Creator's Blog,record of the Designer's thinking

フィールドワークの映像、ドローイングとマーケティング手法を用いた小説、エッセイで、撮り、描き、書いてます。

ドローイング481. 小説:小樽の翆409. 森林浴

2021年07月31日 | Sensual novel

 

 夏の朝の光が綺麗だ、ならばスケッチブックを持って森へ。

森は木漏れ日でむせかえっている。

耳を覆いたくなる蝉の大合唱がすごい。

タップリとフレッシュエアを吸いながら頭はクリアーになってくる。

ひとしきり描いて、帰りの車でカーラジオを聞いている。

ようやく日本もデータに表れるほどにワクチン接種が進んできた。

それに引き替え開発途上国では、いまだにワクチン接種が進んでいないとする報道だ。

開発途上国、人口密度が高いし、自然宗教の国もあるし、人々の関心を呼ばない。

それでいて感染は着実に拡大している。

もし世界がこうした国々を放置していたらどうなるのだろうか?。

ウイルスは一つ一つ障害を乗り越えて変異してきた。

その障害というのは、ワクチンの予防効果も含まれるのだが・・・・。

ワクチンの予防効果を乗り越える変異ウィルスの出現か?。

そんな変異ウィルスが出現してきたら、今度は誰にも止められない。

うーーん、まだまだ諸手をあげて喜べる状態ではないのか。

森林浴で頭がクリアになってきた。

そうなるとかいがいしく病院で働いている看護師の翆が不憫に思ってくる。

といってアチキには、なすすべがない。

まあ今夜は、いとおしく抱いてやるぐらいだ。

そんなとき、こいつは可愛いと思うんだろう。

それが恋心の始まりか・・・。

 

追記

 gorin.jpのオリンピックライブで東京湾臨海部副都心でおこなわれているsingle scullsを見ていた。アナウンスも解説もなく、観客もなく、都市の音と波をかく微かな音しかない静かな競技も新鮮味がある。微かなうなり音はドローンか。種目にも寄るがオリンピックの現場は、案外静かな競技もある。

 昔、東京湾臨海部副都心の整備に少なからず関わった立場としては、この街が完成している姿は興味深い。小ぎれいになったが街の景観が世界に誇れる魅力があるというわけではない。まあそれは、多くの事業者が関わることだから、日本の実力では無理なんだろう。

 場所を調べたら海の森水上競技場とあり、ゴミ処分場がある中央防波堤のなかだ。副都心の南東側に位置し、私が関わった時は埋め立てがおこなわれている最中だった。だから今でも都バス1系統しか走っておらず、会場までバス下車20分歩くという法外な不便さ。

 さて女子のビーチバレーで美ボディを堪能しようか。このスポーツは、スタイルが良くないと出場できないとするルールがあるわけではないが、格好よい美ボディを披露してくれる。東京は激しく雨が降っている。京都は蒸し暑い。

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ドローイング480. 小説:小樽の翆408. 雲海

2021年07月30日 | Sensual novel

 

 小樽では、晩春から夏にかけて湿度が高く十分な放射冷却があると雲海が発生する。街が霧に覆われる朝を迎える。山と海が接近している小樽の風景だ。

そんな雲海を描きにアチキは、街の郊外へ車を走らせた。街が雲海で覆われている。雲海といえば聞こえはよいが、つまり山では、朝晴れていても次第にガスで覆われてくる見えなくなってくるといったらよいか。山が見えなくなったら引き上げますか。

街へ戻り小樽公園を徘徊していると、今日も一日中学校の授業が終わったというチャイムが鳴っている。そのあとの校内放送なんか、少し懐かしい。

当然小春の呼び声がする。

アチャー、またアイツか。

小春「おじさん、みてみて・・・」

そういってスマホの画面を見せてくれた。

「何々、川崎市の中学校では男女同じ教室で体操着に着替えるだってぇー、PTAが苦情を申し立てているだって。菁園中学では?」

小春「部活が盛んだから更衣室があるよ。でもねぇ、教室で着替えるのって面白いよね。私なんかユウ君と毎日セックスしているじゃん。だからおっぱいが大きくなってきたし、男の子に見せちゃおうかな。ボディだってみんなから、女らしいっていわれているの。もう自慢したくなっちゃう」

「ハイ!、僕も見いたですぅー((^_^))」

小春「お尻撫でたい?」

「そんなわけねえだろ!、だいたいコスチューム上から体の体型はわかるよ」

小春「絵を描く人はそうだよねぇー」

「中学校の先生の感覚がずれているんだよ。みんな処女で可愛い子達ばかりですっていっている間に、まあ小春みたいなのがズコズコと登場するわけね。それになんだよ、この肌着着用って?」

小春「それってブラの代わりよ。だから2枚重ねは暑いよね。美希姉ちゃんが小春もオッパイが大きくなったからブラをつけろっていうのよ。それで美希姉ちゃんの中学校時代のお下がり。なんかジュニア用ってシールがついているの。インナーもお下がりだよーん」

「日本の中学校もわかんない事ばかりだな。まあ中学校の先生の頭が古いんでしょう。超奥手の先生に、超早手の生徒だもん。その関係性は雲海のなかか・・・」

そういって小春はユウ君ちに出かけていった。

これからユウ君とセックスして晩ご飯をつくる普通の中学生をしているわけだ。

今時、それが普通なんだけどなぁと思いつつ、微笑ましく見送った。

 

追記

 テレビでは体操総合が放映されていた。日本のメダルは無理だろうな。そこでgorin.jpでテレビ放映されない種目をみている。テニスの錦織は、世界ランキングトップのジョコビッチにストレート負けしていた。これまでとは精細を欠いた錦織の姿がパソコン画面に映し出されていた。

 オリンピック・ボランティアのワクチン接種をするようだ。今頃何をとんまな事を考えているのだろうか。そんなのは早くからわかっていたのだから、最初に接種しておけばよいのに。どうしてこんなに決断がトロいのだろうか。それではバブル作戦にならない。もちろん65歳以上のボランティアは接種がすんでいるから、比較的安心なのだがテニスコートをみると若いボランティアもいるよなぁー。

 柔道男子100kg級では日本のウルフ・アロンが登場。あら日本にこんな選手がいたんだと不勉強を恥じる。そして一本勝ちで金メダルと爽快だった。

 そんな放映の合間に、感染者数の急増をテレビが放映している。政府分科会の予想通り東京の感染者数が急増しており、周辺へ波及しているようだ。第2波の時の東京が366人(2020年7月26日)という数値があるが、一桁多い過去最多値だろうか。これはコロナ特集で検討してみよう。

 オックスフォードのデータによれば2021年7月27日時の日本のワクチン接種者数は8185万人だから、2回接種数換算で4062万人であり、統計局による7月の人口概算値が1億2536万人だから、接種率は32%である。社会的免疫の70%以上には、まだ半分にも満たない。もちろんワクチン接種率は1回接種者数を含むから2回接種率はこれよりさらに低い値になる。30%に届いているだろうかという状況だろうか。

 京都市内では、ワクチンがないので接種できないとする声をよく聞く。ワクチン接種というのも物流の考え方に似ていて動きを止めたら、再度動かし市民に周知してもらうのには相当の時間がかかる。全く文科系の政治家もアホな失策をしてくれた。せっかく自治体も国民も一丸となって接種に望もうという意識になってきたときに、政府はワクチン供給を減らすという実に白ける事をしてくれたわけで、これでは政府が外出自粛といっても誰も耳を貸さない。信頼は失われたらお終いなのである。

 その京都府も、蔓延等防止措置の対象にされてしまった。さてスポーツジムは稼働しているが、これが緊急事態宣言に切り替わると施設はストップしてしまう。それはやだなと思う。

 暑い夏、どこにもゆけず家に閉じこもるいやな夏が続きそうだ。京都市内恒例の地蔵盆は、今年もおこなわないだろう。だからこちらは「小説:小樽の翠」で遊んでいれば済むが、もう秋の章を書いているよ。

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ドローイング479. 小説:小樽の翆407. リュウ君の話の続き

2021年07月29日 | Sensual novel

 

 リュウ君との話の続き

「EDになってから、奥さんはなんといってるの?」

リュウ「上さんは、『わーより20歳年下だもんねぇー。一寸悲すいばって、仕方ねよねぇー。神様決めだんだはんで』だってさ。そえでなんとなぐ、いだわってぐれでら」

「フゥーーん、優しいんだねぇー」

リュウ「元気などぎは毎晩やってあったのね。それがあっちの習慣でさ。そえで、でぎねぐなったっきゃ割り切りが早ぐであったね」

「悲しくないのかなぁー」

リュウ「そりゃ、心の中では悲すんでらおん。だってある時、めごぇ顔すて寝であったら親指突ぎ立でだもん。きっと昔の夢でも見であったんだびょんな。フィリピーナって苦労人多ぇはんで我慢つえぇんだよ」

