極東極楽 ごくとうごくらく

豊饒なセカンドライフを求め大還暦までの旅日記

エネルギーと環境 129

2025年02月05日 | ネオコンバ-テック

彦根市ひこにゃんイラスト に対する画像結果

彦根藩二代当主である井伊直孝公をお寺の門前で手招き雷雨から救ったと
伝えられる招き猫と、井伊軍団のシンボルとも言える赤備え(戦国時代の
井伊軍団編成の一種、あらゆる武具を朱りにした部隊編成のこと)と兜(
かぶと)を合体させて生まれたキャラクタ。

                   

【季語と短歌:2月5日】

         君子蘭硝子一枚大寒波 
  
               高山 宇 (赤鬼)

 

3日、韓国メディア・スポーツ韓国は「ミスは中国側が犯したにもかかわらず、中国囲碁界の攻勢に屈した韓国棋院が死に石の管理に関する規定を改正した」と伝えた。資料写真。

韓国で開催された囲碁大会で、中国のトップ棋士、柯潔九段が規則違反敗
北したのを受け、中国で柯潔を擁護する声が高まっている。一方、韓国側
を激しく非難する声も上がり、中国側との関係悪化を恐れた韓国棋院が謝
罪文を発表して事態の鎮静化に務めた。
騒動の発端は、23日に開催された
「第29回LG杯朝鮮日報棋王戦」。韓国のピョン・サンイル九段との最終局
で、柯潔は「取った石(死石)の管理規定」に違反して反則負け(棄権)
となった。韓国棋院の規定では、取った石は指定された碁笥(ごけ)の蓋
に保管する必要がある。しかし、柯潔は第2局、第3局で同じミスを繰り

し、累積警告により敗北が決定したことによる。



✳️ 墜落アゼル機に多数貫通痕
2月4日,カザフスタン運輸省の報告書から得られたデータによると、アゼル
バイジャン航空のエンブラエル190-100の飛行機墜落事故の調査中に、フラ
イトレコーダー(CVRとFDR)の記録に基づいて悲劇の重要な瞬間が再構築
されたと、カジンフォルム通信社が公表。報告書は、衝突前の油圧システ
ムの損傷の証拠を含む写真とグラフを示す。この損傷は、外部物体が航空
機の部品を貫通したことにより引き起こされた可能性があると言う。


Azerbaijan Airlines plane
検証結果、システム内の油圧作動油と圧力の損失は、航空機
の制御不能に
つながった。
3番目の油圧システムの圧力は 05:13:34 に 0 PSI に低下し、
液面は 0% に低下した。05:13:47に「HYD 2 LOW PRESS」アラームが作
動し、最初の油圧システムの圧力が0 PSIに低下
したことを示す。




✳️  水素エネルギーの魅力と製造方法 ⓷
次世代エネルギーのいまと未来vol.1 カーボンニュートラル社会の実現に向けて、「次世代エネルギー部門」が始動:朝日新聞デジタル

【最新燃料電池技術特許⓶】
3.特開特開2025-10364 燃料電池モジュール及び燃料電池装置 京セラ株
会社
【要約】下図1のごとく、燃料電池モジュール10は容器11と燃料電池セ
ルスタック13と複数の配管12とを有する。容器11は改質器16と燃
焼器17とを収容する。燃料電池セルスタック13で複数の燃料電池セル
を積層させる。
燃料電池セルは改質器16が生成した燃料ガスと酸化剤の電気化学反応に
より発電する。複数の配管12は容器11及び燃料電池セルスタック13
の間でそれぞれ異なる種類のガスを送る。複数の配管12の一部を容器1
1の第1の面及び燃料電池セルスタック13の第1の面に接続する。複数
の配管12の別の一部を容器11の第2の面及び燃料電池セルスタック1
3の第2の面Scs2の少なくとも一方に接続する。容器11の第2の面
は第1の面と異なる。燃料電池セルスタック13の第2の面Scs2は第
1の面と異なり、配管同士の干渉を回避させるための設計における自由度
を向上する
000002

