極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

マルチシュミレーション概論Ⅱ

2023年02月04日 | 環境リスク本位制



彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救っ
たと伝えられる"招き猫"と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え。
(戦国時代の軍団編成の一種で、あらゆる武具を朱塗りにした部隊編
のこと)の兜(かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。愛称「ひ
こにゃん」。





八月のヒマワリ咲かせゐる畑不戦平和の国土に生かされ

晴天もスクランブ片か幾筋の雲北西へ伸びる鮮やか

ミサイルがわれらの頭上を通るどぞ地下へ避難のアラート響く

狙ひなざ問ふまでもなし日本海に北朝鮮の落下のミサイル

スクランブ片絶えぬどぞ知る不戦わが国の青空果てなく澄むも

ミサイ片の着弾地点予知できぬ国の防空力にをののく

戦争を止めさせる力はたらかぬままウクライナヘアメリカの武器

ウクライナ侵攻のロシア軍戦車白旗を出し走る映像

座り立ち上がりだる一人ゐるその平和なる時間空間

地下鉄を乗り継ぎてゐる九十の時間など軸とはならぬ一日か

この先を占ふならむ街角に章たたみたる眼間の蛙

群肝むらぎもの心ふさぐや科学なる人生二百年への寿命
     
                    足立敏彦 『虹』※




         線状降雪帯に 短歌詠えず  
                        宇

この両日の降雪と除雪作業と雪かきと論考執筆で、気分転換にと短歌
集を詠めど声にならず。辛うじて件の歌人の歌集のみ写し書きしえる。
「理解と韻律」のゴールデンハーモニーを得るは難しと塞ぎ込む。

※ 昭和七年北海道生 「新墾」主宰、「潮音」選者 北海道歌人会顧
 問夕張歌壇史編纂

 

【再エネ革命渦論 83: アフターコロナ時代 282】
マルチシュミレーション概論Ⅱ


図1.図3-2 2018年以降のエネルギー供給構造高度化法の導入義務量
  の告示改正を注視

2010年11月、国内で「エネルギー供給構造高度化法」に基づく非化石
エネルギー源の利用に関する石油精製業者の判断の基準(平成22年経
済産業省告示第242号)として、バイオエタノールは、石油精製事業者
に対して各社の国内での揮発油供給量に応じてLCAでのCO2削減効果を
評価したバイオエタノールをガソリンに混和して自動車燃料として供
給して行くことが課せられ、2011年度から2017年度までの7年間にバイ
オエタノールの利用量を段階的に増やすとともに、2017年度における
ガソリン対比GHG排出量削減率50%以上のバイオエタノール利用目標量
(原油換算)を50万kL/年と定めた。2015年度の導入実績は41万kLで、
定めた義務量38万kLを超えている。2018年度以降の導入量については、
「我が国のバイオ燃料の導入に向けた技術検討委員会」において議論
の結果、従来の目標値を維持することが、2018年4月の二次告示し制
定されている。
これより先立つ10年前より、購買開発の関係業者の仲介で京都大学応
用化学工学部を訪れ「人造酵母によつバイオエタノール製造」(遺伝
子編集・生命/生物工学分野)の調査を開始。周知の通り、生命科学/
遺伝子編集技術分野は山中伸弥教授のノーベル賞受賞や新型コロナウ
イルスワクチン開発が象徴するように大躍進を遂げ、この『生命科学
革命渦』に『再エネ革命渦』との化学反応が起きている。大袈裟な表
現はここまでにし、『最新木質資源バイオマスエネルギー変換製造技
術』の現況を俯瞰する。
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図2.実施例1の条件にてMrakia blollopisによるエタノール発酵を
  行った際の残存グルコース濃度(▲)とエタノール濃度(●)