「やっぱりねぇー」

リュウ「そった無邪気な顔見であったら、わー悲すくなってまってさ。こっちが落ぢ込んでまったよ。でっ、そったわー落ぢ込んでらど、『そったらに気にするごどねじゃ。そうだお医者さんへ行ってみだっきゃ・・、日本の先生は優秀だって聞いだよ』ど勧めでくれだんだ。そえで、こったごどはアチキさ相談するほがねど思ったんさ」

「フゥーーん、そんな案配だったのか。先生はなんといってたの?」

リュウ「まあ、男の更年期だはんでしょうがねどは思いますが、といっていぎなりバイアグラじゃ心臓さ負荷がかがるはんで、軽ぇお薬出すはんで様子ばみましょうが。それにもうわんつか趣味だどが、ダイエットすて皮下脂肪減らすてけだって

「つまり健康管理なんだろうね。そんで200万円のライカが復活してきたわけ」

リュウ「そう、こぃで趣味さ没頭でぎるよ。上さんにいったっきゃフィリピンだばえが建づ値段だって驚いであった」

「それで小樽の街を撮り歩いて帰ろうというわけだ」

リュウ「帰ったっきゃ上さんのヌードも撮れるべな。そんで一番高ぇカメラにすたんだ。そったんで、まだ元気回復でぎるど、いど思うげどね」

そういってリュウ君は、苫小牧から夜行の船で青森の街へ帰っていった。

・・・

小樽は満天の星空が出ている。

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ドローイング478. 小説:小樽の翆406. ライカでヌード!

2021年07月28日 | Sensual novel

 

 小樽の病院でEDの治療をしている。青森のリュウ君から、お茶しませんかとメールがあった。

ほなら花園のJAZZ喫茶で。

こんな時だから空いているのが幸いだった。

「なんだ一人かぁー」

リュウ「上さんは自動車会社の下請工場の仕事があるはんでこぃねのだ。それにわんつか小樽で写真でも撮りです」

「ああっ、それかぁー。私の経験では青森県人はライカ好きが多いからなぁー」

リュウ「はいこぃだ!」、といってカバンからライカM10-PとリコーGXrを取り出した」

「ライカM10にアスフェリカルズミクロンが付いているから200万はするかぁー。リコーには、ライツの古いエルマリートがついている。ライカウィルスに感染しているわけだ!

ああっ、ライツウィルス感染者と、この話につきあわされるんだ。

それでリュウ君がEDの治療で小樽へ来たときの画像をiPadで披露しながら写真談義か・・・。

本人はいたく気に入っている撮影画像の蘊蓄を聞きながら、もっとおもろい画像でもないかなぁーと思っていた。

「あっ、なに?、この画像は??」

リュウ「うっうーーん、それっ!!、みだいだがぁー??」

そういって指で画像を送ると、こちらに顔を向けているフィリピーナの奥さんの裸婦じゃん。

「なかなかいいボディをしているじゃん。背中から細い腰を経由してふっくらとしてお尻にいたる脊椎が綺麗じゃん。これを毎晩抱いていたわけね、まあ幸せだね。それでEDになったんだ。不思議!。」

リュウ「だはんでEDじゃ困るんだよ。なんとが治療すて」

「不思議だよね、女のボディって。クロッキー教室で裸婦をみても興奮しないが、キッチンとか日常の風景のなかのヌードだと妙に色っぽいよね」

リュウ「わーもそう思うんだよ。」

「見ている人間が意味づけるんだろうな。裸婦は裸婦以上の意味はないけど、これを見ている人間が、セックスした朝のボディとか、する前のボディといった具合に、写真に写された前後の時間をストーリー化してみているんだろうな。そんな事をした形跡なんか写真では写らないのに、みている人間の前後の時間のストーリー化という想像がわくんだろうな。どんな彼氏とどんな風に燃えたんだろうってイマジネーションが働かせられるあたりが、面白いんだろうね」

リュウ「写真集も持ってらよ。『兎丸愛見・塩原洋写真集』どが『七菜乃さんのおうぢヌード』がこぃだ」

「この気取ってポーズをつけている写真より、朝飯をつくっている後ろ姿とか、あまり綺麗ではない肌なんかのアップがリアルでいいよね。そうなると見ている人間のストーリー化もリアルになってゆくんだろうね。ベーヤンの写真はないの?」

ベーヤン「こぃがなぁー」

「おっ、朝起きたばかりで、髪をアップにしてこれから朝飯の支度をしようという空気かな。生活感がにじみ出ていいじゃんさ」

ベーヤン「EDになるど、冷静さ撮れるんだよ。こった写真・・・」

「フゥーーん、このまま続ければいいじゃん。それでEDも改善するんじゃないかなあ!」

ベーヤン「だどいんだげど・・・・」

ライカでヌード!、かぁー。

それでリュウ君のEDも治るんだろう。

リュウ君の話は、まだ続く。

 

追記

 テレビのオリンピック中継もNHKでは、限られた一部の種目しか放映していない。それじゃ、アウトドアスポーツが見られない。それではオリンピックを見た気分にもならない。そこでインターネットのgorin.jpは、民間放送局も加わりオリンピックの全種目をライブ放映しており見逃してもハイライトで見返すことができる。

 昨日はテレビ放映されないセーリングやサーフィンを見ていた。

 セーリングは、第1回の1896年アテネ大会から続く競技種目であるがNHKの放映は見た記憶がない。江ノ島のコースは、台風が近づいてくるのが幸いし、強い風に恵まれスピードレースだった。ディンキーの積載カメラもあり迫力ある画像だった。風がなきゃヨットは、走りませんからね。

 今回から競技種目になったサーフィンで日本は、男女で銀と銅メダルをとった。やったねという気分だ。外房海岸は、いい波が次々と来ていて、過去にサーファーを撮影した立場としては大変素晴らしい波が映し出され、これも台風接近に恵まれた種目だった。

 まさに台風は、大変良い時に来てくれた。オリンピック台風といってよい。 

 インドアスポーツばかりではつまらない。それにgorin.jpだと過去画像を見ることができる。そこで初日におこなわれた東京多摩川から静岡県富士スピードウェイを目指す244kmのロードースは、三国峠などアップダウンが多いコースのスピード感はなかなかのものだ。よいところを走ると思った。

 美ボディを見たければ女子ビーチバレーもあった。この人工の砂浜が品川区とは意外。もちろん八村が登場するバスケットボールも世界ランキング2位のスペインと大接戦だったが僅差で敗れた。それにテニスの錦織も第3回戦進出を決め強い!。こんなのを見出すとしばらくパソコンの前から離れられない。

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ドローイング477. 小説:小樽の翆405. 描きかけのスケッチ

2021年07月27日 | Sensual novel

 

 翆は今日も夜勤だ。

翆の病院は、感染症にはもろに弱いという医療関係者の評判だ。

だから一部の看護師が孤軍奮闘している。

一人しかいないECOMOのメンテナンスは看護技師のボッキマンの担当だ。

 

夜勤のお菓子タイムは、今日もトシコさんとだ。

トシコ「WEBにこんなのがあるよ。もう何回も男と出会って実らないんだって、そんな愛情相談」

翠「それって不思議。男と女ってセックスの相性で決まりじゃん。愛情は関係ないじゃん」

トシコ「一発やって、まあいけるかなと思ったら、それでゴールだよねぇー」

翠「だって愛情なんか文学者が考え出した嘘話だもん。ボッキマンって甘えんぼじゃない?」

トシコ「もろ、甘えん坊。甘えさせたら最後で、ネコのように味をしめて離れない」

翆「男と女がくっつくのってセックスしかないよねぇー」

トシコ「そうよ、だって仕事のストレスが溜まりに溜まって、欲望は暴発寸前で、そこをモロについたら一丁上がりだもん」

翆「今、うちの病院は、ボッキマンだけが頼りなんだ。そのボッキマンをトシコさんが支えているわけだ」

トシコ「今彼がダウンしたら、うちの病院は重症患者を診れないよ」

翠「やっぱねぇー、頑張れなんていわれたって、その見返りは?、なんていいたくなるもん」

トシコ「なんかねぇー、私の肉肉しいボディがいいんだって」

翠「トシコさん、山女だからけっこう筋肉あるよねぇー」

トシコ「山を歩いているから特に下半身は((*^▽^*))自身がある。これでボッキマンのおちんちんを締め上げると、オオッ!、オオッ!、と雄叫びよん」

翠「ホント、人間って見かけによらないよねぇー(*^▽^*)」

 

夜勤があけて翠が家に帰ったら、デスクの上にアチキの描きかけのスケッチが置いてあった。

何を描こうとしていたのか・・・。

夜なべ仕事をしながら寝てしまったんだろう。

小樽の夏の暑さが厳しくなってきた。

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ドローイング476. 小説:小樽の翆404. 退屈な日課

