Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

EOSな日51. カフェテラス

2016年08月31日 | field work
 ロシアやウクライナで最初に目に付いたのがカフェテラスである。街の至る所にある。綺麗な色の庇と植栽の設えが街を明るくしてくれる。おそらく冬が長い分夏はカフェテラスで多いにくつろぐのがこの国の人達には必用なのだろう。
 私も天気が良ければ、カフェテラスで時間をつぶしたかったのだが、私が街歩きのときはいつも雨だった。日本は暑いんだろうなと思っていたら、あとでとんでもない暑さだったと聞いた。まあ道路にまで張り出したカフェテラスは日本にはないですが、京都には鴨川に張り出した床があります。あれって思ったほど涼しいわけではない。川風なんか風向き次第よ。
 さて昨日はたっぷり睡眠時間をとったので、久しぶりに頭は爽快であり疲れの片鱗はない。天気が良いから出かけようと思ったら終日博士論文の査読という地味な仕事であった。あっというまに時間が過ぎて、はい!1日終わりですとなる。こうなると1日24時間では足りないぐらいだ。
 というか少し涼しくなってきたので睡眠しやすいのだと思われる。夏の疲れも熟睡でとれたみたいだ。京都の1週間の天気予報をみると30°を超える日がない。全国的かと思ったら名古屋は結構暑いのである。
 猛烈な暑さが遠のき、やはり秋に向かうのかと思う。秋って嫌いな季節なんだ。この先寒くなることしかないから。
 さて明日は久しぶりに何もない1日になりそうだ。浦像グスクの続きをやるか、やりかけの本の原稿に取りかかるか、いや車ででかけるか・・・。そういう時間が幸せな一時でもある。当然カフェテラスでゆっくり過ごすのにもよいのだが、大学の回りにはそれがないのですね。

ウクライナ・レビフ
EOS1DsMarkⅢ.EF28-300mm/F3.5-5.6 IS USM
ISO250,焦点距離150mm,露出補正0,f7.1,1/200
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Nikon Freak34. そろそろ秋か!?

2016年08月30日 | field work
 10年は着ているポロポロのヤッケのポケットにニコンAW130だけつっこんで、 短い滞在のサンクトペテルブルグの雨降る朝の世界遺産歴史地区を少しだけ徘徊した。
 地図で見ていてもわからないことが多いが、実際に街を歩くと次第に街の構造がわかってくる。この道をまっすくゆけばエルミタージュ美術館だろうし、運河沿いの街並みは映画007の舞台になったのではなかったか。異国の風景をみても若いときほどときめかないのは歳のせいだろう。
 しかしこれが夏とはいえどうも暗い空気が漂っている。これが冬ならばどうすんだろうか。それがロシアなのだろう。さっさとこの街を後にして南に向かおう。
 さて今日は、車の保険の更新手続きを依頼しにディーラーへ、その足で大学へ出向き昼食後の午睡をしていたら、博士論文の第2稿をもってきた。なんか馬鹿に早いじゃないか。
 さてここからが熟慮の世界だなと思いつつ、テーブルに博士論文の原稿を置き去りにして一寸天気が良いので稲武まで出かけた。雨上がりの風景は、やはり綺麗だ。夕焼け空もあかね色に染まり秋の気配か。トンボがフロントガラスに舞っている。そろそろ秋か!?。

ロシア・サンクトペテルブルグ
Nikon Coolpix AW130
ISO125,焦点距離19.7mm(110mm相当),
露出補正0,f4.8,1/60
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PEN LIFE1360. ウォーカー・エバンス風?

2016年08月29日 | field work
 アンセル・アダムス風に、いやウォーカー・エバンス風?かも知れない。中央アジアのロニ村はそんな風景ばかりといってもよい。デジタル・モノクロームがプリントを見ているように綺麗だというのは実感。
 今日は、13世紀~14世紀の浦添グスクの建築想像復元の試みを始めた。浦添城址の復元図面に首里城の建築群をあてはめてみると、まとまりそうだ。少し小さくすれば城壁のなかに納まる。というのもオリエンテーションが同じ、浦添から王を輩出している歴史性、首里城建築の類似性に着目、建築的な冒険はないだろうといった前提条件を設定すると、はやくも建物配置が決まってくる。こりゃ予想以上に簡単。空間的に見れば、これしかないだろう。あとはイエローブックに持ち込んで新幹線の中で建築のディテールでもつめよう。早くもこの仕事の結末が見えてきた。予想外に早かった。
 さて明日からは、頭の痛いやりかけり本の原稿の修正と校正だ。沖縄に行く前に出版社に送りたい。それらが無事終わるとようやく後期の授業が再開される。結構仕事の多い夏だった。 
 台風10号がまだいたのか。そんなわけで変な気候の1日だった。夜京都にもどるとしっかりと雨が降っている。明日は台風一過の晴天だろう。

ウクライナ・ロニ村
OLYMPUS OM-D  E-M1,M.ZUIKO DG 7-14mm/F2.8
ISO200,焦点距離14mm,露出補正0,f7.1,1/500
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PEN LIFE1359. 教育プログラム

2016年08月28日 | field work
 ロシアの後に福岡へ出かけていたから、今日は久しぶりの休日だった。旅に出ると旅癖が付く。それで京都から出かけられるところはないかと探していた。さしあたりは金沢や城崎温泉か。城崎は温泉だけだから文化がある三朝温泉なら倉吉がある。だがこちらは特急とバスで片道4時間以上かかるのでちと遠い。
 もっと所用時間が短くて文化的刺激のあるところが、もう京都の回りにはないか・・。おっ!、釜山があった。出かけた事はないが、かっての漁師町だし、それに外国だ。市場や甘泉文化村、近隣には世界文化遺産もあり、ちと週末に徘徊するのもよいか。Peachでゆくと片道8000円代で1時間半と安くて早い。これで東横インなどに泊まると国内よりも安い旅になる。
  そう考えると温泉旅行などは、ある種の満足度はあるのだが、決まったレールに乗せられているようで紋切り型過ぎて退屈。だから帰ると疲れ表出。湯疲れは口実で刺激のなさに疲れてしまうのだろうか。
 だから私は、もう日本で行きたいところはないといってよい。たとえ出かけたとしても紋切り型のサービスで帰って来ることになる。私は、それでよしとはできないたちなのだ。もう少し後に残る知的ストックはないのだろうか。
 そういう点では、ギジ島三日間英語の教育プログラムは案外効果的内容なのかも知れない。対応するロシア人も随分熱心にやってくれた。結局こちらは三割も英語の意味がわかれば十分さだが、建築に関しては専門と言うこともありなんとか少しは理解したのだろう。木材の含水率の話なんかよくわかったさ。言語は違えど建築材料は木だから類推できるのは幸いだった。
 思うに、日本でも世界遺産の教育プログラムはある。景観を見ただけでお終いではなんにもわからない。とくに院修了の高学歴シニアは知識に飢えているから、福祉団体や自治体のママゴトプログラムなんかアホらしくてゆかんだろう。そういう人達や専門家に応えられる白川郷や富士山の教育プログラムというのは成立する。
 実際に、富士山をみると1日以下の小学生から高校生向け教育プログラムはあるが大人には幼稚すぎる。トヨタ白川郷では環境教育のブログラムは行っているが専門家の好奇心を刺激しているようにはみえない。本格的なのは屋久島だが、最短でも1週間、へたすれば一ヶ月滞在では負荷が大きすぎるためか、1997年以降の活動の様子がうかがえない。日本の世界遺産は、大ぶりすぎるのか小ぶりすぎるのかで、ほどよいところがないのかも知れない。
 やはり三日ぐらいの情報量が調度良く、そうすることで滞在者が増えて行く。そうした教育プログラムがなければ、熱しやすく冷めやすい地域振興という営利目的だけの観光国ニッポンのままである。

ロシア・ギジ島
OLYMPUS OM-D  E-M1,M.ZUIKO DG 7-14mm/F2.8
ISO200,焦点距離14mm,露出補正0,f7.1,1/400
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EOSな日50. ロシアの白タク

2016年08月27日 | field work
 サンクトペテルブルグに着いた日の夕食後、少しだけ一人で世界遺産の街を歩いた。北の町の夏は夜の9時をすぎないと暗くならないからだ。
 私達の旅では、この街は通過点だから、あまり長く滞在しないので短い時間の中で一寸だけみてみようと思った。夜の街は危険だ等というガイドブックに従っているどころではない。所詮都市はどこに行っても危険ばかりだ。それがいやなら田舎に行け!。だからEOSをかついで街に出た。こんな1世代前のシステムなど盗まれたら新しいシステムにできて調度良いの気分である。
 街の中心であるネフスキー通りはライトアップされていて美しい。そんな都市景観を撮影していると雨が激しく降ってきた。さて帰るか。だがここは日本ではないから流しのタクシーなんかなさそうだ。歩くか、そう思っていたら道路端に後ろのバンパー部分が吹き飛ばされた白タクモドキがある。尋ねたらOKであり、これでホテルに戻った。料金は1000ルーブル!。思わず高けーー!!と口ずさんだ。空港から市内までが600ルーブルだから僅かな距離でそれは暴利だが、よく考えると新宿の繁華街から実家のある神楽坂まで1500円では行かないから、私にとっては高いとは限らない。それに雨に打たれ続けるよりましだ。白タクにしては大変親切な運転手だった。サービス料と思えば妥当か。
 そして翌日鉄道と船でギジ島に向かったのである。このブログも旅の順番には書いていない。気が向くままに画像をチョイスしている。
 さて最近1日早くブログを書いている。それはどこか週刊誌的な日付みたいなのだが、やはり日記という以上はその日の終わりに書くのが私の場合はスムーズだ。というのも早書きしてストックしていても、1日立ってから読むとくだらねぇーといって全部消してしまうことが多々ある。だからその日の終わりに読み返すいとまもなくアップさせるのがよい。当然1日たつとくだらねぇーとは思うだろうが、アップしたものに興味がないから次に進んでいる。
 今日金曜日の京都の夜は珍しく雨だ。すこし涼しい風を受けながら心地よい夜である。明日は寝坊しつつ大学でやりかけの仕事をするために出勤するのだろう。少し浦添グスクの想像復元を思考するためのツールができあがりつつある。まあツールというよりも建築の玩具といったらよいか。

サンクトペテルブルグ
EOS1DsMarkⅢ.EF28-300mm/F3.5-5.6 IS USM
ISO3200,焦点距離40mm,露出補正0,f6.3,1/60
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EOSな日49. 飛行機の重量制限

2016年08月26日 | field work
 今回は、いつも使用しているオリンパス機材のE-M5やPENを酷使しすぎたためか不調だったし修理する時間もなかったので、E-M1とEOS1Dsmark2にL用28-300mmズームを持参した。EOSシステムだけで3kgは増える。
 だが実にEOSは重く嫌気がさしてくる。丈夫だが画質性能の古さは買い換えどきか。さてオリンパス並みの仕様で使える今のEOS1DXmark2などいかがかなと価格.comのユーザーコメントを読んでいた。幾つかある機材評価の中で携帯性の悪さは問わないとするユーザー評価が圧倒的に高かった。
 読んでいて私は、えっ、えーーーっだよ。それじゃ海外に持ち出せないではないか。今はエアラインの荷物の重量制限が大変厳しい。ロシアの国内便とかプロペラ機などは手荷物5kg、預ける場合は10kgぐらいだっただろうか。実際ロシアからウクライナに向かう途中では私の手荷物機材の一部を、荷物の軽いスペインからの留学生のリュックにいれてもらって重量検査をパスしたこともあった。
 EOSボディ2台にF2.8のズームレンズ3本に、長いレンズもシフトレンズもいるだろう。当然EOSに必須の三脚に周辺機材やパソコンのためのパーツも入れたら軽く15kgぐらいゆくか。それに寒暖の差が激しい土地へ洗濯する時間もないハードな日程でゆくから10日分の衣類や、研究のための資料などが必要であり、私の場合はそれで11kgあった。これを加えると26kg!。当然運搬はカートだけど。
 何!・・・、つまりEOSシステムでは海外の飛行機には乗れないわけだ。それにカートではアスファルト以外のところには行けない。つまりEOS1Dのシステムだと国外に出られないじゃないか。国内のそれも車で行けるところしかEOSシステムは持ち出せないことになる。
 海外の空港でEOSシステムを持参してきたばかりに、仲間とは一緒に飛行機に乗れない場面を想像しちゃうね。まあもっとも追加料金払えば済む場合もあるけどね。
 WEBではプロユースの機材とうたっていたが、海外に持ち出せない機材なんかプロは使わないでしょう。どうしても使うならば海外にオフィスを構え、そこにに置きっぱなしにするしかない。つまりEOS1シリーズは道楽機材だったことに気がついた。それじゃあ建築の仕事に持ち出せないよな。
 海外に持ち出せるEOSシステムができないとなると、当面は先ず世界のエアラインの重量制限にひっかかることがないオリンパスE-M1のシステムにするほかない。秋にはE-M1のmark2が登場するようだし。実際海外でE-M1は使いやすかったことは確かだ。E-M1はダイビングでも使っているので、随分酷使していることになる。
 オリンパス・システムならば荷物は大きなリュック1つですむ。その方が実用的だし、第一スマートだ。海外にはオリンパス・システムが最適だが耐久性がどれぐらいあるかは未知数だろう。

レビフ
EOS1DsMarkⅢ.EF28-300mm/F3.5-5.6 IS USM
ISO400,焦点距離150mm,露出補正0,f13,1/640
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Nikon Freak33. 遊牧民

2016年08月25日 | field work
 レビフのホテルは8時からでないとたべられないので、朝早くから開いていたALOMA KAVAというカフェがあったのは幸いだった。サンドイッチやタルタルのチョコレートがかかったクロワッサンが美味しい店だ。限りなく西欧社会に近づこうとするレビフがあれば、東側はロシアに近づこうとして国内で内紛が起きているウクライナだ。
 日本の外務省のWEBサイトでは危険度1の国だが、レビフでは危険という実感はない。むしろ隣国ポーランドなどからビジターが数多くやってきて街はおおいに賑わっている。
 そういえばトルコも危険度1の国だ。先日テロにあったイスタンブール空港の巨大なトランジットモールは多くのビジターで混雑していた。どこからかきてどこかへ行くのに、イスタンブールは通過せざるを得ないハブ空港なのである。テロ後数時間で再開されたぐらいだから、ハブの重要度が桁違いに高い。そんなハブの中に我々もいた。今も立派に交易路としての役割を果たしている。
 そんな風景を見ていると国境という存在が次第に霞んできて、常に人々は遊牧民のように地球の上を流れてゆくようだ。

ウクライナ レビフ
Nikon Coolpix AW130
ISO125,焦点距離30.1mm(168mm相当),
露出補正0,f4.9,1/1250
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PEN LIFE1358. 図面が欲しかった

2016年08月24日 | field work
 ギジ島木造教会の教育プログラムで、ついに建築図面が出てくることはなかった。講義では英語の勉強会みたいで、ロシアと我々の思惑は少しすれ違っていた。図面があれば、そこには教育プログラムの講義以上の情報がつまっていたはずである。今回の旅を一言で言うと、図面が欲しかったに、つきる。私の建築行脚の旅の中でも図面が手に入らなかった旅である。
 ならば画像で建築だけは記録しておこう、というので世界遺産レビフでは、私だけ1日自由時間をもらって都市の撮影行脚をしていた。ところがこの日だけ雲が低く漂い雨が激しく降り、せっかくの自由行動なのに出鼻をくじかれる思いだった。
 西欧の空気を漂わせる世界文化遺産レビフの街は、世界遺産エリア以外にも結構魅力的な都市景観が残されているようだ。私ってやはり都市系の人間なんだということを痛感。雨宿りをしつつの撮影だったので、街の多くを歩き回れたわけではないが、もう半日欲しかったというぐらいの余韻を残した。
 さてオリンパスのデジタルシフト機能が、こうした建築の場面では大変役に立つ。これってEOSよりも結構使えるじゃないですか。次の旅はオリンパス2台持参のシステムにしようかと思うが、難点はボディの体力だ。ただし軽いのはありがたい。システムだとE-M1ボディ2台(秋にはMark2がでるって)と、7-14mmと14-35mmの明るい2本のズームレンズ、10年は着ているボロのゴアテックスの雨具のポケットに、PEN FかニコンAW130かなぁー。

ウクライナ・レビフ
OLYMPUS OM-D  E-M1,M.ZUIKO DG 7-14mm/F2.8
ISO4000,焦点距離7mm,露出補正0,f2.8,1/60
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PEN LIFE1357. ・・・アンセル・アダムス

