A Challenge To Fate

私の好きな一風変わった音楽を中心に徒然に綴ったページです。地下文化好きな方は見てやって下さいm(_ _)m  

【逝き残りの憂鬱】イギー・ポップの最新作『ポスト・ポップ・ディプレッション』は過去への墓碑銘か。

2016年03月16日 00時35分46秒 | ロッケンロール万歳!


イギー・ポップが歌う、逝ってしまった者/逝き急ぐ者/逝き残された者、それぞれの憂鬱....。

今作アルバムはイギー・ポップが自費でレコーディングをしようと考え、クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ/イーグルス・オブ・デス・メタルのジョシュ・ホーミに連絡を取った事から始まった。イギーの頭の中にあるアイディアやデヴィッド・ボウイがプロデュースしたアルバム『ジ・イディオット』、『ラスト・フォー・ライフ』のレコーディング中に残したメモなどをジョシュ・ホーミに予め渡し、アルバムの構想を練って行ったと言う。ジョシュからの提案でアークティック・モンキーズのマット・ヘルダース、ザ・デッド・ウェザー/クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジのディーン・フェルティタを招集しアルバムのレコーディングを行った。

アルバムのメイン・シングル「Sunday」で、「日曜まで彼らの言う通りにして / 何を言われても我慢するんだ/満身創痍になるまで/必要なものはすべて手に入れたけど/そのせいで死にそうだ」とイギーは歌う。まるで行き急ぐように何かに駆られて日々を過ごす現代人に対してのイギー流のロックを聞かせてくれる。

Iggy Pop - Sunday | #PostPopDepression (Visualizer)


イギー自らも今作が最後の作品になるかも知れないと語る程、やりたい事をやり尽くした最新アルバム。
しかし「やり尽くす」ことで過去を葬ったイギーにとって、これは新たな始まりとも言えるのかもしれない。



■リリース情報
アーティスト名:Iggy Pop(イギー・ポップ)
タイトル:Post Pop Depression(ポスト・ポップ・ディプレッション)
発売日:2016/3/18(金)
レーベル: Caroline / Hostess
品番:HSU-10060
定価:2,400円(税込)+税
※日本盤は歌詞対訳、ライナーノーツ、ステッカー付

【トラックリスト】
1. Break Into Your Heart
2. Gardenia
3. American Valhalla
4. In The Lobby
5. Sunday
6. Vulture
7. German Days
8. Chocolate Drops
9. Paraguay

全曲試聴はこちら

■ショート・バイオ
47年生まれ、米デトロイト出身のロックシンガー。御年68歳。67年にザ・ストゥージズを結成し、現在までに通算5枚、ソロとしては16枚のスタジオ・アルバムを発表。50年近い音楽キャリアを誇り、セックス・ピストルズ、ガンズ・アンド・ローゼズ、ニルヴァーナ、レッド・ホット・チリ・ペッパーズなど後世のビッグ・バンドに多大な影響を与えた。10年にザ・ストゥージズとして、ロックの殿堂入りを果たした。



盟友が
逝ったとしても
逝き残れ

ルー・リード(Lou Reed, 1942年3月2日 - 2013年10月27日) 享年71歳

ルル - Lulu (2011年)

デヴィッド・ボウイ(David Bowie, 本名 David Robert Haywood Jones, 1947年1月8日 - 2016年1月10日) 享年69歳

ブラックスター Blackstar (2016年)
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インフル熱から醒めてパンクの星を見た~スタークラブに脱帽

2016年02月28日 02時26分58秒 | ロッケンロール万歳!


