極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

ガラパゴスも悪くないか

2013年08月08日 | 時事書評

 

 


今朝の朝日新聞(上図)によると、 東京電力福島第一原発の建屋近くの地下水から高濃度の放射
性物質が検出
されている問題で、政府の原子力災害対策本部は7日、1日あたり推定三百トンの地
下水が放射性物質で汚染され、海に流出しているとの試算を明らかにした。東電による汚染水対策
は破綻し
ており、政府は国費を投入して対策に乗り出す方針を固めたという。それによると資源エ
ネルギー庁によると、福島第一原発では山側から海側に1日約一千トンの地下水が流れ込んでいる
という。このうち、原子炉建屋などへ約4百トンが流れ込んで汚染水になっているとしていたが、
試算では、残り6百トンの地下水のうち3百トンが建屋周辺の汚染土壌の影響で汚染水となり、海
に流れ出ているとした。漏れ始めた時期は特定できず、事故直後からずっと漏
れ続けている可能性
も否定できないという。残りの3百トンは汚染されずに海に流れているとみられる。東電は9日に
も汚染された地下水を井戸から汲み上げ始める。当面百トン汲み上げるみ上げる計画で今後井戸を
増やす。増えた汚染水はタンクで保管。東電によると、現在の設置済みのタンク容量は計約38万ト
ンで、うち約32万トンが汚染水の保管にすでに使われている。2015年までに70万トン16年度中に80
万トンまで増設する。東電は汚染される地下水を1日60万トンにまで減らし、タンクにためられる
ようにする計画だ。汚染されている土壌を薬剤で固めて壁を造って取り囲み、地下水が流れ込まな
いようにして汚染水を減らすという。しかし、東電はタービン建屋から汚染水が漏出している可能
性については想定していない。汚染水の放射性物質の濃度は井戸水で調べているが、採取の時期や
場所によってまちまちでよくわかっていない。漏出元や汚染されている場所の範囲も特定できてい
ない。対策の抜本的な見直しを迫られる可能性もある。東電はさらに、原発施設を取り囲むように
土を凍らせて地下水が流入するのを防ぐ。工事費は数百倍円規模で東電では賄いきれないことから、
国が一部費用を負担することにした。経済産業省は研究費名目で、金額を示さずに14年度予算で概
算要求する方針だという。

これに先立つ2日前には、柏崎刈羽原子力発電所の運転再開に向け東京電力が速やかに国に安全審
査の申請をしたいとしていることについて、地元の柏崎市と刈羽村は了承する方針を決めている。

一方、新潟県の泉田知事は申請に反発、地元自治体の対応が分かれるなか、東京電力がどう判断す
るのか注目されていた。東京電力は、柏崎刈羽原発の6号機と7号機の運転再開に向け、原発の新
たな規制基準に基づいてできるだけ速やかに国に安全審査を申請する方針だという。先月には、廣
瀬社長が地元の柏崎市と刈羽村、それに新潟県を訪れ、方針を説明するとともに新しい基準に適合
するよう工事を進めている「フィルターベント」と呼ばれる設備について了解を求めていた。これ
に関し柏崎市は、東京電力の安全審査の申請を了承する。フィルターベントについては、審査で新
基準
への適合が確認や、審査の過程や結果の説明、運用方法を自治体などと協議することを条件に
設置を了解するとしいうことだ。
刈羽村も同様の対応をとる見通しで、柏崎市と刈羽村は6日、東
京電力
にこうした方針を伝えているが、一方で、新潟県の泉田知事は、設備について十分な説明が行われ
ていないとして、安全審査への申請に反発、地元自治体の対応が分かれるなか、東京電力が申請の
時期
の判断など注目されている。泉田知事は5日コメントし、「東京電力は安全協定を守り申請の
前にフィルターベントについて地元自治体の了解を得るべきだ」とした上で「県が了解するには設

備のハード面だけでなく運用面も含めた安全性の確認が必要で、東京電力との協議が必要だ」「自
治体と東京電力との合意がないまま審査することは困難ではないか」と指摘している。


 

そんなニュースを目にし、再確認のために 武田邦彦著『エネルギーと原発のウソをすべて話そう』
を書棚からとりだしペラペラとページをめくり、目についたところをメモ代わりに書き出してみて
改めて、関連時事への注意喚起とした。

 では原発を動かすことにした地域の住民や、周辺地域の住民はどうすればよいのでしょうか。
 いま私が名古屋市で原発事故勉強会として進めていることを例にお話ししておきます。
いまま
 でも自治体は原子力発電の安全性をチェックする役割がありましたが、事故でわかったように、
 実際のところは何もチェックできていませんでした。電力会社から官僚的な説明をされても
 知識がないから太刀打ちできないというのが実情です。しかも、そこに政治的な力とおカネが
 絡み、地元は原子力発電の安全性を納得させられてきました。しかし、それでは無用な被曝を

 させられることが福島の事故で明らかになりました。基本的に、中部電力の浜岡原発だけでは
 なく、敦賀原発も、福島第コ原発のように地震で
壊れるというのが私の考えです。いままでの
 安全基準でつくられた原発は、地震が起きれば
福島第一原発と同規模の災害を起こす可能性が
 あります。ですから地震で壊れないように、国や中部電力が原発の安全基準を見直すのは当然

 ですが、私たち住民は原発が壊れたときのことを想定する必要があります。福島第一原発のよ
 うな事故を想定し、次のような防災計画が必要です。

  ・事故の規模を想定する。
  ・放射性物質はどの範囲まで被害を及ぼすか、その予想は誰が行って、どう発表するか。
  ・被曝する地域の住民をどのように避難させるか、手段と避難先の確保。
  ・住民の被曝測定と健康診断の方法。

 そのうえで、たとえば名古屋市の水源である木曽川がどの程度、汚染されるか、水道水が飲め
 なくなる期間は事故後どのくらいか、その間の220万人の住民の飲料水をどのように確保す
 るか、食料品をどのように確保するか、なども想定すべきでしょう。また、避難させない地域
 についても、マスクを装着するよう指導したり、被曝量を検査するなど具体的な防災計画を作
 成する必要があります。防災計画ですから、名古屋市の計画を話し合うために私は市の職員と
 ともに消防隊の司令とお会いしました。
たとえば飛行機ではライフジャケットが個々の乗客に
 用意されていますが、その使い方に
ついて非常に丁寧に説明されるはずです。同じように、原
 発も事故を想定して、ライフジャ
ケットの準備とその使い方の説明が必要なのです。原発事故
 を想定する場合、福島原発の事故でもわかるように、退避先の住居をつくる必要
がありますか
 ら大規模な計画です。これは全国の原発で必要になるものですから、たとえば
東日本に一つ、
 西日本に一つ「原発退避村」をつくればいいかもしれません。逃げる方法に
しても、自動車で
 逃げるのか、バスで逃げるのか、オートバイに乗るのか、考えなければな
りません。原子力発
 電を行うのであれば、そこまで想定しなければならないのです。
この防災計画について中部電
 力と話し合う機会を設けましたが、福島原発があのような状
態になっているのにまったく危機
 感がなく驚かされました。こんなところに呼び出されて迷
惑だと言わんばかりで、当事者意識
 のかけらもありません。本来であれば、「不安を与えて
いて申し訳ありません」と言うべきで
 しょう。
その話し合いの場で、私は次のように尋ねました。もしも原発が事故を起こし、水
 源が汚れて市民が水を飲めなくなったときのために、電力
会社は住民のためにペットボトルの
 水を用意していますか?」
「もしも原発が事故を起こし、児童が被曝しそうになったときに備
 えて、電力会社は疎開先
の学校を準備していますか?」「もしも原発が事故を起こし、土地が
 汚れたときには、電力会社は土地を綺麗にしてくれま
すか?」この三つの質問に対して、電力
 会社はいずれも「ノー」と答えました。この答えは、福島
原発の事故を見ていても、東京電力
 はそのような備えをしていませんでしたので予測できた
ことです。そこで私はさらに確認のた
 めに、「電力会社は原発を運転しているのに、原発が事故を起
こして放射性物質が飛散したと
 きに、それを片づける意思はないのですか? それは法律的
に義務がないという意味ですか、
 それとも企業の社会的責任として行わなくてもいいという
お考えですか?」これに対して、電
 力会社からの答えはありませんでした。現代社会では、自社の製品に欠
陥があった場合、企業
 が知らないふりをすることは考えられません。しかし、原発ではそう
なっています。しばらく
 して電力会社の人は、「損害が起きたときの訴訟の対象は電力会社で、それはぜ
んぶ引き受け
 るつもりです」と言われました。それに対して私は、「被害を受けてから損害
賠償をしても意
 味がないのではないでしょうか。むしろ被曝をしないきではないですか」と言いました。その

