平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

ホタルノヒカリ 第5話

2007年08月09日 | 恋愛ドラマ
 キャラが魅力的な作品というのは面白い。
 さて第5話に見る『干物女』の特徴とは?

★ウダウダウダウダ
 手の届く範囲に好きな物があるのが何より幸せ!!

★恋愛下手
 考えたことは「うまくいかない恋」より「うまくいく友達関係」。
 蛍(綾瀬はるか)は恋愛を怖れ恋愛を諦めている。
 その理由は無器用で恋愛下手だから。
 結果、悩んだり傷つきたくないから。

★少しズレた発想
 自分がデートをすっぽかしたせいなのに失恋したと思っている。
 普通の人の高野部長(藤木直人)には、「失恋した」と言う螢の発想がわからない。

★フツーのことに感動できる。フツーのことにひどく落ち込む。
 失恋?の後、マコト(加藤和樹)と壁塗りの仕事をした螢。
 言葉をかわしてハイタッチ。
 それが嬉しくてしょうがない。
 「ビバ!普通の会話!」と大喜びする。
 一方、15Fの会議室に閉じこめられ、マコトとふたりきりにされた時は「地獄の責め苦」と疲労困憊。
 このハイテンションとローテンションの起伏の大きさ。
 同じく普通の人の高野部長には理解できない。
 「部長、お話したいことがあるんです」と螢が真剣な顔をしているから話を聞いてみれば、マコトと普通に話ができたという話。
 高野部長、こんな螢によくつき合っている。話をきいてやっている。
 これがこの作品のメインモチーフではあるのだが。
 
★敵意をみせる時は……
 他人との摩擦を避け心が穏やかなのを好む螢だが、今回は敵意むきだし。心がささくれ立っている。
 結婚式のスピーチでグレタ・ガルボの名前が出て→誰だよ、それは?
 新婚旅行はカリブがいいという話題が出て→海賊か?
 新婚旅行の心配より相手を探せという話が出て→そうだ、そうだ!
 と心の中で叫ぶ。
 おまけに自分にこう言わせているのは「私の中の失恋」だ。「失恋が心を荒ませている」という自己正当化。

★物忘れがひどい。
 前回の「デート、デート」もそうだが、螢は物忘れがひどい。
 今回は高野部長を風呂場に閉じこめて忘れている。

★その他
 ジャージのポケットがいつも外に出ている。

 この様に少しもいい所がない螢だが、魅力的に見えてしまうのは見事な人物造型。視聴者に「自分にもこんな面あるよね」と思わせる要素をうまくデフォルメしている。

 そして、この作品がドラマになる時は、螢が「脱・干物女」になる時。
 今回、螢はがんばって自分の気持ちを告白した。
 「これは恋の神様が仕組んだこと」
 「埋もれていた私を、それはゴミが散らかっているということではなくて、掘り起こしてくれた」
 「眠り姫だった私を、それは私がお姫さまだということではなくて、目覚めさせてくれた」
 「恋の神様、助けて下さい。……好きです!」

 ここで観客は拍手喝采する。
 面白い。
 螢のアンチで語られる恋愛に関する名言も効いている。
「本を読むように恋愛する」
「恋はうまくいかないから面白い」
「無様な思い出でも何もないよりはマシ」
「人を好きになる自分を愛おしく思う」
「想いを口にしなければ何も伝わらない」

 書を捨てよ、町に出よう。
 町にはわくわくすることが待っている。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする