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江戸時代の庶民の生活 上方編 ④ -商に三法ありー

2013年12月03日 12時27分42秒 | 江戸時代とは・・・・・

大坂人気質を象徴する言葉に「始末」と言うのがあります。
江戸では「宵越しの銭は持たない」ということに表せるように、金離れの良さが江戸っ子気質と言われていました。

「 始末 」 とは、「始=収入」 「末=支出」 でツジツマを合わせるという意味で、無駄な金を使わないという精神を表しています。

この「始末」と「算用」、「商才」を合わせて、大坂商人は、「商に三法あり」と言い現わしています。

「 算用 」 とは、何事もソロバン勘定を働かせることと言うことで、如何なる商売も損をするなということですが、同時に目先の利益に惑わされるなという戒めでもあるようです。

「 商才 」 とは、商売の機を逃がすなということでしょうか。
商売とは、多くの商売かたきを相手にして勝ち残っていかなくてはなりません。いわゆる商機をとらまえる才覚が必要ということです。

商機を捉え、一気に勝負するためには、丁稚からたたき上げて、長い目で損得勘定を計る度量が必要ということだそうです。

江戸の「宵越しの銭を持たない」というのは、商人というより職人としての心構えであり、のれんを懸けて物堅い損得勘定を言ったとも云われています。

      
       今年1月に、お参りした伊勢神宮の宇治橋を描きました。  水彩画 F6号