 後、自治体の人にもこう聞きました。「それでは住民を助けるのは自治体の役目でしょうか?」
 ように全力を尽くすべすると自治体は、「法律的に地方自治体は原子力関係の危険を防止する
 ような仕事ができません。原子力関係はすべて国が行うようになっています」と言うわけです。
 つまり現在の日本では、福島原発の事故が起こったにもかかわらず、今後、原発事故が起こっ
 ても電力会社も自治体も住民を救うことができないシステムだということです。
人間は間違い
 を起こすことがあります。しかしそのときに、損害をできるだけ小さくする
ための手段があり
 ます。たとえば、船はときどき転覆事故を起こしますが、船にはボートを
準備してあるので、
 それで助かる可能性があります。全員が救われるとは限りませんが、救
われる命もあります。
 ところが原発には、そういうシステムがありません。それではどんなに安全につくっても、
 ないと言わざるを得ません。無条件に危険だということになります。


            
                  武田邦彦著『エネルギーと原発のウソをすべて話そう』
              
      「第1章 原発の後始末もウソばかり」pp.20-24

【ガラパゴスも悪くない】 

午前中に月命日というのでお墓参りへ宗安寺へ。それにしても暑いのなんのという中、観光客は絶
えず盛況。
いつもの橘菖で葉月の赤備を注文しランチ。昨日のテレビ放送で日本の即席麺が世界で
受け入れられるいることを世間話などして帰ってくる。作業を終え、ブログテーマとしてネット調

べることに。それによると、世界の即席麺メーカー175社が加盟する業界団体、世界ラーメン協会
(WINA)は、2012年に世界で販売した即席麺が1014億食だったと発表している。1997年の調査開始
以来、1,000億食の大台を突破したのは初めて、ここ15年間で2.5倍に増えた。平均売価はわからな
いが50円/食とすると5兆円/年となる。因みにインドが前年より24%増えたほか、ブラジルが8%
増となるなど経済発展が著しい国が伸びたというが、日本の高度経済成長過程を考えれば類推は簡
単だ。国別で最も多かったのは中国の440億食、2位はインドネシアの141億食で3位は日本の54億
食、過去5年間ではインドの消費量が15億食から44億食へと3倍に増え、ベトナムやタイでも2~
4割伸びる、新興国では働く女性が増え、簡単な食事の需要が高まっている。経済発展に伴う生活
スタイルの変化が消費拡大の背景にある。米国では東洋水産、ブラジルでは日清食品、ベトナムで
はエースコックなど日本企業が大きなシェアを握る国も多く、世界の総販売量を約70億人の世界人
口で割ると1人あたり年に14.4食になる。国民1人当たりでは韓国が72.4食と最も多いという。