図1. 第1の実施形態に係る燃料電池モジュールの斜視図

【符号の説明】  10、100  燃料電池モジュール   11、110、111、
114  容器
  12、120、121、122、123、124  複数の配管
13、130、131、132、133、134  燃料電池セルスタック
14、141  原燃料ガス及び水の供給管 15、151  排出管   16、
161  改質器
  17、171  燃焼器   18  熱電対   19  着火ヒータ
  20、201、204  酸化剤ガス供給管   21、210、211、212、
213、214  燃料ガス配管
  22、220、221、222、223、
224  酸化剤オフガス配管
  23、230、231、232、233、
234  燃料オフガス配管
  24、241  酸化剤オフガス燃焼器  25、
251  燃料オフガス燃焼器
  26、260、261、262、262、
264  酸化剤ガス配管
  27、271、272、273  燃料ガス入口
28、281、282、283  酸化剤ガス入口  29、291、292、
293  燃料オフガス出口
  30、301、302、303  酸化剤オフガ
ス出口
  31’  燃料電池セル  CH  流路  IN  入口  IS  容器内の空間
  OUT  出口  Scs1  燃料電池セルスタックの第1の面  Scs2  燃料
電池セルスタックの第2の面
  SS1  第1の方向側の側面  SS2  第2の
方向の逆側の側面
  Svl1  容器の第1の面   Svl2  容器の第2の面
  US  上面
【発明の効果】
上記のように構成された本開示に係る燃料電池モジュール及び燃料電池装
によれば、配管同士の干渉を回避させるための設計における自由度が向
上する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】改質部、及び該改質部を加熱する燃焼器を収容する容器と、
  前記改質部が生成した燃料ガス、及び酸化剤の電気化学反応により発電す
る複数の燃料電池セルを積層させた燃料電池セルスタックと、
 前記容器及び前記燃料電池セルスタックの間で、それぞれ異なる種類のガ
スを送る複数の配管と、を備え、前記複数の配管の一部が、前記容器の第1
の面及び前記燃料電池セルスタックの第1の面に接続され、前記複数の配管
の別の一部が、前記容器の第1の面と異なる第2の面、及び前記燃料電池
セルスタックの第1の面と異なる第2の面の少なくとも一方に接続される
  燃料電池モジュール。
【請求項2】請求項1に記載の燃料電池モジュールにおいて、前記燃料電
池セルスタックの第1の面は、前記燃料電池セルの積層方向に実質的に垂
直であり、前記燃料電池セルスタックの第2の面は、前記燃料電池セルス
タックの第1の面の裏側であり、前記複数の配管の一部の残りが該燃料電
池セルスタックの第2の面に接続される  燃料電池モジュール。
【請求項3】  請求項2に記載の燃料電池モジュールにおいて、前記容器の
外壁及び内壁の間に酸化剤の流路が形成されている燃料電池モジュール。
【請求項4】請求項2又は3に記載の燃料電池モジュールにおいて、前記
改質部が生成した燃料ガスを送出する、前記容器内の内部配管は、前記容
器における該改質部とともに前記燃焼器を挟む壁部以外の壁部を貫通する
  燃料電池モジュール。
【請求項5】請求項2から4のいずれか1項に記載の燃料電池モジュール
において、前記燃料電池セルスタックは、前記複数の配管に接続する燃料
ガス入口、酸化剤ガス入口、燃料オフガス出口、及び酸化剤オフガス出口
を有し、前記燃料オフガス出口は、前記燃料ガス入口よりも前記容器の近
くに位置し、前記酸化剤オフガス出口は、前記酸化剤ガス入口よりも前記
