★手術シーンはサスペンス
この作品での手術シーンはハラハラドキドキのサスペンスシーンでもある。
まずは不安。
荒瀬(阿部サダヲ)なら60分の所、90分かかる麻酔医師。(マイナス要素)
野口(岸部一徳)の謎の言葉「その手術は失敗するよ」
これらで不安を煽っておいてトラブル発生。
ガーゼオーマ(手術時の止血ガーゼの取り忘れ)。
これの摘出を行うが、懸念されていた麻酔医の技量が露呈。
麻酔深度が浅くて出血。
パニックになる外科医の外山誠二(高橋一生)。
「この麻酔医では持たない」と判断した朝田龍太郎(坂口憲二)の指示で、もうひとりの麻酔医・小高七海(大塚寧々)が呼ばれるが、なかなか来ない。
「これ以上圧迫すると血圧を維持できません」といったまわりの人間の言葉がさらにサスペンスを作る。
『不安要素』『トラブル』『パニックになるキャラ』『動かないキャラ』がハラハラドキドキを煽る。
まさにサスペンスドラマだ。
この中で冷静に判断し対処できる人間がキャラとして光を放つ。
朝田、そして遅れてやって来た小高がそうだ。
小高はまごつく若い麻酔医に的確な指示を出した。
★医療ドラマのテーマ
朝田龍太郎と鬼頭笙子(夏木マリ)の会話は医療ドラマの究極のテーマでもある。
すなわち「目の前の苦しんでいる人を救うか、10年後に1万人の人を救うか」
才能についても。
「人間には与えられた才能がある。与えられた才能を使わないのは罪」
朝田を「自分の腕を磨くことにしか興味のないエゴイスト」であってほしいと願う鬼頭。
この対立の中で朝田と鬼頭のキャラの描き分けがなされる。
すなわち鬼頭はリアリスト(理論)で朝田はロマンチスト(感情)。
★「金で人の心は買えるか?」
第3話のテーマはこれ。
ガーゼオーマの医療ミス、執刀医は野口だが、それを若い医師に押しつけて隠蔽。
告発しようとする朝田らに片岡一美(内田有紀)が対応。
被害者西沢への謝罪と見舞金200万円。
医療裁判には時間がかかる。お金もかかる。
明真は優秀な弁護士を用意してくるから、勝てる要素は少ない。
老齢なのに何度も裁判所に足を運ばなくてはならない。
西沢の奥さんの容態も悪い。いっしょにいてやらなくていいのか?
裁判などに貴重な時間を使っていいのか?
こう言われて告発をしないことにする西沢。
「人は結局は目先の利益、理念では動かない」とほくそ笑む野口。
「ビジネスはお互いが得すること」と持論を展開する片岡。
しかし、このふたりとは違う理由で西沢は告発をしなかった。
しなかったのは、妻と過ごす時間が欲しかったから。
西沢は見舞金の200万を返す。
藤吉圭介(佐々木蔵之介)を通して片岡に言う。
「こんなものは受け取れません。あなたに心配していただかなくても妻は元気です」
金で動かない人間の尊厳。
これで視聴者は溜飲を下げる。
敵に取り込まれたと思わせておいて逆転する。
見事な作劇だ。
※追記
「手術は掛け算。ゼロを掛ければ、ゼロになる」
こう語る鬼頭に荒瀬は言う。
「ゼロどころかマイナスじゃないか。だが、マイナスとマイナスを掛ければプラスになる」
これはどういうことか?
次回への引き。
「戻ってきたな、小高七海」と荒瀬が言って、スローモーションで歩いてくる七海がかっこいい。
※追記
ダメダメと思われていた外科医・外山が優秀。
視聴者の予想を裏切るキャラ作り。
うまい!
この作品での手術シーンはハラハラドキドキのサスペンスシーンでもある。
まずは不安。
荒瀬(阿部サダヲ)なら60分の所、90分かかる麻酔医師。(マイナス要素)
野口(岸部一徳)の謎の言葉「その手術は失敗するよ」
これらで不安を煽っておいてトラブル発生。
ガーゼオーマ(手術時の止血ガーゼの取り忘れ)。
これの摘出を行うが、懸念されていた麻酔医の技量が露呈。
麻酔深度が浅くて出血。
パニックになる外科医の外山誠二(高橋一生)。
「この麻酔医では持たない」と判断した朝田龍太郎(坂口憲二)の指示で、もうひとりの麻酔医・小高七海(大塚寧々)が呼ばれるが、なかなか来ない。
「これ以上圧迫すると血圧を維持できません」といったまわりの人間の言葉がさらにサスペンスを作る。
『不安要素』『トラブル』『パニックになるキャラ』『動かないキャラ』がハラハラドキドキを煽る。
まさにサスペンスドラマだ。
この中で冷静に判断し対処できる人間がキャラとして光を放つ。
朝田、そして遅れてやって来た小高がそうだ。
小高はまごつく若い麻酔医に的確な指示を出した。
★医療ドラマのテーマ
朝田龍太郎と鬼頭笙子(夏木マリ)の会話は医療ドラマの究極のテーマでもある。
すなわち「目の前の苦しんでいる人を救うか、10年後に1万人の人を救うか」
才能についても。
「人間には与えられた才能がある。与えられた才能を使わないのは罪」
朝田を「自分の腕を磨くことにしか興味のないエゴイスト」であってほしいと願う鬼頭。
この対立の中で朝田と鬼頭のキャラの描き分けがなされる。
すなわち鬼頭はリアリスト(理論)で朝田はロマンチスト(感情)。
★「金で人の心は買えるか?」
第3話のテーマはこれ。
ガーゼオーマの医療ミス、執刀医は野口だが、それを若い医師に押しつけて隠蔽。
告発しようとする朝田らに片岡一美(内田有紀)が対応。
被害者西沢への謝罪と見舞金200万円。
医療裁判には時間がかかる。お金もかかる。
明真は優秀な弁護士を用意してくるから、勝てる要素は少ない。
老齢なのに何度も裁判所に足を運ばなくてはならない。
西沢の奥さんの容態も悪い。いっしょにいてやらなくていいのか?
裁判などに貴重な時間を使っていいのか?
こう言われて告発をしないことにする西沢。
「人は結局は目先の利益、理念では動かない」とほくそ笑む野口。
「ビジネスはお互いが得すること」と持論を展開する片岡。
しかし、このふたりとは違う理由で西沢は告発をしなかった。
しなかったのは、妻と過ごす時間が欲しかったから。
西沢は見舞金の200万を返す。
藤吉圭介(佐々木蔵之介)を通して片岡に言う。
「こんなものは受け取れません。あなたに心配していただかなくても妻は元気です」
金で動かない人間の尊厳。
これで視聴者は溜飲を下げる。
敵に取り込まれたと思わせておいて逆転する。
見事な作劇だ。
※追記
「手術は掛け算。ゼロを掛ければ、ゼロになる」
こう語る鬼頭に荒瀬は言う。
「ゼロどころかマイナスじゃないか。だが、マイナスとマイナスを掛ければプラスになる」
これはどういうことか?
次回への引き。
「戻ってきたな、小高七海」と荒瀬が言って、スローモーションで歩いてくる七海がかっこいい。
※追記
ダメダメと思われていた外科医・外山が優秀。
視聴者の予想を裏切るキャラ作り。
うまい!