インフルエンザの熱は下がったが、まだ外出することも出来ないので、部屋の整理をしていた。20数年前に聴いていた日本のパンクのCDが多数出てきた。アナーキー、ラフィンノーズ、コブラ、ライダーズ、ストラマーズ、KENZI & THE TRIPSといった80'sパンク・バンドである。その中でも最も多いのがスタークラブ/THE STAR CLUBである。



このへんのパンクのCDは、実はリアルタイムで購入したわけではない。1977年・14歳で受けたパンクの洗礼は、82年・19歳ですっかりネジ曲がり、ポストパンクやインダストリアルに方向転換、87年・24歳頃にはアヴァンギャルドとサイケにどっぷりハマっていた。サイケレア盤収集と企画ライヴ『アートロック宣言』に明け暮れた社会人生活を送っていた筆者だが、仕事関係で行くようになったカラオケの十八番はブルーハーツとハイロウズだった。カラオケで知り合った女の子に誘われて1999年に『Japan Punk Rock Festival』というイベントを今は無きOn Air Eastに観に行った。アナーキー、ラフィンノーズ、ライダーズ、コブラ、スタークラブという80'sパンク・オールスター・ラインナップで、その女の子とは色恋沙汰も無く別れたが、パンクロック愛の焼け木杭に火が付いて、ガチ恋さながらに中古CD屋で買いまくった、その思い出のコレクションである。



他のバンドは80年代で全盛期を過ぎ、解散や活動休止状態だったが、唯一スタークラブだけは継続して活動しており、その当時で20作を超えるリリースがあった。そのどれもがリーダーHIKAGEの骨太のヴォーカルが疾走する激烈パンクロックで、高いクオリティを持っている。マイナーなメロディーが少なくないが、日本的な湿っぽい情緒は皆無で、ドライで辛口のハードボイルドな男の世界を歌い続けている。



実は本日(2月27日)新宿ロフトでニューロティカと対バンライヴがあることを発見したが、インフルのため断念。結成40年目となる本年も走り続ける唯一無二のパンクロッカーを年内にシカと網膜に焼き付けることを決心した。

星倶楽部 
ファンクラブじゃない
パンク・ラヴ 

THE STAR CLUB / Rock'n Roll Rider

THE STAR CLUB公式サイト
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【速報】ケヴィン・モービーの待望のニューアルバムから先行シングルのPVが公開!!!

2016年02月13日 07時36分50秒 | ロッケンロール万歳!


昨年7月にYouTubeで出逢い、真夏の灼熱地獄を爽やかなサイケデリックソングで鎮めてれたテキサス生まれ27歳のシンガーソングライター、ケヴィン・モービーの3rdアルバムがアナウンスされた。タイトルは『Singing Saw(歌うノコギリ)』。アメリカで4月25日にDead Oceansレーベルからリリースされる。

リードトラック「I Have Been To The Mountain(私は山に達した)」のPVが公開された。病院を舞台に、死に際の患者の夢の舞踏を描したユーモラスでもの哀しい短編映像。ケヴィン本人は看護師役で出演している。

Kevin Morby - I Have Been To The Mountain (Official Video)


元になったのは、キング牧師の名言「I’ve Been to the Mountaintop(私は山頂に達した)」。1968年4月3日、遊説活動中のテネシー州メンフィスにあるメイソン・テンプルでのスピーチの中の言葉で、神の加護で約束の地を見たから、もう何も恐れてはいない、と力強く宣言したが、まさにその翌日に凶弾に倒れ暗殺されてしまった。

ケヴィンがこの曲を書いたのは、2014年7月17日にニューヨーク州スタテンアイランドで起きた「エリック・ガーナ―窒息死事件」がきっかけだという。警察官が逮捕にあたって絞め技を使用したために被逮捕者エリック・ガーナーが死亡した事件で、不起訴処分として大陪審への抗議行動が巻き起こり、大きな社会現象となった。

ケヴィンはこの曲を「邪悪な手段で殺された人々」の歌であり、「地球上で常に起こってきた無意味な殺人が、近年特に増えた気がする」と語る。シリアスなテーマだが、ホーンセクションと3声のコーラスを配した賑やかなサウンドと、ケヴィンの慈しみ溢れる歌声で、悲哀の中に仄かな曙光を感じさせる希望の歌になっている。

『歌うのこぎり』に綴られた9編の歌には、この「物静かな男」のHappy Sadな世界が息づいているに違いない。願わくば歌詞対訳付の日本盤でリリースしてほしいものだ。

Kevin Morby - 'Singing Saw' (Album Trailer)


01 Cut Me Down
02 I Have Been to the Mountain
03 Singing Saw
04 Drunk and on a Star
05 Dorothy
06 Ferris Wheel
07 Destroyer
08 Black Flowers
09 Water

人の世を
歌ってみたら
泣き笑い

Kevin Morby | Primavera 2015 | PitchforkTV
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【えいたそ人形劇場】番外編:聖なる夜のハードコアパンク祭り

2015年12月26日 02時46分45秒 | ロッケンロール万歳!


去る11月末の日曜日、中野で開催されたレコード100円市を訪れ、何か掘り出し物はないかと漁ってみた。ジャンルもアーティストも全く分類されておらず、朝からレコードジャンキーが引っ掻き回して裏も表もバラバラなカオス状態のエサ箱には、昭和後期に大ヒットしたニューミュージックやアメリカンポップスやダンスミュージックのカスレコ/ゴミレコ二ばかり。10分程度で疲れ果て、もう辞めにしようと思った最後の段ボール箱に、見慣れないジャケットが大量に眠っていた。他のレコがジャケも盤もボロボロのジャンク状態が多いのに対し、見かけはほぼ新品、盤に至っては針を落とした形跡もない。ジャケを見れば明らかにおバカなハードコアパンクばかり。恐らくパンクマーケットの新品在庫処分品が紛れ込んだものと思われる。売れ残りが筆者の目に留まるとは、これも他生の縁、一挙にまとめて救済(購入)することにした。会計したら合計10枚で500円。閉店真際の半額割引で一枚50円の破格値で手に入れた。

しかしバーゲン直後の燃え尽き症候群で、買っただけで満足して聴くのを忘れていた。誕生日を前にして、やり残したことはないか?と尋ねられて思い出した。貴重な50円レコを聴くのに特別許可証は必要ないが、善は急げと言われる通り、聖なる夜のリスニングパーティと髑(しゃれ)込むとしよう。


●Lähdön Aika / BURN AGAIN『-split-』(2005)


フィンランド出身のハードコアバンド二組のスプリットLP。「ラハドゥン・アイカ(出力時間)」はダーク且つヘヴィなゴシックパンク。「バーン・アゲイン(再燃焼)」はツービートの典型的ハードコアだが、コバイア語みたいなフィンランド語のヴォーカルが異界的。

Lähdön Aika: Kuoleman kellot


●Nerveskade『Nerveskade』(2009)


オレゴン州ポートランド出身のノイズコア4人組。畳み掛けるツービートとギーギーガーガー言うだけのノイズギターが駆け抜ける全12曲15分勝負。

NERVESKADE (Live)


● Cauldron Black Ram『Slubberdegullion』(2010)


オーストラリアのデスメタルバンド。曲の構成はドラマチックだが、如何せんオージーらしい大味なサウンド制作者大が、何処か寂(さも)しい。

Cauldron Black Ram - The Barbaric City / Lightning Bolt


● Cut-Throat『Cut-Throat』(2005)


オレゴン州ポートランド出身のハードコアバンド。45回転片面プレス。2005年4月に来日し全国12公演のハードスケジュールをこなした(キノコホテルはもう懲り濃飛の


●Repercussions『11 Songs EP』


テキサス州出身のハードコアバンド。緩急のある展開は、一本調子のハードコア界にあっては異色かも。動画無し。  

● Crooked Hook『‎Crooked Hook』(2006)

コネチカット州ニューへイヴン出身のストーナーロックバンド。ヘヴィなファズギターのリフがカッコいい。CD付き95枚限定プレスというレア盤なのに50円とは笑っていいのか涙すべきなのか?

Crooked Hook


ハードコア
ソフトコアと
ミディアムコア


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MO'SOME TONEBENDER@鶯谷・東京キネマ倶楽部 2015.11.15(sun)

2015年11月17日 00時15分15秒 | ロッケンロール万歳!


MO'SOME TONEBENDER
Ride into HEAVEN TOUR ~天国に一番近いGIG~


地獄から天国へと駆け抜けるモーサム爆走の2015年締め括りの単独公演は、妖炎音楽のメッカ東京キネマ倶楽部に初登場。キノコホテル、GLIM SPANKY、Drop's、八十八ヶ所巡礼、大森靖子、マヘル・シャラル・ハシュ・バズ、アーバンギャルドと云った筆者が溺愛する女子バンドや変態バンドの実演の場であるこのグランドキャバレー跡地で、まさかロケンローの推しバンが体験できるとは、果たして天国と出るか地獄と出るか?いつも以上に欲望愛好心をギラつかせてラブホテルと文人の街へ向かった。

MO'SOME TONEBENDER - トーキョーロスト (MV)


満場のホォルは開演前からロケンローの生け贄を求める欲望愛好家の妄念が渦を巻き、熱気で煽られ早くも顔が上気する。デジロックが火照った頬にヒヤリとメタリックな冷気を吹きかける。暗転と歓声に続き、かつてマリアンヌ東雲が生着替えし、浜崎容子がフランス人形に扮し、中野ミホがはにかみながらハンドマイクで歌った二階のテラスに、ギンギラゴールド衣装の武井靖典が登場し、プレスリー宛らのエンターテナーぶりを発揮する。彼ほどテラスの似合うロケンローラーはいないだろう。



天国盤を中心にアッパーなロケンローを連発。ステージ前半分は身体を激しくぶつけ合うことで感動を共有する欲望伝達法、別名モッシュに興じる男女多数。その周りの女子や男子も前後左右に身体をロックさせロールさせ思い思いにビートサーフィンしている。キネマ倶楽部がかつては男女の社交場だったことを思えば、この場を共有する♂と♀の間にロマンティックな感情が芽生えても不思議は無かろう。しかしそれより今はロケンローを全身で享受することで忙しい。

MO'SOME TONEBENDER「nuts」 Music Video


藤田勇が肩から下げたキーボードが、サウンドの混沌を殊更に拡張する。2度目にテラスに登場した武井は自作の天使の羽を背負ってライトセーバーの秘技を皆伝する。いつにも増してキレのいい百々和宏は、後半上半身ハダカになり、筋肉質なスレンダーボディでマッチョ愛好家を魅了して、そのまま客席へダイヴ。今宵の生け贄を得たロケンロー欠食児童の群れの驚喜が火に油を注ぎ、狼煙がもう少しで天国に届きそうなほど燃え上がった。



しかしまだ天国逝きは早過ぎる。モーサムと一緒にもっとこの世のロケンローを味わい尽くしたい。

宴の後
ラブホの街で
何をする

MO'SOME TONEBENDER - You are Rock'n Roll
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The Birthday@横浜Bay Hall 2015.11.1(sun)+ロケンローライバル今昔

2015年11月05日 01時53分20秒 | ロッケンロール万歳!


The Birthday
『BLOOD AND LOVE CIRCUS TOUR 2015-2016』




シングル『I KNOW』&『MOTHER』2ヶ月連続リリース、日本武道館ライヴ、ベストアルバム『GOLD TRASH』、8thアルバム『BLOOD AND LOVE CIRCUS』と飛ばし続けるThe Birthday結成10周年イヤーはまだまだ続く。2016年3月10日まで続くロングツアーの初日、横浜本牧Bay Hall公演に参戦。昨年6月やはりThe Birthdayの『COME TOGETHER TOUR 2014』で初めて訪れ、シャンデリア輝く異国情緒に絆されたナイスなベニュー。前回は客席の構造がどうなっているか皆目検討がつかなかったが、今回は何度か場所を移動して、自分の気に入るスポットを探ってみた。いい意味での音響の荒々しさと、それに呼応して暴れるステージ前方、そして後方では往年のファンがそれぞれ思い思いにリズムに乗って楽しんでいる。ベイホールではどんな楽しみ方でもOKだ。その結果、中央スタンド左側が意外に空いていてステージもよく見えることを発見。オレのベストポジションに定めよう。ツアー初日の気合いたっぷりのステージは、いつも以上に爽快感たっぷりだった。4ヶ月近く続くツアーで、どのように変化していくのか楽しみ。会場限定のアナログ盤はお金を貯めて次回買おう。