容器の近くに位置する燃料電池モジュール。
【請求項6】請求項5に記載の燃料電池モジュールにおいて、前記燃料ガ
ス入口及び前記酸化剤ガス入口が前記燃料電池セルスタックの第1の面に
設けられ、前記燃料オフガス出口及び前記酸化剤オフガス出口が前記燃料
電池セルスタックの第2の面に設けられる  燃料電池モジュール。
【請求項7】  請求項5に記載の燃料電池モジュールにおいて、  前記燃料
ガス入口及び前記酸化剤オフガス出口が前記燃料電池セルスタックの第1
の面に設けられ、前記酸化剤ガス入口及び前記燃料オフガス出口が前記燃
料電池セルスタックの第2の面に設けられる 燃料電池モジュール。
【請求項8】請求項5に記載の燃料電池モジュールにおいて、  前記燃料ガ
ス入口及び前記燃料オフガス出口が前記燃料電池セルスタックの第1の面
に設けられ、前記酸化剤ガス入口及び前記酸化剤オフガス出口が前記燃料
電池セルスタックの第2の面に設けられる  燃料電池モジュール。
【請求項9】請求項6から8のいずれか1項に記載の燃料電池モジュール
において、前記積層方向は、前記容器及び前記燃料電池セルスタックが並
ぶ第1の配置方向に対して実質的に垂直である燃料電池モジュール。
【請求項10】請求項9に記載の燃料電池モジュールにおいて、前記容器
における前記第1の配置方向に実質的に垂直な長手方向は、前記積層方向
に平行である  燃料電池モジュール。
【請求項11】請求項9に記載の燃料電池モジュールにおいて、  前記容器
における、前記第1の配置方向に実質的に垂直な幅方向は、前記積層方向
に実質的に平行である  燃料電池モジュール。
【請求項12】  請求項6に記載の燃料電池モジュールにおいて、  前記積
層方向は、前記容器及び前記燃料電池セルスタックが並ぶ第1の配置方向
に平行である  燃料電池モジュール。
【請求項13】  請求項1に記載の燃料電池モジュールにおいて、 前記容
器内で前記燃焼器及び前記改質部の順番に、第2の配置方向に沿って並ん
で配置され、 前記燃料電池セルスタックは、前記容器に対して、前記第2
の配置方向に垂直な方向に位置する  燃料電池モジュール。
【請求項14】  請求項13に記載の燃料電池モジュールにおいて、  前記
複数の配管の一つの一端は前記容器を介して前記改質部に接続され、他端
は前記一端よりも前記第2の配置方向側において前記燃料電池セルスタッ
クに接続される  燃料電池モジュール。
【請求項15】  請求項13又は14に記載の燃料電池モジュールにおいて、
  前記容器の第1の面は、前記第2の配置方向側の面であり、  前記容器の
第2の面は、前記容器の第1の面の裏側の面であり、前記燃料電池セルス
タックの第2の面は、前記燃料電池セルスタックの第1の面の裏側の面で
あり、前記複数の配管の別の一部が、前記容器の第2の面及び前記燃料電
池セルスタックの第2の面に接続される  燃料電池モジュール。
【請求項16】  請求項13又は14に記載の燃料電池モジュールにおいて、
  前記容器の第1の面は、前記第2の配置方向側の面であり、  前記容器の
第2の面は、前記第2の配置方向の逆側の面であり、
  前記複数の配管の別の一部が、前記燃料電池セルスタックの第1の面に接
続される  燃料電池モジュール。
【請求項17】  請求項13から16のいずれか1項に記載の燃料電池モジ
ュールにおいて、  前記容器の外壁及び内壁の間に酸化剤の流路が形成され、
  前記第2の配置方向の逆側から前記容器に酸化剤が導入され、  前記酸化
剤の流路に接続する、前記複数の配管の一つは、前記容器よりも前記第2
の配置方向側において前記燃料電池セルスタックに接続される  燃料電池モ
ジュール。
【請求項18】請求項1から17のいずれか1項に記載の燃料電池モジュー
ルを備える 燃料電池装置。