2021年07月26日 | Sensual novel

 

 アチキは、たまには日本的な風景でも描こうと小樽の郊外へやってきた。

もちろんここは日本だから、そんな風景は腐るほどある。

夏の陽射しが眩しく次第に頭がボーッとしてくる。

アチャー、緑の樹木と青い空、夏の風景だが、その配色はとても退屈だ

やっちまったぜー。描いてから思うのも変なのだが描かなきゃよかった。

絵描きの感性は気まぐれなのだ。

といって夏の光が描けないとか、山の稜線を下書きしちゃったので空間感がでないとか、一寸ボケている間に筆が先張っちゃった。

まあ風景のスケッチというのは、そんなものだろう。

やはり人間がいる街が恋しい。

さて街に戻ってコロンビア珈琲だ。

それから、スケジュールをみたら、スポーツ教室の日だ。

これ幸いと、夕方スポーツ教室へゆき、翆と文さんの店で晩ご飯。

いつもの退屈な日課がなんの変哲もなく過ぎてゆく。

退屈ということは平和なんだろう。

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ドローイング475. 小説:小樽の翆403. 絵画談義

2021年07月25日 | Sensual novel

 

 さて、この時間に画材屋へゆけば、明菜姉ちゃんと鉢合わせするだろう。

人間の行動が読めるということは、街がほどよい大きさだからだろう。

アチキの顔をみるなり・・・

「隣でパフェだろ」

明菜「あったりー」

というわけで、パフェを食べながらアチキのスケッチなどを魚に・・・。

明菜「あら!これどこ?」

「北海道さーー」

明菜「それはそうだけど、こんな風景のところがあったかなぁー、この木はポプラにしては、少し形が違うけどなぁー」

「それ、糸杉だよ」

明菜「糸杉なんか北海道にあった?」

「帯広市の真鍋庭園にあった。25,000坪の敷地に数千品種の植物コレクションをしている。60年前からあるよ」

明菜「いったんだ?」

「いかないですうー」

明菜「あっ、また想像で描いた」

「はい、だってこんな丘は真鍋庭園にもないでしょう。でもいつかはいってみたいね」

明菜「小樽からだったら帯広まで3時間半かなぁー。これどう見たってヨーロッパじゃん」

「筆が滑ってね・・・」

明菜姉ちゃんと絵画談義が面白い。

そんな時間があるほど、今は静かな夏の時間が流れてゆく小樽の街である。

・・・

夏まっさかりの小樽の夕べである。

 

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ドローイング474. 小説:小樽の翆402.  夏の朝の光

2021年07月24日 | Sensual novel

 

 夏の朝の独特の臭いってあるとおもう。

開け放した窓から、朝の光に混じってそんな臭いがする。

もちろん近所の家から味噌汁の臭いも混じっているけど・・・。

すると、それまでの萎えた意欲も回復し、散歩にゆこうという気分になる。

朝の港の絵を描きにゆく、防波堤の先の赤い灯台かぁー・・・。

それだけの仕事で汗をかき夏の強い光に照らされて体は怠くなる。

帰りしなツカモッチャン家の前を通ると、美希姉ちゃんが学校にゆくところに鉢合わせした。

・・・

美希姉ちゃん「オジサン、あたし妊娠したの!」

「おっ!!、オマエもついにかぁーー・・・・」

美希姉ちゅん「嘘よ!!!、冗談でもいわないと徘徊老人になりそうな顔してるよん」

「うん、軽い日射病かな!・・・」

美希姉ちゃん「もう眼の焦点が合っていなくて、呆然としていたよ」

「そりゃ呆然とするよ。夏休みどうすんの?。あっ!、直人君は受験だから、夏休みじゃなかったな」

直人「夏は、彼、予備校のスクーリングでうー、学科と実技の・・・」

「そうだった、忙しい人もいたんだ」

美希姉ちゃん「オジサンだけが朝から暇なのよ・・・。みんな目標に向かって走っているよー」

「オジサン、目標がないからなぁー・・・」

美希姉ちゃん「翆さんがいるじゃん、今夜もやるんでしょ!」

「うん、まあーーー、・・朝から何を話題にしているんだねい・・・」

美希姉ちゃん「(^_^)それって、大きな目標じゃない」

「うーーん、そうかなぁーー」

美希姉ちゃん「それだけあれば上等よ」

「そういんもんかぁー」

美希姉ちゃん「そう思わないと意欲がわかないですぅーー」

高校生に励まされちゃった。

こんな時代だもんね。

人間が目標を捨てたら、そして道楽も捨てたら、それは徘徊老人のように痴呆症になってしまうだろう。

夏の朝の光に疲れて、危うく痴呆老人になるところだった。

つまり日射病のはしりだったのだけど・・・

・・・

小樽は、夏!