特許第6201099号 南極産酵母による低温下でのエタノール
製造方法 
【概要】
スギや稲ワラ、麦ワラなど未利用のリグノセルロース系バイオマスが
豊富に存在している日本列島。このような未利用のリグノセルロース
系バイオマスは、非食糧資源からのバイオマスエタノールの生産に役
立つのみならず、石油資源枯渇後に、食料原料、化学工業原料又は発
酵原料としての糖を生産するための地球上でもっとも重要な炭素源で
あるが、自然界に存在しているリグノセルロース系バイオマスはセル
ロース、ヘミセルロース及びリグニンが絡み合った複雑な構成してい
るため、カッターミルなどによる物理的な粉砕やアルカリ処理により
リグニンとセルロース・ヘミセルロースの構造を破壊する前処理)、
または、前述の前処理を複数組み合わせた後、酵素処理が行われる。
これら前処理がおこなわれているにも関わらず、リグノセルロース系
バイオマスの酵素糖化液はその後のエタノール発酵などと併せて価格
面並びに発酵効率の面で実際に利用できるレベルには至っていない。
これはセルラーゼによる糖化反応が生産物であるセルロース由来のグ
ルコース及び、セロビオースならびにヘミセルロース由来のマンノー
ス、ガラクトース及びキシロースが蓄積することによりセルラーゼお
よびβ-グルコシターゼの活性が阻害されることによる。これら糖類
の蓄積による酵素の活性が阻害される対策として、同時糖化発酵
(Simultaneous saccharification and fermentation)  という技術がある。こ
の技術はセルラーゼによる糖化反応と酵母などによる発酵を同時にう
ことにより、酵素によって生成される糖の濃度を低濃度に抑制するこ
とができることから、糖化反応や発酵効率の改善する方法として期待
されている。一般にセルラーゼの至適活性温度は50℃〜60℃付近であ
り、酵母の至適発酵温度は30℃前後であることから、その中間である
40℃前後での同時糖化発酵を行う研究が盛んに行われている。

好冷性担子菌酵母のムラキア属菌はこれまでに北極、シベリア、アラ
スカ、アルプス、パタゴニア、南極など様々な極地から報告されてい
る。ムラキア属菌は低温下でエタノール発酵をする担子菌類としても
知られているが、糖類から2% (v/v)以上の高濃度エタノールを生産
したという報告はこれまでにない。ところで、日本の国土の約20%以
上は冬季に0℃付近まで気温が低下
する地域で占められている。この
ような地域で冬季に発酵や同時糖化発酵を行うには糖化・発酵槽を加
温し続けなければならず、多大なエネルギーコストがかかり、バイオ
マスエタノールの価格を押し上げるという問題点がある
。 
【課題】
1.外気温が低下する冬季に、糖化・発酵槽を加温することな く、
 または加温するのに使用するエネルギーコストを低く抑えるため、
 低温下で、グルコースなどの糖液又はリグノセル ロース系バイオ
 マス等のバイオマス糖化液から、エタノール発酵を効率的に行う微
 生物変換法の提供。
2.リグノセルロース系バイオマス等バイオマスの同時糖化発酵を効
 率的に行う微生物変換法の提供。
3.ところで、リグノセルロース系バイオマス原料として成長の早い
 ユーカリ由来のバイオマスが注目されている。しかしながら、ユー
 カリ材の糖化液については、発酵微生物法ではエタノール産生が十
 分でないことも報告されている。そこで、ユーカリ材由来のバイオ
 マスを用いても低温下で効率よくエタノール発酵ができる方法の提
 供。
【発明の効果】
本願発明は、バイオマスから低温で効率的にエタノールを提供するこ
とができるという優れた効果を奏する。より具体的には、例えば、本
発明により、低温下で120g/lの糖類から45 g/l以上のエタノールを提
供することができる。更に、本発明により、従来は困難であった、ユ
ーカリ材に由来するバイオマスから低温で効率的にエタノールを提供
することができる。また、本発明により、例えば、100g/lのリグノセ
ルロース系バイオマスから糖化同時発酵を行うことで、少なくとも
11g/lのエタノールを提供することが可能となる。
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図3.大成建設技術センター報 第38号(2005)


 ペロブスカイト太陽電池高効率高耐久達成Ⅱ
「ペロブスカイト表面修飾で高効率高耐久達成」(どうする人類③)
で、京都大学らの研究グループが、①ペロブスカイト薄膜の表面をピ
ペラジン(PP)などのジアミンで処理することで、表面でのプロトン
移動反応によりジアンモニウムで構造修飾でき、②フラーレンのトリ
カルボン酸誘導体(CPTA)を塗布することで、ペロブスカイト薄膜表
面のスズ上に選択的に配位結合させて、これらを組み合わせた相乗的
表面修飾法により、スズを含むペロブスカイト太陽電池で22.7%の光
電変換効率を達成するとともに、窒素ガス雰囲気下で>2000時間、空気
中でも、450時間でも90%以上の出力を保つ高い耐久性を実現させてい
る。今回は、ドイツの研究グループ(HZB)が、ペロブスカイト薄膜前駆
体材料に添加すると、ペロブスカイト結晶を包み込み、熱機械的応力
からペロブスカイト構造を保護するクッションとして、機能する高分
子化合物(テフロン原料)で黒相を保護することにより最大効率 24.6
%のセルを80 ℃~ -60 ℃の間で 100 回以上の温度サイクルにさらし
た1,000時間耐久性を実現したことを公表。いよいよ実用段階には入っ
た。後は、『再エネ未来国債』をバンバン発行して、温暖化を回避し
つつ平穏な世界を実現しつつ、電力費¥1/kwを実現し、”どうする
人類”を問題解決できるだろう。



走査型電子顕微鏡 (SEM) の下では、コントロール ペロブスカイト
フィルムの粒界に明確なボイドが見られる。
画像: ヘルムホルツ ツェントラム ベルリン (HZB)

 ペロブスカイト太陽電池のストレス軽減クッション
ドイツの研究グループはペロブスカイト薄膜前駆体材料に添加すると、
ペロブスカイト結晶を包み込み、熱機械的応力からペロブスカイト構
造を保護するクッションとして機能する高分子化合物を発見した。彼
らはこの添加剤を使用して最大 24.6%の効率でセルを製造し。1年に
相当するフィールドでの加速試験で、初期性能の96%を維持。 18 mm²
のセルは最大効率 24.6% に達し、より大きな 1 cm² のデバイスは
23.1% を達成した。 セルは、80 ℃ ~ -60 ℃ の間で 100 回以上
の温度サイクルにさらされ、1,000 時間の連続照明にさらした。これ
は、HZB によれば、屋外で約 1 年間使用した場合に相当する。これ
らのセルは、25℃で 1000時間のシミュレートされた日光の後、初期
性能の96%を保持し、試験を75℃で実施した場合は 88% を保持。

そのクッション効果に加えて、添加剤はセルの効率改善できることが
示され、p-i-n デバイスの効率記録を樹立。HZB は、商用デバイスで
許容できると考えられるレベルまで、時間の経過とともに失われるパ
フォーマンスをさらに低減するように機能する。「これらの極度のス
トレス下でも、最終的に 96% の効率を達成した。それはすでに適切な
規模になっています」と Abate氏は述べている。「損失をもう少し削
減することが実現可能であれば、ペロブスカイト太陽電池モジュール
は 20年間の耐久性維持する目標に今や手の届くところまできたと主
張する。
【関連文献】
原 題:Highly efficient p-i-n perovskite solar cells that endure temperature
       variations.
掲載誌: Journal Science vol 379 PP.399-403
著 者: Li, G; Su, Z; Canil, L; Hughes, D; Aldamasy, MH; Dagar, J; Trofimov,
             S; Wang, L; Zuo, W; Jerónimo-Rendon, JJ
DOI:   10.1126/science.add7331
【要約】
日常の温度変化は、ハロゲン化物ペロブスカイトの相転移と格子歪み
を誘発し、太陽電池の安定性に挑発。 β-ポリ(1,1-ジフルオロエチ
レン)※1の秩序化された双極子構造を使用して、ペロブスカイト膜
の結晶化とエネルギー配列を制御することで、ペロブスカイト黒相を
安定化し、太陽電池の性能を向上させました。 18 平方ミリメートル
で 24.6%、1 平方センチメートルで 23.1% という記録的な電力変換効
率を持つ p-i-n ペロブスカイト太陽電池を実証。これは、25℃で1sun
の最大電力点追跡を 1000 時間行った後も、96%および 88% の効率を
維持。 それぞれ75℃。 -60℃~+80℃の間の急速な熱サイクル下にあ
るデバイスは、疲労の兆候を示さず、ペロブスカイト太陽電池の動作
安定性に対する秩序化された双極子構造の影響を示す。
【参考図】

図 S12。 (A) 電子のみおよび (B) 正孔のみの制御およびターゲット
デバイスの SCLC 曲線、それぞれ。 挿入図は、それぞれのデバイス
構造に対応している。

※1.ポリフッ化ビニリデン:ポリテトラフルオロエチレン (polytet-
rafluoroethylene, PTFE
) はテトラフルオロエチレンの重合体で、フッ素
原子と炭素原子のみからなるフッ素樹脂(フッ化炭素樹脂)である。
テフロン (Teflon) の商品名で知られる。化学的に安定で耐熱性、耐
薬品性に優れる。







