

これも再起動画面になる。有効だが「緊急SOS」に触れると警察に電話がつながる。

---------------------------------------------

(ここからブログ本文)

  iPhoneを目覚まし代わりに使いボケた頭で鳴り止まない目覚ましを止めようとした。間違って拡大画面になってしまった。MacPCのGoogleで解除方法を探しているときに気がついた。これこそ私が軽蔑している文科系のアホサイトだ。

文科系のアホというのは、最初から順をおって説明してくれて(そんな説明はどうでもよいのだが)、画面をスクロールさせ下に行くと結論がわかるという構成だ。さらには章立て構成まで示してくれて最初に概要が書いてある(ならば以下の説明は不要ではないか)。こういう面倒なことは、「はて!?、昔章立て構成を教わったよな」という文科系でありながら文章を書く経験が少ない人達が、過去の記憶を思いだしてやらかす方法だ。もちろんマニュアルをこんな方法で書かれたら超迷惑な書き方だ。要は操作の手順だけ書いてあればよい。

つまりたった3行で済む説明を、順を追ってテキストを読んでゆくと結論がわかる構成だ。これは文章の書き方で教わる定型的な方法であり、そして紙媒体の文書記述方法である。

私が言いたいのは、紙媒体の記述方法をPCの世界に持ち込むな!、ということだ。PCの世界では、文字など読まずに理解する「パターン認識」だ。図解で示せば一番わかりやすい。

・・・と思わず調子に乗って書いてきたが、このパターン認識を喜ぶ輩がいる。それはネット詐欺師達だ。詐欺の手口は7通り。

1)宅配詐欺

宅配業者がメールで不在票をよこす。宅配業者の不在通知は書類か電話だけ。

2)ワンクリック詐欺

貴方の住所に市まで書いてあるので思わずクリックしてしまう。WEBを監理している人はアクセスエリアの特定はできるが個人の住所迄はわからない。無視。

3)ランサムウェア

ソフトに仕組まれるのでウィルス対策ソフトで防御。実際大手企業がお金を支払ったケースがあるが支払っても解除はされない。PCの初期化。

4)偽ウィルス検知

貴方のPCがウィルスに感染されていますという通知。そんな通知が来たら無視してPCの再起動。

5)偽サイト詐欺

Amazonや楽天と同じWEB画面とか、あるいは小さな商店を装うなど画面表示は様々。これらの共通点は支払い方法が銀行振込しかない。これは詐欺。銀行振込にしておいて支払わないという手もある。そうなるとおとり捜査みたいだから、詐欺師にとってはリスクが高く早晩なくなる方法だろう。

6)フィッシング詐欺

メールでパスワード等の変更依頼がくる。銀行など大手企業がメールでIDやパスワードを尋ねたり変更を依頼することはない。

7)オークション詐欺

これは相手をみる自分の眼力だけが頼り。精々出品者の評価を参考にするほかない。その評価もつくられたりする場合だってある。

詳しくは以下のサイト。

https://www.youtube.com/watch?v=xQaG1_zIcs4

金子晃之:ネット詐欺の手口・対処法7選【セキュリティソフトで防げない】

 

前置きが長くなった。

このブログを書いている1月21日は、京都の街の気温も氷点下となり雪が降っている。早速北海道ではいていたブーツが活躍する。

小樽の旅の中でiPhonも便利だった。画像はカールツァイス調にphotoshopで加工している。どうせスマホの画像だからバンバン修正しちゃおう。

帰宅後にトラベル三脚を調達したので、またMacBook proとα6600+18-135mm/f3.5-5.6ズームレンズを持って雪の小樽を訪ねたいと思う。パンデミックの状況を見ながら雪が残っている時にゆけるだろうか、それに一喜一憂している冬の京都暮らしである。

 