 

追記

一昨日時点でオックスフォードのour world in dataによれば、日本のワクチン接種数は7397万回である。

単純計算にすれば3700万人近くの国民に2回接種した勘定になる。

現在80万人/日規模で毎日接種が進められている。

もちろん1回接種者数も相当数いるので、実際は2回接種者数の値は低くなる。

そして今はデルタ株のウィルスに置き換わり感染者急増中である。

それは包括的な社会免疫を目指すワクチン接種が早いか、属地的に広がりつつある変異株ウイルスの感染拡大が早いかの瀬戸際だったのであろう。

だが既に勝敗は決しており、後者の道をあるきそうだ。

その論拠が感染症研究者らが示した数理モデルである。

1週間後に東京の感染者数は、5000人近くまで達する予測を計算している。

感染症に関するデータ構造が単純であることは、このブログでも申し上げた。

従って数理モデルの予測は、高い精度で的中するだろう。

もし、人流が低減すれば、予測は少し変わるかもしれない。

低減要因として、家に籠もってオリンピックを観戦するであろうか。

昨日からオリンピックが始まった。

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ドローイング473. 小説:小樽の翆401. 小春の計算

2021年07月23日 | Sensual novel

 

 午後は、地獄坂から街を描こうか。

坂の中腹から街や海野の眺めがよいのである。

校舎のチャイムが鳴ると授業が終わり、さっそく小春がやってきた。

なにしろここは、中学校の校舎から見えるしな・・・。

骨格は中学生なんだけど、ホルモンがバッチリ出ているから身体はできてる。

色気をぷんぷんと振りまいてやってくる。

小春「叔父さん、みて!、この制服、小春が直しちゃった。一寸タイトスカート風にして」

「うん、なんかOL風スカートだねえ」

小春「だって、この制服、玲香姉ちゃんが最初に着たでしょう、次が明菜姉ちゃん、小春で3代目なの。そしたら島崎先生が・・・『なんです!、その制服は?』、だって。だから、もう使い回しのお古で切れていたんですぅー、といったらOKもらった。『まあものは大切にしましょうね』だって。小春がミセス島崎先生といったら、ミス!ですだって」

「はあ!?」

小春「顔は美形、歳は40過ぎているかな。でねっ、みんなの噂では処女らしいの」

「美形で40すぎて処女?」

小春「ありえないよねぇー、と小春は思うんだけど・・。、叔父さんどう思う?」

「合ったことがないからわかんないよ。小春の中学の目標は?」

小春「高校までのつなぎ!、それっきゃないよ!!

「翼兄ちゃんみたいに、この時期ににやっておく事なんかないの?」

小春「あのねえ、実はある!。高校生になったらユウ君の子供をつくるの!」

「あっ、それ!!!」

小春「そうよ、アチキのところの翠さんみたいに。だってぇー、先に子供をつくると将来楽じゃん」

「確かに、早者勝ちってあるよなぁー。婚姻は男子18歳、女子16歳からだよーーん

小春「もう高校生まで待ちきれないなあ、今つくっちゃおうかな。それでユウ君が18才になったら籍をいれてさぁー」

「ああっ、そんな方法があるか・・・、先生驚くだろうなぁーー」

小春「だってぇ13歳で子供をつくるじゃん、でっ、子供が中学校を卒業したら、今の彼氏に飽きるからぁ二番目の彼氏をつくるの。すると13+15で28歳、でっ二番目の彼氏の子供ができるじゃん。でっ子供が中学を卒業したら、また彼氏に飽きるからぁ三番目の彼氏をつくるの。だから、28歳+15で43歳、でっ、また三番目の彼氏の子供つくって中学を卒業すると彼氏にあきるからぁー、4番目の彼氏をつくる頃には58歳になってる。まあ三番目までかな。こんな人生ってどうかしら・・・」

「はぁっーー!?」

小春の計算につきあわされていた。

・・・

小樽の街が夏の光で眩しい。

 

