Creator's Blog,record of the Designer's thinking

毎月、おおよそドローイング&小説(上旬)、フィールド映像(中旬)、エッセイ(下旬)の3部構成で描き、撮り、書いてます。

EOSな日214. ポルトガル補記・屋外で食事をする!

2019年08月31日 | field work

 

 リスボンでも、カシュカイシュでも、ポルトでも私達の夕飯の半分ぐらいは屋外のパブリックスペースで宴会をしていた。

 もちろん日本にもこうした設えはある。例えば名古屋市大須商店街(ブログ2016年4月23,25,27,28日)など。だが実際には、外で食べるよりも屋内で食事をしている人の方が多い。こうなると生活習慣だろうと思わざるを得ないが、はたしたそうだろうか。例えば京都市内の床などは、パブリック・スペースではないが、あきらかに屋外である。

 そうなると屋外で食事をするのは、万国共通の現象だとしても、そこがパブリックスペースであるかないかが重要になってくる。つまりパブリックのとらえ方が違うのだろう。日本人はプライベートな空間に設えられた屋外ならば、好んで食事をする。そこには、パブリックを仕切る見えない壁が必要なのだろう。壁は店舗に相当する。そうすることで、ようやく落ち着くのだろう。それはホテルのガーデンテラスのような上質な空間に近い。

 でっ、我々は庶民だから、ポルトガルでは躊躇なく屋外で食事や宴会をしていた。外の方が気持ちがよいが、虫もたかってくるので、追い払いながらの宴会だった。宴会の与太話に飽きたら通りを眺め、行き交う人々を撮影しながら。

 メニューが書かれた立て看板をみると高い料理でも16ユーロ、つまり2,000円以下だから、ポルトガルの物価の安さがうかがえる。ああっ!、もう少し画角の広いレンズが欲しいと思うのはこうしたときである。

 街の空間に隙間があれば、たちどころにテラス席が出現するのがヨーロッパ。日本でもっと欲しい空間だが、なかなか上手に設えられない。そもそもヨーロッパの広場は、こうしたテラス席とか市場の空間がやたらに多いのだけど、日本の広場は何も利用されていないか、気まぐれ、いや着ぐるみイベントやらで幼児向けの音楽が騒音のようにかかり、こちらを貧しい気分にさせてくれる。

 日本のパブリック・スペースは、幼児を相手にしないと成り立たないのだろうか。なんでも幼児中心に考えたがる催しが多いが、託児所にでも預けてくればよいのにと思う。そうやってようやく大人の空間になる。もう少しポルトガルのような至極普通の大人の屋外空間が日本でも欲しいと思うけどね。

 こうしたパブリック・スペースの利用は、ヨーロッパやアメリカやアジア諸国、そして中国では実に多くみられるが、画像で見る限りで北朝鮮ではみたことがない。日本は北朝鮮と似ているのか・・・。


ポルトガル・カシュカイシュ

EOS1Ds mark3,EF28-300mm/F3.5-5.6

トップ)ISO400,焦点距離70mm,露出補正0,f/8,1/320

2)ISO3200,焦点距離28mm,露出補正0,f/8,1/1250

3)ISO1000,焦点距離50mm,露出補正0,f8,1/500

4)ISO1000,焦点距離50mm,露出補正0,f/8,1/400

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EOSな日213. ポルトガル補記・ポルトの霧

2019年08月30日 | field work

 

 一寸だけポルトガルの忘れがたい記憶を補っておこう。

 ポルトのホテル・ユニバーサルの屋根裏部屋の窓から見える街の風景は絶景だった。朝早く眼が覚めたときは、海霧が出ていた。あのタイタニック号をめくらにした大西洋の霧だ。その霧のなかにポルトの街が沈んでいた。カモメが飛び、ここはもう大西洋のそばの港町の空気だ。私は、あわてて部屋の電気を消し朝の街の撮影に没頭していた。

 ポルトガルから戻ると、もう細かいことがどうでもよくなる気分だった。それは今でも、頭のどこかに、そんな気分が残っている。多分大西洋の際まで来たことが、そんな気分にさせているのかもしれない。

 それに海産物を食べたい放題食べたので、日本に帰ってから天麩羅蕎麦に載せている小さな海老を食べようとは思わなかった。日本の海老がやたら小さくみえて冷蔵庫の残り物食材のようでもあり、そんなカスみたいものを食べてもしょうがないよ、という気分がいまだにある。それにワインだ。日本に船便で運ばれてくるワインの多くは、酸化剤がはいっている。だから本来のワインの味ではない。現地のワインは、まさにマイルドな果実酒であった。

 カモメ飛ぶ朝の港街の喧噪へ、朝飯を食べに降りていった。


追伸

 旅用の撮影機材は、誰しも使い勝手が違うからお勧め機材という話はできない。だが旅機材候補の1つをあげれば、α6000シリーズ+E18-135mm/F3.5-5.6のシステムがある。というのもSONYのフルサイズ版αには、F5.6以上の明るさを持ち、持ち出せる軽さのある高倍率レンズがない(映像用ならあるが)。標準から望遠側の明るさがF6.3なんていうのは、もう勘弁して欲しい。そこでAPSサイズ機材のα6000シリーズになる。このレンズはフルサイズ換算27-202mmとなり、旅では95%位の撮影ができそうだ。残りの5%はデジタルズームで代用できる。

 昨日SONYから新しいα6700とα6100が発表された。デザインは変わらないので使い勝手がよい。まだイメージセンサーの詳細がわからないので、どの程度の新型かはわからない。α6700+E18-135mm/F3.5-5.6のキットが20万前後で発売されるようだ。私のキャノンシステムと同仕様に近い。これは旅機材の候補の1つになりそうた。発売は秋。

 理想をいえば、SONYだったら、

Zeissブランドでフルサイズなら24-135mm/F4.0、

APSサイズなら16-90mm/F4.0、

広角側は24mmスタートで軽くて解像力の高いレンズ。そんなレンスがあれば旅機材としてベストなんですけど・・・。


ポルト

EOS1Ds mark3,EF28-300mm/F3.5-5.6

トップ)ISO3200,焦点距離70mm,露出補正-0.67,f/5.6,1/80

2)ISO3200,焦点距離65mm,露出補正-0.33,f/5.6,1/160

3)ISO3200,焦点距離110mm,露出補正-0.67,f5.6,1/125

4)ISO3200,焦点距離28mm,露出補正-0.67,f/5.6,1/80

5)ISO3200,焦点距離135mm,露出補正-0.33,f/5.6,1/8000

 

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番外編417. 私論、旅機材!

