もともと川下りとは、物資を輸送することから始まった言葉で、ここの水運の歴史は古く、平安京が出来る前からあったそうです。
その物資とは、筏によって上流の丹波からの木材が主なものだったのですが、慶長11年に京都の豪商角倉了似によって、米・麦・薪炭なども輸送されるようになったそうです。
明治になって、保津川渓谷の自然美は四季を通じて素晴らしく、変化に富んだ景観から、遊船として観光客を乗せた川下りが始まりました。
道路が整備されるに従い、物資の輸送は姿を消してゆき、専ら観光として有名となりました。
亀岡から嵐山・渡月橋までの16KM(川下りでは日本で一番長いとのことです・・・)に及ぶ保津川下りは、年間約30万人の観光客が訪れています。
自然の美しさも魅力ですが、急流のスリルを見事に操縦する船藤さんの櫂さばきの技術も見逃すこともできません。
船頭さんは一人ではなく、後ろで船の行方をコントロールする人など1艘の船に3人のおられ、交代にポジションを変え、一人がお客さんに話しかける掛け合いも楽しみの一つです。
船から山陰線が・・・ トロッコ列車も・・・
嵐山、遠くに渡月橋
嵐山には、1時間40分ほどで到着しますが、アッという間でした。
時間は、水量によって変わるそうですが、日々変わる水量や天候を見極める船頭さんの経験と技量が大事であると痛感しました。