The Birthday - 8th Album「BLOOD AND LOVE CIRCUS」アルバムダイジェスト


レコードを
回すその手を
振り上げろ

【ロケンローライバル対決】
1977年
SEX PISTOLS『NEVER MIND THE BOLLOCKS』vs THE CLASH『白い暴動』


筆者は当時中学三年生の受験生。セックス・ピストルズは12月11日に吉祥寺Record Plantで自分の小遣いで購入。1950円。入荷したばかりのアメリカ盤ショッキングピンクジャケ。友人が買った日本盤より1曲多く「Sub-Mission」収録されていてお得な気分がした。曲順も違っていた。

クラッシュはクリスマス・プレゼントに親に買ってもらった。前の年に「ロックのレコード」と頼んだら、ベイ・シティ・ローラーズを買って来られてがっくりしたので、この年は欲しいレコードを何枚か紙に書いて渡しておいた。サンタクロースがいないことは当時小4だった妹も知っていたが、我が家では相変わらずクリスマスプレゼントを枕元に置く風習があった。12月25日の朝起きて見つけたのがクラッシュ『白い暴動』とジョニー・ウィンター『熱狂のライヴ』。2枚もらえてホクホクだったが、その日は模擬試験だった。試験中も早く帰ってレコードを聴くのが楽しみでしょうがなかった。

ワクテカして聴いたクラッシュは、思っていたより軽くてポップに聴こえた。ピストルズの怒り任せのパワーに比べたら、何だか物足りない気がした。ロックの知識ゼロの母親ですら「もっと激しい音楽かと思ったら、結構聴きやすいわね」と言ったほど。でも、でも、このジャケットの目つきは普通じゃないよな、帯に「彼らは火も吐かない、血も吐かない、ただ毒を吐く」と書いてあるし、聴き易い歌の中に見えない毒素が含まれているに違いない、と信じ続けて聴くうちに、ピストルズが解散してしまった。「パンクは死んだ」とノートに書き殴ったが、ロケンローの魅惑は心を掴んで離さなかった。ピストルズは余り聴かなくなったが、逆にクラッシュが好きになり、本当にカッコいいと思うようになった。シンプルであることがパンクであり、ロケンローなんだ。

ところがクラッシュの2枚目の『Give 'Em Enough Rope』は、ブルー・オイスター・カルトのプロデューサーのせいでアメリカンロック風の大袈裟なサウンドに聴こえて、イマイチしっくり来なかった。このレコードは吉祥寺のジョージアで購入したが、その時にアーント・サリーのレコードも入荷していて、ジャケットを見て気になったが、やっぱりクラッシュにしようと諦めたことを今でも覚えている。何度聴いてもピンと来ない『Give 'Em〜』は数年後に中古レコード屋に易く売り払ってしまった。

2015年
ザ・クロマニヨンズ『ジャングル9』vs The Birthday『BLOOD AND LOVE CIRCUS』(写真はベスト盤『GOLD LUSH』豪華盤)


同じ10月18日にロケンロージャイアンツ2大巨頭の新作がそろい踏み。ロケンローヲタにとっては有り得ない奇跡且つ僥倖である。ヒロト&マーシーはひたすら楽しくマイペース、TVドラマ「ド根性ガエル」のテーマ曲を含み緊張もリラックスも一緒くたにしたオレ得ダンサブルアルバム。チバユウスケ率いるThe Birthdayは、相変わらずの硬派&ブルース路線はそのままに、4人のコンビネーションにあったヒリヒリした感触が和らぎ、包み込むような男の友情が陽の光のように照らす関係性が見える作風。両者ともに変わらないまま新しくなっている。若返りではなく年と共に成長している。ロケンローに限らず、人生そうありたいものだ。
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SHERBETS/9mm Parabellum Bullet@渋谷O-East 2015.9.18(fri)

2015年09月20日 01時55分57秒 | ロッケンロール万歳!