2019年08月29日 | Photographic Equipment

 

 ポルトガルでは、機内持込手荷物8kgの制限に対して私の荷物は7.6kgだった。

 さて旅って、どんなレンズを持ってゆけばよいのだろうか?。そこで私が撮影したデータをとってみた。

 私は焦点距離を定めてからファィンダーをのぞいて撮影するので、概ねキリの良い焦点距離で撮影している。そこでEF28-300mmレンズを用いて、今年3月にフィリピン、7月のポルトガルにおいて、ブログにアップさせた画像で使われた焦点距離毎の構成比を図にしたのが以下である。元画像から抽出してブログで使用した画像という点では、これを代表サンプルとする見方もできる。

 青字がフィリピン(F)、赤字がポルトガル(P)で、それぞれ百分率でしめした。

 全体の出現状況では、28mmが、(F):25%、(P):41%、と広角側の利用頻度が著しく一番高いことが共通する特徴であり、広角ズームレンズが必要だということの論拠になっている。

 その他に35mm、70mm、150mmが同様の利用頻度である。50mmと135mmが20%〜数%の間で比較的利用頻度が高く、50mmでは(P)、135mmでは(F)が高くなり、被写体の違いを反映しているのだろう。

 違いをみると、(F)では各焦点距離が比較的ばらつく傾向があり、(P)では28-70mmと105mm以降に集約され、また(P)では85、90、200mmの焦点距離が出現しなかった。

 また300mmの利用頻度が低いからといって不用ではなく、300mmでないと捉えられない被写体があることも事実であり、グラフでは数値は低くても(F) でも(P)でも一定数出現している。

 さらに広角側と望遠側はほぼ同時に出現する。フィールドでレンズ交換なんかできませんから大三元の高画質レンズを持参するなら3本のレンズと3台のボディを持参することになる。それは軽くしたいとする私のポリシーから反する結果となる。だから広角から望遠までのズームレンズ1本で納めて荷物を軽くしたいわけです。

 例えばここに、フルサイズ換算で28〜135mmの焦点距離ズームレンズがあったとする。すると(F)85%、(P)90%の撮影ができることになる。従って私なりに考えればフルサイズ換算28-135mm/F4.0の高画質レンズが、旅に持参するベストの1本という結論になる。各メーカーのAPSクラスの機材だったら、こうしたレンズが比較的豊富に出ている。

 そんなわけでトップの画像で示したのが、キャノン、ニコン、SONYの3種類の私の旅機材システム。私が今持っているデジタル機材はこの3台にやっと集約できた。

 これからもキャノンEOS1DsとEF28-300mm/F3.5-5.6の高倍率ズームレンズが旅に出てゆく可能性が一番高い。それが飛行機の手荷物制限で重すぎてアカンときは、1/2の重さで同仕様の予備機材ニコンDf、SONYは前述のシステムで不足する超広角側を補うために加えている。もちろんどうしても軽くしたいときは、ツァィスブランドの標準ズームレンズを加えてSONYだけで持ちだす場合もあるが、個人的には少し心細い。それに撮影画像をみると、やはりEOSが一番よいというのが私の経験。

 何故重量制限があるのに一番重たいE0S1Dsmark3+EF28-300mmをあえて旅に持参するか、ということには理由がある。サービスセンターのレクチャーでの話(EOS1だけは常勤の担当者が対応する)を含めてまとめておこう。

 それはプロユース機材とアマチュアユース機材は、画像ブログラムと画像処理エンジンが違うこと。プロユース機材であれば、画像処理プログラムもパラメーターの設定でプロユースとアマチュアユースとを仕分けている。アマチュア用やビギナー用になると、当然パラメータの設定が変わってくる。

 そうなると被写体本来の色から離れてゆき、私はEOS1以外は信用できないという結論になる。それに高倍率ズームでLレンズという品質を維持するために相当の開発コストがかかったという話を聞いた。だから目下同種レンズのバージョン2をつくる予定はないそうだ。

 もう一つ理由があり、この時代のボディと同時代に開発されたレンズを使うのが原則だということ。だからボディだけを更新した場合に、ボディの解像力とレンズの解像力とがかみ合わなくなり、思ったほど画像が良くならないという苦情が寄せられることになる。ボディとレンズは同時代の設計であり、解像力のバランスをとることが原則なのだ。

 そうした違いを体験してみたかったら、100枚ぐらい写した画像をPhotoshopで修正を試みればよい。EOS1Dsで撮影した画像は修正の必要がない画像が圧倒的に多い。それにひきかえ例えばニコンW300で撮影した画像は、被写体が水中という特殊な環境だということもあるが、ほとんどの画像で修正する必要が出てくる。それぐらいの差を経験するだろう。予備システムのニコンDfは半分以上が修正されるし、SONYα6000に至ってはツァイス固有の色は邪魔だとばかりに削除される。意外に修正幅が小さいのはiPhon7だった。

 そんなこともあり、EOS1Dsは立体感や空間感を感じ画像の後処理が明快なので、やはりフィールド調査では必須の機材だ。重たくても持ち出す理由がここにあるわけだ。

 ところで旅機材を揃えるといっても私の場合NikonとSONYのレンズをそれぞれ1本ずつ新たに調達して手元機材に加えただけ。実は、コンタックスT3とオリンパスレンズを売却した結果、良い値段で売れたおかげで売却資金の半分くらいを使って、超広角レンズと、予備機材のレンズとを調達でき旅システムができた。

 そんな風に多くの機材の断捨離をおこない、旅先での経験を踏まえつつ、自分で使いこなせる実用的3つのシステムに整理集約できたのは快挙だと我ながらほくそ笑むが、・・・こういうとき皮肉にも旅に出る機会がなかったりする。自分の目の延長として、かの国の空間を記録してゆく、そのために撮影機材に拘るわけだ。

 

トップ1)iPhon7

ISO40,焦点距離3.99mm,露出補正0,f/1.8,1/17

2)EOS1Ds mark3,EF28-300mm/F3.5-5.6ポルトガル・ジェロニモス修道院

ISO1600,焦点距離28mm,露出補正0,f/3.5,1/60

3)NikonDf+AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR京都市・祇園

ISO1600,焦点距離35mm,露出補正-0.67,f/5,1/100

4)SONY α6000、E10-18mm,F4.0京都市・祇園

ISO500,焦点距離18mm,露出補正-0.3,f/8,1/60

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番外編416. 撮影機材は、エアラインの持込手荷物制限の重さで決まる

2019年08月28日 | Photographic Equipment

 

 

 過去のこだわりのフィルム撮影機材を全部処分!。頭を刈ったようにスッキリ。

 断捨離を実行したおかげで私のフィールド用撮影機材は、以下3タイプに集約。カッコの数値はバッテリー付きボディとレンズの合計重量。

EOSシステム:EOS1Dsmark3+EF28-300mm/F3.5-5.6IS USM(3.1kg)

ニコンシステム:NikonDf+AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR(1.56kg)

SONYシステム:α6000+SEL1018 E10-18mm/F4.0OSS(0.55kg) 

