平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

大森靖子「マジックミラー」に号泣してしまった!~ブサイクでボロボロのLIFEをかき集めろ!

2015年10月23日 | 監督・俳優・歌手・芸人
 生きづらい人の歌である。
 社会と折り合いがつけられず、それこそ呼吸の仕方もわからないような。

 そんな生きづらい人が、溢れるばかりのエネルギーと感情を持っていたらどうなるか?
 外に向かう人は、生きづらくさせている社会に戦いを挑むだろう。
 内に向かう人は、リスカ、自傷、自殺といった自分の破壊に向かう。

 大森靖子は、生きづらさと溢れるエネルギーを歌に昇華させた。
 哀しみ、自暴自棄、狂い、絶望、怒り、怨念……。
 彼女は自殺する代わりに、それを歌にした。
 だから、同じ生きづらさを抱えている人には、彼女の歌は力や癒しになる。

 大森靖子は、ハロプロ好きで、道重さゆみさの熱狂的なファンらしい。
 アイドル。
 ピンク色の夢の世界に住む住人だ。
 道重さゆみはまさにその象徴。
 しかし、大森靖子はそこの住人になれない。道重さゆみにもなれない。
 それを知った時から、人の哀しみは始まる。

 生きることもそうだ。
 子供の頃、世界は美しいものだと思っていた。
 多くの歌や映画は夢と希望を歌い、表現する。
 生きることは光輝いて素晴らしい!
 ところが、実際は……。
 自分の思い描いていた人生など砕け散り、無惨な破片があるだけ。

 大森靖子の『マジックミラー』はそんな思いを表現した歌だ。
 ピンクの世界に生きられない彼女は、問いかけ、愚痴を言い、怒り、のたうちまわる。
 しかし、曲のサビ部分では……。
 ここで涙がドッと溢れて来る。
 僕のように折り合いをつけて、テキトーに生きている人間でも泣けてくる。

 まずは聴いてみて下さい。

 大森靖子『マジックミラー』(YouTube)

 
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする