Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

Nikon Freak145. 月並みに天気の話題から

2018年01月31日 | Kyoto city

 昨日書きかけたままにしておいたブログ原稿が消えてしまった。

 gooは、新規投稿画面にブログ原稿を書きためておけば保存されるはずであった。確かに保存されるのであるが、違う操作をしていると新規投稿画面から原稿が消えていることがよくある。それは新規投稿画面を更新してしまうからなのだろうけど、私の仕事の進め方とgooのロジックとがかみ合わない。だから書きかけでも予約投稿しアップしておいたほうが原稿は消えずに済む。でっ、さて何を書いていたかは覚えていない。そういうときは月並みに天気の話題から。

 今週の京都市内の天気予報は、最高気温が4°〜10°と高いく最低気温が-2°〜-3°と変わらずであり、今日も青空が広がっている。天気図をみれば西に弱い高気圧、東の低気圧は北へ去ってゆくから西高東低が崩れているのか。しかし週末2月4日には、しっかり雪予報が出ている。それをかわきりに来週は冷たい日が続くようだ。2月4日は立春であるから冬は終わるのが暦の論理だが、最近それがあまり該当しなくなっている。もっといえば底冷えする寒さが立春以降も続くけど都心部は雪が降らないのが寂しい限りだ。

 京都の観光ポスターで雪の高台寺の写真をみかけたが、それはもう随分と前の話だろう。たまたま雪が降ったときに撮りだめした画像であり、当然すぐに溶けてしまう程度の雪だ。だから京都の観光写真で雪が降っている画像は、信用しないほうがよいというのが京都人の意識。そう、京都市内は雪が降らないのです。寒いというよりは、空気が水のように冷たいのです。

  このブログでは、2015年1月3日〜5日のブログで市内のまとまった雪の画像をアップさせている。それは調度年末に沖縄から帰ってきたら翌元旦から雪が降り出した。2日続けて市内は5cmほど積もっただろうか。当時観測史上4番目の21cmと発表されたが、それって京都のどこの話だい?。それが私が記憶している最新の雪の京都である。それ以来京都市内に雪は降りませんね。

 だから市内に雪が降るとすれば元旦の頃。そりゃよいお正月ですね、銀閣寺なんか綺麗でしょうなどというのは決まって東京人。今年は雪がありませんでしたから、もう雪はお終いですかね。 

 あとは節分の頃、みぞれ交じりの雪がぱらつくことがあった。積もるほどではなく壬生寺の境内がぬかるみとなり夜店の明かりが反射してものすごく冷たい景色。そのなかで頭に雪をかぶりながら壬生狂言をみるなんざぁー北国にきたのかと思うけど。そうだ壬生狂言の画像はまだアップしてなかったな。さて講義用のファイルから取り出して、リバーサルフィルムだけどこれ以上は補正できないなぁ。屋根の白いのは雪だよ。冷たい空気の節分だった記憶がある。当時三脚をたてて自由に撮影できたけど、今の壬生寺は一切撮影禁止。

 京都市内の雪は、その程度なのだ。それ以上降るとお寺の庭が雪で埋もれて雪景色どころではないでしょう。再度申し上げるけど京都市内に雪が降るなんていうのは東京人の幻想です。京都市内に雪は降りません。

 こう書いて期待を裏切るように雪が降って撮影にでかけられたら最高なんだけどさ。

 
2000年前後の2月3日壬生寺壬生狂言  

NikonF4,NikkorAF20-35mm/F2.8,PROVIA400

 

 

 

 

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セカンドライフ補記

2018年01月30日 | Design&3DCG

 日経流通新聞(208年1月29日)初音ミク誕生10周年、それが音楽やイラストレーションなどの分野の素人クリエーター達を中心にビジネスが展開されていることを報じていた。

 最初みたときは、なんとも非現実的な色気のないフィギャだと思ってみていたが、いまやバーチャルアイドルである。

 アイドルだから稼ぐ。その収入が芸能プロモーターではなくクリエーター達の懐に入るのだから、素人クリエーター達が増殖する。そして素人クリエーター達が次のアイドルをつくりだしつつ、バーチャルアイドル達が活躍する場が継続されてゆく。クリエションの一つのビジネスモデルを示されているようだ。

 初音ミクが誕生した調度2007年、私達研究室に在籍していたOBや大学院のゼミ生ら3人と3DCGの可能性を展開したのがセカンドライフで制作したグリフィン・リゾートアイランドであった。このブログの書き始めも2007年8月16日のこの3DCGカテゴリーのセカンドライフ制作記で始まっている。

 当時私達は3DCGの世界である種の可能性を感じていたのであった。クリエイター達がコミュニケーションしながら作品を制作したり転売できるメディアマーケットとしてセカンドライフは存在できたし、今でも可能である。それは初音ミクよりは、もっとリアルな可能性を空間の中で体験できたはずだし、利用者がコミュニケーションしながら作品やコンテンツの売買ができるとするクリエイションの流通市場ができたわけであり、それがビジネスとして広がれば面白いと考えていた。

 だからクリエーター達のアトリエビレッジとメディアマーケットセンターを制作したのだが、クライアントは3DCGゲームの延長ぐらいにしかみていなかったし、利用者から問い合わせがあったアトリエビレッジも貸し出すことなく終わり、3DCG自体の操作が一般的ではなかった上に、データの重さからスマホにものりそびれた。欠点はリアル通貨が使えず、バーチャル通貨の換金しかなかったこと、1シムで制作できる部材数も15,000プリムとする制約があったなどである。それは、まだセカンドライフが3DCGという特殊な世界にいたのだろう。 

 だから初音ミクのような支持はえられなかったし、その後マーケット的広がりもなく珍奇なゲームの場に変更され、やがて消滅した。今思うとボカロPを音源とする音楽のクリエイションが欲しかったな。

 しかしゼミ生3人と共同制作したグリフィン・リゾートアイランドの考え方は、当時の他のシムにはみられないリアリティを持っていたし、セカンドライフ社のWEBサイトでも取り上げられ、一定の評価は得ていたのである。だから昨年出版した私の本(環境デザインのプロデュース・コンセプトクリエイション・イマジニアリンク、井上書院)にも1章設けて書いておいたのである。

 そうしたサイトを今も続けていれば、私達は社会のメディアクリエイション・リーダーの一角にいたかもしれないなと苦笑いするのである。さて当時制作したシムの制作者達の画像でも貼っておこう。

 

セカンドライフ、マナティリゾートアイランド

 

 
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ドローイング156. オールアメリカ仕立て

2018年01月29日 | drawing

 日曜日の朝から我が家のWiFiシステムが次々とダウンした。もちろんネットワーク設定などを操作したが回復しない。そういうときは散歩に出ようというわけで廃寺状態の正伝寺まで徘徊しイノダで昼飯をたべて帰り、またWiFiの設定し直しだ。

 あとは同じ操作しかないのだが結果は変わらず。さて次に行ったのはルーター回りのお掃除。埃がたまっていた。それからTimeCapsulのリセット、キーが効かないトラブルもありリセットできないので電源ケーブルを抜いて再起動だ。それで難なく全てのシステムがインターネットにつながった。

 それにしても原因がわからない。私が始めた頃のWiFiの利用者は2-3人だったのだが、今はズラーッと増えた。そんなノイズだろうか。わからないままに復旧した。以前のMacならノートンユーティリティを使って原因が突き止められたのだが、いまは原因不明のまま復旧できる時代になった。

 夜つながったインターネットでAppleTVから映画「ファウンダー」をダウンロードしみていた。マクドナルドという言葉の響きがアメリカ的だと惚れ込んだファウンダーの話だ。言葉で表現されるコンセプトテーマを扱うコンセプトワーカーには耳の痛い話だろう。

 よいのか悪いのかはわからないが、マクドナルドを食べ、マックのパソコンで仕事をし、デスクにはジョン・ジャーディの本が置いてあるから、気がつけば私の仕事場もオールアメリカ仕立てではないか。

 最後にスキャナーをテスト稼働させ、ようやくいつものWiFiに戻り胸をなでおろした。だからブログにはテストスキャン画像でも貼っておこう。

 今週も雪こそ降らないが、朝は-3°の真冬日が続く。それも2月の節分頃までだろうと思いたい。あと一週間で立春である。

 

クロッキー帳NO34 2017.7.19

 

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PEN LIFE1525.  中国

2018年01月28日 | diving

 昨日金曜日は大阪で軽く飲んでいたら、疲れもあり帰ってから熟睡。夜半に起きたものの二度寝してようやくいつもの体調に戻る。それに寒波が来ているために寒い日が続く京都。だが雪は積もることはなく舞っている程度。だだ寒いだけという日が続く。さすがに街を歩く中国人観光客の姿も今日はみかけない。 

 そういえば、私達が日常経験することで相手をみくびる人間に遭遇することがある。新入社員だから、女だから、経験が浅いから、もっといえば中国人だからといった具合に・・・。

 たしかに2年ほど前に京都を徘徊する中国人のファッションは、あきらかにまがい物を着ていたが、今はブランドものスニーカーに日本人と変わらないファッションで街を歩いている。また以前の中国では英語が全く使えなかったのだが、今中国人親子連れが定食屋にゆくと10歳ぐらいの子供が流ちょうな英語で注文している。そうした世界水準に到達しようとする中国人の努力とスピードは大変速い。諸外国に学び追い越そうとしているのだろう。

 2000年に中国の都市開発の仕事に携わったときは、たしかに日本優位だと思いましたが、今では日本と同等の力を持ちつつあります。その要因として決断力とスピードが速いことがあげられる。

 その典型例が中国新幹線でしょう。たしかに露呈した問題点も多々あるが、やはり短期間で高速鉄道の技術を取得した勉強力は日本人以上でしょう。いまはまだ技術不足の中国新幹線ですが、今後短期間のうちに技術力をさらに向上させ世界で最も優れた鉄道システムを保有する国々の仲間入りをする可能性を持っているでしょう。

 だから日本も、その先へ中国人以上の発想と決断力とスピードで技術開発をしてゆく必要があり、相手をみくびっていると、そのうちひっくり返されますよというわけです。みくびるということは、言い換えれば努力不足のあらわれです。

 1997年に広州の街をあるきながら、柔らかい光の中で家の前にある僅かばかりのスペースで髪を散髪したり、囲碁などをさしたりしている中国の姿をみていると、懐かしい親しみを持っているいるようにも感じられました。それを探れば京都は中国から輸入された都市計画だったし、長い歴史という泰然とした悠久の時間を持っている中国だったからでしょう。

 さて画像は、ダイビングを終えて水深5mで3分間の安全停止の時、昨年潜ったときの最後の画像。どんなにエアを消費しても安全停止のための3分間の残圧は残しておかなければならない。残圧に余裕があると、空をみながら楽しい時間です。あの沖縄の青い空は誘われます。早く暖かくならないかな。

 

沖縄県渡嘉敷島アリガーケーブル

OLUMPUS E-M1,M.ZUIKO DG FISHEYE 8mm/F1.8
 ISO200,露出補正0,f/9,1/160

 
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PEN LIFE1524.  瓦版

2018年01月27日 | diving

 最近事故・災害が多いのだが、そんな新聞記事を読むと書いている記者が文化系だからかもしれないが、事故・災害はもうすこし工学的に取材してほしいですね。事故や災害の構造や、そのとき人間はどのように行動し、そして何故行動できなかったのか、について要因や論拠を探り出したものが新聞記事だと思いますけど。