 エアラインの持込手荷物重量制限に従って、先ずはキャノンかニコンかを選択し、次にサブのSONYを加えるか、加えないかを選択する、それでも重すぎればツァイスの標準ズームレンズを加えてSONYだけ、それでもアカンときはiPhone7だけ(笑)、というシステム。撮影機材の選択は、エアラインの持込手荷物重量制限で決まるから、先ずは持ち出せないことには何も始まらない。

 これに旅の必需品などを含めて持ち出す荷物ができあがる。そして旅先では十分に撮影でき、且つ私の手持ち機材を活かすと、こうなるかなぁーというシステム。だから誰にでも推薦できるシステムではない。

 そして旅の荷物と合わせて0.7kgの40リットルリュックに入れて出かけるわけである。

 もちろん多くの人達が使っているカートを引いていては、ヨーロッパの石畳はつらいし、階段が多い建築遺産の見学時には預けなきゃいけないし、飛行場で接続時間を気にしながら荷物が出てくるのを待つ、というのは面倒だ。それに小さく軽いカートでも2kgを越える重さがある。だったら0.7kgのリュックのほうが荷物が積めるじゃないですか、ということになる。

 私は大学で行った講義の旅論の中で「カートを引くな!」と講述してきた。それよりは荷物を軽くすることのほうが旅では大切。そして自分で楽に担げる重さにすることが旅の行動の基本だと考えている。

 そんなわけで撮影機材は、自分の体力とエアラインの持込手荷物制限の重さで決まる。

 さてニコンDfと調達したての28-300mmレンズで近所を試写した。背景のボケ方は綺麗、歪曲収差は目立たない。だが画像がシャープすぎて切って貼り付けたみたいで、立体感や空間感が希薄なところが私好みではない。これはシャープで発色が良く見栄えが良いとするアマチュア向けのパラメータの設定だろうか。

 それにオートブラケットを解除したはずが、実はされていないといった類いの勘違い操作を各所で引き起こしやすい。つまり機能が多すぎる上に操作体系が明確でない。フィールドでは忙しくて機材の設定などを一々確認する時間的ゆとりはないから、操作体系はEOS1Dsのように明快であるべきだろう。

 またレンズ鏡胴のロックが不適切なので、レンズの重さで前部が下がってしまうのは心理的にいやだ。ズームレンズは広角で撮ろうか、望遠で撮ろうかと予め自分で焦点距離を設定してから撮影するわけだが、こちらの決めた意志がないがしろにされているようで、いつも初期化され鏡胴が伸びきり300mmで撮る状態ではこちらはやりきれない。

 画像は、初見で彩度が高く見応えがあるが、見続けるとすぐに見飽きる、というのもアマチュア・ライクなパラメータ設定の影響か。いずれにしても、これはどうしても手荷物の重量が減らせないときの予備機材だ。

 余談だが最後の画像の女性の後ろ姿ぐらいに空気の存在を感じさせてくれて少し空間感がある。いつもこの程度で写ればEOS1Dsに近くて良いのだが。

 それにノースリーブから出た二の腕の一寸プニッとした感じは色気と生活感がミックスされた感覚というのは私好み。それは画家ゴーギャンのタヒチのたくましい女達に通じるところがある。というのも小骨が喉に詰まりそうなギャル達の細い体型の女性が多いから私の感性は辟易していて、余計にそう思う。

 何でも細きゃいいってものではないだろう!。例えばE.ムンクの「思春期」と題する細い女性は15歳で世を去ったし、B.ビュフェの細い女性の姿も、孤独や虚無や不安のストーリーしか思いつかない。だから女性の体型は、少し横に広がってくれるプロポーションの方が個人的にはデッサンしやすい。

 そういえば、しばらく裸婦のクロッキー教室に通っていないから、ブログ・ドローイングのカテゴリーも更新されないままだ。暦の上では秋だけど、まだ暑くて一寸デッサンはねぇー、と遠慮する気分が濃厚。話題がずれた・・・。


iPhone7

トップ9ISO50,焦点距離3,99,露出補正0,f/1.8,1/15

NikonDf+AF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR

2)ISO1400,焦点距離50mm,露出補正0,f/4.2,1/4000

3)ISO3600,焦点距離100mm,露出補正-0.33,f/5.3,1/100

4)ISO6400,焦点距離70mm,露出補正-1.33,f/5.6,1/125

5)ISO6400,焦点距離28mm,露出補正-0.67,f/5.6,1/15

6)ISO6400,焦点距離28mm,露出補正0,f/5.6,1/25

7)ISO6400,焦点距離70mm,露出補正0,f/5.6,1/50

8)ISO6400,焦点距離300mm,露出補正0,f/5.6,1/250

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ZEISSの空気51. 建築物を上すぼまりにしてはいけません

2019年08月27日 | Kyoto city

 

 人間の眼は、見ている建築の風景を頭の中で補正しているが、レンズは見たとおりに写り人間のようには補正しません。そこでレンズに工夫がいるわけ。特に大きな建築、極端な例が超高層建築を下から見上げた上すぼまりのアングルで画面にいれるわけ。小さな建築でも必要がないのに画面に入りきらないと機材を少し上に向け、結果としては少しばかり上すぼまりで撮るわけ。それでは、ものすごく不自然で気持ちの悪い退屈な画像になり、建築意匠の魅力が伝わらない。

 だから建築は立面図で意匠を考えてゆくわけですから、水平なモノは水平に、垂直のモノは垂直に撮すのが基本。そうしないと建築自体が傾いていたり、ゆがんでいる場合は、水平と垂直の基準がとれていない不安定な構図になる。

 そのための方法は、3つあります。1はシフトレンズを使うこと。これはレンズ自体が高価。2はデジタル補正を使うことで、LightroomやPhotoshopなどの修正で上すぼまりの画像を修正できる。3は歪曲収差の少ない超広角レンズをつかって、撮影するときに水平垂直を取りながら機材を構えて撮影すること。

 ここでは3の方法で撮影した例をあげておきます。たったそれだけのことで安心して画像を眺めることができます。スマホでは、アプリが補正しない限り無理ですね。

 さて、このE10-18mmというズームレンズで実際に撮影してみると、歪曲収差があまり目立たず建築を撮るには使える性能だと思われます。ボディは、昨年調達した性能の割にはこれまた大変リーズナブルなSONYα6000(私が購入した新品ボディは¥39,000-)を使用。画像は一寸台風が来ていた日に街で試写をしてみました。それにフルサイズに次ぐ大きさのAPSイメージセンサーなので画像情報もそこそこにあるでしょう。

 でっ、ツァイスの標準ズームレンズVario-TessarE16-80/F4.0(フルサイズ換算24-105mm)が手元にあるので、欲をいわなければ、この2本という最も軽量な旅ができるだろう。

 