積丹町、小樽市

iPhon13pro

1)ISO32, 焦点距離161mm,露出補正0,f/2.8.1,1/455

2)ISO13, 焦点距離13mm,露出補正0,f/1.8,1/1309

3)ISO100, 焦点距離26mm,露出補正0,f/1.5.1,1/50

4)ISO50, 焦点距離45mm,露出補正0,f/1.5,1/1575

5)ISO50, 焦点距離38mm,露出補正0,f/1.5,1/2208

6)ISO32, 焦点距離1.8mm,露出補正0,f/1.8,1/809

7)ISO100, 焦点距離60mm,露出補正0,f/1.5,1/120

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フィールドワーク588. クリエイションツール

2022年03月29日 | field work

 

 旅の映像を編集していて、画面のブレはない方が良い。現場で気合いをいれて機材を構えても、吹雪で身体は揺さぶられる。

 やはり軽くて優れた三脚が必要だ。そこで次回の旅に備えて台湾製のバンガードVESTA TB204C という三脚を調達した。在庫が少なくなりつつあるので、少し高いがヨドバシで18,700円、届けてもらった。

 三脚を手に取ってみると、先ず重量740gと軽い。大きさは48cmとノースフェイスの20Lリュックとほぼ同じ高さであるので収まりが良い。これが重要な事であり、機材の大きさや重量は飛行機の持ち込み手荷物で厳しく制限されているうえに、撮影していてもかさばらないので行動しやすいことにある。しかも雲台の目盛り(機材をパンするときに必要)や水準器がついている。機材はクイックシュー方式で取り付けるのも便利だ。

もう何十年も前にプロの写真家がチョイスしてくれたハスキーの三脚に悩まされていて私は三脚嫌いになった。最近ようやく実用的三脚が登場した。といっても在庫品薄だけど・・・。

まだ小樽での仕事も少し残っているし、こうしたグッズを入手すると小樽再訪と思うが、パンデミック状況下でいつゆけるだろうか。

思うに、日本の写真の世界は教条主義的だ。機材はニコンやキャノン、三脚はハスキーだ。これならブレないぞ!。写真を撮る者はプロを目指せというわけだ。

今時プロがめざとく見つけるブレなんかphotoshopで修正できるし、そもそも静止画のプロって存在しているのだろうか。プロといっても副業を多数もっていなければ食えない世界だ。だからプロというものが本当は、存在していなかったと理解する方が正しいのだろう。

そんなくだらない主義よりも、私は研究者・デザイナーとして自分の感性の表現や論文投稿のためのクリエイションツールの1つとして撮影を捉えている。つまり絵具や絵筆、あるいはMacと一緒だ。そした発表の場として学術団体やブログ、YouTubeがあるのだから便利な時代だ。

そうやって投稿した学術論文も、国会図書館の蔵書検索で私の氏名検索をすると150件出てきた。一応日本のアカデミックな文化に貢献しているけど・・・。

 

iPhon13pro

ISO100,焦点距離50mm,露出補正0,f/1.5,1/120

ISO100,焦点距離26mm,露出補正0,f/1.8,1/60

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フィールドワーク587. 小説の舞台

2022年03月28日 | field work

 

 このブログで官能小説を書いている、といってえばれる程のものではないが、面白いのは小説の舞台が実際にあるので、なるほど物書きの感性はこんな感じかなと少し作家の頭の中をのぞくようで面白い。

小説も最初の頃は、小樽を見ずに、こんな景色ならありそうだとするイメージだけで書いていた。そうしたイメージが現実と一致するかどうかは、さして重要な事ではない。小樽の空気を表現できればよいのだろう。

古来小説には、様々な舞台が登場する。だからといってそうした舞台を訪れても、それは文学的充足感であって、書いている立場からすれば、どうでもよい事なのだろう。

舞台は小説の中で作家の感性で仕立てられている。だから小説という虚構の世界の舞台は、芝居のセットに近い。それは作家の感性によってクリエイションされた京都であり、鎌倉であり、小樽だ。執筆するときの作家が参照した情報といってよく、それは作家の頭の中の話だろう。

だから名作の跡を訪ねるというのは、作家のクリエイションと関係性は薄く、むしろ文学的趣味といえそうだ。

そういってしまうと、文学紀行番組が成立しなくなりそうだけど、芸術の世界において、創作すること、作品を享受することの間は大きな落差がある。その落差が芸術を成立させているという見方もできそうだ。

難しい話になった。

イメージとしての小樽と、実際の小樽とは、違うのだという事であろうか。

 

NIKON F3+MD4,Carlzeiss Dostagon25mm/F2.8,Tri-X400

Tri-X400+2増感処理、現像所:写真弘社

 

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フィールドワーク586. モノクロ撮影について

2022年03月27日 | field work

 

 最初はフィルム画像も2回程度のブログアップでよいだろうと考えていた。だが夜のフィルム画像が意外に綺麗なのでブログも引きずってしまった。

コダック・トライ-X400フィルムは、デジタルでは表現できないランダムな粒子の配列があり、このフィルム固有のものだ。さらにPhotoshopの最新バージョンが格段に進化したことが、このフィルムを使おうと思わせてくれる要因だ。

お正月映画で1950-60年代のアメリカ西部劇をテレビで放映していた。そのときのモノクロ画面が印画紙に焼き付けたような美しさだった事が記憶にある。

それは、最近の画像ソフトの力に起因するだろう。このPhotoshopも該当し、ネガからのデュープ元画像を以下にアップさせたが、こんな眠たい画像がphotoshopを介するとメリハリある画像に簡単に補正してくれる。

このソフトのプロモーションでは画像の中の邪魔者を簡単に消してくれるなどとPRしていたが、そんな素人受けする些末な事よりもネガ画像を素晴らしく補正することの方が、はるかに優れた進化だ。

そうなるとフィルム機材が、十分使える事になる。じゃあどのフィルム機材が良いのかというと、ボディのメカニズムが丈夫この上ない程度の良いニコンFシリーズ。

そんなわけで今もニコンF3+MD4が現役機材だ。F3の露出計は中央部重点測光だが、実際はスポット測定に近い。そのことが使いやすい理由。

そんなことを言い出すと昔のニコンフリーカー達が名鏡玉と呼ばれるニッコールレンズを引き出してきそうだが私は無視する。レンズは写りに関係するので現代の設計であるコシナ・ツァィス・ニコンマウントが適切。中古で手に入るだろう。

そんな風にニコンF3ボディは中古市場に数多くあり3〜5万ぐらい。ニコンは酷使されてきたケースが多いから、できれば高くても綺麗なボディの方が良い。

ただしコダック・トライ-X400フィルム(135-36,135-24)は今日本で高価だ。例えばAmazonで5,373円/本とあった。パンデミックで物量が滞っているためだろうか。今の世界的物流傾向を反映しているのか・・・。もちろん法外な価格であり手をださない。そこで静岡県の写真材料店が比較的低下だったので、10本まとめ買いをした。

昨年まで800円/本だったが、今年1,200円/本。フィルム代に現像代が加わる。プロラボの現像代が900円、増感現像450円。つまり36枚撮りフィルム1本で2,550円のコストがかかる。アメリカでは500円/本程度のフィルムである。日本でフィルムが高ければ、アメリカの写真屋からまとめ買いという方法もあり送料を入れてもこちらの方が安い場合もある。

そんなわけで映像用とネガフィルムという両極端なシステムができた。あとは調査用のマクロレンズを加えると、ニコンDfはデジタルデュープ専用機だ。もはや静止画は映像から切り出せばよく静止画のデジタル一眼レフ不要とするシステムだ。その分の重量をトラベラー三脚やジンバルに振り返られる。つまり静止画ならネガ画像で、そうでなければ映像で、という両極のシステムが組める事に気がついた。

このシステムでまた小樽へ行きたいな。

フィルムからデュープしトーンカーブを反転させた未修正の状態

次回の小樽行きに備えて・・・

 

NIKON F3+MD4,Carlzeiss Dostagon25mm/F2.8,Tri-X400

Tri-X400+2増感処理、現像所:写真弘社

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フィールドワーク585. おどろおどろしい路地

2022年03月26日 | field work

 

 またこの路地へ来ちまった。嵐山仲店小路というそうだ。以前高架を走る電車から見つけた路地だ。明らかに古い大きな建物。その脇が路地になり飲み屋が連なっている。来てみたらすごい路地だ。古い建物の二階はどうなっているんだろう。あらぬ関心をもってしまう。

しかし今年はどの飲み屋も営業をしていない。定休日だというのもあるし、パンデミックで閉鎖しているというのもあるだろう。

このおどろおどろしさには、近寄りがたいものがある。私は平時であっても、ここに来ようという気分にはなれない。マスクをギュッとしめて、いつも足早に通り過ぎるだけだ。それでも、被写体としては絵になるので何回も足を運んだ。そして幸いにもこの路地では誰にも会わなかった。平時の姿ではないのだろう。

ほっておけば、雪で埋没しそうな路地である。

今年は、雪があるうちにまた小樽へこられるだろうか。こられれば、やはりフィルム機材を持参しよう。こんどはPlanarをつけてこよう。映像とフィルム機材。でもパンデミックで無理だろうな。

 

小樽市 花園

NIKON F3+MD4,Carlzeiss Dostagon25mm/F2.8,Tri-X400

Tri-X400+2増感処理、現像所:写真弘社

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フィールドワーク584. 酷寒の街歩き

2022年03月25日 | field work

 

  この日は、小樽滞在二日日で西高東低の冬型気圧配置に加え二つの低気圧が小樽の沖合を続けざまに通過していった。街は猛吹雪、そして飛行機は欠航していた。だから積丹へゆくのはあきらめ図書館に籠もっていた。

しかし街は見事な雪の風景であり、実は雪がやんで一時晴れることもある。そこで、それって!、わけで移動する。思うに雪の街はフィルムで撮影すると、愛好家の集まりがあってもよいと思うぐらい美しい。多分今後密かなブームになると断言する!、いや既に密かなブームかもしれない・・・。酷寒の寒ささえ耐え忍べばだが。

図書館の視聴覚室を借りて大きな地図の複写をしていた。遅いお昼は於古発川(おこばちがわ)沿いに下り五香飯店で餃子定食だった。昼間でも気温は零下だっただろう。

ホテルに戻り暖かい部屋の午睡が心地よい。そして夕方フィルム機材をかついで街を徘徊していた。少し歩けば車の屋根のように、雪がダウンコートとリュクの間に積もっていた。そしてとんかつ屋の「うみのや」に行く頃には、ブルーのダウンコートが白かったし、ニコンF3も雪の塊が張り付いていた。手で払いのけようとしても凍っているから排雪できない。こりゃ暖めるほかない。もちろんそんな酷寒に外を歩く人は少ない。

冬の北海道を体験した1日だった。こんな酷寒でも人が住んでいる事のほうが、不思議にさえ思われる。

しかし新雪の景色は美しく、フィルム機材で撮影したのは正解だった。そしてホテルに戻り鍵を受け取るやいなや大浴場に直行し、熱いお湯が身体をジビレさせてくれた。酷寒に銭湯、これはセットだ。部屋のバスではお湯を張るのに時間がかかる。そんな面倒なことをしなくてよいのが銭湯だ。

 

小樽市

NIKON F3+MD4,Carlzeiss Dostagon25mm/F2.8,Tri-X400

Tri-X400+2増感処理、現像所:写真弘社

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フィールドワーク583. 旅は日常の生活感覚

2022年03月24日 | field work

 

 もし、貴方が旅行にゆきたいと思ったら、会社の連休を探し、WEBサイトをくくって情報を集め・・・、旅行の動機はそんなところから始まるだろう。そして旅行業者もパッケージを用意して待ち構えている。そして写真を撮るなら撮影機材も準備しなきゃ・・、うーーん色の綺麗なEOS5にしようか・・、となる。

しかし、それは旅行であって旅ではない。人生を旅するという言い方はあるが、人生を旅行する、という言い方はしない。また新婚旅行はあっても、新婚旅とは言わない。そして旅行に仕事を持ち込むことがないからレジャーなのだ。旅と旅行は概念や意味が違うのだということを覚えておいて欲しい。

旅は日常の生活感覚のまま空間を移動するだけである。かの国の光を見たいとする物見遊山の気分はないし、会社の連休日を目当てにするなんてナンセンスだ。リモートワークの時代だから、そのまま仕事を抱えて移動すればよい。

それに撮影をするにしても会社の都合に合わせたぐらいで、ドラスティックな自然の姿に波長が合わせられるだろうか。自然の変化は貴方の会社の都合には合わせてくれない。雪国なら合わせるべきは、会社の都合ではなく、天候の変化であり自分の気力と体力だ。最近は、これにパンデミックの拡散度合いが加わるけど。

撮影をするにしても自然の変化で被写体も変わるだろうし、なによりも仕事や日常生活の途中で見つけた風景が画像になる。それは家の庭の花木や散歩がてらの街を撮影するのと同じ感覚だ。旅には日常の生活感覚が凜としてある。そこが旅行に出かけて撮影する観光写真とは違うところだ。

旅は、予定通りの日程で帰るとは限らないし、帰る必要もない。天候の変化や仕事の都合や自分の気分で変わる。気に入ればしばらく住み続けるかもしれない。

予定通り帰れなかったらサラーマンに旅はお手あげだろうか?。そんなことはない。予定通りに帰らなくても、つまり貴方がいなくても仕事が進むようにサラリーマン社会の構造ができている。貴方がいなくても会社は動くのだから無理して帰る必要はない。

サラリーマンは仕事があるから帰る理由を自ら立てるという不思議な現象がある。ようは自分への言いわけづくりだろう。会社は、それほど貴方という人材を必要とはしていない。だったら、いろんな理由を自分ではなく会社につけて旅を延長すればよいわけだ。そんなのリーマンの得意芸でしょ。そして帰りたくなければ、旅を続けて会社や家族ともおさらばさ(笑)。

実際私も日帰りのはずが長逗留になり、大学の事務にFAXをいれて出張にしてもらったことはある。当然校内には「先生は出張のため本日の講義は休講です」と張り紙が出ている。もちろんそれで文句をいう学生はいない。大学人は学部長などの職にあたらない限り、それほど組織から必要とはされていない。

だから、私はいつも仕事を抱えて旅に出る。旅行はしたくないが旅は大いにしたい。そんな旅の中で仕事の合間に見えてくる風景に関心がゆく。

 

小樽市 住之江、稲穂、花園

NIKON F3+MD4,Carlzeiss Dostagon25mm/F2.8,Tri-X400

Tri-X400+2増感処理、現像所:写真弘社

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フィールドワーク582. 夜の小樽

2022年03月23日 | field work

 

 前年度のモノクロフィルムの残渣意識がありNIKON F3+MD4を持参した。心は映像にあるから、一応夜の街だけフィルムで撮ってお・き・ま・す・か・・・、程度の軽い気持ちで重い機材をカートに積めていたっけ。

そこでISO感度を+2増感に固定し夜の街歩きに専念。零下の街頭でフィルム交換はしたくないから、フィルム1本を使い切ったら撮影はお終いとした。

万事消極的!。万事手抜きのモノクロフィルム撮影をだった。

だがネガをデュープしPhotoshopで修正したら、大変綺麗な画像だ。このソフトの最新バージョンは画像補正が進化しており、古い画像を端正に綺麗に補正してしまう。こりゃまだフィルム機材は捨てがたい。

しまった!。それならば、もう少し力をいれて積極的に街を徘徊すればよかった。色内あたりは、きっと酷寒の画像が撮影できたはずだ。フィルムでは、そのことに気がつくのは後の祭りであるけど・・・。

レンズは大きくかさばるDistagonよりは、軽快なPlanarの方が好きなのだけど・・・。個人の好みではなくレンズの仕様が綺麗な画像にしている。これは迷う、マイナス気温の吹雪の中でレンス交換はできないし。

 

堺町本通り

NIKON F3+MD4,Carlzeiss Dostagon25mm/F2.8

Tri-X400+2増感処理、現像所:写真弘社

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フィールドワーク581. 小樽の街

2022年03月22日 | field work

 

  この原稿を書いているのは1月19日だった。

家に帰り旅の荷物も片づかないまま、忘れないうちに旅の記録をつけようと思いたち二日間映像編集に没頭していた。

最後は小樽の街だ。花園の不気味な路地から、商店街、おっ!、また路地があった。そして街ゆく人々を加え映像完成。二日間で10本の映像を制作した。初期目的完遂。

機材はSONYα6600。画像は綺麗だ。もちろん映像編集ソフトにアップする前に個々の映像調整はした。そうなるとSONYα7S3が欲しいところだが半導体不足で製品が市場に出てこない。

SONYで映像もありか・・・!?、そう考えたとき大切なことに気がついた。SONY!?。小さく軽くてよいけど、それってフィールドへ持ってゆけるだろうか。SONY7Sは国際宇宙ステーションに搭載されているが、これ1事例しかない。そうした信頼性がキャノンやニコンと比べれば希薄だ。そうなるとV-logユーチューバー志向の機材じゃ精々都会の中でしか使えないのでは・・・。そんな懸念が頭をよぎった。

やはり、ペラペラのユーチューバー機材では、真面目な研究者のフィールドへ持参するのは危険だなあ。それに手元にSONYのレンズがないので高くつく。そううなると手持ちレンズが揃っている上に映像も撮れるEOS1Dxmark3か・・・。しかもミラーレスブームだし数年後に廃盤となるから今安いではないか。

そうはいっても三脚を使用していないので、身体が風に吹かれ映像が揺れている。まあいいかの気分だ。

旅程を2週間早めたのは正解だった。私が北海道へ飛んだとき新型コロナ感染者数100人越であり、オミクロン株感染者はいなかった。滞在中にふじりんで酒を飲んでいたら、テレビで北海道知事の発言!。いよいよここにも感染の波が押し寄せてきた・・・。帰宅二日後に、北海道の感染者数は、一気に698人に増えた。

そして日本全体で感染者数が過去最高となり、都府県によってまん延防止措置が検討されはじめた。明日から京都府も規制が厳しくなりそうだ。まあエアロビクスの教室はかろうじてやっているだろうけど、あとは自粛再来。

だから、すれすれのタイミングで小樽への旅ができた事になる。この先は家に籠もって原稿を書きながら、成り行きを見守るほかなさそうだ。

小樽の街

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フィールドワーク580. 住之江聖堂

2022年03月21日 | field work

 

  小樽は、教会が多い。なかでも中世ロマネスク様式とゴシック様式を混在させた地獄坂の途中にある富岡聖堂は観光名所でもある。

しかし建築を勉強したものとしては、住之江聖堂に関心がゆく。1897年頃建設された旧佐々木静二宅を昭和期にカソリック教会に引き取られ改装された経緯がある。だから、れっきとした明治建築だし、その増改築の名残をみるのも愉しい。そして先の富岡聖堂は、住之江聖堂に常駐する司祭によって管理されている。

まあ書かれてありそうな事はほかしておいて、実はこのブログで書いている官能小説「小説:小樽の翠」に登場した教会だ。イラストも描いたし、ストーリーでこの教会を舞台に使っている。

小説の舞台を訪ねるという企画は数多いが、小説の執筆者が訪ねると少し気分が異なる。そこは私小説であっても、書いている人間だけが感じる面白さといったらよいか。そこで登場人物達と会話している気分といったらよいか、或いはストーリーと現場の一致作業とか・・・、これは一寸痛快だ。

