平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

銀色のシーズン

2009年02月15日 | 邦画
 「足元を見るな。目線をあげて前を見ろ」
 テーマは<過去の清算と未来への一歩>。
 城山銀(瑛太)はワールドカップ・モーグルでのケガ、挫折。
 綾瀬七海(田中麗奈)は交通事故で死んだ婚約者がいること。
 これらの過去を乗り越えて未来へ一歩踏み出すふたり。
 テーマとしては使い古された内容ですね。
 だからラストが読めてしまう。  

 作劇の面白さとしては各キャラクターの秘密が明らかになること。
 先程の銀、七海の過去と抱えている葛藤が徐々に明らかになっていく。
 前半は銀も七海もそんな過去があるとは思わせない明るさとトロさ。
 だから秘密が明らかになった時ドラマになる。
 でもあまりひねりはありませんね。
 <競技での挫折><死んだ恋人>はよくあるキャラクター造型。

 yahooユーザー評価が3.47点。
 goo ユーザー評価が74点 もうなずける。

 主人公たちより町の人の持つ秘密の方が面白い。
 町でひんしゅくをかっている銀。
 でも町の人は銀に期待をかけすぎて潰してしまったという思いがあって、銀を腫れ物の様に扱っている。
 銀のことで以前町にあった一体感がなくなっている。
 こういう秘密だと今までにないので観客の興味をひく。
 佐藤江梨子の宿屋の娘やパトロールの杉本哲太の方が出番が少ないのにインパクトがあるのはそのためだ。
 またこの町の人の秘密は銀というキャラクター造型を深める効果も。
 町の人にそんなふうに扱われて銀は孤独を感じていたのだ。
 これで銀というキャラクターを深く描くことが出来た。

 この作品の魅力はスキーシーンですね。
 雪と戯れ格闘する。
 過去清算話でなく純粋にスキーの楽しさを描けばよかったのに。
 これはテレビのオンエアで見たせい?劇場で見れば違っていたかも。

 ともかくよくあるテーマや作劇では人の心を打つことが出来ない。
 ラストが読めてしまう作劇ではしらけてしまう。

※追記
 町の駅にゼッケン47番のスキーヤーのイラスト。
 顔の部分が切り抜かれていて顔を入れて写真を取るやつ。
 これはうまい小道具ですね。
 銀がかつて町のヒーローだったことを見事に現している。


コメント (2)
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