日系企業の競争も熾烈。東洋水産に抜かれてしまったが「カップヌードル」をひっさげて先に米国
進出した日清は、後発の東洋水産が「maruchun」ブランドで進出にあたっては軋轢騒ぎで、
東洋が、
「あいさつ料」として日清に1億円を払っている。また、
ストレート麺の製法をめぐって、日清食
品が「サッポロ一番」を販売するサンヨー食品の「麺の力」などの11商品が「日清の特許侵害にあ
たる」として、製造・販売の差し止めと、約2億7000万円の損害賠償を求めて大阪地裁に「ウチのつ
くり方をパクりやがって」と日清は提訴している。しかしながら、日系の即席麺ブームは燎原の火
のごとく世界を席巻する日本の麺は品質一番と。

ところで、日系家電メーカの相次いでの凋落などもあり、一時は「ガラパゴス化
Galapagosization )」
と揶揄され、卑下され使われた日本で生まれたビジネス用語の言葉。孤立した環境(日本市場)で
「最適化」が著しく進行すると、エリア外との互換性を失い孤立して取り残されるだけでなく、外
部(外国)から適応性(汎用性)と生存能力(低価格)の高い種(製品・技術)が導入されると最
終的に淘汰される危険に陥るという、進化論におけるガラパゴス諸島の生態系になぞらえた警句で
ある。ガラパゴス現象(Galapagos Syndrome)ともいうが、良く考えてみれば、販売戦術の不味さで
あって、戦略とかそんなレベルの論議ではなく、リサーチ方法とそのデータ処理の問題であり、誤
解を恐れず言うと「傲慢さと怠慢」が原因だったと。むしろ、ウォーシュレットもガラパゴスゆえ
生み出され、世界を席捲したのではなかったのか、かって英米流金融資本主義(ワシントン・コン
セサンス)がグロバリゼーションと呼ばれたように、そんなもの初めからなかったのだと。



そんな話だけではなく、もっとドロドロした世間話をランチとともにしているのだが、この作業に
対する彼女の評価は冷ややかだ。そりゃ泣き出したくなることもあるのだが、それ以上に増さる生
き甲斐があるから続けられるのだが、詰まることがある。ホンダのCMを観ていると、明らかに、
企業目標を変えてきていることが分かる。今日の緊急地震速報“誤報”の深度1以下というもので
はなく、人類の未来を左右する“骨太の事業”であることを確信しているのだと。


【符号の説明】

1:インプリント装置 12:処理製品基材  14:トラックパターン 15:エッチマスク  
16:ビットパターン 17:プラズマガス 20:スタンパ 20J:従来のスタンパ 20P:
スタンパのドレイン構造 20K:スタンパの強化構造 30:磁気ディスク 30J:従来の磁気
ディスク 31:パターン領域 31P:正規パターン 32、33:パターン無し領域 34、35
:ドレイン構造領域 40:アナログ回路やデジタル回路といった機能を有する電子デバイス 41
:電極部 42:電子回路部 43:アース部 44:回路領域群 45:回路パターン 51:レジ
スト塗布装置 52:スタンピング装置 53:露光装置  54:エッチング装置 55:非磁性
層形成装置  56:保護膜形成装置 100:磁気ディスク製造装置  BM:ベース膜 DP:ド
レイン構造  DK:レジストの強化構造 CP:電子回路パターン G:パターン領域とドレイン
構造領域間のギャップ P:レジスト SP:正規パターン


【符号の説明】

T テンプレート W 半導体ウエハ 2 洗浄装置 21 パターンエリア 22 転写パターン 
23 離型膜 25 離型剤 3 装置本体 31 液収容部 32 排液部 34 ガス流路 35 ガ
ス吐出口 4 保持機構 41 吸引路 7 制御部

以上2つの新規考案は「ナノコンバーティングテクノロジーの群要素技術」の具体例として掲載し
たが、いわば神経を疲労させる情報外科手術をやり続けているというわけだ。ブログテーマを残し
たが、書ききれなかったが今夜はこの辺で。

                                        
 

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