図2.図1におけるII—II線に沿った燃料電池モジュールの断面図

図3.図2におけるⅢ—Ⅲ線に沿った燃料電池モジュールの断面図

図14. 第2の実施形態の燃料電池モジュールの第2の方向に
垂直な平面に
         よる断面を示す断面図


図15 第3の実施形態の燃料電池モジュールの斜視図

図16 図15の燃料電池モジュールを第2の方向の逆方向から見た側面図


4.特開2024-26133  燃料改質触媒、燃料電池システム及び燃料電池セル構
   造体 大阪瓦斯株式会社
【要約】下図5のごとく、セリア系金属酸化物もしくはジルコニア系金属酸
化物を主成分とする担体に少なくともニッケルとバナジウムを担持した燃
料改質触媒を有する内部改質触媒層Dを、燃料電池セルユニットUの内に
設ける。貴金属を用いることなく低コストでありながら、高い改質性能を
得ることができ、例えば、燃料電池セルユニット内に改質部を設ける構造
にあっても、燃料電池としての性能を安定して発揮できる燃料改質触媒を
得る。


図5.燃料電池セルユニット内に於けるガス反応系の説明図
【符号の説明】1    金属支持体(支持体)34  外部改質器(外部改質部;
改質部) A    アノード電極 B    電解質層 C    カソード電極 D    内
部改質触媒層(内部改質部;改質部) L1  還元性ガス供給路(燃料ガス
供給路) L2  酸化性ガス供給路 R    燃料電池セル U    燃料電池セル
ユニット(燃料電池セル構造体) Y    燃料電池システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】  少なくともニッケルとバナジウムを含有する溶液に、セリア
系金属酸化物もしくはジルコニア系金属酸化物を主成分とする担体を添加
し、前記担体に少なくともニッケルとバナジウムを含浸担持する含浸担持工
程を少なくとも有する燃料改質触媒の製造方法。
【請求項2】  請求項1に記載の燃料改質触媒の製造方法により製造された
燃料改質触媒であって、  セリア系金属酸化物もしくはジルコニア系金属酸
化物を主成分とする担体に、少なくともニッケルとバナジウムを担持し、
CO吸着量が0.17~0.68Nml/gである燃料改質触媒。
【請求項3】  触媒全体に対する前記担体の割合が55重量%以上である請
求項2記載の燃料改質触媒。
【請求項4】  前記ジルコニア系金属酸化物が、イットリウム、スカンジウ
ムのうちの少なくともいずれか一つで安定化したジルコニアである請求項
2又は3記載の燃料改質触媒。
【請求項5】  前記ニッケルの担持量が0.5重量%以上である請求項2~
4のいずれか1項記載の燃料改質触媒。
【請求項6】  前記バナジウムの担持量が前記ニッケルの担持量と同一以下
である請求項2~5のいずれか1項記載の燃料改質触媒。
【請求項7】  請求項2~6のいずれか1項記載の燃料改質触媒を少なく
とも含み、原燃料ガスを前記燃料改質触媒により水素リッチな改質ガスに
改質する改質部を有し、前記改質部から前記改質ガスの供給を受けるとと
もに、酸化性ガスの供給を受けて発電する燃料電池を備えた燃料電池システム。
【請求項8】  電解質層を挟んでアノード電極層とカソード電極層が少なく
とも形成された燃料電池セルと、前記アノード電極層に燃料ガスを供給す
る燃料ガス供給路と、前記カソード電極層に酸化性ガスを供給する酸化性
ガス供給路とを備えて構成され、  請求項2~6のいずれか1項記載の燃料
改質触媒を少なくとも有する改質部を内部改質部として備えた燃料電池セ
ル構造体。
【請求項9】  電解質層を挟んでアノード電極層とカソード電極層が少なく
とも形成された燃料電池セルと、前記アノード電極層に燃料ガスを供給する
燃料ガス供給路と、前記カソード電極層に酸化性ガスを供給する酸化性ガ
ス供給路とを備えて構成され、  前記燃料電池セルが支持体上に形成される
とともに、  請求項2~6のいずれか1項記載の燃料改質触媒を少なくとも
有する改質部を内部改質部として備えた燃料電池セル構造体。
【請求項10】  前記支持体が金属である請求項9に記載の燃料電池セル構造体。
【請求項11】  前記燃料電池セルが固体酸化物形燃料電池である請求項
8~10のいずれか1項記載の燃料電池セル構造体。
【請求項12】  請求項9又は10記載の燃料電池セル構造体の製造方法であって、
  前記担体に前記ニッケルとバナジウムを含浸担持する含浸担持工程を経て
得られる含浸担持物を前記支持体の少なくとも一部に配置して前記改質部
を得る燃料電池セル構造体の製造方法。
---------------------------------------------------------------------------
【背景技術】
  燃料改質触媒として、炭化水素系燃料を水蒸気改質する水蒸気改質触媒が
良く知られている。従来、このような水蒸気改質触媒として、ニッケルや
貴金属を活性金属として担体に担持した触媒が広く使われてきた。例えば
特許文献1(不掲載)には、γ‐アルミナに酸化セリウムを12重量%、酸
化ストンチウムを3重量%それぞれ加えた無機酸化物担体に、γ‐アルミナ
に対して10重量%のニッケルと0.1重量%のパラジウムをそれぞれ担
持させた水蒸気改質触媒が開示されている。
  一方、特許文献2(不掲載)には、水蒸気改質触媒活性成分と、バナジウ
ムとを含む触媒活性粒子を含有する水蒸気改質触媒組成物が提案されている。
  この水蒸気改質触媒組成物は、水蒸気改質触媒活性成分(代表的にはニッ
ケル)にバナジウムを加えることにより、水蒸気改質触媒活性成分が本来
有する触媒性能を低下させることなく、且つ、500℃以上の温度での還
元処理または改質反応時のシンタリングを抑制して、触媒性能の劣化を抑
制することができるとされている。水蒸気改質触媒活性成分をニッケルと
する場合、組成物に占めるニッケルの割合は比較的高い。 