「InterFM897 開局記念 Ready Steady George!! presents “Radio Riot” vol.1」
出演:SHERBETS × 9mm Parabellum Bullet


ジョージ・ウィリアムズと、シャウラが担当する、午後のワイド番組「Ready Steady George!!」。番組がリスペクトし、さらにはこの番組でリンクしたアーティストが奇跡の共演を果たす、「Ready Steady George!! presents “Radio Riot”」が、今秋始動!第1回目は、9月18日(金)TSUTAYA O-EASTで開催することが決定!!
記念すべき1回目は、番組でもお馴染み、浅井健一率いる“SHERBETS”と、番組に登場した際、浅井健一に影響を受けたと公言した“9mm Parabellum Bullet”が、世代を超えた共演を果たす。
今回は、10月に、周波数変更と共にステーション名をリニューアルし、新たに生まれ変わる“InterFM897”開局イベントの1つとして実施。



「ラジオだけが友達だった」と歌うのはでんぱ組.incのりさちーこと相沢梨沙だが、筆者の10代はラジオが最高の先生だったと言えるだろう。少なくとも音楽、特に洋楽に関しては。清志郎の歌のように、ラジオから聴こえてくる「君の知らないメロディー、聴いたことのないヒット曲」にドキドキしながら毎日耳を傾けた。りさちーの言う通り中二病とラジオに深い関係があるとすれば、今でもラジオから流れる音楽にトキメく欲望愛好家は永遠の中二病なのかもしれない。不治の病を助長するインターFMが主催するロケンロー対決は、チューに病原菌を活性化する善玉コレステロールの宴だろうか。

【生きる場所なんてどこにもなかった】でんぱ組.inc「W.W.D」



●SHERBETS


The Birthdayを観た三日後にベンジー(浅井健一)を観れる幸せをロケンローの神神に感謝したい。トレーニング中に指を怪我した為に、サポートギターに金髪ロングの小林祐介(THE NOVEMBERS)を迎えての5人シャーベッツは、見てくれが若返り今風のバンドと錯覚した。新作『きれいな血』からの新曲を交えたステージは、ハンドマイクで歌うベンジーというかつてない珍しい姿を披露し、9mm目当ての若いファンの心に炎を燈したに違いない。哀愁度No.1ロケンローラーの神髄を見せてくれた。うーん、年末のアコギライヴ行きゃなきゃ。

SHERBETS "LADY NEDY"



●9mm Parabellum Bullet


『キューミリ・パラベラム・バレット』と読むこのバンドは、7,8年前にハマったMass Of The Fermenting Dregs(マス・オブ・ザ・ファーメンティング・ドレッグス)という女子バンドや、対バンで観たQomolangma Tomato(チョモランマ・トマト)といったややこしいバンド名の先駆者的存在といっていいだろう。オルタナやメロコアやデジロックをごった煮してシェイクしたサウンドは、写真や映像から想像するより観れば一瞬で理解できる。前列のモッシュの嵐はマスドレをクアトロ5列目でもみくちゃで観た激性疲労を思い出す。否、モッシュに加わらなくともステージングを観るだけでヒットポイントの消耗は避けられない。ぶっ飛びアクションに比べて、想定外にメロディアスでポップな楽曲は例えばスプートニクス「霧のカレリア」を思わせる北国感があり親しみやすい。また観てみたいバンドである。

9mm Parabellum Bullet - 反逆のマーチ


ラジオから
ロケンロー
中二病

●大丈夫!ラジヲがあるし仲間だもん!相沢梨沙


ラジオだけが ともだちだった
中二病 ひどくて みんな ひいてた


【相沢梨紗】Promise of the World 我コソ世界ノ救世主


●ヲタんじょう日おめでとう!古川未鈴ちゃん


いじめられ 部屋にひきこもっていた
ゲーセンだけが わたしの居場所だった 


【古川未鈴】ソーリー、ロンリー。

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The Birthday@日本武道館 2015.9.15(tue)

2015年09月17日 00時46分59秒 | ロッケンロール万歳!


The Birthday
LIVE AT NIPPON BUDOKAN 2015“GOLD TRASH”




結成10周年で3年ぶり3度目の日本武道館。The Birthdayを初めて観たのは2007年7月音楽番組主催イベントで、ザ・クロマニヨンズや浅井健一との対バンだった(他にZAZEN BOYS、KUMURIが出演)。次が同年8月ファッションブランド主催イベントで、モーサム・トーンベンダー、ストレイテナーとの対バン。当たり前だが筆者の推しR&Rバンドばかりである。かれこれ8年間接触の機会がないまま彼らを推しているが、当然ながら女子バンドやアイドルを推すのとは世界が違い、物理的な接触を求めている訳はない。

では何故推し続けるのかと問われれば『本能』と応えるしかない。真っ直ぐな歌声。ど真ん中に届くエイトビート。ダイレクトに刺激するエモーション。何も産まれたところへ還りたいということではなく、どんなに長く、どんなに捻くれて、どんなに激しく生きてきても、決して変わらない自分自身、それに最も近いのがロケンローなのだろう。プログレッシヴ/アヴァンギャルド/アンダーグラウンドなどと謳っても、自分の中には単純明快な芯がある。それに火を点けてくれるのが、ロケンローの直線志向なのである。

2時間半で25曲。10年間を一直線に走り続けた4人の気持ちのすべてを受け止めて、共に歌い共に踊った後には、あした地球がこなごなになっても、いつものように朝起きて最初にオーディオのスイッチを入れて、適当なドーナツ盤をターンテーブルに乗せて針をおろし、流れ出したエイトビートに合わせて足踏みをしている。そんなメンバーの近い未来の姿を思い出して、途方に暮れながらも今日を生きるしかない。それが人間てヤツじゃないだろうか?


The Birthday、3年振り3度目の日本武道館公演終了&全国ツアーの日程発表

● LIVE AT NIPPON BUDOKAN 2015 “GOLD TRASH”
2015年9月15日(火) @日本武道館

1. 6 つ数えて火をつけろ
2. 涙がこぼれそう
3. stupid 
4. I KNOW
5. ホロスコープ
6. KIKI The Pixy
7. カレンダーガール
8. ROKA
9. ALRIGHT
10. 爪痕
11. WALTZ
12. シルエット
13. FULLBODYのBLOOD
14. 愛でぬりつぶせ
15. ダンスナンバー
16. マスカレード
17. くそったれの世界
18. なぜか今日は
19. MOTHER 
20. KAMINARI TODAY

アンコール
1.声
2.さよなら最終兵器
3.COME TOGETHER

ダブルアンコール
1.READY STEADY GO
2.ローリン

ロケンロー
聴くたびにまた
生まれ変わる

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The Birthday「2015.6.9 STUDIO LIVE」世界最速上映会@TOHOシネマズ渋谷 2015.9.4(Fri)

2015年09月06日 00時16分26秒 | ロッケンロール万歳!


The Birthday 武道館ライブ開催&ベストアルバム発売記念「2015.6.9 STUDIO LIVE」世界最速上映会

ベストアルバム「GOLD TRASH」発売と日本武道館ライブの開催を記念した「2015.6.9 STUDIO LIVE」の映画館での世界最速上映会!
上映されるのは、9月16日発売のベストアルバム「GOLD TRASH」[完全生産限定豪華盤][初回限定盤]にBlu-ray/DVDとして収録される映像作品。
本作品は、6月9日にUSTREAM生中継され、大きな話題を呼んだスタジオライブの模様のディレクターズカット版に加え、中継後に収録した演奏も含むスペシャルなライブ映像。さらに、劇場限定となるメンバーからのスペシャルコメント映像も上映。
この映像が全国4箇所の映画館の大スクリーン&大音響で「世界最速」で観ることができます!



6月9日に都内某所で開催され「アイスクリームかユースクリームみたいヤツ」(チバユウスケ)で生中継されたThe Birthdayのシークレットライヴは会社のPCで観た。同僚の誰にも気がつかれないように、気配を消して密かにヘドバンするのに苦労した。流石にでんぱ組のニコ生をケチャの出来ない状況で観る時ほど辛くはなかったが。

The Birthday - BEST ALBUM「GOLD TRASH」トレイラー映像


それだけに映画館の大スクリーンでラウドな音量で観れるのは嬉しい。USTでは流れなかったスタジオライヴの凝ったセッティング(20個以上のミラーボール)や、ブレながら観客目線でステージを視姦するカメラワークが素晴らしい。音もスタジオライヴの方が格段に生々しい。

The Birthday - 2015.6.9 STUDIO LIVEダイジェスト映像


ところが映画館のシートの上でピョンピョン跳ねる訳にもいかず、足でリズムを取りながら上半身は僅かに振動させるだけで、逆に欲求不満が高じるばかり。誰憚ることなく思い切り弾けられるリアルライヴへの期待感に胸が張り裂けそうな気持ちで爆発寸前。リア充に憧れるトキメキ欲望家としては、10日後に迫った(日本)武道館公演に、誕生日直前の子供のような胸のワクテカを押さえられない。果たして誕生日まで我慢できるだろうか???

ロケンロー
ライヴに勝る
モノは無し


The Birthday新作「BLOOD AND LOVE CIRCUS」全容公開、全国ツアー開催も

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【黒死病メタルを世界にお届け!】北欧・アフリカ・日本、ブラックメタル&デスメタルの輪。

2015年09月04日 02時05分11秒 | ロッケンロール万歳!


機能の続きで北欧ロックのビデヲYouTubeで自動再生していたら、いつの間にかオドロオドロしい白塗り軍団のヘヴィメタばかりになってしまった。これが噂に聞くブラックメタルやデスメタル。どのバンドも似て非なる想い想いのメイクを施し、北欧神話に因んだ設定を描いている。その成り立ちは日本のヴィジュアル系にそっくり。日本は女装、北欧は神装って訳か。

面白いので放置しておいたら、北欧から阿弗利加(アフリカ)へとワープ。博茨瓦納(ボツワナ)や莫三非給(モザンビーク)でブラックメタルやデスメタルを発見。これこそ正しく黒死(病)メタル?

以下主立ったバンドを羅列する。恐らくコアなメタラーには常識以前だと思われるが、メタル音痴の筆者のコメントは最小限に留めたい。

●Ragnarok (Norway)


1994年結成ノルウェー出身のブラックメタルバンド。7枚アルバムをリリースしている。「ラグナロク」で検索するとオンラインゲームのサイトが出てくる。

Ragnarok - Blackdoor Miracle


●Immortal (Norway)


1990年にノルウェーのベルゲンで結成されたブラックメタルバンド。Blashyrkhという架空の王国を歌詞のテーマにしている。

IMMORTAL - "ALL SHALL FALL"


●Tsjuder (Norway)


読み方はシューダー。1993年ノルウェーにて結成。2004年までにアルバムを3枚リリースし2006年に解散したが、2010年に復活。

Tsjuder - Primeval Fear



●Gorgoroth (Norway)


ゴルゴロス(Gorgoroth) は、1992年にノルウェーのベルゲンで結成されたブラックメタルバンド。バンド名はJ・R・R・トールキン作の指輪物語に登場するモルドール北部、ヌアンの北にある草木一本生えない高原が由来となっている。

Gorgoroth - Carving a Giant



●Darkened Nocturn Slaughtercult (Germany)


1997年ドイツで結成されたブラックメタルバンド。アルバム7枚リリース。

Darkened Nocturn Slaughtercult - The Dead Hate The Living



●Scratch (Mozanbique)


モザンビークのScratch。アフリカ大陸で色んな意味で最もインパクトのあるバンド。ただしこのバンド、ブラックメタル風のコープスペインと(白塗り)をしているのだが、そもそもメタルと言えるかも微妙である。

Scratch - Va fambi vamussiya



●Wrust (Botswana)


ボツワナを代表するスウェディシュデス風のサウンドを奏でるWrust。海外遠征歴もあり、アフリカでも最も有名なバンドの一つ。

Wrust - Hate 'em All



デスメタルアフリカ

負けないわ
大和撫子
黒メタル

●Barbariancherry Japan


「墓場から蘇った女ゾンビ軍団」をキャッチフレーズにMANIPULATED SLAVESのカゲヤマユタカが作詞作曲からプロデュースまでを手がけた女性5人組バンド。そのサウンドを「血みどろ・ホラー・メタル」と名付け、オリジナリティのあるパンキッシュなメタルを展開する。

Barbariancherry "MY REVENGE"


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