それにしても高台にあるから、海からの寒波をまともに受けるのだろう。建物周りは、雪の塊で建築を楽しむどころではない。しかもミサをしている時間なので内部は遠慮した。

それでも白い雪に白い建築が大変よく映えているのは、素晴らしいではないですか。美しい教会だ。

580住之江教会

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フィールドワーク579. ホテル暮らし

2022年03月20日 | field work

 

  小樽のオーセントホテルに着いた翌日から猛吹雪だった。

昼間から快適なホテルを書斎代わりに使う事は、気分転換にもなり刺激がある。猛吹雪の街を見下ろしながら昼間からホテルで仕事をするのはなかなか乙なモノだといえる。ホテルは寝泊まりだけではない。

滞在1日目は、二つの低気圧が続けざまに通過した。

街は猛吹雪。そこでホテルから歩いて10分の市立小樽図書館へ出かけ資料を探すことにした。そして待望の資料と対面し、ニコンDfにマイクロニッコールを付けて複写撮影をしていた。そして遅いお昼は、花園の五香飯店で餃子定食だった。そしてホテルに戻ると、その足で大浴場へ直行。

二日目は積丹美国へでかけた。

ホテルから駅前のバス停までは屋根があるアーケードの下を10分だ。そして午後遅く市立小樽図書館へデータをもらいに出かけたのだった。夜はトライ-Xを詰めたニコンF3を持って境町から入船を歩き回っていた。もちろん雪まみれ。うみのやでヒレカツ定食、随分と動き回った1日だった。もちろんホテルでキーを受け取るやいなや大浴場へ直行し冷え切った身体を温める。

三日目も猛吹雪だ。

JRも飛行機もストップ。そこで路線バスで築港のウィングベイに出かけた。国道5号線は排泄した雪で車線は半分になり渋滞。これが雪国の日常生活なんだろう。

京都では手に入らないノースフェイスの厚手の靴下、ヤマダ電機でSDカードを調達しケンタッキーのチキンハンバーグでお昼だった。午後はホテルの並びのモスバーガーでインターネット、夜は徒歩5分のふじりんで蟹!。

四日目は、吹雪も少し収まり街の徘徊。

ホテルから徒歩3分のバス停から住之江神社に出向いた。雪国はタクシーは走っていなくても路線バスが時間通りにやってくる。雪の神社の参道や境内は、ことのほか美しい!。隣の住之江教会の建築、花園路地も撮影したいし・・、そんなふうに街を徘徊し、遅いお昼をモスバーガーで食べていた。そして夕方再度ふじりんへ出かけた。帰ってからホテルの大浴場へ直行。

私のアトリエからホテルのデスクで仕事をするのはとても新鮮。あれもしたいし、これもしようと考えていたが、その半分も片づかないうちにあっというまに4日間が過ぎてしまった。今年はランドリールームを設けた。

オーセントホテルは、猛吹雪で交通網がすべてストップし帰れなくてもよいと思わせるほどよいところだ。快適な部屋、必要な設備、便利な立地、朝のベーカリーがあり、夕飯の飲み屋も5分で行くことができ、ホテル暮らしは大変便利だ。それはあたかも小樽の街に住んでいるような生活感覚があるホテル暮らしだ。そうした生活感覚が都市型ホテルの基本形だろう。

北海道の移動はまる一日かかる。都会人みたいに到着したら、即あれもしよう、ここへゆこうなんて事は雪国では無理です。

579. 住之江神社

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フィールドワーク578. 4時間の滞在だった

2022年03月19日 | field work

 

 美国に滞在したのも僅か4時間だった。そのわりには多くの画像を撮ることができた。さて鰊漁伝承館を通り過ぎ、その先のいつもの定食屋「やまとみ」でお昼を食べて帰ろう。

もちろん寿司屋もあるが、マイナス気温の徘徊で冷たい寿司を食べる意欲はない。こういうときは暖かい味噌ラーメンだ。そのやまとみの味噌ラーメンの味が濃く美味しくなっていた。