京都市下京区

SONY α6000、E10-18mm,F4.0

ISO100,焦点距離18mm,露出補正0,f/8,1/80

ISO100,焦点距離10mm,露出補正0,f/8,1/60

ISO640,焦点距離18mm,露出補正0,f/8,1/60

ISO100,焦点距離18mm,露出補正0,f/8,1/125

 

 

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番外編415. オリンパス・システムを処分してSONYへ

2019年08月26日 | Photographic Equipment


 2009年6月30日ブログでオリンパスE-PL1画像のアップを始めたのを契機とし、その後PEN E-P2、E-P3、E-P5、OM-DのE-M5、E-M1、EM-1mark2とオリンパス機材を使い続け、レンズもパナソニック・ライカのレンズや、オリンパスの7-14mm/F2.8、12-100mm/F4といった高画質レンズを揃え、建築撮影用にはデジタル補正があり、手振れ補正もよく効き、特にE-M1用ハウジングと明るい魚眼レンズを要してダイビングの水中撮影で使うなど、この10年間オリンパス・システムは私の主力機材として使ってきた。

 その辺のことは私のブログ・カテゴリーのPhotographic Equipmentに書いてあり、Shinkansen commuting(249回)や、field work(859回)のPEN LIFEが1000回以上続くなど随分活用した機材だ。当時ミラーレス最先端オリンパスは着実にユーザーの期待に応えて成長していったのである。今でも水中画像の優れた発色は、一目置かざるを得ない大変優れた機材である。

 そんなオリンパス・システムも最近肥大化しているとするのが私の実感。例えばE-M1Xの登場をみると、小さなイメージセンサーを活かしてボディを小さくするならばわかるが、逆に大型化するという開発思想では小さなセンサーを積む意味がない。私の考え方とは相反する方向へオリンパスは、開発の舵をきってしまったようだ。コンセプトが違えば、もはやここまで。だから処分。

 処分のきっかけは、E-M1mark2の水中ハウジングが大きすぎる事に疑問を感じたからだ。それは私の技量では水中で振り回せない。もうこのメーカーは小さいことに関心がない、と判断した。幸いにもEM-1用機器・ハウジング一式をもらってくれる人間まで現れ、処分するチャンス到来。

 例えばキャノンEOS1Dsで幼児を撮ると生き生きした肌を写し撮る経験を持っている人間にとっては、オリンパスのイメージセンサーでは一寸適わないところもあり、どこかアンバー系の色が目立つのにも嫌気がさし、それにコンセプトが違えば、私にとって致命的な魅力低減である。

 処分の決定打は、E-M1mark2のフォームウェアを最新のMacOSで更新できないこと。世界で何億という人間が使っているMacは、常に最新のOSが自動的にダウンロードされ大方のユーザーに使われている。

 そこでオリンパス・サポートセンターに尋ねると、最新OSは動作確認をしていないので古いPCのOSを使用してください、という返事だった。

 Mac使いに古いOSを使えとする助言は論外!。そんな古いOSなんか手元にない!。それにMacは、OS更新の際に事前に予告をしている。Macの予告を無視し、いまだにMacOS10.13・・対応のオリンパス、で・す・かー!!。そうなるとMac使いにとって、この先よいことはないと結論づけた!!!。ならば処分!!!!、処分!!!!!、そして乗り換えは加速し付属品も含めて大きなドランクが1つ空になった。

 そこで新たにSONYのレンズE-10-18mmF4 OSS(フルサイズ換算15-27mm)レンズを調達。歪曲収差が小さく建築撮影で使うのに十分な画角をもった超広角ズームレンズだ。手元にある小さなα6000ボディのイメージセンサーはオリンパスより1.7倍大きく、ボディ重量は、574g(E-M1Mark2):344g(α6000)と230gも軽く、このレンズと合わせてもオリンパスボディより軽い550gの軽さだ。

 だから海外に持ち出してキャノンEF28-300mmレンズの足りない画角をサポートできる。重さにこだわるのは、飛行機の機内持込手荷物重量制限があるからだ。実際このレンズでα6000を使ってみるとオリンパスと同じような軽いフィーリングで操作でき、他方で欠点は、防塵防滴性がなく、バッテリーの持ちが悪く、水準器がないこと。

 α6000には、もう一つ思惑がある。もしニコノスが、そして魚眼レンズが登場しなかったら、SONYにはリーズナブルな広角レンズと魚眼コンバージョンレンズがあるので、SEA&SEAのハウジングが市場に出されているので、これを調達しダイビングに使おうと考えている。

 さらにいうと、小さなイメージセンサーだとPhotoshopで修正すると、どうにでも加工できてしまう。それはレンズがツァイスだろうがオリンパスだろうが関係なく、現実世界の視覚情報のコピーマシーンといったらよいか。だからこのクラスの撮影機材の写り方はみんな一緒といってもよいぐらいだ。何が違うかというと重さだけ。グラム単位で荷物のパッキングをすると、僅かな重量の違いでも荷物に入れられたり、入れられなかったりする。

 先日のポルトガルベースのパッキングだと、150gオーバーだが、この程度だったら減量可能範囲。つまり飛行機の持込手荷物重量制限をクリアできる重さであることが私の機材選択のポイント。今ではお古のEOS1Ds mark3を持って行くために・・・。


■iPhone7

トップ)ISO32,焦点距離3.99,露出補正0,f/1.8,1/120

2)ISO32,焦点距離3.99,露出補正0,f/1.8,1/30

SONYα6000,E4/10-18OSS

3)ISO2000,焦点距離18mm,露出補正0,f/8,1/60

4)ISO320,焦点距離18mm,露出補正-0.3,f/8,1/60

5)ISO640,焦点距離10mm,露出補正-0.3,f/8,1/60

6)ISO6400,焦点距離18mm,露出補正0,f/4,1/20

SONYα6000,Vario-TesserE16-70mm/F4,ZA OSS

7)ISO5000,焦点距離28mm,露出補正0,f/9,1/60

8)ISO2000,焦点距離50mm,露出補正0,f/8,1/80

9)ISO6400,焦点距離50mm,露出補正0,f/5.6,1/13

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Nikon Freak408. 金曜日!!!

