8月7日より第98回 全国高校野球選手権大会が開催される。
それに先立ち行われた甲子園での公式練習時、女子マネージャーがユニホーム姿でグラウンドへ入ったことによる一連の問題。
案の定、SNSを中心に批判の意見が飛び交う。挙句には「性差別」という感情的な言葉まで出だし
大半が否定的な意見と見受けられる。
「世の中と最もずれている競技」と元陸上選手が言い、「謎の儀式や禁則が多すぎる」と、納税義務も知らない
自称脳科学者が言う。
でも、そうだろうか・・・。
そもそも、批判的な意見を感情的に垂れ流す人たちに、野球経験はあるのだろうか・・・。
硬球というものが、どのようなものなのか理解しているのだろうか・・・。
普段、行われている練習であれば以前にも書いた「彼女にとっての夏が終わる」に登場した女子マネージャーのように
グラウンドに立っても良いと思う。(但し、監督や部長はその技量を確実に認識していることが条件)
但し、今回の公式練習は違う。
甲子園の公式練習は僅か30分間と限られている。その間、多くの硬球が飛び交い、かなりのスピードで
選手たちは動き回り、練習メニューを消化してゆく。
送球時の速度が時速100km/h以上、打球時の速度は時速150km/h以上にも達する「白球」。
その硬球がいくつも飛び交っているような公式練習。
時として、その硬球は凶器と化し、人の命すら脅かすものであることは理解しなくてはいけない。
女子マネージャーはあくまでもマネージャーであって選手(部員)ではない。
選手でもない女子マネージャーの技量を一括りし、ユニフォームを着用すれば練習補助(ノッカーへの球渡し等)
ぐらいいいのでは?と言うことはあまりにも無責任過ぎると思う。
少しでも事故を防ぐため、今までヘッドギアやバットの重量規制、打撃投手に対して防具等々、「禁則」ではなく
「規則」を正して来た経緯もある高校野球。
今回の件については、規則記載に不備があったことは否めないが、大会関係者の判断は適切だと思う。
決して、「公式練習や試合前の7分間のシートノック」と「通常練習や始球式」を一緒にしてはいけない。
野球経験者でない者も意見を言うのは当然、自由であるべき。
但し、「白球への認識」は持った上での意見であって欲しい。
因みに、「白球への認識」高い、「JWBL(日本女子プロ野球リーグ)」「全国高等学校女子硬式野球連盟」等を含む
野球関係者(男女問わず)からの、今回の件に関しての批判的な意見は知る限り、出ていないと思う。