 燃料電池システムにあっては、水蒸気改質触媒は、従来燃料電池本体に対
して外部に別体として配置されていた「外部改質器」で使用されてきた。
しかしながら、特許文献3(不掲載)には、改質部を燃料電池セル(本発明
にいう燃料電池セル構造体に相当)内に備えることが提案されている。ま
たこの特許文献3では、改質部に使用する水蒸気改質触媒として、ニッケ
ル鍍金層PR1を設けることが示されている(〔0048〕)。
 ここで、本発明の理解を容易とするめ、本明細書における「燃料電池セル」
「燃料電池セル構造体」「改質部」に関して説明しておく。
  燃料電池セルは、電解質層を挟んでアノード電極層とカソード電極層が少
なくとも形成されて構成され、前記アノード電極層に燃料ガス(還元性ガ
ス)を、前記カソード電極層に酸素を含有する酸化性ガスを、それぞれ供
給される状態で、電池反応により両極間で発電する基本単位である。
  燃料電池セル構造体は、上記の燃料電池セルを備えるとともに、前記燃
料ガス(還元性ガス)の供給路と、酸化性ガスの供給路とを形成可能に構
成されている構造体である。燃料電池セル自体或いは燃料電池セルを支持
する支持体とを含む概念であり、後述する燃料電池セルユニットは、この
燃料電池セル構造体の一例となる。
  また、改質部は、燃料改質触媒を備え、例えば炭化水素燃料といった原燃
料ガスが供給されて、触媒反応により、少なくとも水素を含有するガスで
ある改質ガスを得る部位である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2014-184394号公報
【特許文献2】WO2016/047504号公報
【特許文献3】特開2017-208232号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
  しかしながら、各特許文献に開示の技術は以下のような課題がある。
  特許文献  1
  当該特許文献に記載の触媒は貴金属系触媒となっているため、非常に高活
性ではあるが、貴金属を用いるためコストが高い
  特許文献  2
  当該特許文献に記載の水蒸気改質組成物は酸化ニッケルを基本材料とする
ため、ニッケルの使用量が大となる。さらに、ニッケルを含む粒子の表面
に、(a):バナジウム酸化物もしくはバナジウム・ニッケル複合酸化物と、
(b):ケイ素酸化物及びジルコニア酸化物の両方、とが存在する必要が
ある。結果、(a)と(b)の最低2度の含浸担持工程が必要となるため
製造過程が複雑となりコスト上昇を招く。
  特許文献  3
 当該特許文献には、燃料電池セル構造体内に改質部を設けることが提案さ
れているが、このニッケルは鍍金とされているため、内部改質部は実質的
にニッケル層であり、ニッケルを多量に必要とする。また、この層と燃料
電池セル構造体を構成する他の部位(本発明で説明する支持体、燃料電池
セル)とのなじみも問題となる。
以上纏めると、貴金属系触媒を使用する場合は、触媒に貴金属を含み高活
性のため使用量を抑えることはできるがコスト高となる。一方、ニッケル
系触媒は貴金属系触媒よりも活性が低いため、比較的活性の高い改質部を
得るためには、貴金属系触媒に比べてニッケル量を増やす必要がある。結
果、コスト的には貴金属触媒を使用するのと同程度のコストを要すること
となる。さらに、触媒を燃料電池セル構造体内に設ける技術に関しても、
なお多量のニッケルを必要としている。 本発明は、こうした課題に鑑みて
為されたものであり、その目的は、
貴金属を用いることなく低コストであ
りながら、高い改質性能を得ることができ、例えば、燃料電池セルユニッ
ト内に改質部を設ける構造にあっても、燃料電池としての性能を安定して
発揮できる燃料改質触媒を得ることにある

