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江戸時代の生活 ③ -上水道ー

2009年10月30日 16時41分14秒 | 江戸時代とは・・・・・

江戸時代には、当時世界一がいくつもありました。
18世紀初頭、人口約100万人の江戸は、当時世界最大規模の都市でした。
ロンドンやパリが50万人前後であったそうです。

水道設備も世界一でした。
時代劇などでよく見る長屋の井戸は地下の木管の中を流れる水を、木管に開いた穴からくみあげる井戸だったのです。
神田川、井の頭池、玉川などのを水源とし高低差を利用して木管の中を流していました。
水の便の悪いところには、船で運んでいました。
当時の江戸の60%の人がこれで生活し、このように年中利用していたのは、江戸だけで、唯一ロンドンにも水道施設はあったものの、週3日ぐらいの時間制限をしていたそうです。

追々と連載しますが、その他の世界一であったのは、江戸の町の清潔さや寺子屋による初等教育の就学率の高さはもちろん、ソーラー面、リサイクル面、ボランティア面でも現代社会以上の素晴らしいシステムがあったのです。

下水道は、一部の地域では、もっと古くから整備されていたようです。
奈良時代の平城京から下水拠が発見されており、大阪城下町でも安土桃山時代に下水道が出来ていました。
しかし、現在の下水道の普及率は、先進国の中でも非常に低いのです。

神田上水、玉川上水、青木上水、三田上水、亀有上水、千川上水の6上水による江戸の水道は規模だけについては世界一であったのですが、江戸時代の水道が重力のみを利用した配水管であったのに比べ、ヨーロッパではすでにポンプによる圧力導、配水路が建設され、水道技術は大きく進歩していたようです。

     某大名屋敷にあった水道の遺構

また、フランスを中心とするヨーロッパ諸国では、水道だけではなく下水道も建設されていました。
しかし、それ以前は、排泄物を道路に投げ捨てており、川は悪臭を放っていました。
江戸時代の日本では、排泄物は堆肥としての商売が盛んで、道路を汚すことは少なく、江戸末期に外国からきた人々は、江戸の町の清潔さや、よく入浴をしており、着物もよく洗濯されていたので、その清潔さに感嘆したそうです。