 そんな最近の事件を例示すると・・・

 新幹線の台車に亀裂があるのを確認せずに3時間走り続けた。何故確認しようという人間の心理が働かなかったのか?。それが定時運行を義務づけられた組織上の要因があったぐらいでは全く説明にならないでしょう。組織上の要因があると、安全運行という心理がどのように欠落してゆくかという人間の心理構造を知りたいですね。新聞記事は、組織上の理由でとまっているのでやはり食い足りないし文化系的だなぁーと思うわけです。

 信越線の満員電車(ワンマンカー)が大雪で15時間半じ込められていたときに、運転手の対応が素晴らしいとツイッターなどで拡散したが、鉄道組織としては15時間も打つ手がなかった。ヒーローを作り出すことが安全工学ではなく、機材の手配ができなかったのは何故なのか?。雪国だからという理由だけではないと思いますが、平野部でありながら何故そんなに時間がかかったか?。時間のかかる判断の要因はどこにあったか?。

 9時59分に草津白根山が噴火した。その10分後には地元自治体や東京工大から気象庁へ連絡が入った。場所が特定できないために噴火警報が出されたのが1時間後。複数の通報があり観測機器を噴火口付近に設置していなくても地震計で波動が捉えられたのではないですか?。にもかかわらず何故警報を出すのに時間がかかったのか?。

 自衛隊員が隕石にあたり心肺停止で殉職しましたけど、山岳救助の訓練をしていてAEDはもっていなかったのですか?。このあたりに関する記述が新聞記事には全くありませんね。

 噴火口付近のレストハウスに避難したスキーヤーが全員下山できたのが午後5時頃と噴火発生から7時間後。火口付近に7時間もいたのは適切だったのでしょうか?。火山の噴火が収まるのを待っていたというのは現場の判断。もし複数の火口噴火とする専門家の見解に従えば、レストハウスのそばから噴火したらどうするのですか?。

 東京で積雪があり首都高速新山手トンネルでトレーラーが立ち往生し、10kmの渋滞が続き10時間後にトンネル内の車が外に出ることができた。なんで事故を知りつつ後続車をトンネルにいれたのだろうか?。

 そして、これらの事件は、現場にいた利用者から携帯電話やインターネットの書き込みが複数あり事件の発生は即座に容易に把握できたはず。しかし解決に何故これほどの時間がかかったのか?。これについては新聞記事は何も書いていないですね。

 概して日本で事故や災害にあうと何でも時間がかかりすぎる。それでは助かる人間が助からない場合だってあるでしょう。どんな場合でも1時間以内が原則。アメリカのようにスピーディーにやれ!、といいたくなります。やはり迅速で適切な決断と様々な手配が必要です。過去には阪神大震災が6時47分に起きたのに首相官邸が対策委員会を立ち上げたのが夕方だったという致命的にトロい経験もありました。いまだに変わらないそのとろさは日本人の体質なのでしょうか?。

 以前の新聞記事なら事実(FACT)を捕まえることが新聞の使命だったのですが、いまは携帯電話やインターネットがあるのですから事実は新聞記事よりも早く伝わります。そして科学工学的なインシデントやアクシデントの時代なのですから、そうした事件の際の人間の行動に対する工学的検見地からの評価や要因アナリシス、考えられうる仮説などを探ることが、いまの新聞の役割だと思いますし、そうしたことは安易に専門家を尋ねるのではなく新聞記者自らが取材して工学上の論理に従って書くべきでしょう。

 それから事件解決にあたった人間の行動が適切であったかどうかの工学的評価。このように書くと責任問題が発生するので云々・・・。これはいかにも文化系的発想で私は嫌気がさすのですが、例えば航空機事故をみると責任問題ではなく先ず工学的解明をして今後の事故予防に役立てるというのが原則。かっての日本は、航空機機事故が発生すると科学や工学知識のない警察官が現場検証をしたあげく、現場を踏み荒らして証拠隠滅をやってきたわけですが、これは全く方向違いの行動でした。この点は最近改善されて日本も諸外国並みに国家安全保障局ができましたけど。

 話を広げると書くことは多いのですが、今の日本では情報伝達は早いですが、アメリカなどに比べると万事解決のためにやることなすこと考え方が古すぎて(国家安全保障局ができたのが安倍内閣の時代ですから)決断が遅く主体性を欠いた農本国家だなというのが私の理解です。だから今の新聞は江戸時代の瓦版と大差ないよね。

 

沖縄県慶良間諸島久場島

OLUMPUS E-M1,M.ZUIKO DG FISHEYE 8mm/F1.8
 ISO200,露出補正-1,f/3.5,1/1000

 

 

 

 

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ドローイング155. 0度のエクリチュール

2018年01月26日 | drawing

 昨日の京都市内も夜半に雪が降った。昼過ぎには全部溶けてしまったという程度の雪。不思議なのはファミレスなどの大きな駐車場は大概除雪されている。きっと朝早くやってきた店長が張り切ってかたづけたのかもしれない。こちらは、こんな寒いときに外へ行きませんけどね。京都の雪は、ほっておけば自然に溶けるので、あえて雪かきをする必要はない。

 今日(1月25日)は、朝から晴れたので、早起きすれば京都の雪景色を撮影できただろうけど、どうせ明日も降雪予報(1月26日現在雪なし、曇り空)。夜の気温が0°以下。さて明日はEOSを持って雪の街を撮りたいなと思うが、雪のない京都です。ホントにこの街は雪が降らない街です。

 今日は、スイミングスクールで450m程泳ぎ身体の節々が痛い。これは風邪だろうかとも思ったが、風邪をひくような状況にはない。定例の病院通いの待合室で、足の屈伸運動をして股関節を伸ばしていたためかもしれない。

 そんなわけで今日は疲れ果てたので、このへんで失礼する。そうするとタイトルが無い。そこで0度のエクリチュールとしておこうか。エクリチュールは書き方という意味があるが、つまり気温零度の文、すなわちブログというわけだ。どこかクロッキーと合っているような気分にもさせられるが。もちろんR.バルトを敷衍しているのだけど・・・。

 

クロッキー帳NO34.2017.01.24

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ドローイング154. 境界線

2018年01月25日 | drawing

 ドローイングのカテゴリーも2017年3月6日以来である。1年近くアップしなかったし、クロッキーも昨年7月以来半年ぶりに描いた。それにしてもそんなに長く手を動かさなかったとは、われながら悲しいものがある。

 昨日は、寒気団が来ている中を夕方からクロッキー教室へでかけた。この時期は混んでいるはずだが、随分とすいている。ならば正面からゆったり気分で・・・。はて女の身体はどんなフォルムだったかなと思い出しながらのクロッキーである。

 実はデッサンが気になっていたのでpinterestでクロッキー画像を、後で勉強しようと思ってストックはしていた。それが次第に漫画的な描き方の画像が多くなってきた。漫画といっても人体の描写は立体的でリアルだ。私たちの鉄腕アトムの時代なら頭と眼がとても大きく概念的な人体だったのだが、今ではそれが人体デッサンをベースにして実によく観察されている。ときには、まあ悶え描きとでもいっておこうか、男子高生がチラチラと女子高生を観察するような目線で描いているあたりは、実物以上であり感心する。そうでなきゃ読者に支持されないのだろう。

 同じクロッキーをやっていた美大志願の女子高生が、「彫刻科へ行きたいの、卒業したら漫画の世界に行きたいの」という話を聞くとはなしに聞いていた。その女子高生のデッサンが、ちゃんと筋肉を描いている。そこまで描ければ何でも描けるだろうなと思ってみていた。

 次第に漫画とかクロッキーとかデッサンといった境界線がなくなってくるのだろう。

 

クロッキー帳NO34.2017.1.24

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PEN LIFE1523. 大学入学共通テスト

2018年01月24日 | diving

 さて2020年度から始まる大学入学共通テストの記述式問題があるというアナウンスだが、どうやって採点するのだろうか。数学なんか全ての解答を採点者が解く必要があるよね。それは興味深い。1科目2〜3問出題と入試案内には記載されている。1科目3問として60万人が受験したとする条件でシミュレーションしてみよう。

 1)先ず採点の作業量はどれぐらいか?。

 一人1日1000回答は採点するハードスケジュールモデルを想定。それとて私の経験では大変な作業量だ(数学ではそれは無理だな)。当然複数の人間がとりかかるから2人で採点する、国語の場合50万人が受験したと条件設定すると話は簡単だ。

 50万回答/1,000回答日=500日、それが3問設問があるから3倍、つまり1500日必要だ。つまり延べ1500人日かかる。これを発表までの期間を踏まえて10日で行うとすると、1500人日/10日=150人,二人で同一設問を採点するので150人×2人=600人となり、つまり600人の採点者が10日間国語の採点に従事することが必要になる。それが30科目とすると600人×30科目=18,000人の採点者が10日間採点に従事する必要がある。

 2)さて18,000人の採点者を極秘裏に10日間拘束できる場所はどこだろうか?。

 現在の大学入試センターは東京・駒場にあるが、18,000人×オフィス必要最小面積4㎡/人とすると、72,000㎡の空間が必要になる。しかし駒場にそんな広いスペースがあっただろうか?。そうするとどこかに場所を借りなければならない。東京ドームあたりを使うのだろうか。この時期10日間閉鎖されていながら大量の人間が出入りすれば社会的にわかっちゃうよね。そこで沖縄の某所で、例えば自衛隊の空き倉庫などを使って採点するのだろうか、それは作業環境としては最悪だけど。いずれにしても採点場所の設定は大きな課題だろう。

 3)次の問題として、誰が採点するのか。

 18,000人の人間を10日間拘束できる人材はどこにいるか?。先ず大学教員は、共通テスト後の大学毎の入学試験準備があるから関われない。当然予備校関係者も立場上無理。とすると・・・出題内容を理解できる高校教員!、だがこの時期授業があるから共通テスト実施日をクリスマスあたりに設定する必要がある。やだねぇー、そして冬休み正月返上で高校教員が採点するなら可能性はあるだろう。文科省が提唱する高大接続改革というのは、そういう意味か。採点者は高校の先生なのか1?。

 そのほかには大学院生あたりのアルバイトということになる。しかし毎年一定数確保できるのか疑問が生まれる。国語などは民間事業者に採点を委託するというのだから、多分民間事業者は採点ルールを簡略化して、アルバイトのおばちゃん達を大量に臨時雇用するのかな。おばちゃんたちはなんだかわからないけどあらかじめ定められたルールに従って○とか×とかいれて採点するわけだ。記述式の出題でそんなことありえるのだろうか。あるとすれば設問方法を変えることだろう。あらかじめ決められた幾つかのキーワードが書かれてあれば○といった具合にだ。そうなると記述式の意図が形骸化するだろう。つまり採点者の確保も大きな課題だ。

 4)さて採点作業に従事した場合のアルバイト料はいくらか?。

 受験料が現状程度の18,000円とすると、受験料収入が108億円。現状のバイト料が15,000円だから、15,000円×18,000人×10日=27億円となる。高校の先生のバイト量としては正月返上して10日間従事し15万円だからまあええんちゃうやろか。だが教員が 勤務時間中に採点報酬をもらうとダブル勤務となる。そこで採点報酬は高校の運営費にされるだろう。精々実質正月休日返上手当ぐらいは教員に支給されるが、いいとこ3万程度かなと推測。

 大学の場所は貸してあげるからさぁー、高校の先生が試験監督と採点してちょ!、という流れになれば、私の説通りになるので、よい傾向なのだが・・・。なんたって高大連携でしょ!。

 5)試験結果はどの程度活用されるのか?。

 そこまで大げさにして、大学共通テストの試験結果が大学入試に繁栄されるかというと大学によってまちまちでしょう。だってデッサンなどの実技試験のある美大なんかは、共通テストの結果を繁栄させたらとんでもないことになるよ。つまり共通テストは学科試験のみで実技試験なんかないから、学科の成績がとてもよかったので入学してきたけど、美大で行ったデッサンの試験は1点だったという学生が入ってくる。当然絵は描けないよね。「俺って美術嫌いだから」と軽く言ってのけたりして。だから美大などは絵の描けない学生にはあまり来て欲しくない学科もあるわけです。そうなると大学共通テストは大学受験のための資格試験といったらよいか。受けておけばよいという程度のもの、という見方もできるわけです。

 6)結論

 まあいろんな課題をかかえつつ走っているわけだから、傍観者である都市開発のプロデュースの立場からは、どうやって多数の難問を解決してゆくかというところを興味津々と眺めていたいわけです。まあプロジェクトXかな。このようにシミュレーションするといろんなことがわかって面白い。

 さて、昨日は火山噴火にアラスカ沖の地震に首都圏の大雪ときた。まあ京都は晴れ模様なので特に話題も無い。    

 

沖縄県慶良間諸野崎

OLUMPUS E-M1,M.ZUIKO DG FISHEYE 8mm/F1.8
 ISO200,露出補正-1,f/3.2,1/1000

 
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PEN LIFE1522.  大学入試

2018年01月23日 | diving

 1月11日のブログで「どこかの大学でミスらないかなと虎視眈々と狙っているメディアがある」と書いた。その後に行われた大学センター試験では、幸いに大学のちょんぼがすくなかった。といっても教員が居眠りした記事があったけど大きな話題にはならなかった。そこでメディアの関心は入試問題に向かった。ねぇーっ、やっぱりマスメディアが騒いでいるでしょう。大学センター試験地理Bの言語圏を尋ねる設問で。出題者も受験生も関心はないのに、部外者だけが騒ぎ回るというのがメディアの特性。

 昨年は、ゲゲゲの鬼太郎にまつわる出題がなされアニメ系が連続しているから、試験問題の作成者は同じ可能性が高い。つまり出題者は2年任期かと類推したくなる。そうであれば結構ハードな仕事だ。大学毎の入試でも出題者を2年続けることは国公立大学系ではないだろう。

 私も大学毎の入試で実技試験の出題や採点をしていたが、ある年に英語の出題委員をさせられたことがある。先ず5月に出題委員があつまり出題方針を決める。次に7月に出題案を持参して問題作成に取りかかる。9月に全部の出題案が完成し校正する。以後出題担当者が毎月校正し、12月頃には印刷所へ送られる。だから雑誌や新聞記事から出題するとすれば、9月以前のものになる。

 大変なのは記述式問題の採点である。試験後の三日間は某所に英語の出題教員全員が集められ缶詰となり採点に従事する。択一式の採点は簡単なので、多くの教員と時間と神経をさくのは記述式設問だ。

 問題の出題者が採点するのが原則である。私は英文和訳の採点を担当したが記述式の問題は正解がないといってよいぐらいに多彩な回答が多い。それは同じ内容でも和文の書き方は人によって全く違うからだ。だから解答答案を何回も読む。そうすることで自分の中にある基準ができてくる。それに従って採点してゆくわけだ。それはデッサンの実技試験の採点よりアバウトではないか。そしてそれを複数の先生が採点行い、複数回チェックして採点してゆく膨大な作業になる。同様のことを和文英訳の場合は、多数のネイティブ(外国人教員)が担当しておこなう。

 でっ、設問と外れた回答をしていても良心的に読み取ろうと努力する。そう採点の先生は、ものすごく良心的なのだ。だから書いてあれば何点かの点数がはいる可能性はある。「芸術の学生ってユニークな回答しますねぇー」と笑いがもれるほど回答者の意図の理解に地道に努める。

 たしかに言語は、人によって多様な表現ができる。あれこそ最もアバウトな世界だろう。同じ内容を日本語で話していても話し方は人によって違う。そうした分野を出題しているのだから本当の正解というのは私的にはないといってよいのが英語だ。そんな風に仕事は単調を極め膨大な数の採点をするのだからストレス解消に夜は酒。二日酔いでトイレでもどしながら採点したときもあった。

 それにくらべりゃ大学センター試験は五択だろ。機械にかけてハイ終わり!、簡単でいいじゃないか。だが2020年度から大学入学共通テストになり、記述式の問題を増やすようだ。英語はTOFELやTOEICなどを使うのだろうけど、30科目で60万人ぐらいが受験するとすれば、その採点状況は想像を絶する恐ろしいものになるだろう。国語などは民間事業者採点だって。つまり問題の出題者と採点者が異なるわけだ。それって考えようによっては恐ろしいことだ。入試の出題経験も採点経験もない人々が採点する可能性もある。となるとガイドラインをシビアに作成してビジネスライクにクールにやるということだ。私が経験した英語の採点のように先ず良心的に回答者の意図を理解しようなんてことは行われないと推測する。どんなに事前準備をしても新テスト実施初年度の採点現場は混乱の世界だろう。うーーん、それは、想像するだけでもやだねぇー。

 

沖縄県慶良間諸島久場島キャニオン紺瀬の鼻

OLUMPUS E-M1,M.ZUIKO DG FISHEYE 8mm/F1.8
 ISO200,露出補正-1,f/2.5,1/500

 

 

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PEN LIFE 1521. 元素変換

2018年01月22日 | diving

 昨年福島県に人口15,000人の研究都市をつくるという仕事に少しだけ携わった。だが渡された資料をみると何の研究をするんだいというあたりが希薄であり、というのも現代科学の先端研究を串刺しにしたテーマばかりだったからだ。人工知能、バイオ、防災、環境エネルギー、教育と、たしかにそれらは先端研究かもしれないが、わざわざ新しく街をつくらなくても、すでに日本の各大学で行われているテーマばかりだ。そんなのでわざわざ研究都市というのはつまらんなぁーと考えていた。

 それに10km程先には福島第一原発(F1)がある。核燃料を回収するロボティックスとか、あの漏れた核燃料を違う物質に変換するとか、効果的に放射能を除去する技術とか、そういった研究なら可能性は高いだろうけどと傍観していたわけだ。

 そうしたら元素変換という新しい考え方があった。プレスリリース配信社「PR Newswire」によると、ロシアの科学者Vladislav Karabanov氏、Tamara Sahno氏、Victor Kurashov氏らが、2016年6月21日スイス・ジェノヴァで大々的なプレスリリースを行い「元素変換」が可能であると発表した。彼らが発見した技術には3つの物質が必要。それは1放射性廃棄物、2鉄・ニッケル・銅・バナジウム・クロム・コバルト・マンガンといった変原子価を持つ金属、3(バクテリアの一種)硫黄細菌。これら3つを密閉された容器に入れるとすぐに元素変換が始まり、2~3週間もすれば、ポロニウム(原子力電池の原料)、ラドン(臨床医学)、水銀、金、プラチナといった元素に完全に変換されてしまうというのだ。

 そういう研究だったらF1の近くで行うことには意味が出てくる。F1がメルトダウンした核燃料を回収しながら、それが原子力電池の製造や金の精錬工場になったりするというのは有意義な考え方だ。ならばこんなものを加えながら新しい研究都市のコンセプトチャートでもつくろうかと考えた。提案すれば検討されるだろうな。また面倒な仕事が一つ増えた。

 話題は変わるが天気図では上海付近に低気圧が発生し時速55kmで日本の太平洋側に進みそうである。やがて関東地方太平洋側あたりに沿岸前線が生まれ、これに上海からの低気圧が本土と遠からず、近からずの距離を保ちながら太平洋沿岸を接近してくると東京は雪になる、ということを計算気象予報士さんのブログで学んだ。なるほど、こういうことなのかと思いつつ天気の行く末を眺めているのは面白い。だが京都は、北部が雪、南部は曇りのままか。

 

沖縄県儀志布島カメパラダイス

OLUMPUS E-M1,M.ZUIKO DG FISHEYE 8mm/F1.8

ISO200,露出補正-1,f/7.1,1/100

 


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PEN LIFE1520. 75歳定年説

2018年01月21日 | diving

 IMF統計(2017年10月)によれば、日本の名目GDPは、4,936,543百万USドルで世界第3位、同様に世界1人当たりの名目GDPは38,278ドルで国別ランキングでは22位となっている。そのほか一人当たりでみると値が低い指標は、輸出額4位:一人当たり輸出額44位、研究開発費3位:一人当たり研究開発費10位などがWEB上にあった。一人当たりの値の方が私たちの生活実感に近いというのがWEBの解説。

 さて一人当たりの値が低いのは、GDP=GDP(国内総生産)/人口数という計算式のためだ。そこでこの人口が曲者。日本の総人口なのか、あるいは15歳以上-65歳未満の生産人口なのかだが、前者の総人口だとすれば、そこには幼児・児童と65歳以上の高齢者が含まれていることになる。幼児・児童はのぞいても、我が国の高齢者の割合27%に失業率3%を加えると名目失業率は30%になる。つまり日本の人口の1/3は失業者とみると、一人当たりの値は当然低くなる。これが一人当たりの値が低い要因である。

 そこで生産人口で各国との比較解析を行おうと思ったが、データを集めるのに労力がいるが不可能ではない。暇なときに意欲があったらやろうという程度のこと。

 ところで、65歳-75歳までが仕事をしたとすれば、名目失業率は16%になり、この値が一人当たりの名目GDPの順位を押し上げることになる。当然各国も同様の設定にして比較をしてみないと、どの程度の引き上げになるかはわからないが、多分かなり上位にあがるだろうと推測。さらに仕事をするのであるから国内総生産も上がることになる。それをシミュレーションしようと目論んだのだが、どうせ役人達が試算しているだろうと思いやめた。

 つまり現時点では75歳まで働かせた方がよかろうという結論になる。だから試論として現在より10年先の75歳定年説がありえるわけだ。現在のようにリタイアメントにあまり遊ばれても消費は増えるが生産性があがらない。それよりは、むしろ生産性向上に寄与させた方がよかろうという考え方も成り立ってくる。警察官なんか75歳のダーティーハリーみたいなのが登場するのだろうか。今も現役のクリントイーストウッドは今年で88歳だ。そうすると年金財政も一気に好転するわけだが、そんなに多くの仕事が日本にあったかなぁーという疑問も他方である。だがそうなればワークスタイルやライフスタイルは確実に変わってゆく可能性が高い。その予想はみえないが、あとは国民の選択肢だね。