翌日も美国へ来ると、気候の変化で視界が霞み大粒の雪をあびながらの撮影になる。それはそれで面白いし吹雪だから、そこににたたずむ民家の風景はとても絵的だと思う。昨年は、そんな経験をしていたし、モノクロフィルムで撮影した画像もブログにアップさせている。今年は思うだけに留めておこう。酷寒の4時間は、そんな意欲を葬り去った。

帰りのバスは13時15分発だ。小樽に戻ったら図書館で資料を受け取らなければならないと思いつつ、車中で午睡していた。眼が覚めるともうじき小樽だった。

冬の北海道も魅力的な景観は多いだろう。羅臼なんか行ってみたいと思う。だが酷寒の寒さを思うと、私は積丹で十分満足ですよ。

578. return to rute229

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フィールドワーク577. 宝島

2022年03月18日 | field work

 

 美国の集落から黄金岬の山の下にある茶津トンネルを抜けると幾つかの民宿があり、その先は行き止まりだ。トンネルを抜けると、ほどなく脇道があり下りカーブを曲がってゆくと正面に日本海、やがて宝島がドンと現れる。そんな正面に島が見える景観は一寸面白い。このように正面に島が見える風景を以前見た記憶があった。それは青森県浅虫温泉だ。

それにしてもこのあたりの幾つかの民宿は、今は営業をしていない。夏には眼前が砂浜ではなく砂利敷の海水浴場があるからだろう。もし冬に民宿が営業をしていたら、ここを訪れるビジターはよほど物好きなのか・・・、私はそこに興味を持つけど。

近くにソーラン節音頭発祥の記念碑が雪に埋もれている。

だだ大きな島が正面にあるだけの景観、それだけで観光施設ができるのは、多分ウニのおかげかもしれない。6-7月の食材だ。

全ての要素が小さな空間にピタッと納まっている事が心地よい。

577TAKARAZIMA

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フィールドワーク576. 美国港

2022年03月17日 | field work

 

 冬の季節なら蟹、といって漁港は時折カモメの声が聞こえるぐらいだ。寒気団による猛吹雪で波は荒れ漁にでられない。積丹半島は町ごとに漁港がある。というよりも漁港があるから街ができた。

 夕飯は、最初はダイエットを意識したが、それでは身体が寒くてたまらん。やはりお酒と肴を食べゆこう。そこでゆきつけのお店に出かけた。まあ刺身よりは蟹だろう。

少しお酒が回り、ホテルで大浴場へ直行する。部屋でまどろんでいると蟹味噌の味はしたが、蟹自体の味覚を思い出せない事に気づいた!?。

そういえば新型肺炎も味覚がなくなる。ここで新型肺炎に感染したら、このままホテル隔離か。いや専用の隔離ホテルがあるからあっちへゆけと追い出されるか、それよりも何処で検査をするんだ。発熱外来センターがあるってか、つまり保健所で検査・・・。そうやってスマホをつつき1時間。浴室の鏡で口との中をみたら舌に縦に亀裂が見える

はあ!、感染は喉だけど舌に亀裂!?。

そういえば、昼に築港のケンタッキーで鳥のハンバーガーを食べた。そのころもが堅くて舌をずった事を思いだした。味覚がないのはこれかぁー・・・。そうやって1時間悶々としたあげく原因判明して安堵。

翌日は舌の亀裂も治り、再び蟹だ。今日は焼き蟹にしましょうと勧めてくれた。ちゃんと蟹の味覚が戻ってきた。

この頃小樽でも、オミクロン株の感染者が始めて登場した。成人式後の宴会ではしゃいじゃったそうだ。そうなるとそろそろ私も予定通り日曜日に引き上げよう。小樽に来てから毎日猛吹雪の日々が、明日だけ曇り予報だ。帰るにはこの日しかない。これを逃すとまた1週間小樽にとどまらざるを得ない事もあるだろう。

寒波の到来する冬、私は便変更可能チケットにしておいてよかった。それは値段よりもはるかに重要なポイントだと気づかされた。

576Fishing port

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