2019年08月25日 | diving


 沖縄県には、竹富島と渡名喜島の集落が伝統的建造物群保存地区に指定されている。私は、どちらもまだ見ていない。ただし保存地区ではないが、本島のフク木に囲まれた備瀬の集落には出かけたことがある。このブログでは、2015年1月2日、6日、7日で取り上げている。

 渡名喜島のダイビング画像をみながら、ここは朝一便の船しかないので何もない島泊を余儀なくされると思い記憶の底に眠っていた。

 WEBで船会社の予定をみると冬以外の金曜日だけ、日帰り可能ではないか!。5時間は滞在できるから。しかも次のダイビングでは、金曜日を休息日にしておいてくれたのだった。この機会を逃す手はないと、片道90分の新たな旅の目的ができた。

 そうなると撮影機材だ!!!。フク木に囲まれた民家群だから遠景感が撮れる可能性は少ないとすれば、α6000+E10-18mm超広角ズームレンズは必須。砂浜の綺麗な海辺を撮るならばツァイス・レンズも持参しようか。いや!、それではレンズ交換が面倒だ。水中機材のニコンW300も忍ばせてゆこうか、いや!、ここはやはりいつものフィールド機材でしょう、となり、あれこれ考えるぐらいならEOS1DsにSONY超広角ズームを抱き合わせにするというシステムが面倒がなくて使い勝手がよいとか、こころは千々に乱れる。

 しかし暑く強い日差しでそんなに数多くは撮影はできないだろう。それにそんなに広い集落ではないから5時間で保存地区をみて、島で2軒ある食堂で昼飯を食べ、海岸へゆくぐらいの時間しかない。

 先ずは、台風が来ないことをいのるしかない。台風が沖縄へくるまでに10日〜15日はかかるから、この旅は天気図次第。当日の朝、泊港で久米商船の往復チケットを買えばよいか。

 さて今回のダイビング画像のブログも、ここでエキジットしよう。

 

沖縄県渡名喜村ブルーコーナー・五六の岬

ニコンcoolpixW300

1)ISO125,焦点距離10.1mm,露出補正0,f/4.4,1/400

2)ISO125,焦点距離5.6mm,露出補正0,f/4.2,1/80

3)ISO125,焦点距離11mm,露出補正0,f/4.4,1/160

4)ISO125,焦点距離12mm,露出補正0,f/4.5,1/160

5)ISO125,焦点距離7.2mm,露出補正0,f/4.2,1/125

6)ISO125,焦点距離4.3mm,露出補正0,f/2.8,1/800

 

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Nikon Freak407. 水中の植生!?、動物!?

2019年08月24日 | diving

 

 海底の植物をまとめてみた・・・と書いて、実は珊瑚は刺胞動物だった。じゃあ草のように赤い枝を広げているイソバナをWEBで調べると、刺胞動物門花虫綱八放サンゴ亜綱ヤギ目イソバナ科とあってれっきとした動物の種類だった。

 では水中の植物は何かといえば、海草や藻だった。種ではなく胞子で増えるというのが植物というわけだ。そんなことは後から調べてわかることだが、ダイビング中は珍しいからとか、綺麗だからといった理由で、先ずは撮影しておこうというわけだ。そこから後々の調べが始まる。だから撮影は、知識を得るための最初の第一歩だ。つまり「あれっ!、何!?」、そうした疑問の発生が大切だとするのが研究者のスタンス。科学は、疑問から始まる。

 水中では、わからないものだらけだから疑問符の連発になる。そのうち疑問も忘れてしまうが、画像にとっておけば、また疑問の続きができる。

 iPadを持って喫茶店にしけ込み、日がな一日名前を探すというのは、幸せな時間と教わった記憶がある。いまだにそんな優雅なことはしておらず、パソコンの前で執拗に探している。


追伸

 昨日の京都の気温は28°〜23°で雨、という山小屋にいるかのような一ヶ月ぶりの涼しい1日だった。低気圧が前線を引き連れて日本列島を縦断したからだ。明日からまた最高気温予報が31°の日が続くが、朝晩の気温が低くなってきたのがこれまでと違うようだ。ようやく38°の酷暑も終わったのかもしれない。やはり暑いと仕事にならない日々だったし、ようやく色々と前向きに何事かを始めようとする意欲がわく。やはり気温は、人間の意欲と大いに関係している。

 

沖縄県

ニコンcoolpixW300

1)渡名喜島:ISO125,焦点距離9.2mm,露出補正0,f/4.3,1/40

2)真栄田岬:ISO280,焦点距離9.2mm,露出補正0,f/4.3,1/30

3)真栄田岬:ISO125,焦点距離16.6mm,露出補正0,f/4.7,1/100

4)真栄田岬:ISO125,焦点距離11mm,露出補正0,f/4.4,1/125

5)久米島:ISO125,焦点距離15.3mm,露出補正0,f/4.7,1/160

6)水納島・瀬底島:ISO125,焦点距離4.3mm,露出補正0,f/2.8,1/50

7)渡名喜島:ISO125,焦点距離5.6mm,露出補正0,f/4.2,1/100

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Nikon Freak406. 夏休み気分

2019年08月23日 | diving

 


 水面に映る光を下から見てみるとか、差し込む光を撮ってみるとか、ぼかして撮ってみるとか、そんな風に撮影すると面白い画像が撮れる。光や水が反射したり光芒や透過や泡などを生み出し戯れている光景だ。それらが混ざり合ったり拡散しながら繰り返し現れる水中のアート。私がすることは、感性に従ってそうした光景を発見すること、シャッターを押すことだけだが。

 さてアートといえば、もう一ヶ月以上裸婦のクロッキー教室に通っていない。暑いからというのがその理由だが、サボると自分の手を動かしてデッサンをするという感覚が失われてゆくようでもある。人間の手の中に脳みそがあるといいきったのは、大学時代の同僚のプロダクトデザイナーだけど、手を動かすことで頭に情報が入ったり刺激されたりするわけだから、やはり手は考えるツールだということに間違いはない。

 じゃあ台風で外に出られないときは、魚の水彩画でも描いていようと殊勝なことをおもいついた。あら、筆がボロだ。買いに行かなきゃ。水彩画の筆はピンキリで高いのは、つまり描きやすいのは1本1万円以上した。しかし1本持つと一生もの。 

 デッサンは真面目に勉強してきたから、まあ絵は描けるんですが、やはり撮影の方が街の空気を吸えるので、こちらも捨てがたい。さてどちらからするかと迷う当たりが夏休み気分というヤツだ。

 

沖縄県

ニコンcoolpixW300

1)水納島、瀬底島、ISO125,焦点距離4.3mm,露出補正0,f/4.1,1/250

2)水納島、瀬底島、ISO125,焦点距離5.6mm,露出補正0,f/4.2,1/1500

3)渡名喜島、ISO1600,焦点距離7.2mm,露出補正0,f/4.2,0.6s

4)渡名喜島、ISO125,焦点距離4.3mm,露出補正0,f/8.2,1/1000

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Nikon Freak405. 続々渡名喜村ブルーコーナー・五六の岬で

2019年08月22日 | diving

 

 渡名喜島は、縦に連なるチョウチョウウオの群れ、ムラサキハナゴイ、キンギョハナダイやアカネハナゴイが舞い、これまでの沖縄の海とは異なる大変濃い魚影の風景だった。撮っても撮りきれないほと、スケールの大きな水中の空間に魚が広がっていた。

