大阪地下鉄の民営化が叫ばれる中、その一つに第3セクターがあります。
では、第3セクターとは、どのようなものなのでしょうか?
国や地方公共団体が経営する公企業を第1セクター。
私企業を第2セクターといいます。
それ以外の法人企業を第3セクターといいます。
その第3セクターには、NPOや市民団体などの非営利団体(第4セクターと分類する場合もあります)や国や地方公共団体と民間が合同で出資・経営する企業の二通りがあるようです。
国際的には、主にNPO、市民団体やその他の民間の非営利団体など慈善団体や公共サービスを提供する民間団体を指す場合が多いそうです。
日本では、国または地方公共団体が民間企業と共同出資によって設立した法人を指すことが多いのです。
つまり、半官半民という中間的な形態と考えられています。
当初は、赤字路線を引き受ける事業主体として第3セクターの鉄道で有名になりました。
その後は、都市開発など民間活力の活用として地域振興を目的として設立され、各地に広がりました。
神戸新交通 ポートライナー 北大阪急行鉄道
鉄道の場合、第3セクターとしての事業は、赤字や未開業のJR線の引き受け、特に新幹線開業による在来線の引き受け、その他臨海貨物線や大都市の新規開業線に多くみられます。
一例ですが、ゆりかもめ、仙台空港鉄道、東京臨海高速鉄道、関西高速鉄道(JR東西線)、大坂外環状鉄道、大坂高速鉄道(大阪モノレール)、神戸新交通(ポートライナー、六甲ライナー)
等があります。
第3セクターの三陸鉄道
今は、3.11の津波により1部復旧しているものの108Kの路線の内71Kmが不通となっており、完全復興には、マダマダ多くの困難があります。
この写真は、昨年10月に訪れた時に撮ったものです。
第3セクターには、鉄道以外でも多くの事業があります。
都市開発や水道事業(東京水道サービスなど)
観光レジャー、空港ビルや道の駅など
情報処理、共同コンピューター事務処理
放送UHF局、ケーブルテレビ局
日本プロサッカーリーグの多くのチーム。
このように多くの事業が展開されているのですが、すべてがこれで上手くいくとは限らないようです。
膨大な債務を抱え破滅する第3セクターもあることをしっかりと思わなくてはなりません。