 さて京都市内も今週は、木曜日に雪マークがでたり曇りになったりと予報がふらついている。実際には、予報より少し寒いのではないか。寒気団が予報以上に南下するのかなと天気図を見ながら一喜一憂である。

 

沖縄県石垣市大崎ハナゴイリース

OLUMPUS E-M1,M.ZUIKO DG FISHEYE 8mm/F1.8
 ISO400,露出補正-1,f/10,1/200


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PEN LIFE1519. 冬に戻る

2018年01月20日 | diving

 誰でも同時に水中と水上とを同じ画面に撮し込みたいと思ったことはあるだろう。しかしそれらは露出が違いすぎるので結構難しい場面なのだ。せいぜい真夏の明るい日差しが水中に差し込むぐらいの光量があって、魚が近くを泳いでいないとね。

 この画像は、ダイビングでエキジットするときのものだが、光量不足だったからphotosahopで大いに修正し、小さな魚はとらえたがどこか嘘くさくなっちゃった。またトライしてみたいアングルである。波間にフラップ号のキャビンが見え隠れしている。

 さて、京都も月曜日から冬に戻る。つまり冬休みはお終いとなる。

 寒いだけの日々というのも実は、どうやって過ごそうかと考える楽しさがある。といってまあ家にこもって温かい鍋などつつくほかないのだが。そんなとき雪など降ってくれると刺激的でよいのだが、実際近畿地方には雪予報がでており寒気団がしっかり奈良県まで南下するポンチ絵をNHKの天気予報でみた。しかし京都都心部の週間天気予報をiPhoneでみると、気温は最高2℃:最低-3℃と寒く雪ではなく曇り。つまり寒いだけの日々。人間に冬眠できる習慣があれば寝ている間に冬をやり過ごすことができるんだが、まあそんなときはスイミングでなまったからだをほぐそうかと・・・。

 

沖縄県慶良間諸島ドラゴンレディ

OLUMPUS E-M1,M.ZUIKO DG FISHEYE 8mm/F1.8
 ISO200,露出補正-1.7,f/5,1/2000

 
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PEN LIFE1518. インバウンド観光8人で1人の人口減少を回復する

2018年01月19日 | diving

 一昨日のブログで、時代を突き抜ける・・・、について書いた。これを読むと、ああっバブル経済期はそうだったなと、関連づけて理解しようとするのが一般的だろう。

 だが私は「時代を突き抜けて」と書いたのである。それはバブル時代をも突き抜けるということを意味しているのだから、必ずしもバブル経済期と関連づけることは理解の誤り。つまりバブル経済期であろうとなかろうと、社会現象を突き抜けるということを意味している。つまりその先の時代に希求する要因があるからなのである。

 こんなことを書いたのも、私はかってブランドマーケティングに関する査読論文を書いていたことに気がついたからだ。つまり私は建築都市の専門家であると同時にマーケティングの専門家にもなっていたわけ。もちろんそれは博士後期課程の院生の研究テーマにつきあっていて結果としてそうなっただけなのだが。

 建築都市の専門家であり、マーケティングの専門家であると関心の持ち方も変わる。というのも我が国の生産性推移と人口動態と、その他の指標を組み合わせて、我が国の国力推移というよりは県別単位、あるいは都市単位のパワーを測定できないかとする課題である。もちろん民力統計などがあるが、それよりは都市単位で定量的な課題を捉えたいわけである。例えば一つの仮説があり、もし現在政府が進めているように定年年齢を70歳にしたら都市力がどれぐらい維持あるいは変化するかという話である。

 そのための前提条件になるが人口減少についてみてみよう。

 先ず人口減少は、インバウンド観光数(訪日外国人観光者数)8人で1人の人口少を回復することが定説(注)とされているのでこれに従ってみよう。最新の日本政府観光局の外客訪日数最新値は28,691,900人となり、8で割れば3,586,487人の人口減少を回復させていることになる。総務省統計局のデータによると、最新の人口数は1億2543万1千人であり、前年比27万3千人の減少とある。これらの統計からインバウンドによって補填される人口数は、インバウンドによる補填人口358万6487人>人口減少数27万3千人もという関係が成立し、現状はすでにインバウンド観光で人口減少分の国家的生産性が補填されている。別の見方をすればあと358万人相当の人口減少があっても国力は維持されるという見方もできる。

 我が国の将来人口が1億を切る2040年から2050年にあたりで2869万人の人口減少を補填すると考えれば、今後2億2952人のインバウンド観光客が必要になる。人口数より大きい値だからフランスのような国家をめざすのだろうか。それにしても人口減少の半分くらいは補填可能と推測できるが、これは少し厳しい数値だし我が国の観光資源力からみて現実性を欠いていると判断せざるをえない。そこで、その他の方法の併用が次の施策になるが、これについての解析方法は明快だが、データを揃えていないので別の機会に書こう。

 さて今週の京都は、春同様の気候だ。そして今日はスイミングスクールにゆき気力回復にはげむ。来週からまた寒くなるので、まさに冬休みの一週間だった。

 

(注)観光庁の算出:2015年の訪日外国人による旅行消費額は約3.5兆円、訪日外国人旅行者の数が約1,974万人、従って訪日外国人観光客1人あたりの消費金額は「17万6,167円」となり、8倍すれば140万9336円となる。これは年金額の近似値であり、一応生産性として捉えられる値として考えたのだろう。

 

沖縄県石垣島大崎アカククリの根

OLUMPUS E-M1,M.ZUIKO DG FISHEYE 8mm/F1.8
 ISO400,露出補正-1,f/8,1/160

 

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PEN LIFE1517.  スモールマス

2018年01月18日 | diving

 スモールマスという市場概念がある。日経MJ紙2018年1月17日1面では、インターネットやSNSが主流になってくると消費者個人の声が聞こえてくる。そんな小さな市場向けに商品開発したのが、亀田製菓のたっぷりピーナッツの柿の種であり、崎陽軒のタケノコ煮を増量したシュウマイ弁当などを紹介している。そうして定番以外の商品をだしてみると、むしろいつもの定番商品への認識が高まったという記事だ。

 個人消費者の性格をよくあらわした現象である。いやー、もっとタケノコが多い方がいいなぁー、そう思って実験したら、やはり定番商品がいいや、という結論になる。それは定番再認識の市場戦略なのだろう。個人の声を聞けば市場がわかるというのはプロの立場からみれば幻想であることは今も変わらない。

 個人消費者は気分で意見を述べ、そして企業がそれに応えるためには生産ラインを新しくつくる投資をしなければならないから、とても個人の気分につきあっていては企業が成立できない。そう考えれば、既に私たちは大きな生産・物流システムの中にどっふりとひたってこれを利用しているわけだ。だから容易にはスモールマスの市場には手を出したくないし、個人消費者もじゃあ手作り弁当にしようとなるだけの話である。

 企業活動の現場では、消費者個人の意見を把握している担当者と現場の生産ラインとが対立する図式になり、それぞれの担当者の悩みどころとなる。そうした場合結論は明白であり、生産システムに乗せられなければ個人の意見は無視するほかない。文化系の商品開発や広報の担当者が悩んだところで、線形計画法で武装した工場現場の担当者を口説けないだろう。

 同紙面には気になる記述があった。企業の事業開発部長の意見として「いはまどんどん多様化しバラバラな方向をみている。しかもそのばらばらのライフスタイルが主張される時代」とあった。ホントにそうだろうか。実はバラバラバラではなく、ネットやSNSによって簡単に無責任気分で大きな声でものがいえるといった具合に、ものすごく画一性の高いライフスタイルではなかろうか。そうでなければユニクロや無印良品がここまで業績を伸ばしたりはしないだろう。

 今の私たちの社会は、巨大な生産物流システムに支えられたものすごく単純なライフスタイルの社会だという認識も成り立ってくる。だからこそ画一化に嫌気がさした消費者が気まぐれ的に発言する時代になったし、それがネットやSNSだと捉えるいうべきである。

 個人の意見を尋ねて失敗した例がある。イギリスのEU離脱問題がある。世界的経済は好調なのにあえて選挙で真意を尋ねたら離脱派が勝利した。といってイギリスは、なかなかEUから離脱しない。やっぱり離脱しない方がよかったのではないかとする意見もあるだろう。今頃気がついても遅いのだが、それが個人の意見の特性なのだ。つまり、はっきりとわかるまで時間がかかるということだ。だからもう一度選挙をすれば、EU復帰になる場合もあるだろう。他山の石としてこちらは勉強しておこう。

 そうした考え方をひろげてゆくと、すでに民主主義社会というのが幻想になってくる。我々は帝国主義でもなく民主主義でもない新しいイデオロギーに到達しているのではなかろうか。まあそれは文化系の仕事なので、私はその答えを知らないが・・・。

 

沖縄県儀志布島カメパラダイス

OLUMPUS E-M1,M.ZUIKO DG FISHEYE 8mm/F1.8
 ISO200,露出補正-1.3,f/7.1,1/100

 

 

 

 

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PEN LIFE1516. 時代を突き抜ける明るさ

2018年01月17日 | diving

 このブログも京都の画像が続き辛気くさい。せめて画像ぐらいは変えよう。

 気分転換になる感動がないかと思ったら、あった。1988年代のJR東海とコカコーラのCMである。まぶしいぐらいの1988年の空気だし、あの時代を突き抜けて行くような明るさや元気さがあった。そういまの私たちの社会でないのは、そうした時代を突き抜ける明るさや元気さかもしれない。

 つまり今の日本の現代社会がどこかしょぼいのである。京都の街を歩けば古材を利用した質素なカフェばかりで、それとて悪いわけではないが、今ひとつ明るい世界とはかけはなれている。だからいつまで地味にやってんだいと思わず口走りたくなる。落ち着いた地味なカフェでお茶しても気分は明るくならない。

 もう少し観察すると実力者がいなくなった。パソコンの登場でだれでもライブラリーからイラストなどの素材を引用して、そこそこのポスターやWEB発信ができるようになったけど、誰でもがすぐにプロになることができ、それって小手先技だ。実はそんな小手先技に私たちはあきてきたのではないか、そして小手先技では、今の時代を突き抜けることはできないことに気がつき始めた。

 CM制作をみても1988年代は実力プロが目白押しで大いにその能力をいかんなく開花させた時代だった。そうした人間達が時代を突き抜けてきたからこそ、今当時のCMをみても感動するわけだ。だが今はそんなプロ達がいなくなってしまい、みんなどこか素人くさい。いや素人くさく演出しているんですよといういいわけは、あたらない。それは実力がないことのいいわけなのだろう。実力者の顔をして実は非実力者ばかりというのが、いまの時代かもしれない。

 今、絵の描けない下手くそなデザイナーは沢山いる。設計のできない人間が建築の仕事をしている。それが今の時代を形成している。だが、そんな小手先技の素人芸に飽きてきたことも事実。そろそろ実力を蓄えた者の登場を待ちたいと思う。そうでなきゃいつまでも日本が取り残されたようにしょぼくて質素で地味なのだ。

 だからこそ時代を突き抜けるようなまぶしい明るさが欲しいと思っている。

 

沖縄県儀志布島カメパラダイス

OLUMPUS E-M1,M.ZUIKO DG FISHEYE8  mm/F1.8
 ISO200,露出補正0,f/9,1/200

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