 ここで撮影した画像の半分ぐらいは、ストロボを強制発光させている。そうしないとアカネハナゴイやムラサキハナゴイの色が出ないからだ。 そうすると光の加減で水中の浮遊物に反射して光芒が画像に写るが、もうヱイヤッ!、という感じだった。浮遊物が少ない水の綺麗なポイントだったのが幸いした。

 アカネハナゴイはアップでみると色が大変綺麗だ。じゃあ緑の海草をバックにすれば色が映えるという事は感覚的にわかるが、もう少し画像解像度が欲しかったな。つまりRAW画像で撮影できる大きなイメージセンサーの機材が必要だと痛感。これだけの絶景を前にすると、ニコンW300では役不足だろう。ニコノスを待つか、α6000に、ニコノスを買ってもおつりが来るぐらいの高いハウジングか悩み多し。

 海底からわき上がるように縦にマッタリ泳ぐチョウチョウウオの群れなんか絞り込んで撮りたいが、ニコンW300のオート機能では無理。撮れなくても、これしかないというのがつらいところだ。せいぜい絞り込んでくれよと祈るほかないが、データをみるとあまり絞り込んでいない。その程度の撮影の基本操作はできてほしいのだが。

 連写していたらニコンW300のオートフォーカスが鈍い動きとなり、おいおい大丈夫かという場面もあった。そして、色が復元できたのはPhotoshop。やはり後処理で持ち上げるという方法だ。ニコンW300の画像は修正しやすかった。

 

沖縄県渡名喜村ブルーコーナー・五六の岬

ニコンcoolpixW300

1)ISO125,焦点距離7.8mm,露出補正0,f/4.3,1/80

2)ISO180,焦点距離5.6mm,露出補正0,f/4.2,1/100

3)ISO125,焦点距離21.5mm,露出補正0,f/4.6,1/100

4)ISO125,焦点距離21.5mm,露出補正0,f/4.9,1/100

5)ISO125,焦点距離6.1mm,露出補正0,f/4.2,1/200

6)ISO125,焦点距離6.1mm,露出補正0,f/4.2,1/160 

 

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Nikon Freak404. ダイバー達

2019年08月21日 | diving

 

 トップ画像は、エキジット直前だ。安全停止が終わり、これから船に上がるぞ!、とインストラクターがサインを出している。こうしてみるとダイビングは、スポーツだから鍛えた人間は動作に無駄がなく格好が良い。それに引き替え我々ファンダイバーは不格好の極めだ。まあ数多く潜って無駄のない動きが身につくように練習しなければアカンなと、この画像をみていて痛感した。水の中では造波抵抗!?(水中では何というのだろうか?、潜水艦の設計はしなかったのでわからない(注))をいかに少なくするかも、結果的にはエアの消費を抑えるのに貢献するのだろう。つまり格好が悪ければエアの消費も早いというわけだ。

 2番目の画像は、洞窟の入り口だ。季節的にダイビングをする人間達の多い季節だから、前にも右にも上にもダイバーがいて狭い洞窟はラッシュアワー状態。若いお姉ちゃんのへっぴり腰が滑稽だ。女は地上では格好がついても水中だとこうなるよね。だから沢山練習しましょうね、ということになる。

 3番目の画像は、カメラで沖縄ではあたり前にいるニザダイ科のクロハギを流し撮り風に追いかけていたら、なにか混沌とした空気を感じたのでシャッターを押していた。でもスローシャッターで流し撮り!、なんてうちの機材ではできないのよ。それにしても水中では、いろんな事に遭遇するからインストラクターは結構忙しいのだ。我々は安閑と潜っているわけではないのだ。

 4番目の画像ぐいらになるとマッタリと撮影に没頭できる。彼女はダイブマスターの資格を取ったんだってさ。うらやましい限り。もう10年若ければ、私もトライしたけどね。

 最後の画像は、エントリーして水中で集合し、さあ!、これから行くぞ!!、 というところだ。やはりスポーツだから鍛えないと体や動作は格好良くはならない。私が関心を持ったのはインストラクターのキックだ。これってウィップキックに近い。水泳でマスターしたら水中で使ってみよう。というのも私の時代って平泳ぎはウェッジキックで教えられたのよ。いまどきそんなキックは誰もしていないから時代の差を痛感するよ。

 

 注:大学時代にプロダクトデザインの部屋が隣にあったので、車のデザイン程度は勉強したが、潜水艦のデザインは実習課題にすらなかった。どうやってつくるんだろう。そこでAmazonで検索したらヒットしたのが以下。

"John F. SchankRaj Raman他:The United Kingdom's Nuclear Submarine Industrial Base: Sustaining Design And Production Resources""

直訳すると、「イギリスの原子力潜水艦の工学基礎:潜水艦の設計と生産の持続」、かなぁー。

 工学として勉強する入り口は、これかなぁー。3Dプリンターでパーツが造れるから精々外観模型ぐらいはつくれるか。でもどれぐらいの強度でといった構造計算と設計が不可欠なはずだし、計算式とか構造など実例を交えて解説した本が日本でも欲しいよね。だって実際に潜水艦をつくっているじゃん。そんなわけで、勉強用にペーパーバックス版だけどこの本を予約したみた。車などもそうだがプロダクトデザインとしてみると工学的合理性があっての格好良さだから、そこを探求してみたいと思いませんか・・・。ダイビングの合理性も潜水艦の合理性も水を相手にしているから、水の抵抗や浮力という点で似たところがあるでしょう。


沖縄県

ニコンcoolpixW300

1)真栄田岬・山田、ISO125,焦点距離4.3mm,露出補正0,f/2.8,1/400

2)真栄田岬・青の洞窟、ISO125,焦点距離4.3mm,露出補正0,f/2.8,1/100

3)真栄田岬・山田、ISO125,焦点距離14.1mm,露出補正0,f/4.6,1/125

4)渡名喜島・ブルーコーナー、ISO125,焦点距離6.6mm,露出補正0,f/4.2,1/160

5)水納島・ポパイ、ISO125,焦点距離16.6mm,露出補正0,f/4.7,1/1250

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Nikon Freak403.  続・渡名喜島

2019年08月20日 | diving

 

 京都を発ち、名古屋、ポルトガルを経由して15日目、旅の最後は渡名喜島でダイビングだった。ここは、北の風、西の風、南の風がこない僅かな時だけ、島が風よけになって潜ることができるポイントだ。

 だから滅多にはこれないポイントだと聞いた。確かにここは絶景なのです。それにしちゃ役不足の撮影機材で、本来ならデジタルニコノスあたりが出ているとよいのだが、今はこれしかないので頑張って撮ろう。

