平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

報道ステーションの変質~中島岳志氏と後藤謙次氏のコメントの違いでよくわかった

2016年05月21日 | 事件・出来事
 金曜日の報道ステーションはコメンテイターが変わる。
 昨日(20日)のコメンテイターは、古舘伊知郎さん時代に出演していた政治学者の中島岳志さんだった。
 いやあ、昨日は昔の報ステが戻ってきた感じだったなぁ。

 舛添知事の政治資金疑惑問題会見に関して中島岳志さんは、
 舛添知事のしたことはとんでもないことだが、この加熱した報道の裏で、オリンピックの収賄問題が隠されている、とチクリ。
 ほんと、それ。
 舛添知事のしたことは問題だらけだが、加熱しすぎ。
 一方で、2億3000万の賄賂を送ったことに対しては、ツッコんだ報道がなされていない。
 オリンピックの放送権などの利害があるから電通やオリンピック関係者に気を遣ってるんだろうけど、舛添問題ほどの熱量はない。
 この中島岳志さんの指摘には、富川悠太アナも「マスコミもしっかりしなければならない」と苦笑い。

 沖縄の米軍属による女性殺害遺棄事件に関しては、中島さんは、安倍内閣の閣僚が「最悪のタイミングだ」と発言したことを問題にした。
 <最悪のタイミング>
 つまりアメリカのオバマ大統領の広島訪問で、日米同盟や安倍内閣の政治的手腕をアピールしようとした矢先に水を差されたことをいうのだが、何ともひどい発言ですね。
 この閣僚はこの問題を政治的なプラスマイナスでしか考えていない。
 人が殺されたことに何の痛みも感じていない。
 中島さんはこれを批判した。

 一方、月曜日~木曜日に報ステでコメンテイターを務めている後藤謙次はこの件についてどう語ったか。
「政府はやっぱり早く初動しようということだと思うんですね。この問題を封じるということだと思うんですね」
 <この問題を封じる>
 つまり問題が大きくなって基地問題に対する国民の批判が高まる前に火消しをしようとする政府の考えを、どうだ、とばかりに解説したのだ。
 後藤謙次氏には、中島岳志さんのような批判的感性がない。
 もともと政府に近い人だけど、「最悪のタイミングだ」と発言した政府の閣僚と同じ感性・発想をしている。

 というわけで報道ステーション。
 後藤謙次氏をコメンテイターに起用した時点で変質しましたね。
 もはや見る価値はない。
 本当の問題から目をそらし、権力に対する批判のない報道番組など見るに値しない。

コメント (6)
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