【課題を解決するための手段】
  本発明の第1特徴構成は、セリア系金属酸化物もしくはジルコニア系金属
酸化物を主成分とする担体に少なくともニッケルとバナジウムを担持した燃
料改質触媒としてある点にある。
 セリア系金属酸化物もしくはジルコニア系金属酸化物を主成分とする担体
に少なくともニッケルとバナジウムを担持した燃料改質触媒であるから、
ニッケルとバナジウムの担持量が少なくても高い改質性能が得られる。また、
担体が、セリア系金属酸化物もしくはジルコニア系金属酸化物を主成分と
するから、燃料電池セル構造体に用いる場合、燃料電池システム内で使用
する他の構成材料と熱膨張係数が近いため、燃料電池セル構造体の起動停
止時の熱応力耐性が向上し、信頼性・耐久性に優れた燃料改質触媒とする
ことができる。

 本発明の第2特徴構成は、触媒全体に対する前記担体の割合が55重量%
以上である点にある。重量%は質量%と同義である。 触媒全体に対する担
体の割合を少なくとも55重量%とすることにより、活性成分としてのニッ
ケル及びバナジウムを高分散に担持できるようになり、高い燃料改質性能
を得ながら、シンタリングなどの影響を抑制しつつ、その改質性能を長期

を低減できる。一方、担体割合が高いことから、燃料電池セル構造体にお

にわたって維持可能となる。そして、それらの使用量を低減してコスト
るその構造材(後述する、本願にいう支持体)さらにはその構造材上に設
けられる燃料電池セルとのなじみが良く、燃料電池セルユニットに用いる
場合、燃料電池システム内で使用する他の構成材料と熱膨張係数が近いた
め、燃料電池セル構造体の起動停止時の熱応力耐性などが向上し、信頼性
・耐久性に優れた燃料改質触媒とすることができる。なお、前記担体の割
合が60重量%以上であるとより好ましく、65重量%以上であると更に
好ましい。このようにすると上述の効果が更に得やすくなるからである

 本発明の第3特徴構成は、前記セリア系金属酸化物が、ガドリニウム、サ
マリウム、イットリウムのうちの少なくともいずれか一つをドープしたセ
リアである点にある。  このようにすると、燃料電池システム(特に燃料電
池セル構造体)内で使用する他の構成材料と熱膨張係数が近い上に、燃料
電池で使用する他の材料と同様の材料にすることが可能となるため、材料
の入手性が向上する。

  本発明の第4特徴構成は、前記ジルコニア系金属酸化物が、イットリウム、
スカンジウムのうちの少なくともいずれか一つで安定化したジルコニアで
ある点にある。

  このようにすると、燃料電池システム(特に燃料電池セル構造体)内で使
用する他の構成材料と熱膨張係数が近い上に、燃料電池で使用する他の材
料と同様の材料にすることが可能となるため、材料の入手性が向上する。

  本発明の第5特徴構成は、前記ニッケルの担持量が0.5重量%以上で
る点にある
。  担持量が0.5重量%未満の場合、ニッケルが寄与する触媒
活性を得にくいためである。担持量は、好ましくは1重量%以上であり、
良好な触媒活性が得られる。より好ましくは5重量%以上であり、十分な活
性を得ることができる。一方、35重量%未満とすると好ましい。なぜな
らば、これ以上担持させても担体上に高分散にニッケルを担持させること
が困難となり、触媒活性の更なる向上が見込めないからである。また、好
ましくは30重量%以下であり、この程度でも十分な触媒活性を得る事が
できる。より好ましくは25重量%以下であり、ニッケルの使用量を制限
しても、所望の燃料改質性能を得ることができる。

本発明の第6特徴構成は、前記バナジウムの担持量が前記ニッケルの担持
量と同一以下である点にある。 このようにすると、非常に少ないバナジウ
ム担持量でも、ニッケルとの相乗効果で十分な改質性能が得られるからで
ある。

 本発明の第7特徴構成は、燃料電池システムが、これまで説明してきたい
ずれかの特徴構成を有する燃料改質触媒を少なくとも含み、原燃料ガスを
前記燃料改質触媒により水素リッチな改質ガスに改質する改質部を有し、
前記改質部から前記改質ガスの供給を受けるとともに、酸化性ガスの供給
を受けて発電する燃料電池を備えた点にある。 このようにすると、非常に
安価で十分な改質性能が得られる改質部を備えた燃料電池システムを構築
できる。

 本発明の第8特徴構成は、燃料電池セル構造体が、  電解質層を挟んでアノ
ード電極層とカソード電極層が少なくとも形成された燃料電池セルと、前
記アノード電極層に燃料ガスを供給する燃料ガス供給路と、前記カソード
電極層に酸化性ガスを供給する酸化性ガス供給路とを備えて構成され、こ
れまで説明してきた燃料改質触媒を少なくとも有する改質部を内部改質部
として備えて構成される点にある。

ここで、燃料ガスは、アノード電極層に供給されて発電可能な還元性ガス
である。後述する実施形態において、外部改質部と内部改質部との両方を
有する場合は、原燃料ガスがまず外部改質部に供給され、原燃料ガスの一
部が改質されて水素を含む改質ガスとなり、一部の原燃料ガスは未反応の
まま改質ガスに含まれた状態となる。そして、一部の未反応の原燃料ガス
を含む改質ガスが内部改質部に供給され、未反応の原燃料ガスが内部改質
部で改質されて水素を含む改質ガスとなり、燃料電池の発電に使われる燃
料ガスとしてアノード電極層に供給されることとなる。

一方、外部改質部が無く内部改質部のみで改質を行う場合は、原燃料ガス
が内部改質部に供給され、内部改質部で原料ガスが改質されて水素を含む
改質ガスとなり、燃料電池の発電に使われる燃料ガスとしてアノード電極
層に供給されることとなる。加えて、内部改質部が無く外部改質部のみで
改質を行う場合は、原燃料ガスが外部改質部に供給され、外部改質部で原
料ガスが改質されて水素を含む改質ガスとなり、燃料電池の発電に使われ
る燃料ガスとしてアノード電極層に供給されることとなる。
  この構成を採用することにより、燃料電池セルと一体に内部改質部を備
えることで、燃料電池セル構造体内で良好に燃料改質を行い、改質ガスを
得て発電を実行できる。このため、コンパクトで高効率な燃料電池セル構
造体とすることができる。

  本発明の第9特徴構成は、燃料電池セル構造体が、電解質層を挟んでアノ
ード電極層とカソード電極層が少なくとも形成された燃料電池セルと、前
記アノード電極層に燃料ガスを供給する燃料ガス供給路と、前記カソード
電極層に酸化性ガスを供給する酸化性ガス供給路とを備えて構成され、前
記燃料電池セルが支持体上に形成されるとともに、これまで説明してきた
いずれかの燃料改質触媒を少なくとも有する改質部を内部改質部として備
える点にある。 このようにすると、安価で十分な改質性能が得られる改質
部を内部に備えた燃料電池セル構造体を構成できる。

  本発明の第10特徴構成は、前記支持体が金属である点にある。
  このようにすると、安価でかつ薄くても強度の高い金属を支持体に用いる
ことができるため、安価でコンパクトかつ強度に優れた燃料電池セル構造
体を構成できる。とりわけ、金属支持体の材料として、フェライト系ステ
ンレス鋼を用いると、燃料改質触媒の担体と熱膨張係数が近くなるので、
安価でコンパクト、かつ、起動・停止時のヒートサイクル耐性などに優れ
た信頼性・耐久性の高い燃料電池セル構造体を構成できる。

  本発明の第11特徴構成は、燃料電池セルが固体酸化物形燃料電池である
にある。このようにすると、安価で十分な改質性能が得られ、例えば、
燃料電池セル、或いは、その支持体を構成する構成部材と熱膨張係数が近
い担体を有する燃料改質触媒を燃料電池セル構造体内に配置できるため、
安価で高性能、かつ、起動・停止時のヒートサイクル耐性などに優れた信
頼性・耐久性の高い燃料電池セル構造体、或いはそれを用いた燃料電池シ
ステムを構築できる。

本発明の第12特徴構成は、少なくともニッケルとバナジウムを含有する
溶液に、セリア系金属酸化物もしくはジルコニア系金属酸化物を主成分と
する担体を添加し、担体に少なくともニッケルとバナジウムを含浸担持す
る含浸担持工程を少なくとも有する点にある。
このようにすると、簡便な方法で、少量のニッケルとバナジウムを担体に
担持した性能の高い燃料改質触媒を安価に製造することができる。
この燃料改質触媒の製造方法においても、触媒全体に対する前記担体の割
合を55重量%以上に調整することが好ましく、60重量%であるとより
好ましく、65重量%以上であると更に好ましい。
  このようにして燃料改質触媒を製造することで、先に説明した本発明の第
2特徴構成をとることにより得られた作用・効果を得ることができる。

本発明の第13特徴構成は、先に説明した燃料電池セル構造体を製造する
に際して、これまで説明してきた燃料改質触媒を採用するに、前記担体に
前記ニッケルとバナジウムを含浸担持する含浸担持工程を経て得られる含
浸担持物を前記支持体の少なくとも一部に配置して前記改質部を得る点に
ある。このような製造方法をとることで、燃料電池セルを支持する支持体
に本発明に係る燃料改質触媒を燃料電池セルユニットに配置するのに、含
浸担持物を例えば塗布等の簡易な手法で配置して、燃料電池としての作動
に有用な改質部を燃料電池セル構造体内に形成することができる

  本発明に係る燃料改質触媒は、含浸担持工程を実行するとともに、最終
的には焼成等の加熱処理工程が必要となるが、この加熱処理工程を、燃料
電池セル構造体に備えることとなる燃料電池セルの形成工程に重ねて、或
いは、その前、後に行ってもよい。即ち、加熱処理工程に於ける温度、加
熱時間等の条件が合致すれば、同じタイミングでの処理を行える。

図2 燃料電池モジュールの正面図及び要部断面図

図3. 燃料電池セルユニットの外観視図

図4 燃料電池セルユニットの製造工程を示す図
                           この項つづく

 心に響く楽曲 『あの日のメロディー 昭和の歌謡曲 』     
                    ジャンル:歌謡曲
              

 今日の言葉:

          春が来ても、鳥たちは姿を消し鳴き声も聞こえない。
                   春だというのに自然は沈黙している。

                            レイチェル・カーソン 『沈黙の春』

 

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