阪急電鉄は、「新幹線新大阪駅改良計画」に合わせて、新大阪駅北側に「新大阪阪急ビル(仮称)」を建設しています。
このビルの建設にあたり阪急電鉄では、次のような基本方針を発表しています。
「今般の開発計画は、新幹線線路北側にある当社用地の一部を使用して行うものであり、新大阪駅北側地区の玄関口にふさわしく、かつ、新大阪駅へのアクセス利便性向上など、新大阪駅周辺の街づくりへの貢献を目指して立案するものです」とあります。
地上18階で、約300室のホテルのほか、店舗、オフイス、バスターミナルなどで構成されます。
開業は、2012年秋の予定だそうです。
ここで、このビルが出来ることによって、関心が高まるのが、以前から計画されながら長く計画が具体化されてこなかった「阪急新大阪線」構想の実現です。
新大阪阪急ビル 完成予想図 建設中の新大阪阪急ビル(10月)
この計画は、1961年に事業免許を取得し、用地の買収などの準備がなされていました。
1964年の東海道新幹線の開通や引き続き行われた山陽新幹線の高架橋脚にも、新大阪線の開業に備えて橋脚を斜めに配置するなどの準備がなされています。
新大阪阪急ビルの建設位置と阪急新大阪連絡線の予定ルート
しかし、この計画が進まなかったのは、新大阪駅周辺を副都心化し、整備しようとする計画もあったのですが、その整備計画が進まず、阪急の新大阪線も建設の意義が薄れてきたのが主な原因だそうです。
当初は、十三ー淡路間が平成17年までに工事を着手する計画で、淡路駅の高架工事計画が動き始めたのですが、その計画には新大阪への分岐線の計画はなく、事実上断念した状態でした。
十三ー新大阪駅間を残して、それ以外の区間は免許が無効となりました。
これで、2009年現在、阪急が保有している事業免許は、新大阪駅~十三駅間(2.35Km)のみとなりました。
この残った免許を実現するかどうかは、もう一つの都心から新大阪駅までのなにわ筋線などの進捗をみて、最終判断がなされると言われているのですが・・・・
後日、次回には、このなにわ筋線延伸計画について書きます。
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