「建国記念の日」の趣旨は、「建国をしのび、国を愛する心を養う」と国民の祝日に関する法律に規定されています。
その「建国記念の日」がなぜ2月11日になったのでしょうか?
明治5年に神武天皇の即位の日を建国の紀元とすることを決め、即位の日は紀元前660年の旧暦1月1日が、太陽暦の2月11日にあたるので、その日を紀元節とし、祝日としました。
戦後、紀元節は祝日から外れますが、昭和41年(1966年)に、「建国記念の日」を2月11日と定める祝日法改正案が成立しました。
しかし、この法律は9回も提出・廃案が繰り返され、名称に「の」の字を入れた「建国記念の日」とすることで、「建国されたという事象そのものを記念する日」であるとも解釈できるようにすることで、成立したそうですが、今となってはどっちでも良いことですが・・・・
指宿のホテルから (昨年の九州旅行で、撮影)
何をもって建国とするかは、国によってそれぞれ事情がことなります。
神話で建国記念日を定めているのが、日本と韓国のみです。
ただし、韓国の神話に基づく記念日は「開天節」(10月3日)ですが、他に「光復節」(8月15日)として日本がポツダム宣言受諾の日も記念日としています。
他に、独立記念日、解放記念日、建国記念日などがあり、名称は違いますが、世界どの国も「国家の日」が定めてあり、国際的には外交儀礼の場において、当事国の外交代表に対して祝意を述べる慣習があります。
独立記念日は、植民地から解放された日がほとんどで、アメリカ合衆国、インド、ガーナ、ケニヤ、ナイジェリア、パキスタンなどは、全部イギリスからの独立した日を記念日としています。
スペインからの独立した国は、アルゼンチン、エクアドル、ベネズエラ、コロンビアなど。
ブラジル(ポルトガルから)、シンガポール(マレーシア連邦から)、セネガル(フランスから)などが、独立記念日を定めています。
解放記念日は、アルバニア、キューバ等。
革命記念日は、イエメン、エジプト、リビア等。
建国記念日としているのは、サウジアラビア、スイス、スウェーデン、チエコ、ベルギー等。
中華人民共和国は、国慶節と呼ばれ、毛沢東が建国宣言した1949年10月1日。
中華民国(台湾)は、双十国慶節と呼ばれ、中国大陸で中華民国が成立きっかけとなった1911年10月10日の辛亥革命発生の日だそうです。
他に「連邦結成記念日」としてアラブ首長国連邦。
イタリアは、「共和国記念日」として。
北朝鮮は、「国慶節記念日」として、建国を宣布された日。
デンマークは、「憲法日」として、1849年立憲君主制になった日。
ドイツは、「ドイツ統一の日」として、1990年東西ドイツが統一された日。
ロシアは、「主権宣言記念日」として、1991年、ソビエト連邦から独立した日。
日本の「建国記念の日」は、各地で祝う式典や集会が行われる一方、それに反対する集会も各地で行われています。
日本が、建国を宣言したこともありませんが、いつの間にか国が出来ていたというのでは、国家として明確でないので、区切りをつけるためある日を決めて、祝うということで良いのではないでしょうか?
それが、神話でも良いと思うのですが・・・・・