昨年12月21日に封切られたあと、あちこちで物議をかもし、興行成績7週連続1位という記録を出したとされる映画 「永遠のゼロ」 を見てきました。
いつものように、僕は、この映画の原作もストリーも知らずにぶっつけ観賞です。
この映画が戦争賛美の映画とも云われていますが、決してそのようなものではなかったと思われました。
それよりも、反対に戦争の怖さ、家族の大切さ、そして生きる事が如何に大事であるのかなどを教えてくれる映画と思いました。
話は現在(2004年) と 太平洋戦争の最中と戦後の混乱期とを交互に話は進んで行きます。
司法浪人が長く続き、人生の目標を見失ったいた佐伯健太郎(三浦春馬)に、姉の慶子(吹石一恵)から実の祖父の事について調べることを誘われます。
それには訳があり、6年前に祖母の松乃(井上真央)が亡くなった時、祖父が号泣したのが、その祖父が実の祖父ではなく、松乃は慶子、健太郎2人の母・清子(風吹ジュン)を連れて祖父 賢一郎(夏八木勲)と再婚しており、実の祖父である松乃の最初の夫は、終戦間際に特攻で戦死した海軍航空兵宮部健太郎だという。
もう一人の主人公佐伯健太郎
祖父の名前は、宮部久蔵(岡田准一)であり、存命の関係者を訪れます。
それらの人が口をそろえて言うのが、「海軍航空隊一の臆病者」とか「何よりも命を惜しむ男」と言う言葉でした。
健太郎は、調査を続ける気をなくしますが、母から父・久蔵がどんな人だったのか知りたいと頼まれ再び調査します。
最高の技術を持つゼロ戦乗りでありながら、臆病者と言われ「娘に会うまでは死ねない」と松乃の約束を守り続けた久蔵は、なぜ 特攻 を選んだのでしょうか?
それは、「家族の元に必ず帰る」と誓ったからでしょうか?
やがて、宮部の最後を知る人物に辿り着いた健太郎は、衝撃の真実を知ることになります。
命がけで残したメッセージとは・・・・
そして、その人物は、誰か・・・・
この物語は、背景が戦争という時代に描かれたから、戦争場面や戦争の醜さ、怖さが描かれますが、最終的には、家族愛であり、その人の信念であり、同時に国を思う心と友を思う気持ちが入り組んで構成された物語で、決して戦争を賛美しているわけでもなく、むしろ憎んでいるのが、この映画の主題ではないでしょうか・・・・・
なお、この作品は、健太郎の祖父 賢一郎役の夏八木勲は、昨年5月の逝去され、遺作となりました。
改めて、ご冥福をお祈りいたします。