【ウイルス解体新書 160】



序 章 ウイルスとは何か
第1章 ウイルス現象学
第2章 COVID-19パンデミックとは何だったのか
第3章 パンデミック戦略「後手の先」
第1節 新型コロナパンデミックから生まれたもの
第2章 COVID-19パンデミックとは何だったのか
第3章 パンデミック戦略「後手の先」
第1節 新型コロナパンデミックから生まれたもの
1-3 タッチレス事業
1-3-1 自動水栓
-1 新型コロナウイルス感染症予防に!「自動水栓」の すすめ
 ▶2020.8.19  研冷工業株式会社
1-3-4 タッチレス・パネル事業
▶2023.01.30 アルパス・アルパイン




1月30日、アルプスアルパイン株式会社は、株式会社ステラリンクと協
業し、当社製AirInput™ パネルと、ステラリンク社のUI(ユーザーイン
ターフェース)アプリをベースに、USB接続で即タッチレス操作が実現
できる「アドオンAirInput™ パネル」を開発。2023年1月、ステラリン
ク社よりテスト販売を開始。これは、日常生活やビジネスシーンで拡
大する、“触れない”操作へのニーズ  現在、タッチレス需要が拡大
している。新型コロナウイルス等の感染症対策のほか、ビジネスシー
ンにおいても、「産業機器の定期消毒や、手袋を外して操作する工程
を省くことで、工場の稼働率を上げたい」「スマートビルディング化
によってオフィスやマンションの付加価値を高めたい」等、多様な場
面で“触れない”操作の活用が期待されている。一方で、機器の価格
が高い、タッチレスと気づかれにくい、操作に不慣れで時間がかかる
といった課題があり、入力についても実用性の高いタッチレスソリュ
ーションが求められています。当社製AirInput™ パネルは上記課題に
対し、独自の高感度静電容量検出技術によって快適な空中入力を実現。
「アドオンAirInput™ パネル」とは、既存のディスプレイに外付けで
使用できる。
【今後の展開】
直販による既存の販路に加え、ステラリンク社による「アドオン型
AirInput™ パネル」の拡販を通じて実用性の高い空中入力操作を広め
ニューノーマル社会に安全・安心・快適の付加価値を提供している。
厳格な衛生管理が求められる食品や精密機器機械、医療現場、不特定
多数の人が触れる公共交通機関、トイレやエレベーター、ATMの操作盤
など、タッチレス活用の幅は拡大。今後もステラリンク様との連携を
強化し、優れた技術・ITサービスの提供を通じて、新たな市場ニーズ
に貢献する方針。 



新・国債の真実―99%の日本人がわかっていない
目次
はじめに

1章 まず「これ」を知らなくては始まらない―そもそも「国債」っ
 て何だろう?(企業は金を借りて運営する、国も同じ;政府は予算
 を立て、「足りない額の国債」を発行する ほか)
2章 世にはびこる国債のエセ知識―その思い込い込みが危ない(
何の知識もなく語っている人が多すぎる;「倹約をよしとする」と
「借金は悪」となる ほか)
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 第2章 世にはびこる国情のエセ知識
「政府には国情の支払い義務がない」というトンデモ論
「国債は将来世代に多大な負担をかける」と主張する人がいるかと思
えば、一方には「国は借金を返さなくていい。したがってどれだけ国
情を発行してもよい」と主張する人もいる。
 医反対の主張だが、どちらも間違っている。
 順序は前後するが、まず「国は借金を返さなくていい」から見てい
こう。すでに触れたように、これは弁護する余地すらないトンデモ中
のトンデモ論である。
 いったいこの世のどこに、「借金を返さなくていい」などという道
理が存在するというのだろう。
 まったくバカバカしいというしかないが、その中には「日銀が買い
服った国債に関しては、政府には支払い義務がない」というのもある
らしい。日銀は政府の子会社だから、というわけか。これはちょっと
説明がいる。
 しかし、借りた相手が誰だろうと、すべての借金には返済義務があ
る。最初に定めたとおりの利子も、支払わなくてはいけない。
 国債もまた、民間金融機関が買った国債だろうと、日銀が買った国
債だろうと、政府に返済(償還)と利払いの義務があることに変わり
ない。日銀が民間金融機関から国債を買ったとしたら、政府が利子を
払ったり、借金の元金を返したりする相手が、民間金融機関からそっ
くりそのまま日銀に取って代わるだけだ。それなのに「政府に返済義
務はない」というのは、一つには、おそらく日銀の国庫納付金のこと
をいっているのだろう。
 I章で説明したことを思い出してぼしい。
 日銀は民間金融機関から国債を買い、その代金としてお金(日銀券)
を刷る。日銀の千に移った国債の利子は、政府から日銀に支払われる。
これが通貨発行益であり、丸々、国庫納付金として政府に納められる。
政府にとっては、ちょっとした税外収入になる、という話だった。
 つまり、政府が日銀に払った国債の利子は、最終的には国仁戻って
くる。しかし、これを「支払い義務がない」といってしまっては、話
の本質がまったく還うことになる。正確にいいなおせば、「政府から
日銀へは国債の利子が支払われるが、それは納付金として戻ってくる
から、財政上の負担にはならない」となる。
 日銀への国債の利払いは、たしかに最後にはプラスマイナスゼロに
なる。だが、それは「支払い義務がないから」ではない。「払ったも
のが戻ってくる」からなのだ。
 元本返済(償還)についても、もちろん政府に義務がある。
 ただ、政府は償還のために新たに国債を発行しているから、浅はか
な頭だと「返さなくていい」と見えるのかもしれない。しかしやはり、
本質的に間違っている。
 これも正確にいいなおせば、「政府には国債の償還義務があるが、
そのために新規国債を発行しているので、財政上の負担にはならない
」となる。
 借金の利払いも返済も、政府に「支払い義務がない」のではなく、
「支払い義務はあるが、財政負担にはならない」。
 この達いがわからないようではいけない。
 では関くが、もし本当に政府に支払い義務がなかったら、どうなる
かわかるだろうか。「借金はしますが、いっさいお返ししません。利
子もお支払いしません」といっている人に、誰がお金を貸すかと考え
てみればわかる。
 日本の国債を誰も買わなくなり、市場では日本国債が余りに余るだ
ろう。すると需要と供給の関係で、日本国情の値段は暴落するだろう。
こうして誰からもお金を借りられなくなった日本は、たちまち債務不
履行(デフオル上になるだろう。
 逆にいえば、政府に支払い義務がないと宣討することが、債務不躾
行という外形的な証となってしまう。「政府に支払い義務はない」と
いう人は、それはどのトンデモ論を平気でいっているということだ。
政府に支払い義務はあるが、財政負担にはならない。なぜそういえる
のか、仕組みからわかつていないと、たちまちこういうトンデモ論に
ダマされることになる。

『赤字国情」の言葉のイメージにクマされるな
 「○年度の補正予算が成立、赤字国債△兆円追加発行」
 こんな報道を目にしたこともあるだろう。
 おそらく気になるのは「赤字国債」という言葉ではないだろうか。
たしかに「赤字」という字面からして、縁起が悪い。
 国債は国債でも、「赤字国債」とはなんなのか。
 結論からいえば、「お金に色はついていない」。つまり「赤字」と
ついていようといまいと、国債は国債である。
これでは話が終わってしまうから、もう少し説明しておこう。
そもそも財政法では、「公債または借入金以外の歳入をもって歳出の
財源とする」
と定められている。借金をせずに、歳入(国の収入)だけで予算をま
かないなさい、という意味だ。  
 ただ、さすがに歳入だけでは財政運営ができないから、借入につい
ては「建設国債」の発行が認められてきた。読んで字のごとく、イン
フラ整備や建設など建設に関する予算については、借金をしてもいい、
というわけだ。これを「建設国債の原則」という。
 万万で、これでも財政運営ができなくなったので、さらに各年度に
特例公債法を適用して、例外的に「特例国債」の発行も認められるよ
うになった。
 それが、いわゆる「赤字国債」と呼ばれる国債である。
 「特例」というと、それだけでも「平時ではありえないもの」とい
う印象を特っても不思議ではない。そのうえ「赤字」とまでいい換え
られたら、ますます「本当はいけないもの」という悪いイメ~ジがつ
いてしまう。「また借金がかさんで、財政は苦しくなる一方だ」とい
うわけだ。
 しかし、建設国債も特例国債(赤字国債)も、その年の予算のうち、
税収でまかないきれない分を補うために発行される、という点におい
て、何も違いはないと考えていい。
 政府は予算を出して、足りない額の国債を発行する。そこで、まず
毎年の国賊発行額が決まる。そのうち建設国防発行対象経費分を建設
国債と呼び、残りを赤字国債と呼ぶだけだ。
 あくまで発行する国賊について建設国債と赤字国債を分けるだけで
あって、それぞれの国債で訓達しか資金では、カネに色はついてない。
 本章の冒頭で述べた「お金に色はついていない」とはこういうこと
だ。いってしまえば住設国賊も赤字国情も、「ただの国債」なのだ。
国債を発行して得た資金は、必要な用途に割かれるだけである。だか
ら、もちろん、金融市場の現場では、建設国債と赤字国債は同じ国債
として扱われており、区別されていない。
 その証拠に、もし金融機関で国債を頁ったら、自分が買った国債は
建設国債なのか、赤字国債なのか聞いてみたらいい。どっちであると
は答えられないはずだ。
 建設国債と赤字国債を区分しているのは、政府の予算の中だけであ
る。

外国人に借金をしても、国は乗っ取られない  
 国債については、「外国人保有率」を気にする人もいる。日本国債
をもっている外国人の割合が高くなったら困る、という主張だ。しか
し、これもよくわからない危機窓だ。外国人が日本の国債をたくさん
もっていたら、日本の国を乗っ服られるとでも思っているのだろうか。
 たとえば日本の株式会社が、株の大半を外国人に買われてしまった
らいいかたは悪いが、それは会社を乗っ宗られたも同然といえる。
 あるいは、外国人が日本の国会議員になるのも問題である。日本の
国会は、日本の国益を最大限にするために国政を議論する場であり、
他国の利益を考える人とは相容れない。だから日本の法律では、国会
議員も一部の政府職員も、日本国籍を有する者だけと定められている。
何年か前に蓮紡議員の二重国籍問題が取りざたされ、かなり大きく報
じられたことでも、よくわかるだろう。
 これは国会議員に投票する側も同様で、外国人には国政参政権が認
められていない。
 すべて当たり前の話であり、世界の常識だ。
 しかし国俵はづ添加どれほどもっていても、国を動かす権利をもて
るわけではない。
 要するに、日本の国が外国人からたくさんお金を借りたところで、
それがどうしたという話なのである。単にお金を貸し借りしているだ
けだ。
 むしろ、外国人が日本の国債に群がるような状態があるとしたら、
それは日本の国債の信用度が高いことを意味する。いい換えれば、日
本国内だけでなく、国外からも低い金利で(欲しい人が多ければ、そ
れだけ金利は低くなる)資金を調達できるということなのだから、喜
ばしいといってもいいくらいなのだ。
 さらに、国債の外国人保有比率が高いと国がデフオルトになる確率
は、これまで世界各国の200年以上のデータ分析によれば、決して
高くなるわけでない。
 要するに外国人保有率とデフオルトとの間には、何の相関もないと
いうことだ。
 したがって、しばしば、「日本は国債の外国人比率が低いからデフ
オルトしない」
という主張も見るが、これもデータ七は正しい意見とはいえない。
 多かろうと、少なかろうと、外国人保有率を気にする必要はない。

                         この項つづく

風蕭々と碧い時代


Jhon Lennon  Imagine



曲名: 真夜中のダンディー(1993年) 唄: 桑田佳祐
作詞&作曲: 桑田佳祐、能吉歳人

暗い女の部屋でマヌケな肌をさらし 
おぼえ始めの味でうなじを真っ赤に染め
 世慣れたウソもつけない頃は 
色気の中で我を忘れてた 中途半端な義理で親父のために学び 
他人の顔色だけを窺い拍手をあびて 
泣かない事を誓った日々は
無邪気に笑う事も忘れてた
真夜中のダンディー ダンディー
俺は生きている oh, yeah 悲しみのダンディー ダンディー 
汚れた瞳の brother このホホを濡らすのは 嗚呼 雨だった ・・・

前作「いつか何処かで (I FEEL THE ECHO)」から約5年半ぶりのシン
グル。本作からオリジナルアルバム『孤独の太陽』のレコーディング
も開始され、アルバムのコンセプトとなっている「ギター一本でロッ
クは出来る」がテーマになっている。1993年7月にサザンオールスタ
ーズとして「エロティカ・セブン EROTICA SEVEN」「素敵なバー
ディー (NO NO BIRDY)」、同年11月には「クリスマス・ラブ (涙
のあとには白い雪が降る)」を発売しているが、本作はその合間を縫
って発売されている。桑田のソロシングルでは、オリコン週間ランキ
ングで初の1位を獲得した作品。

● 今夜の寸評:(いまを一声に託す)暗黒に光明あり

 


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