久しぶりに動かない時計でも甦らせてあげようかと腕まくり。。。
直径40センチにも及ぶ精工舎の大型丸時計。
先ずはパーツクリーナーで洗浄し、油を差してからアンクルとガンギ歯車の間隔を少しづつ調整しながら
時を刻むよう誘導する。(この時、振り子は下げない)
カチカチとガンギ歯車を送る音が連続しそうになれば、後もう少し。
無事に時を刻むようになった段階で、左右ふり幅の調整。。。そして振り子を下げ動かす。
時打ちも問題なく打ち、大雑把な時間調整をしながら慣らし運転続行。
そして、ケースに組み上げて完成が日付も変わった夜中の0時過ぎ。。。
アルミ製文字盤の塗装に剥げがあるものの、自作のゼンマイ時計修理用治具にぶら下げても
柱時計より迫力があり、丸時計は好きですねぃ♪
そして、ルンルン気分で床に就き、明くる朝に振り子の微調整をして土花亭事務所で仕事をこなす。
そんな、お昼前に事務室の外から「バン!」と何やら大きな音がする。
屋根雪でも落ちて何かに当たった音であろうと思いながらも気にせずに昼過ぎまで仕事をし
昼食のため、いつものようにリビングへ。
何気に慣らし運転中の時計を観るとお昼12時前で止まっている・・・。嫌な予感・・・。
殺気を感じ、右側のゼンマイに鍵差し回してみる・・・。空回り・・・。
この段階で既に分かりました。ゼンマイが切れてしまったことが・・・。そして、お昼前に聞こえた「バン!」の意味が。
念のため針を外し文字盤を外すも案の定です。
ゼンマイが3ケ所以上で破断・・・。(悲)
原因は土花亭に来た時に、め一杯まで巻き込んであったゼンマイが何年ぶり?かの再可動により
伸びると同時に硬く固まっていたゼンマイが伸縮について行けず金属疲労により破断。
(トップ写真でも分かる右側ゼンマイのパツンパツンの巻き過ぎ状態。相当、油脂を含ませたのですが)
まっ、こんなところでしょうけど、動き出して丁度、半日。。。
「喜びも半日」の時計修理の結末・・・。