前回、セ・リーグの球団別、OPSを書きました。
2011年のタイガースは、チーム打率も長打率、OPSも1位、出塁率は2位、でありながら勝率は4位という結果に終わりました。
では、個人成績ではどうでしょうか?
セ・リーグ打撃個人成績(規定打数以上)
打率 出塁率 長打率 OPS OPS順位
1 長野 巨 0.316 0.379 0.468 0.847 1
2 マートン 神 0.311 0.339 0.423 0.762 8
3 宮本 ヤ 0.302 0.333 0.354 0.687 15
4 鳥谷 神 0.300 0.395 0.414 0.809 3
5 平野 神 0.295 0.341 0.343 0.684 16
6 栗原 広 0.293 0.351 0.442 0.793 4
7 青木 ヤ 0.292 0.358 0.360 0.718 12
8 ブラゼル 神 0.282 0.322 0.445 0.768 7
9 ラミレス 巨 0.279 0.322 0.453 0.775 6
10 東出 広 0.278 0.324 0.320 0.645 20
11 畠山 ヤ 0.269 0.373 0.462 0.834 2
12 新井 神 0.269 0.321 0.418 0.739 10
13 川端 ヤ 0.268 0.333 0.363 0.696 14
14 渡辺 横 0.266 0.342 0.323 0.665 18
15 荒木 中 0.263 0.312 0.319 0.631 21
ここで注目すべき点は、打率15傑に、優勝した中日の打者が、やっと15位にランクされているということです。
勝利は、個人成績だけではないと言うことを物語っているようです。
上記、成績表の打率15位には、OPS上位の内、5位、9位、11位がいません。
OPS 打率 順位 出塁率 長打率 OPS
5位 バレンティン ヤ 0.228 24 0.314 0.469 0.783
9位 村田 横 0.253 18 0.321 0.423 0.744
11位 和田 中 0.232 23 0.339 0.385 0.724
このように、打率だけではなく、出塁率や長打率を加味すると打撃の貢献度が異なって判断できます。
大きく違うのは、畠山です。
打率は、0.269の11位ですが、OPSでは、リーグ2位となります。
バレンティンも村田も長打率がOPSの値を大きくしています。
過去の水彩画④ 2008年作 ”ひまわり” F6号
そこでタイガースの選手について考えてみると・・・・
打率15傑に10人がランクインしており、OPSでも平野が16位ですが、他の人は、それなりのランク内に入っています。
これだけ、個人で良い成績を残しているのに、チームとして勝利に結びついていないのは、これ以外の内容に問題があるのではと考えられます。
これ以外の内容としては、走塁、守備、犠打、併殺打等が勝敗を左右しているのではないでしょうか?
これら個人的な内容以外にも、先に書いたように、チームとしての打順、守備、采配(代走、代打、救援なども含めて)等が、勝敗に影響したのではないでしょうか?
このOPSを含めた考えを「セイバーメトリクス」といい、映画「マネーボール」で一躍話題になったようです。 残念ながら、小生は、この映画を見ていませんが・・・・・
アメリカ球界では、1970年代に野球ライターのビル・ジェイムスが提唱し、選手の評価を行ったり、戦略を立てていると言われています。
投手にも、今までの勝利数や防御率には、現れない選手への評価があります。
この内容については、後日に・・・・・・