追記

 毎週クロッキー教室へは、1時間早くでかけ夕方の街の透明感ある夏のランドスケープを探している。

これもプチ・フィールドワークか・・。

8月になると、湿度が高く、曇天で風景は霞み、蒸し暑くなりそうだから、撮影するなら今しかない。

それにブルーの水辺を見ているとZEISSレンズは綺麗だ。

デザイナーにとって色は重要項目だ。

それにしてもこのボディはダイナミックレンジが狭すぎる。

APSサイズで総画素数2400万画素なんて無謀だ。

せめて1000万画素ぐらいにおとして欲しいと常々思う。

デジタル機材は総画素数が低いほどダイナミックレンジが広く、シャドーや暗いところで光情報を拾ってくれる。

ダイナミックレンジが広い機材の典型は、フィルム時代のライツだ。

それをデジタル機材で確認したければモノクロームで撮影してみればよい。

高画素を目指す今のデジタルカメラは、ハイコントラストなモノクロ画像になる。

それは明らかに製品開発の方向が違う。

だから私は低画素機に関心がゆく。

ニコンDfを使っているのも画素数が低いからだが、既に製造終了している。

今は裏面照射型COMOSを搭載し、1画素の受光素子が一番大きいSONYα7S3しかない。

だがフィールドで使えるレンズが少ない。

意外にフィールド機材が見当たらないことに気がつく。

(2021年7月21日)

 

追記:京都市伏見区

SONYα6600+Carl Zeiss Vario-Tessar ZA E OSS T*16-70mm/F4.0

1)ISO200, 焦点距離70mm,露出補正-0.3,f/11,1/125

2)ISO800, 焦点距離70mm,露出補正-0.3,f/11,1/125

3)ISO100, 焦点距離35mm,露出補正-0.3,f/11,1/100

4)ISO100, 焦点距離24mm,露出補正-0.3,f/11,1/60

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ドローイング472. 小説:小樽の翆400. over there 

2021年07月22日 | Sensual novel

 

 あらぁー、これ骨が全く見えないし皮下脂肪ばかりだから外国人モデルさんだったか・・・。

そういえば、外国人モデルさんも描いた。

時間が経つとモデルさんの顔も忘れている。

だから、気づくのに時間がかかる。

多分乳房の位置を描きしるしておいたから、そうだと気がついたんだけど。

日本人との違いを探れば骨格の大きさと曲率だったかもしれないが、芸用解剖学のことはすっかり忘れている。

そんなことを考えているとアジア人の体型は、筋肉と垣間見える骨のバランスに色気がある。

特に鎖骨とか肩甲骨が際立つなんてとてもエキゾチックな空気だ。

その鎖骨は肩で背中の肩甲骨と靱帯でつながっている。

それが機械工学的にどんな動きをサポートしていたか一寸わからないが、手を上に上げれば鎖骨と肩甲骨が一緒に動く。

そして肩甲骨は、それ以外には他の骨とつながっておらず筋肉が支えている。

そんな女の鎖骨や肩甲骨があのときに興奮して浮き立つなんて、とても色っぽいが。

作家の谷崎潤一郎は、足のふくらはぎに異常な色気を感じ取った小説が瘋癲老人日記だった。

でも肩甲骨や鎖骨が浮き立つ色気については書いてない。

そのかわり谷崎は人妻に恋慕し、奪い去り、したぐらいだからover thereな作家だったのだろう。

外は、澄み渡った夏空。

やはり散歩に出かけよう。

今日は小樽公園にしようかな・・・。

 

追記

 2021年7月18日、感染者数が低減し、そしてこれから拡大する、まさに隙間、出かけるならば今だ!。

S君から誘われ藤枝市にでかけた。

東海道線が大井川の鉄橋を渡ると藤枝だ。

こうした小さな街に来ると、ボーイッシュな女の子が魅力的に見えたのは、若い頃の記憶だった。

今は、そんななれの果ての叔母さんの姿ぐらいだ。

よくて日焼けした部活帰りの高校生か・・・。

もちろん藤枝の街自体も人が少ないし、閉じている店が目立つ。

日曜日の夜だから、普段なら家族連れも加わり賑やかなはずだが、今は居酒屋も閑散としている。

人が少ないから感染リスクも低い、それが今のこの街の取り柄になってきた。

いつもS君は夏に藤枝に呼んでくれる。

だから藤枝の夏の記憶が色濃い。

朝、空を見上げると、強い光に目眩がしそうだった。

一寸だけ夏休みの気分を味わった。

 

静岡県藤枝市

SONYα6600,E3.5-5.6/18-135OSS

1)ISO100,24mm,露出補正0,f/5.6,1/400

2)ISO125,90mm,露出補正0,f/5.6,1/160

iPhon7

3)ISO64,3.99mm,露出補正0,f/1.8,1/15

4)ISO20,3.99mm,露出補正0,f/1.8,1/2907

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番外編471. 私の小冊子から10. 郡上八幡盂蘭盆会

2021年07月21日 | field work

 

あとがき

 ある時私のゼミの学生が、郡上八幡の徹夜踊りにゆこうと誘ってくれた。1週間は場所を変えておこなわれる、この街のパワーに圧倒された。

そして学生達にも、私にとっても、よい経験だった。

学生達と一緒になって、いろんな経験をしてゆく、それが教員の努めだと思われた。

研究で忙しくて、学生達の要望の全てに応えられなかったが、やはり研究を中断してでも学生達のリクエストに応えるべきだと気がついたのは、ずっと後である。

学生達の誘いを断ってはならぬ!、それが教員の教訓だった。

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番外編470. 私の小冊子から9. 名古屋

2021年07月20日 | field work

 

 話は前後するが、1997年に名古屋の大学に赴任した。

当時最速の東海道新幹線は、名古屋駅を通過した。

しかも名古屋嫌いが世間の話題になっていた頃である。

それでも嫌われて結構です、と名古屋人は毅然としていた。

それは古いというよりも奇跡的に残っていた近代化の街だった。

えっ!、恥ずかしくもまだ近代を引きずっていたのか、西麻布のオフィスで最先端のデザインの仕事をしていた私には、カルチャーショックだった。

しかも名古屋人達がそうした街を当たり前のように自慢しているではないか。

何故だろうか?。

およそ媒体の話題にすらならない、名古屋市内の古い街を徘徊するようになった。

凄い、これは近代の遺産ばかりじゃないか。

有松に至っては、本格的な昔の豪壮な民家が建ち並び東海道街道宿の風景を残しているが、当時伝統的建造物群保存地区に指定すらされていなかった。ある当主の家へ招かれて古い民家を訪れてびっくりした。本格的な庭を持つかっての日本の民家がいまだに生活のなかにあることに。歴然と生活の趣向を反映して空間が生きている。

だから日本の重要文化財が生活を伴わず、抜け殻のようであり、とてもちゃちな存在だということに気がついた。

そんな世間一般の先入観念を覆してくれる、実力都市名古屋の底力を見る思いがした。

もちろん、その後名古屋は素早い早さで現代の都市になってしまったから、こうした風景もなくなってしまったものが多い。

名古屋で最後の近代遺産を発見できたことは幸運だった。

学生達との遊郭見学で、

「君たちを1人30万位で遊郭へ売り飛ばすと、僕は500万位の臨時収入になるなぁー」

学生「先生、それって安すぎませんかぁー

そんな与太話をしているうちに、次第に名古屋の学生と街が好きになってゆく。

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番外編469. 私の小冊子から8. 京都の1年

2021年07月19日 | field work

 

あとがき

 ある時から、勤務先の名古屋から新幹線で40分でゆける京都が気になりだした。そこで節分の京都を訪れたら、はまってしまった。京都は社寺の伝統行事が、市のサイトに公開されているモノだけでも年間200件以上ある。じゃあ、全部回ろうと走り回ったが、目標達成前に力尽きた。それでも1年間の京都を少しばかり記録できたと思う。

コメント (2)
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番外編468. 私の小冊子から7. 横浜.

2021年07月18日 | field work

 

 

あとがき

 この頃になると撮影機材は、デジタルに変わっていた。現像所へフィルムを出す必要がないから結構いいじゃん。だから当時棲んでいた横浜の街には、あきるほど散歩に出かけた。といっても、出かける先は元町・中華街と、いつもお決まりだった。だから横浜といっても海際しか知らないことになる。

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番外編467. 私の小冊子から6. 湘南海岸3.

2021年07月17日 | field work

 

あとがき

 大学へは、横浜から新幹線で通っていたから週の半分以上は、横浜にいたことになる。横浜と名古屋の往復で大量の論文を書き、学生達の指導をしていた。そんな過酷な生活をしばらく続けていた。今思えば、よくできたと思う。ひたすらに脱兎の如く走り回っていた時代だった。それでも、1日の〆として午後3時半から湘南海岸へ出かけていた。リーサルフィルムとデジタル画像が並立する時代だった。

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