2016年08月23日 | field work
 本来ならばこのブログも、三日間の教育プログラムで勉強し、ギジ島木造教会の観光客が入れない工事現場内部や修復工房などについて尋ねたので、それらの知見を披露するつもりでいた。だが撮影したティンバー様式の画像を並べると実につまらない。
 なぜこうも私はティンバー様式を毛嫌いするのか。その理由を考えていたら、大学時代の建築設計課題で別荘が設計テーマに出され、私はティンバー様式で八角形のリビングと3階建ての居室を提案していたことを思い出してた。それがどこか教会のスタイルにも似ていることもあり、そうかあの頃は大きな関心があったが、もうすでにティンバー様式は個人的には卒業していたのだった。過去の記憶をかき回される倦怠感だったのかも知れない。
 旅というのは、つまらないことも多い。その旅の最後にウクライナのロニ村の教会を訪れる頃には、大体勉強に来たのだし撮影などどうでもいいやという気分でいた。教会の見学の帰路、同僚の先生が・・・アンセル・アダムスみたいに・・・とつぶやいた。そうかモノクロでとれば良いのかと私は気がついた。それから我々の車を停めた村の中心部までの20分間は、機材をモノクロモードに設定し28mm相当の画角に固定し、おおいにフォクグラファー的経験をしていた。10日間の中の僅か20分間のモノクロ撮影である。フォトグラフィーというのは、そんなものだろう。
 その冷涼なロシア・ウクライナから帰国し、京都や名古屋の猛暑に全く体が慣れない日が続く。

ウクライナ・ロニ村
OLYMPUS OM-D  E-M1,M.ZUIKO DG 7-14mm/F2.8
ISO200,焦点距離14mm,露出補正0,f7.1,1/500
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Nikon Freak32. EOSの宣言

2016年08月22日 | field work
 そうか、ここからのギジ島教会のアングルが世界に公開された画像を撮影した場所だと実感した。それはギジ島の対岸の島の個人の民家のベランダからの画像である。ギジ島の教会の構成が一番よくわかり大変美しくみえるポジションだ。教育プログラムの最後にレクチャーをしてくれたロシア人の歴史の先生がつれていってくれた場所である。
 こういうアングルを撮るためにEOSに28-300mmレンズを付けて持参してきた。だがあいにく今日は持って来ていない。おまけに雨模様だ。これで400mm相当の画角なのだから、まあニコンのクールピクスで間に合わせている。
 つまりキャノンの機材は、浮気せずに重いけどシャッターチャンスなどどこにあるかわからないから、いつも持ち歩けといっているようだ。画像というのはそういう世界なのだということを画像の先人達が語っているようでもある。
 この画像のように代用品のコンパクトデジタル機材は大変使い勝手がよく便利なのだが、ここ一番で弱さを露呈する。ニコン・クールピクスのデジタル・テレコンバータで400mmではあるが画質面では多いに不足の感もある。
 そのEOS1Dsも帰国途上リュックの中に詰めていたら、下部の液晶プロジェクターが割れていた。たぶんボディ・レンズの保護用のバックの紐に丸いノブ状のプラスチック辺が付いている。これが堅い昔の屋根材に挟まれ液晶モニターに触っていたのだろう。まったく防護用のカバーがボディを傷つけるとは。この日本製品(ここではKingという製品)は持ち出すことを全く考えていないと痛感した。結局ニコンの重宝さにうつつを抜かしている間にあまり使えなかったEOSボディの修理となってしまった。
 そうなるとEOS1DXMark2に買い換えようかという案が浮上してくる。常に最新型をつかえというEOSの宣言のようなものだ。確かに画像の発色が少し気になりだしている頃ではあるが・・・。

ロシア連邦
Nikon Coolpix AW130
ISO125,焦点距離73.1mm(407mm相当),露出補正0,f4.9,1/640
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EOSな日48. ロシア・ウクライナ

