平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

ヒカルの碁 第13話~18話

2009年02月19日 | コミック・アニメ・特撮
 第13話~18話。
 インターネットの囲碁サイトに現れたsaiをめぐる話。

 こういう展開で来ましたか。

 第7話~12話の展開はある程度予想がつく。
 おさらいしてみると
・葉瀬中囲碁部に入ったヒカル。
・仲間集めで三谷祐輝が入部。イカサマを平気でする三谷との葛藤
・塔矢アキラはヒカルと対戦したくて海王の囲碁部へ。
・大会~ヒカルとアキラの対決。ヒカルは佐為の力を借りず惨敗。アキラは「ふざけるな!」
 主人公のヒカルが強くないのだから脇役のエピソードで繋ぐしかない。
 いきなりヒカルが強くなってしまってはリアリティがないですからね。
 そこで三谷とアキラの話を持ってきた。
 物語論で言うとここはタメ。
 タメにタメて読者・視聴者をジリジリさせる。
 ヒカルが強くなった時、読者・視聴者はカタルシスを得る。

 さて第13話~18話。
 ここでインターネットを持ってきた所はさすがですね。
 誰もこの展開を予想できない。
 普通なら夏休みで山にこもって佐為と特訓みたいな展開?
 だがそんな当たり前はやらない。
 おまけにこのインターネットでの対局は設定に合致している。
 相手の姿が見えないインターネット。
 これなら佐為が代わりに打っても大丈夫。佐為にも喜んでもらえるし。
 平安貴族とインターネットという組み合わせも絵的に面白い。
 パソコン音痴という点でヒカルのキャラも立つ。

 そして思わぬ展開。
 世界中の囲碁愛好者がsaiに注目。
 アメリカ、台湾、韓国、オランダ……。
 saiとは何者か?プロか?いや子供だ?と議論沸騰!
 saiがインターナショナルに!
 見事な物語のうねりですね。
 saiとしてインターネットで囲碁を打つという最初の設定がどんどん盛り上がってくる。
 まさに物語のスパイラル!!

 「ヒカルの碁」は物語をスパイラルさせて盛り上げていくのが上手い作品です。
 しかもブレない。
 ヒカルとアキラの物語という図式は変わらない。
 第18局ラストでヒカルはアキラに叫ぶ。
 「俺の影ばかり追っていると本物の俺に足元救われるぞ!」

 うまい作劇。作者が次にどんな展開を見せてくれるか。
 これで次も見たくなってしまう。


 「ヒカルの碁」第1話~6話はこちら
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする