8月27日の午前中は、建築学会大会で論文発表だった。会期全体で参加者は、会員、ギャラリー、様々な業者、そして学生ボランティアなどを含めると10万人は超えていただろう。この人手の多さは、仙台で一番賑わっていた場所かも知れない。大会の我々の発表では、質問もあり首尾良く終わったので、昼からの僅かな時間を利用してJR仙山線で山寺に向かった。
列車は、狭隘な山間部を抜け、日本列島の分水嶺をトンネルで超えると山形県に入る。目指すは、宝珠山阿所川院立石寺である。山寺の駅から、急峻な岩壁にへばりつく立石寺が見えた。すごいところに建立したなと思う。
山の斜面に沿って二十以上のお寺・お堂が、レベル差がかなり異なる狭隘な敷地に建てられており、道も折れ曲がり、空間的には面白かった。修行のためであろうか、くり抜いた岩場に足をかけるようにしつらえたお堂があったりする。晴天だったため五大堂から見える山寺の風景は、まさに夏だった。
それにしても千段を超える急階段は、少しつらいものがあった。なによりも、車中で食べようと目論んでいた駅弁が売り切れだったので、昼を食べ損ねた。登るときに麓の露店で名物「力こんにゃく」2本をかじっていたのがよかった。昔の人の知恵であろうか、実はこれがなかなか、腹持ちが良かった。
立石寺で芭蕉は、名句を残した。
「閑けさや 岩にしみ入る 蝉の声」 芭蕉
芭蕉がこの寺を尋ねたのは7月上旬頃だが、私が出向いた8月の終わりでも、まだ蝉の声が杉林で響いていた。
山寺・立石寺
Fuji FinepixS5pro,AF-SNikkor16-85mm/F3.5-5.6ED
列車は、狭隘な山間部を抜け、日本列島の分水嶺をトンネルで超えると山形県に入る。目指すは、宝珠山阿所川院立石寺である。山寺の駅から、急峻な岩壁にへばりつく立石寺が見えた。すごいところに建立したなと思う。
山の斜面に沿って二十以上のお寺・お堂が、レベル差がかなり異なる狭隘な敷地に建てられており、道も折れ曲がり、空間的には面白かった。修行のためであろうか、くり抜いた岩場に足をかけるようにしつらえたお堂があったりする。晴天だったため五大堂から見える山寺の風景は、まさに夏だった。
それにしても千段を超える急階段は、少しつらいものがあった。なによりも、車中で食べようと目論んでいた駅弁が売り切れだったので、昼を食べ損ねた。登るときに麓の露店で名物「力こんにゃく」2本をかじっていたのがよかった。昔の人の知恵であろうか、実はこれがなかなか、腹持ちが良かった。
立石寺で芭蕉は、名句を残した。
「閑けさや 岩にしみ入る 蝉の声」 芭蕉
芭蕉がこの寺を尋ねたのは7月上旬頃だが、私が出向いた8月の終わりでも、まだ蝉の声が杉林で響いていた。
山寺・立石寺
Fuji FinepixS5pro,AF-SNikkor16-85mm/F3.5-5.6ED