2016年08月21日 | field work
 科研費が余っているので使わなければならないし、あろうことか世界遺産の研究者達という異分野のグループに参加して10日間出張していた。サンクトトペテルブルグから列車で5時間程でペトロザボーツク、ここから船で1時間半ほどゆくと湖沼の一角に特異な姿のギジ島の木造教会が姿を現す。ユネスコの世界遺産に登録されたロシア正教会である。現在修復工事中である。
 ギジ島はロシア全土から民家を集めた博物館にもなっており、私達はこの博物館が主催する三日間の教育ブログラムを受講していたのである。午前中はもろ講義、午後からは外に出て現場の実習プログラムと全て英語で行われ、まあ3割ぐらいはわかったか。講義の内容は建築の知識があれば理解できる部分もあるが、全くわからない部分も多々あり私には結構難儀なプログラムだった。最後に受講証明書とギジ島のTシャツをもらったのがせめてもの救いだ。
 キーワードは、木材を校倉様式状に積み重ねたティンバー様式である。ギジ島の教会に始まり、範囲を広げれば、ウクライナに至るまでティンバー様式の民家・教会が多数現像する。それがこの地域の大変大きな風土的的特徴といってよいのだろう。
 もう食傷するぐらいにティンバー様式の建築をみて歩いた。食傷を通りこして、多いに消化不良になるぐらいであった。おかげティンバーが嫌いになるわけだから。
 ロシア・ウクライナと回り、帰国した翌日一泊二日で福岡に出かけ京都に戻ってきたら地蔵盆だった。ロシア・福岡・京都の地蔵盆にいたる夏の仕事旅であった。
 さて来月は、人並みにおそがけの夏休みをとって沖縄へダイビングに行こうと目論む。目下大変暑い夏の京都である。

ロシア連邦
EOS1DsMarkⅢ.EF28-300mm/F3.5-5.6 IS USM
ISO1600,焦点距離135mm,露出補正0,f14,1/1000
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Nikon Freak31. 気鬱な仕事

2016年08月09日 | diving
 今日の夜便でロシア・ウクライナへ出張だ。旅立ちの朝は、いつもそうなんだけど、なんでこんな仕事を選択したかと思うほど大変憂鬱だ。これならば、ダイビングに出かける時の方がはるかに意気揚々としている。仕事と遊びとで出かけるときの気分は全く異なる。
 それにあのテロがあったクソ暑そうな混沌の街イスタンブール経由でサンクトペテルブルグ。でっ、ここはパスして早々にギジ島へ。ギジ島で三日間木造教会建築の勉強会ときた。それに島だからなにもない大変退屈な日程だ。日本より涼しいのが取り柄らしいが、気鬱な仕事に変わりはない。
 そう考えると旅は帰って来るためにあると言ってよい。帰るときの気分と言ったら最高なだが、そこへたどり着くまでに10日間程辛抱しなければならない。
 旅の始まりというのは、いつもそうなんだ。要領のいい輩は、日本からヘルシンキ経由でサンクトペテルブルグへ(ああっ、そのフィランドエアは、静かで早くて快適なんだよ)。そのあとウクライナはカットしてさっさと日本へ帰ってしまう。ああっ、旅慣れていらはる。俺は鈍くさいなぁー。
 日本に帰って来る頃は京都の街も地蔵盆だ。帰ってきたら沖縄のダイビングで口直ししたいな。

慶良間諸島
Nikon Coolpix AW130
ISO125,焦点距離13mm(72mm相当),露出補正0,f4.5,1/125
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Nikon Freak30. 36°

2016年08月08日 | diving
 今回は一寸だけのダイビングだったし、撮影よりも中性浮力の練習だったのでブログに使える画像は6ダイブして数カットあるかな。というのも撮影よりも自分の眼で観察する面白さがある。
 さて今日は名古屋でも36°は超えただろう。午後2時頃の一番暑い時に支留比亜珈琲店に昼を食べに行くというタイミングの悪さ。人通りは皆無で照りつける陽ざしが痛い。こんなのでへこたれるぐらいの年になったか。だから熱帯夜かと思っていたら夜は風が出てきたので少ししのぎやすくなった。
 さて今日は暑いこと以外に書くこともなし。

慶良間諸島
Nikon Coolpix AW130
ISO125,焦点距離9.2mm(51mm相当),露出補正0,f4.3,1/125
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EOSな日47. 神楽坂の阿波踊り

2016年08月07日 | Tokyo city
 先週末の夜に東京神楽坂に立ち寄り、神楽坂の阿波踊りを撮ってくれという義理仕事。今では阿波踊りも全国に波及し、連という練習・参加コミュニティや覚えやすいメロディなど一般化する要素が高い祭だ。
 撮影だから今回は、EOS1Ds+オリンパスE-M1のボディ2台で14mm~300mmの焦点距離をカバーするという理想的システム。実際にこうした場面でこのシステムは大変使いやすかった。結局2台合わせて2400枚撮影したが、後でMacのスライドショーでみると3時間かかった。オートブラケットを使い露出を変えて3枚連写したからだろう。だが下手な鉄砲も数打ちゃ当たるけど、撮れば良いというもんじゃないと痛感。
 オリンパスのZUIKO DG7-14mm/F2.8ズームレンズは、大変シャープな描写力だ。このオールマイティなレンズはこれからも結構活躍するだろう。
 他方でEOS1Dsmark3は昼間使う機材だと痛感した。このLレンズを活かすには、オリンパス並みのボディ仕様が必要だ。EOS1Dsmark3は、ボディのデザインが大変良くまとまっていて個人的には好きなのだけど、ISO感度が最大3200迄と物足りなく、F3.5~5.6のLレンズではISO12800の感度が必要であり、これでオリンパスF2.8レンズと同等に使えることになる。少し色が古いのではないかといったデジタルならではの課題もありそうだ。となると高感度性能が高い1DXmark2しかないか。カラー発色も随分向上しているんだろうな。最新型に買い換える方法もあるが、今時あまり食指が働かないキャノンである。
 それにしても徳島の阿波踊りでは、踊りが終わった夜は若い男女が跳ねるらしいですよ、ということを太田和彦さんの日本100銘居酒屋シリーズの本で読んだ。そうした光景をイメージしつつ、やはり人間の気分が爆発するのに相応しい夏だなと思う。

東京都・神楽坂
EOS1DsMarkⅢ.EF28-300mm/F3.5-5.6 IS USM
ISO3200,焦点距離130mm,露出補正0,f5.6,1/15
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Nikon Freak29. リケジョの大学

2016年08月06日 | diving
 同僚の先生から、わが名古屋市立大学芸術工学部は理系女子の全国トップだというメールが来た。ふぅーーん、つまり旺文社が調査した「大学の真の実力情報公開BOOK」によると、芸術工学部は理工学部系のなかで男女学生の女子比率が67.3%と、二位の京都府立大学生命環境学部54.3%を大きく引き離してダントツで全国トップなのだそうだ。つまりリケジョの大学になっちまった。
 いかかです、リケジョの彼女なんか。論理的に考えられるし、新しい事にめざとく、当然数字やメカが好きで、方向音痴なんて先ずいないし、イラレやCADや3DCGといった専門ソフトを自在に使いこなすデザイン志向の輩だ。たしかにソフトの入り口を教えておくと、あとは勝手に覚えていってしまうのだから、教える方は楽ちんだよ。
 私は芸術系の人間だから、文化系と理工学系を傍観者的にみている。研究という視点からみれば、理工学系のように数字とシステムで語れる分野に軍配を上げざるを得ない。というのもどうも文化系というのが、メカをいじらない 作文の世界であり嘘くさく感じるからだ。
 先日も本学の事務職員が地域貢献のパンフレットを持って私の研究室に相談にきたが、それは美辞麗句の作文集であり、こんなので行政を動かそうとしているのだろうか。言葉でしか操作できない文系の限界をみたな。やはり実態のメカが操作できない文系はあきまへんな。君たち文系かい?、と私が質問し、事務ですから当然文系ですだってさ。
 そんなことを考えていたら、日本の行政も政府も全部文系ばかりだ。美辞麗句の作文で行政や国家を動かそうとしているわけだ。そういう非論理的なシステムの中に我々がいるのか。だから理工学系出身の総理大臣が出てきてもよいのではないですかと思った。行政や政治はシステムですから、どちらかと言えば理工学系そのものだ。そこへ論拠のない美辞麗句の文系の作文というのでは、上手く動かんと思うけどな。
 男女雇用機会均等法もあるのだし、今はリケジョがトレンドになる時代だよ。
 それにしても今日の京都市下京区の気温は11時現在で34°だから今日は35°越えの猛暑日かと思ったら午後から雷雨予報。早く雨で冷やして欲しいところだがその気配が薄い。明日は37°の予報が出ている。沖縄はいつも32°位だから沖縄よりも5°気温が高い京都だ。昼間は外に出られない。

慶良間諸島
Nikon Coolpix AW130
ISO125,焦点距離15.3mm(85mm相当),露出補正0,f4.7,1/400
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