 ふと考えると、優れた機材の登場を待っていては、撮れないことが多い。だから今あるものでベストを探すほかないというのが人間社会の原則だ。でっ、私のように建築や都市をつくる仕事をしてきた人間にとっては、人間社会の原則で我慢するなどしゃらくせぇー、今ある性能に満足できないなら新しくつっちゃえばいい!、とモチべーションがわき起こる。だから今あるもののベストに満足することはないという困った性分だ。

 もし私の専門分野が建築ではなく電気や精密機械工学だったら、小さく世界一高性能な水中機材を自分でつくっただろう。レンズはツァイスかニコンの魚眼をばらし新たに防水型の鏡胴をつくるのが難問だが、イメージセンサーや回路基板は発色が良いSONYのα7Sを流用し、ボディは、丈夫なのはFRPだけど防水のためのディテールが難点だからアクリルの射出成形でつくるか。或いはフィルム時代のニコノスのボディ流用だったら回路基板やバッテリーが十分入るし、ワーキングディスタンスも取れそうだ。モニターは外付けでもいいか。あとはどこかの大学に転がっている実験装置で耐候性をテストしてみれば、潜れる限度もわかるだろう。まあ5気圧に耐えられれば十分だから、おそらく市販品より潜れる水深は深いと思うな。車に比べれば撮影機材をつくるのは、パーツが流用できれば(ガラスの研磨なんかしたくないですから)可能性は高くなるし、精密機械だから治具も特殊だろうなと、いくつか難問もあるができない話ではない。最後にMarine1(米国大統領専用機みたいだ)とシルクスクリーンでもはっておけば格好がつくだろう。それが工学系あるいはプロダクトデザイン系の見方。

 といってまあ既製品を買った方が安いけどさ(市販されていればだけど)。だから高画質なニコノス・デジタルの登場を待ちたいですね。画質の悪い絶景画像はすべてニコンW300で撮影し、新しく出てきたニコノスには活躍の機会がなかった、なんていう話が世の中の常ですけどね。

 

沖縄県渡嘉敷村ブルーホールor島尻﨑ホール

ニコンcoolpixW300

1)ISO250,焦点距離5.6mm,露出補正0,f/4.2,1/30

2)ISO400,焦点距離5.6mm,露出補正0,f/4.2,1/13

3)ISO125,焦点距離7.8mm,露出補正0,f/4.3,1/1000

 

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Nikon Freak402. 久米島

2019年08月19日 | diving

 

 那覇から久米島のダイビングに向かった。

 早速見かけたのが、この透明の生物。初めて見た生物だ。ホヤ科のサルパだ。ゼリーのように見えるが触るとものすごく堅い体だ。移動するときは体に水分を含んで吸い込み、同時に餌も一緒に食べる効率のよい魚だ。そしてそれをはき出すようにポンプジェットのようにしてして進む不思議な魚だ。

 久米島翌日は、最後に待望のリーフがあるのだが、それを前にしてゴーグルの曇り止めが眼に入り痛い。水で眼をあらったが痛みはなくならないので、まあ診療所行き。診療所の先生は、眼を目視で診断して視力に関わるので久米島病院へいってください。うん!、久米島病院!?。でっ、病院へ診療所から電話がゆき、かけつける。

 久米島病院診療の最後にたどりつく。なんか大げさな事になってきた。眼科医の先生が来る日ではないので内科の若い女医が病診断の結果、眼圧検査ができないので那覇の病院へいってください!、何!、白内障の疑いだって。診断の方向が全然違うところへ飛んでいるじゃないか。あの眼の痛いのは!、「そんなのは海水でも入ったのだから点眼薬でも出しておきます」とつれなく、那覇の眼科医院探しに奔走している。

 結局久米島ハイライトのダイビングはせず、翌日那覇の眼科医院で診断。年齢相応に白内障の兆候がありますね、地元にかえったら病院でみてもらってください、でっ、ダイビングは?、もちろんやってもらってよろしいです、という結論になった。まあ画家やデザイナーなどは、必ずといってよいほど眼の病気にかかるよな、と大学時代の同窓生達を思い出していた。そんな風にして白内障を発見されて帰ってきた久米島だった。

 白内障は漁師がかかりやすい病気だというのを那覇の眼科医院のデジタル掲示でみた。多分海のぎらつきをみていると眼にダメージを与えるのだろう。ならばサングラスでも調達しておこうと思い、那覇のりゅうぼう百貨店の眼鏡屋で度付きオークリーのサングラスを注文した。

 そんなわけで画像は、サルパぐらいしかない。

 しかし、およそ何もない久米島の空気は心地よかった。ホテルの窓から見下ろしていると、正面に海をみつつ女の子が茂みの中に消えてゆく。それは、どこか夏をテーマにした映画のようでもあり、その卑猥感がよいではないですか、そう思ったら、次々と女の子達が茂みに消えてゆく、なんだこれは・・・。そのうち野球姿の男子児童がこぞって出てきて、なんだその先の海岸沿いに野球場やスポーツ施設があるのか。

 久米島唯一のビーチストリートは、強い日差しが照りつける静かな夏のなかにあった。

 

沖縄県島尻郡久米島町

ニコンcoolpixW300

1)ISO125,焦点距離4.3mm,露出補正0,f/2.8,1/500

2)ISO125,焦点距離4.3mm,露出補正0,f/2.8,1/250

3)ISO125,焦点距離4.3mm,露出補正0,f/2.8,1/320

4)ISO125,焦点距離30.1mm,露出補正0,f/4.9,1/640

5)ISO125,焦点距離16.6mm,露出補正0,f/4.7,1/1250

 

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Nikon Freak401. 水納島、瀬底島

2019年08月18日 | diving

 

 本部の美ら海水族館の少し手前にローカルな景観を呈した漁港、渡久地港がある。ダイビング初日は、ここから水納島、瀬底島へでかけた。

 トップ画像は、ダイビング前のブリーフィング。私達のマレア沖縄が相乗りするリベルテ号の船長さんからダイビングポイントの地形や魚の生態について説明がある。

 7月!、最要注意の魚がいる。フグ目モンガラカワハギ科ゴマモンガラ(本ブログ2017年12月26日)が産卵の時期であり、産卵場所から概ね30m位の範囲に魚やダイバーが入り込むと突然襲ってくる。しかも、その産卵場所がどこかということがわからないのだ。だから知らないうちに彼らのテリトリーに入り込むと、突然出現しどう猛な歯で噛みついてくる。噛みつかれて額を5針縫ったというインストラクターがいたという話を聞かされる。バディ達の先頭をゆくインストラクターにとって怖い魚の部類だろう。

 そういえば、前回のダイビングの時に、ゴマモンガラが魚を追い回している光景をみた。魚の空中戦ならぬ水中戦、人間よりも早いスピードで逃げ回る魚を追い回していた。

 だから他のダイバー達の様子を観察しながら警戒しつつ泳いでゆく。彼らの動きが変わったら、こちらも進路を変えようという魂胆だ。幸いにして私達は遭遇することはなかった。

 そしてここの珊瑚の群生地にたどりついた。種類が多く、実に綺麗な珊瑚だ。だがこれを撮影できる手持ち機材ではないところが悲しい。それにこの光の状態だと目で見た色は表現しきれない。やはり私の嫌いな大型ストロボ2灯が必要かと痛感させられた。それはニコノスでも登場したら装備しようと思う。

 潜ってゆくと岩の穴の中に紐でくくりつけた泡盛の瓶が置かれている。はい!、ダイバーの皆さん!!。一杯やって元気をつけてってください。おおっ!、沖縄やのう!!、というわけではなく、誰かが水中では、よく熟成されるとか、いろんな憶測を産む意図不明の瓶だ。こんな画像は綺麗に撮れるのだが、こんなの綺麗に撮れてもねぇー、だよ。

 次の画像は、上からの光の光芒が撮れなかったですね。機材によっては綺麗に撮れるのだが、まあニコンW300の小さなイメージセンサーでは、どんなに後処理をしても無理でした。こういうとき大きなイメージセンサーだと加工次第で綺麗に反映されるのです。イメージセンサーの大きさは結構重要な要素なんだ。

 最後の画像は、リベルテ号でのブリーフィングだ。みんなが熱心に見入っているペーパーは、渡久地港唯一の食堂のメニューだ。どうりで・・・。

 今回私達を連れて行ってくれたダイビングショップ・リベルテは、gooのブログにほぼ毎日画像をアップさせていて、実は私もフォロワーの1人なんだ。沖縄ダイビングの参考にしている。

リベルテ・ブログ

https://blog.goo.ne.jp/liberte_blog


ちなみに、私が利用しているマレア沖縄HPは以下

https://marea-oki.jp/?gclid=CjwKCAjw7anqBRALEiwAgvGgm-XRCKQC7hMGOi1MwpAKBpVXpgmVP60r2cIUDj_uVosVFKKmqszzORoCMw8QAvD_BwE

 

沖縄県国頭郡本部町谷茶

ニコンcoolpixW300

1)ISO125,焦点距離4.3mm,露出補正0,f/2.8,1/1250

2)ISO125,焦点距離4.3mm,露出補正0,f/2.8,1/500

3)ISO125,焦点距離6.1mm,露出補正0,f/4.2,1/320

4)ISO125,焦点距離9.2mm,露出補正0,f/4.3,1/200

5)ISO125,焦点距離4.3mm,露出補正0,f/2.8,1/160

6)ISO125,焦点距離4.3mm,露出補正0,f/2.8,1/640

7)ISO125,焦点距離4.3mm,露出補正0,f/2.8,1/1250

 

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Nikon Freak400. 沖縄本島真栄田岬から

2019年08月17日 | diving

 

 さて旅の後半ダイビング初日は、時差ボケが残る沖縄本島真栄田岬。ダイビングで一気に時差解消をはかろうか。潜れば眠くない。そこはいつもの魚の光景が広がっている。

 さてトップはコバンザメにクリーニングしてもらっているアオウミガメ。よいタイミングで撮影できた。それは腕ではなく偶然の産物。オート設定の水中機材に腕などという考え方はない。事前の用意と、撮影時の偶然タイミングの産物でしかない。後は機材が旨く設定してくれれば綺麗に撮れる。もちろんこのカットだけで数枚は撮影している。そうすれば、どれかあたるだろう、それが私なりの撮り方だ。

 2番面の画像は、ロクセンスズメダイに好かれる幸せなインストラクター。つまり何回も潜って、これは敵じゃないと魚達に認識されているのだろう。魚を追えば逃げるし、それでは撮れないし、というわけで、先ず魚達に警戒しなくてよいと思われなきゃ撮影はできないよ。

 3番目の画像は、ヤガラの一種だろう。時折見かけるがどっちが前といいたくなる紛らわしい模様だ。私は長い魚は苦手なんだけど。

 4番目の画像は、地形を撮った。もちろん目に付いた風景でよいアングルだなと感性が働いたときに撮影している。それにしても絞り機能がないので絞り込めず、相変わらず地形をシャープに撮れないニコンW300だ。これが悲しい。こちらは、魚ばかり狙っているわけではないのだ。

 もう1年は使っている撮影機材ニコンW300も、海底で引きずり、岩にぶつけ、傷だらけで貫禄が付いてきた。さてこの機材が水没する方が先か、ニコノスが登場するほうが先か!?。

 かってニコンには、ニコン1AW1というミラーレス機材があった。それはレンズ交換のできるボディで水深15mまで潜れる仕様が、多くの人たちに怖いと警戒された。そしてハウジングをつければ水中40mまで潜れた。ただしレンズ焦点距離が28mm程度しかなく、それは水中で35mmとなり大いに不足だ。ニコンとしては、デジタルニコノスだとする触れ込みだったが、そもそもニコノスをつくってきた経験が全く活かされていない仕様であり、そんなマーケティング・トリックぐらいではダイバーに見向きもされず、まもなく廃盤になってしまった。

 欠点は水中撮影に特化せず、地上でニッコールレンズがつけられるってなんか意味あるのだろうかと、ユーザは不思議顔だったし、ハウジングもえらく高価だった。そんなトラウマがあり、ニコンは水中機材の開発には消極的だ。そうしたニコン1AW1の仕様をリーズナブルな価格で引き継いで成功しているのが、今のオリンパスTGシリーズ。

 水中機材には、2タイプある。地上で使っている高性能を水中で活かすためにハウジングが必要になるタイプと、本来水中でつかうことを前提にしているハウジングレス機材とである。フィルム機材ニコノスは後者の道を選んだし、それは世界から信頼されたブランドになった。

 水中では浮力があるから、どんなに重くても関係ないとする機材では水中で思うように振り回すことができないし、シャッターチャンスを逃す。それにダイバーは撮影機材だけ持ってダイビングをしているわけではない。むしろダイビング器材の一つに撮影機材がある。だから、私は後者のタイプの方が正解だと考えている。

 水中機材は、高画質でコンパクト、そうSONYα6000位の大きさぐらいでハウジングレス、魚眼レンズがついた新機種を希望しているのだが・・・。マーケティングで間違った方向を進んでいる今のニコンでは、もうそんな機材は期待できないから、やはりオリンパスTG6+ハウジングでサードパーティーの魚眼レンズを物色するしかないのだろう・・・。


沖縄県国頭郡恩納村字真栄田

ニコンcoolpixW300

1)ISO125,焦点距離11mm,露出補正0,f/4.4,1/400

2)ISO125,焦点距離5.1mm,露出補正0,f/2.8,1/320

3)ISO125,焦点距離4.3mm,露出補正0,f/2.8,1/250

4)ISO125,焦点距離4.3mm,露出補正0,f/2.8,1/640 

 

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